いつも調子に乗ってるのに、責められると弱くて、根暗な女の子って可愛くない?   作:TS大学生(予定)

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これは、、、幻覚か?


1.小栗音寧の場合

「うりうりうり~~!ねねちぃ~!ほっぺすりすりぃ~」

「やーめーろー!」

 

私は一般通過レズ。嘘です、香取菜奈(かとり なな)です。今日も今日とて女の子に絡みに行きます。女の子とは素晴らしいものです。特にJKは。いやOLも良いです。

 

「いいじゃ~ん、ねねちと私の仲でしょ~?」

「仲良くないぃー!!」

「はぁ?仲良いが?両思いだが?」

「違うぅー!仲良くないぃ!」

「じゃあ、嫌い?」

「……いや、嫌いじゃない、けど」

「ねねちぃ~!!やっぱ私の事好きじゃ~~ん!!」

「ちーがーうぅーー!!!!」

 

この可愛い子の名前は小栗音寧(おぐり ねね)という。ぱちぱちした大っきなつり目とツインテールが特徴的な音寧ちゃんです。私はねねちと呼んでます。

 

ねねちは本当に可愛い。体がちっちゃいのも生意気なとこも全部可愛い。猫ちゃんみたい。

 

「ねねち、ぎゅーしよ。ぎゅー!」

「キモイー!近寄るなぁー!!」

「ほら、ぎゅー!」

「はーなーせー!」

「暖っかいねぇねねち。ほら私の体温感じてる?」

「ねぇキモすぎー!!!誰かー!おまわりさーん!!」

「おい!警察はずるいだろ!」

「離れろ変態ぃー!!!」

「うわぁ!私の貧弱な身体が憎いぃ…!」

「ふぅー!ふぅー!ふぅーー!!!!」

 

ねねちに引きがされた。ねねちは肩で息をしている。可愛いつり目を見開き、私のことを睨みつける。赤くなった顔がえっちだねぇ。

 

「ウザイ!私もう行くから!」

「ちょっ!私と一緒に登校する約束でしょ!」

「もう知らない!ひとりで行って!」

「あ!ちょっと!私が足遅いの知ってるでしょ!まてぇ!ねねち!…………あ、ちょっと待って。マジで追いつけない」

 

ねねちは走って去ってしまった。私は足が遅すぎて一瞬でねねちに差をつけられた。コーナーは必要じゃなかったみたい。

 

 

「ま、今日も平和ということでね」

「何してんの?」

「…ブリ子!」

「ブリ子って呼ぶな!!…で、何してんのよ」

「いや、ねねちと一緒に登校するはずだったんだけど、ね」

「あぁ、いつものだる絡みしたのね」

「だる絡みじゃない!愛情なの!」

「はぁ…?」

「あ、すいません」

 

ブリ子、もとい愛川姫子(あいかわ ひめこ)だ。私のクラスメートで、友人で、オタク友達でもある。

ちなみに、ブリ子って読んでる理由は、1年生の時、姫子がぶりっ子系の地雷系でマジで痛くて面白かったから。

 

姫子のぶりっ子キャラは、一定の男子からは受けてたけど、私が自分の過去を思い出して色々辛くなったから止めさせた。

結果として、ブリ子は今も地雷系ではあるけど、ぶりっ子具合はマシになった。今では趣味の合う良い友人として付き合っている。

 

「いい加減、後輩にだる絡みすんの止めなさいよ」

「いや先輩にもしてるからセーフ」

「いや、アウトだけど」

「…嫌がってる相手にはしないしぃー?」

「嫌がってる、相手………?」

「ねねちはあれで喜んでるの!」

「目が腐ってるみたいね。私が潰しといてあげるわ」

「いや怖すぎ、悪魔か?」

 

姫子の素はかなりサバサバしてる。こっちのが人気出そうだけど、姫子はぶりっ子してる時が一番楽しいらしい。サバサバしてる時の姫子が一番話してて楽しいんだけどね。でもサバサバしてる時は、結構歯に衣着せぬ物言いするからかなり胸が苦しくなる。ウッ(致命傷)

 

「ほら、行くわよ。周りから変な目で見られるんだから」

「なんでぇ?」

「あんだけ騒いでたらそうなるでしょ。しかも、アンタ随分キモかったし」

「別にキモく無いだろ!」

「腐ってるのは目じゃなくて頭だったみたいね」

「いい加減そろそろ病むが?さっきから心にナイフがグサグサ刺さってるよ?」

「あら、そう」

「いや塩対応!心の傷に滲みるって!」

「もう少し面白いこと言ってくれる?」

「結構頑張ってるだろー!!!」

 

姫子は真顔から一転、ニヤニヤして永遠に私のことをいじってくる。流石にやり返したくなってきた私だが、姫子にレスバでは勝てない。つまり、………

 

「それにアンタ…ひゃ!」

「ブリ子ぉ、さっきから言ってくれんじゃん?仕返しだコラァ!」

「ちょっと!アンタ道端で…!ひゃ!」

「ほれほれ~。ここがいいんかぁー?敏感なんかぁー?」

「ちょっ…と、アンタいいッか、げんに……んんぅ…」

 

私は姫子の豊満な胸部を触った。というか揉んだ。正確には愛撫した。それはそうスケベに。

 

「えっちな娘だねぇ。こんな立派なモノ持っちゃって。私に分けてくんないかなぁ」

「ん…あ…………ひぅ…もう!いい加減に!しろー!!!」

「ん?ちょ、それヤバイ!ちょ待って!ぅ、うわぁあぁ!!!」

 

 

姫子のカバンを使ったハンマーアタック!私に効果は抜群だ!

 

私は戦いに負けてしまった。

 

目の前が真っ暗になった…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「は!」

 

私は教室で目が覚めた。別に夢オチではない。これは今日の朝の出来事であった。あの後普通に登校した。おもんね。

 

「昼休みか…」

 

私は基本授業は寝ているので、チャイムには気づかないことが多い。いつもなら姫子が起こしてくれるんだけど、今日は怒らしちゃったからなぁ。

 

「さてさてさて、なら…………ねねちだ!!!」

 

無論、昼休みには昼食を食べる訳だが、いつも一緒に食べてる姫子はここには居ない。多分、漫研の方に行っちゃった。

 

つまり、ねねちの教室に行って、ねねちと飯を食う!

 

「うぉー!!待ってろねねち!今行くからなぁ!」

 

 

 

 

 

「あ、すいません小栗さんいますか…?」

「ん?ねねちゃんはあそこにいるよ」

「あ、アリガトウゴザイマス」

「はーい………………………え”あれ上級生じゃん」

 

はい。私はコミュ障です。内弁慶なだけです。私が素でいれる友人なんて数人くらいしかいません。はい、陰キャです。すいませんでした。

 

 

1年生のフロアで、1年生の教室に顔を出すのは、私にはかなり大変なことだった。やっとの思いでねねちを見つけた。

 

「あ、ねね…ち…」

 

…ねねちは、私と違って可愛くて明るいので、一緒に飯を食べる友達くらい沢山いるのだ。私はコミュ障なので、その輪に話しかけるとこすらできず、撃沈した。悲しい。

 

 

「……ひとりで食べよ………」

 

 

 

 

 

 

「でさ!やっぱり、男は運動部かいいのよ!」

「あ、そうなの?」

「え、でもウチは結構オタクとか好きだよ」

「ええー?!以外ー!」

「………………?」

「音寧?どしたん?」

「あ!いや、なんでもない!」

「どしたん音寧、好きぴでもいたかぁ?」

「…はぁ!?いねぇし!好きぴじゃねぇし!」

「お?怪しいぞ音寧ぇ?白状しろ!」

「はくじょーしろー!」

「うわ!こっちくんな!」

 

…………………………………

 

「で、ジェラってんの?アンタ」

「いや、そう。病んでる」

「はぁ……」

 

結局姫子に土下座した。やっぱり姫子。姫子しか勝たん!

 

「いい?そもそも、小栗音寧なんて、学校の有名人じゃない」

「そうなの?」

「…アンタ知らなかったの?彼女、モデルもしてるし、インフルエンサーとしても結構有名よ?ほら、フォロワー89万人」

「…知らんかった」

「私、あんまり知らないけど、彼女、友達も沢山いるでしょうし、なんなら彼氏だっているでしょ」

「ねねちに、彼氏…だと…!」

「なにショック受けてるのよ。”可愛い子には彼氏がいる”なんて常識よ。というか、そもそもアンタとあんなに絡んでるのも奇跡みたいなもんじゃない?だいたい、彼女に話しかけたい2年生なんて、何人いることか……」

 

 

 

 

 

 

 

 

気づいた。

 

 

 

 

 

あの嫌がる素振り、私はツンデレだと思ってたけど、実際は本気だったのかな。拒絶しなかったのも、インフルエンサーとして印象があるから。だからきっと、音寧は私のこと………

 

 

 

 

一度思ってしまえば、もうダメだ。ネガティブな感情が私を支配する。誤魔化していた自己肯定感が下がっていく。良くない方に意識がいっていることに気がついても、もうどうにもならない。

 

 

 

 

 

 

「…………………………なるほど、そっか」

「って………ちょっと、どうしたの?」

「今までのあれって、本気で嫌がってたのか。悪いことしたな」

「…………ん?嫌な予感がするわね」

「そっか。私、これからはねねち。いや、音寧ちゃんとはあんまし関わらないようにするよ」

「あ、やらかしたかも」

「姫子、ありがと。やっと気づいたよ」

「え、え?」

「ごめん、トイレ行くね」

「あ、うん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1人残された姫子は、びっくりするくらい冷や汗をかいていた。

 

(………やり過ぎたぁーーーー……………)

 

 

菜奈は、自己肯定感が低い。びっくりするくらい。いつもテンションが高いため分からないが、自分のことを羽虫か何かだと思ってる節がある。だから、彼女をいじる時は、彼女の自己肯定感に気をつけなければならない。

菜奈は、彼女が自己肯定感が下がってる時は、全部マイナスの方向に考えて自己完結する癖がある。つまるところ彼女の地雷だ。

 

 

 

どう見ても、小栗音寧は、菜奈のことを本気で嫌がっては無い、が、昼休みに何かあって、菜奈の自己肯定感が下がったのか、菜奈は真に受けてしまった。

 

 

どうにかして、菜奈を励まさないといけない。

 

 

そんなことないって、言わなきゃいけない。

 

いけないのだが…

 

 

 

 

 

 

 

もし、もし、菜奈が小栗音寧に絡むのをやめたら…

 

 

 

 

 

 

菜奈がだる絡みをするのが、私だけになったら……

 

 

 

 

 

 

 

 

「……まぁ、悪くないわね」

 

菜奈の愛が、私だけに向くと思うと、悪くはなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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