双子の英雄 Re:Build   作:黒い騎士王

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FGO含めたFate雑記
アーキタイプ・インセクションは走りきり、ツタンカーメンイベント走り中。
9周年のスペースエレシュキガルは来たが夏のシエルパイセンは来ず。
アルクが居たから来なかったのか?

小説info
おまたせ。ユナ周りの設定が固まったと思う。
Vtuber推し歴数ヶ月の初心者の為間違いあったら指摘お願いします。



その他雑記
みこちはいいぞ。新米35Pとして推してく。


始まりの日:feat????

第一層:星煌めく夜のアリア【Starry Night Aria】

2017年春〜2022年11月6日

Alternative Begining:今までとこれからと

 

 

♪Ubiquitous dB

 

〔loading……〕98%

 

〔loading……〕99%

 

100%〔loading complete〕

 

 

 

【2022年11月06日 朝の雑談枠】

 

 

「こんYUNAー!YUNAだよー!」

 

 

〈こんユナー。今日早いね。〉

 

〈こんユナー。確かに。いつも9時なのに今日は7時だ。〉

 

 

「今日はお仕事がねー入っているんだよ。

それで終わった後は案件配信だからさ、多分みんなとこうして話せるのもラストかなぁ。」

 

〈なーるほど、そう言えば今日だしさては入るつもりか。〉

 

〈絶対楽しい奴だもんね。時間忘れてやり込みそう。〉

 

「今日の《SAO情報局》!本日はリアルもアニメも一緒くたでお送りします!

まずはリアルの話題からさっそく行ってみよう!

今日はいよいよ《Sword Art Online》の正式サービス開始日!

たった一万本しか発売されなかったソフトを手に入れられた人は“アダプト”の中に居るかな?」

 

〈無理だったー。〉

 

〈私も。YUNAちゃんは?〉

 

〈ノブッシ:こんユナー。長時間並んでようやく買えたぜ!〉

 

「ノブッシさんいつもコメントありがとー♪フッフーン。《ARGUS》から会社に届いた一本とマネ君用にとお父さんに頼んどいた一本の二本。私の分と私設マネ君の分は確保済みです!」

 

〈知ってた。ってあれ、教授に頼んだの一本だけで良かったの?『ホープフル・チャント』には二本頼んだって…。〉

 

〈やるよね、ユナなら。

教授に頼んだの一本問題はこっちのユナは『ホープフル』のユーナと違ってVなんだから、恐らく配信の申請をしたから届いたんじゃない?

でも確か『SAO』と同じ展開になったとしたら《手鏡》でせっかくアバター作ってもリアルの姿になっちゃうからってここの箱のキリトになりたいメイドたんとかの《SAO》プレイしたい勢みんな断念してた筈だけどユナはリアル晒していいの?〉

 

〈ノブッシ:多分YUNAちゃんとアイツなら心配ないだろうな。買えちまったオレはYUNAちゃんと会えるの楽しみにしてるぜ!〉

 

「それは今日の夜までお楽しみにー♪いやー、大変だったんだよ。説得して回るの。

TANNYや私専属のアニプレからの出向チームの人達は渋るしさぁ。TANNY説得してる最中にメイドちゃん筆頭にやりたい子がしゃちょー室突撃してくるしでさ。

いや閉じ込められたら危ないってことはわかるんだよ。でも結局私は《YUNA》だから。

メイドちゃん達にはリアルの姿になっちゃう可能性があることを理由に諦めてもらったんだよね。

だから新しいVRMMOが出たら先にあの子達へ配信は回してもらうことになっているよ。

後常々思ってたけどノブッシさんはあの人かな?」

 

〈ノブッシ:それは後でのお楽しみってやつだ。〉

 

「そっか。“そう言えば“私”のファンだって言ってたもんね。”

次はアニメの話題!

今日は『ソードアート・オンライン』のアニメ10周年記念イベント『─FULL DIVE─』もあるよね。

楽しみだねぇ、色々。」

 

〈なんかシークレットゲストが居るってしゃっちょ呟いてたな。〉

 

〈シークレット楽しみー!〉

 

〈ノブッシ:オレぁ、ピザ頼んで食いながら配信で見るぜ!〉

 

 

私重村悠那ことHL所属のVtuber《YUNA》は『YUNA』としての実家での仕事のリハーサル前に〔朝YUNA〕と言う30分の配信をしている。

 

 

なぜ、私がVtuberなんてしているのか?

 

 

それは、五年前の2017年春。

世間で有名になっていた映画を急に見に行きたくなり、偶然休みが取れた父重村徹大と幼馴染の少年後沢鋭二を引っ張って見に行った日、10歳の私の頭の中に記憶が流れ込んで来たことがきっかけである。

 

 

 

見に行った映画の題名は『劇場版ソードアート・オンライン─オーディナル・スケール─』。そして私は───重村悠那。

 

 

 

すぐにはピンと来なかった。

でも、主人公が挑んだモンスター戦で現れた鏡で見た私の顔そっくりな少女が歌い出した時。

『……手に入れるよ きっとーーー。』

 

 

両手を広げた赤ローブを見上げるイメージ、短剣を持ってモンスターと戦うイメージ、どこかの街で紅白の衣装に身を包んだ幼馴染のエーくん──後沢鋭二と会っているイメージ、そして────。

歌で多くの禍々しいモンスターを引きつけ、死ぬイメージ。

 

 

イメージが浮かび上がって来た瞬間に、今の私はかつての私である【アインクラッド第40層で20体もの獄門史を引きつけ全損したYUNA】の記憶を完全に取り戻した。

今私が生きているのは、《SAO》事件にまだ巻き込まれていないからなので置いておこう。

じゃあ、私が死んだ2023年10月18日以降の日付(終わった後に調べた所どうやら2026年の4月24日らしい)の時間軸のこれに出て来るこの大人びた私っぽい少女は一体誰?

 

《カガチ・ザ・サムライロード》から逸れた攻撃が少女へと向かったけど、エーくんっぽい人が弾きボスに直撃させた。そしてエーくんを筆頭に攻略組の《風林火山》や《KoB》のアスナさんが突撃して行く。

エーくんが護っているのなら私っぽいけど、でも私はやっぱり既に死んでいるのよね。

私がどうして居るのか。原因は勘だけど、お父さんかな。

と思った所で、少しだけ思い出したことがある。あの死んだ日からずっと無の中に居たけれど意識が浮上したタイミングがあった。そしてお父さん達の凶行を知り、あの浮遊城におけるトッププレイヤー《黒の剣士》キリトの元に姿を見せてお父さんそして私へと繋がるよう誘導した。私は死を受け入れたのだから、他の人を犠牲にしてまで復活したくなかったのだ。凶行は完了する寸前にアインクラッド100層のボスにしてラスボス《アン・インカーネイト・オブ・ザ・ラディウス》を討伐したことで防がれ、再度私は死を迎えた。

でも覚えている。戦いが終わり、歌を歌って巻き込んでしまった彼らを癒したことも。どこか広い所に居たお父さんにお礼を言ったことも。

泡沫の夢だったのかも知れない。でも、確かに私はお父さんと話ができたのだ。

 

 

 

 

そして、私が死んだ後の家族を見ることになった映画は終わる。

三人とも黙り込んだまま映画館を出た。

恐らくは父も彼も同じ様な記憶を得たのだろう。

「……うん。二人とも、帰ったら話しようね。」

 

私が居なくなった後AIの“私”がどうなったのかを父と彼から教えて貰い、そして『ソードアート・オンライン』全巻及び『ソードアート・オンライン プログレッシブ』全巻を父に頼んで3セットずつ買って貰った。三人で『オーディナル・スケール』に至るまでと後の英雄の歩みを知る為に読んだ。私はただの興味本位で読むことにしたが二人は一度敵対した彼のことを知っておくべきだと思ったので薦めた。

知らなかった英雄の苦悩が思ったより鮮明に書かれており、幼馴染は酷い言葉を言ったことを後悔していた。

本を読み切った後将来どうしたいのかを決め、両親としっかり話し合い「新国立競技場でライブをする」夢を叶えるためにとあるオーディションに参加することを決める。

 

 

それは《YUNA Vtuber化オーディション》。

私が知る2022年でも有名な事務所の一つであるC社(開催日程的には9月7日以降の為始祖たる少女が笑顔動画で始動したばかりの小さい事務所だった。)は単独で、Ik社は2018年1月にデビューする予定の《2h-3h“1期生”》候補生と同時に募集が行われていたのだ。

なぜ『YUNA』がVtuberになろうとしているのか。偶然私が映画を見に行って記憶を取り戻し、目標を決めようとしていたのと同時期にアニメの宣伝に『YUNA』を起用することをAプレが決定。

Vtuberを運営する、或いは運営しようとしている会社に演者募集とオーディションによる魂の人候補生の選出要請を出していたためだと言う。

C社でのオーディションに出願し、一次試験の書類審査と課題曲の歌唱を突破。適正検査と面談の二次試験も突破。各事務所から書類と映像がAプレ及び原作チームに送られ、最終審査が行われる。

本来C社は一次試験を書類審査のみとしているが、今回は持ち曲が既に存在しているキャラクターの魂を決めるためか歌唱の審査も行われた。

無事に起用されたのは、課題曲だった『longing』を『YUNA』役の女史が歌った原キーのままで歌い切ることができたからだろうか。それとも、本人が応募したと言うインパクトが強すぎたからだろうか?

 

 

兎にも角にも2017年9月7日に始祖 がデビュー。そして私も合格したので2018年2月にデビュー日をSNSで公表。高性能(仮)も2018年3月にデビューしてまもない4月29日に配信アプリ《ホ◯ラ◯ブ》を使用する“3人目”のVtuber《YUNA》として先輩二人に見守られる中デビューした。

 

直後の2018年5月13日から6月3日に吸血鬼・ハーフエルフ・白狐・チア娘・クォーター・未来人の6人(1人は一月経たずに姿を消したため現在は5人。)の後輩がデビューし、Vtuber事務所《HL》が発足。

更に8月8日から9月16日の期間にドジっ子メイドさん・魔女っ子・余・せんせー・マネージャーの2期生もデビュー。(内の一人であるピンクと青の髪色をしたメイドさんとは、私と言う存在についてちょっとした騒ぎがあったものの当時のことは概ね笑い種となっている。)

ゲーマーズとして2018年12月に狼、2019年4月に猫と犬の3人、2019年7月-8月の間にファンタジーこと3期生がウサギ・緑の蝶・ハーフエルフ・団長・せんちょの5人(今年になって問題を起こした1人が辞めたが、発覚している問題の対応が続いている。)、2019年12月-2020年1月の間にはフォースこと4期生が天使・竜会長・羊・悪魔・姫の5人(私とも狩猟者と被狩猟者としての絡みがあった某竜会長が2021年に惜しまれながら天に去った。)、2020年8月にファイブ或いは頭文字四文字こと5期生が雪エルフ・宇宙人・獅子・サキュバス・ざちょーの5人(1人はデビュー月の末に魔界に帰った)、2021年11月にXこと6期生としてそーすい・かんぶ・はかせ・シャチ・ござるの5人が活動を開始した他、2018年の年末に同じ社内の別プロジェクトから巫女さん、元個人勢で加入していた同じ会社内の音楽レーベル(2019年改革時に傘下として設立)から2019年12月に移って来た星ちゃんと今年の2月にそのレーベルが終了したことで移って来た面白お歌のお姉さんと言った面々が《HL》日本に揃った。2020年にインドネシアや英語圏にもグループが誕生。2019年には中華圏にもグループは存在していたが、ある事件の余波を受けて2020年末に廃止された。

2019年に日本で男性グループ《Hstars》、今年2022年に英語圏向けに《Hstars英》が始動。2022年現在《HL》・《HL印尼》・《HL英》・《Hstars日本》・《Hstars英》の4グループは2019年の改革で新たな母体となった《HL.Pro》の一部署に落ち着き2022年11月現在に至る。

 

私がVtuberになった目的は幾つかある。

一つは勿論あの『私』の様に新国立競技場でライブを行うこと。元々私は“広い所で歌を歌いたい”と言う夢を持っていた。結局あの城で斃れたことで叶わず終いになったが、AIの『私』が歌う所を見たことで今度は自分の眼で紫色に染まった景色を見たいと思ったのだ。

一つは『私』に命を吹き込んだ方に会うこと。彼女の成功があったからこそ、生き残る予定の私が無名の歌手としてでは無くVtuberとして2026年のあの日にライブを行う予定を組むことができるのだと思う。

一つは、英雄を中心とした私達の物語を観測し小説としてまとめ上げた『ソードアート・オンライン』の作者に会うこと。かつて凡その記憶を取り戻し、《YUNA》のオーディションに参加する前に当時発売されていた『ソードアート・オンライン』全巻及び『ソードアート・オンライン プログレッシブ』全巻を父と幼馴染の彼と共に読み、英雄と呼ばれた少年の考えを知ることができた。そのことの礼を言うために。

 

 

 

学校に通いながら、短時間の歌配信やゲーム配信等をこなして行き、2020年にはVtuberとしての私と『SAO』のキャラクターである『私』の中の人である某女史が共にインタビューを受けた記事が雑誌に掲載された。

“会談相手に最後に言っておきたいことはなんですか?”と振られた際に「『私』と言う存在に命を吹き込んでくれてありがとう。」とうっかり言ってしまったので改めて言った別の当たり障りの無い言葉が掲載されていることは内緒である。

なお、事務所から許可を得てこのインタビュー前にインタビュアーと女史には正体を明かしてあったことからの措置だと思っている。

 

 

 

 

 

女史との共同インタビューに先立つ2017年。偶然『SAO』原作者に会うことができた。

彼─先生にとってはデビュー前の《YUNA》に演技指導をする為で、私にとっては“私たちが知らなかった英雄の苦悩を教えてくれた”ことへの感謝を述べること、そしてYUNAとして重村悠那として必ず生きて戻ると約束するためだった。

“うん、あの書類を見てもそっくりだとは思っていたけれどこれは予想以上だ……。”

“《“ARアイドル”YUNA》いや重村悠那ちゃんと言うべきかな?はじめまして、私はーーー。君達の創造主かも知れないし違うかも知れない一介の小説家です。”

“それじゃあ、君は君や重村教授みたいに一周目の記憶がある人が居る…と考えているんだね?そしてそれは私が引き起こしたものだ……と。”

“いや、いつもなら2002年11月から2008年7月までの期間に別の世界線のありえた2012年から2016年に起きた事件或いは同じ様な出来事が起きている2022年から2026年で起きている事件を観測して文章にしているだけだったから違うね。

この世界では《SAO》が創られることが確定した未来になることは3年前、2016年3月18日から20日に私達のイベントと同日程だが違う場所で茅場晶彦とドイ氏による《プロトタイプナーヴギア》の試験が行われて話題になったからわかったのだから。”

“もしも良ければだけど、私の方でも調べてみようと思う。”

 

 

 

 

 

 

 

学業も配信も順調で、『SAO』原作チームや女史との関係も上手く行っていたが2021年事態が動くことになる。それも最悪な方向に。

12月下旬に余りの若さで女史が急死してしまったのだ。

 

 

もしかしたらオファーが来るかも知れないが年齢的に外出していてはいけない時間帯になるのでイベントについては諦めていたが、女史が急死してしまった。声優としての後任は現状決められておらず一先ずの代役としてAIになった自分の役でイベントやゲームシリーズに出演して欲しいと言うオファーが『SAO』原作及びゲームチームから来るとは思わなかった。

彼らにとっても苦渋の決断であることはオファーの文面からもわかった。

偶然にも本人が名乗りを挙げて姿を使っているVtuberを本人では無く代役としなければならないことだろうか。

 

 

私サイドからはイベント出演のオファーのみ受けることを伝える。

新しいゲームは2023年に発売されると書かれていたが、恐らく台詞の収録には参加できないから断らせていただく。とも伝えた。

“貴女は入るつもりなんだな?あの様な最後を迎えてしまったのに。”

“私は《YUNA》ですから。それに迎えると言う未来を覆すために足掻くんです。”

と言う会話がありつつ、交渉を開始。途中でHL.Proも加わり私と会社そしてSAOチーム三方が納得する形に落とし込んだ文書が作成され、私とTANNYそして先生の三者が同じ内容の3枚にそれぞれ署名捺印している。

一.重村悠那ことHL所属YUNA(以降甲)は現時点においては今回のイベントのみ参加と言う形にし、甲はイベントの成功の為に全力を尽くすこと

一.甲は乙(SAOチーム)と丙(HL)に必ず生きて戻ることを誓うこと

 

 

 

 

以降の私は配信や学業に勤しむ傍らエーくんが過去生で迷惑をかけた後キリトとアスナの家の場所を聞いていた様なので恐らく同じ場所に住んでいるだろう(キリトは新聞に、アスナはSNSに載せられていた。)と読んで二人で突撃。

まず埼玉に住んでいる英雄(あの病騒ぎが起こる数年前に偶然新聞に『剣道の大会を制した小学生』として掲載されており記事の最後にどこ在住か書いてあったのだ。)に話を通せばいいと思いきやまだ存在が確立していない筈の幼馴染二人も居たので三人に話をした。そして渋谷に暮らす少女(VR中心の企業として多くの電化製品メーカーの肝入りで設立されたと言う《レクト》の社長令嬢としてホームページに載っていた。)には菓子折りを持って行き、謝罪をした上で協力を要請した。私と言う見知らぬ人物が訪れたことで驚かれたものの4人全員の両親に、【重村悠那と後沢鋭二の引率付きで参加する】と言う条件と引き換えに承諾を貰うことができた。

数年前の会談後も連絡(初配信直後から感想メールを送って来てくださってはいた)をとっていた先生にはよい報告ができた。

三人と一人は私とエーくんの引率の元バラバラに先生など制作チームに会わせる。自身のレッスンもあったため会わせて以降は帰宅の連絡が来るまでは場に居なかったが【この場面でどんなことを思っていたのか】と言う質問に答えて貰ったり歌の背後で行う予定の演出に対し意見を貰ったりしていたことをプロデューサーからこっそり教えてもらった。

一方、私の方は歌のレッスン等を着実にこなしてスムーズに進んでいた。どうやら先生はVtuberにハマってしまったみたいでとあるメンバーのサインをねだられたので、会社に行った時に会って書いて貰った物を渡したからか先生の筆が乗ってしまい追加で新規台本が作られ、余波で各所が調整に駆け回ることになってしまった。なお、その台本は───。

 

 

 

 

そして今日───2022年11月6日。

 

遂に世界初のVR大規模多人数同時接続型オンラインRPG《Sword Art Online》の正式サービス開始に世間が沸く中『ソードアート・オンライン』アニメ化10周年記念イベント『ソードアート・オンライン─FULLDIVE─』の幕が上がった。

 

 

現実世界に浮遊城『アインクラッド』が現れたオープニング。

 

キリトとアスナの“2024年9月30日”、アスナとミトの“2023年4月4日”と言った先生書き下ろし台本での声優さんの掛け合い。

新作映画『ソードアート・オンライン─プログレッシブ─冥き夕闇のスケルツォ』の主題歌「心臓」や第二部『フェアリィ・ダンス』のOP「INNOCENCE」、そして第三部『ファントム・バレット』のOP「IGNITE」と藍さんの歌パート。

 

シリカとリズベットの“2024年10月4日”、エギルとクラインの“2025年11月24日”、リーファとシノンの“2026年4月19日”の三つの朗読劇。

春さんにより第二部のED「Overfly」と第三部のED「Startear」が歌われる。

 

ユウキの“2026年3月11日”が来て、いつもの作曲家さん(『SAO』や『Fate』など有名どころの劇伴を担当されている。)の演奏で『overture』から始まる劇伴BGM『overture』『swordland』『moon and shadow』『aerial fight』『luminous sword』『a sword of bravery in her heart』『she has to overcome her fear』と劇伴パートに移る。

 

 

 

 

 

 

さあ、いよいよ出番。

 

普段の配信開始時と同じく、画面上にはloadingの文字が現われることから始まり、100%で『YUNA』が画面に表示される。

この時点で会場内には騒めきが広がっていた。

 

『……手に入れるよ きっとーーー。』

〜♪

私が歌うのは「longing」。亡くなられた女史の歌う原曲版から歌は始まる。

 

『どこに行けるのか、僕らはまだ知らない』

二フレーズ目から私の声も加わって、完全に一体化。同時に《YUNA》は画面から飛び出してステージに降り立つ。

今回は表には出ずに完全に裏でモーションキャプチャーで表している為見えないが、私の衣装は俗に言う《白ユナ》をアレンジしたもので、若干アインクラッド内で最後に着ていた服の意匠も取り入れて貰っている。

本来ホログラムで形作られたあの娘と同じ様な意匠の服を着る筈だったんだけど、オフショルダーで脇腹見えている服なので恥ずかしかったため辞めて貰った。

 

 

 

そんなことを考えている間にも、歌は進む。騒めきと共に。

何故騒めいていたのか。それは私達の歌が始まった時に、ホログラムの《エイジ》と《キリト》そして《アスナ》が並び立ってこちらもホログラムになった本来のアインクラッド百層のボス《An Incarnate of the Radius》(流石に雫で回復など多くの行動はオミットされていたらしいが)と戦闘を始めていたのだ。

エーくんも巻き込んだ形となったが、あの子達から意見を貰ったのを取り入れた形である。

間に合わなかったのかそれとも秘匿したのか歌パート最初の新作映画の主題歌では流石に同じことはできなかったのは残念だった。

歌の間も戦い続け、

 

「『今すぐ』」

私達の歌が終わると共に、《エイジ》が敵の背後に素早く斬り抜け風圧で追い討ちをかけるソードスキル、《アスナ》が《マザーズ・ロザリオ》、《キリト》が《スターバースト・ストリーム》を放ち、決着を着けた。

 

「あー、楽しかった!」

マイクを握り締め、言って姿を消す。

それは、映画でライブをした私を想起させるかの様に。

 

私の出番は一旦終わったため引っ込んだが、キリトとユージオの“人界暦380年4月10日”・ユイとアリスの“2026年10月2日”の二つのアリシゼーションに関係する朗読劇を挟んで四度目の歌パート。ファンの間では“社長”と称される歌手の歌うアリシゼーションの第二クールOP「RESISTER」から幕を開ける。

 

 

「君の声が届かない場所では」

 

歌の中、バックスクリーンでは《ソードゴーレム》と《キリト》・《ユージオ》・《アリス》が戦闘している場面が描かれることになる。

が本来の戦闘映像とは異なり(要望を出したのは勿論彼)、黒革のロングコートを着た《キリト》が二刀流を使い《夜空》・《青薔薇》を振るっているシーンとなったため《キリト》の映るカットが新規映像となっている。

 

〜♪

 

「運命に抗ってゆけ」

そして歌の最後は三人が拳を突き合わせ、同じ方向に歩いて行く物に変更された。

 

畳み掛ける様にアリシゼーション第二クールED「forget-me-not」とアリシゼーション最終クール兼WoUW第二クールOP「ANIMA」が絶望系シンガー。

そして、「I will…」が藍さんにより歌い上げられた。

 

 

キリトを始めとした仲間達での“2026年10月07日”を終えて歌われる曲は───。

 

 

アニメ10周年記念曲「蒼穹のファンファーレ」。

「その朝、僕らは旅立った。」

 

「新しい世界へと」

第一のシークレット枠である私を含め、『SAO』関連の各持ち曲を歌唱(私の場合厳密には『私』だし演じていただいた女史の曲であって私の曲では無いが)した五人が歌を紡ぐ。

そのまま作曲家さんのチームも加わり歌は続く。

 

 

「♪向こうへ」

 

 

 

【???/2022年11月06日 ????】

「『プレイヤー諸君、私の世界へようこそ。』──4年前、私はそんな言葉で『Sword Art Online』のチュートリアルを開始した。」

 

「あの時、私は、浮遊城アインクラッドに閉じ込めた1万人のプレイヤー達を、私が創造した世界を構成する要素の一つでしかないと考えていた。彼らは用意されたシナリオ通りに動き、戦い、『SAO』と言う名の物語を完成させる……その筈だった。」

 

「しかし、プレイヤー達は、私の想定を超える力を発揮して決められた運命に抗った。世界の綻びを見つけ、登れない筈の崖を登り、倒せない筈の敵を倒し、そして最後にはゲームシステムすらも超越して見せた。」

 

「故に私は、浮遊城の崩壊と共に終わる筈だった物語の先を見届けることにした。無数の種から芽吹いた新たな世界で、彼らがどの様な可能性を示すのか、それは私にも予想できない。

しかし、世界の行末を推測する手がかりとして、今日、この場に集った諸君に、幾つかの情景を提示した。」

 

「これらの情景は、システムに収集された記憶の欠片であり、新たな世界の扉を開く鍵でもある。」

 

「彼らは、この記録点以降も、筋書きの無い世界で数多の試練に立ち向かうべく剣を取ることになるだろう。時には敗れ、地に這い、それでも繰り返し立ち上がるだろう。そんな彼らの『フラクトライト』の輝きが照らす先を、どうか諸君にも見届けてほしい。」

 

「以上で、本イベントのアノテーションを終了する。観覧者諸君の───健闘を祈る。」

 

 

キリトとアスナの二人が『The Scull Reaper』と戦闘を繰り広げる中第1部の主題歌「crossing field」が歌われ、特報が流れる。

 

 

そして───。

 

 

【2022年11月06日 ???、???、???、????、????、???】

 

「こんYUNA〜!はい、と言うことで一曲だけ歌わせてもらいましたHL所属のARアイドル《YUNA》です。5人ともお疲れ様!」

 

『ああ。/ええ。/そうね。/うん。/君もな、ユナ。』

 

「キリト達には色々モーション案出して貰ったね。みんな凄い感謝していたよ。」

 

「実際戦った時を思い出して、意見を出させて貰ったな。俺達が出す前にできていた奴もかなりよかったけど、やっぱり戦った身からすれば動きが若干違ったよ。」

 

「だね。でもちゃっかり記憶ともアニメとも違う服装と戦術で戦うのはずるいと思うんだ。ねえ、キリト。」

 

「この時はまだユージオ生きているから青薔薇使えない筈でしょう?」

 

「キリトくん、人の心。確かにあの時王様やってたからと言って失くすのはよくない。」

 

「違うんだアスナ。聞いてくれ。あの時俺は足を引っ張っていたんだよ。

高威力のスキルはなぜか塔の戦いの終盤つまりクィネラ戦までは使えず、あの城の中で『ソードゴーレム』の様なMobとの戦闘経験があるのに活かせなかった。

それに、俺は英雄を呪いだと考えていたから俺の切札『ヴォーパル・ストライク』や二刀流を使う発想が出なかったんだ。

せめてカーディナルにゴーレムの足を一本片手用直剣に変換して貰えばよかったが、人間から創られているのだと思い浮かんではそれもできなかった。

なので、あれは〈もしも俺が英雄の呪いを振り切ってカーディナルに高優先度の剣を頼み、デュっさんやファナティオさん達整合騎士と戦い、チュデルキンを破りソードゴーレムと二刀流で戦っていたら〉と言うifだ。」

 

「……はっ。ちょっと弄ってやろうと思ってたらすっごい重い答えが返って来たから意識が飛んだよ。」

 

「あの戦闘の中で、そんなことを……。ああ、でも聞いたことがあります。

浮遊城も、妖精郷も、我々の世界とは違い痛みをかなり消し去って居たのだと。それで……ですか。」

 

「……はー。私が君を好きになったのは、英雄だからじゃないよ。右も左も知らなかった私を育て上げてくれたこともそうだけど、実を言うと暫定パートナーを解消するまでに多分好きになっていたからだよ。」

 

「おーう。打ち合わせしてたらあんまい空気が漂ってたよ。エーくん、私達もやる?」

 

「後でね。さて、遅いから三馬鹿から送って行こうか。」

 

「ちぇー。『もうちょっとだけ続いたけどこれにて閉幕!』」

 

「『私達は今日、事件起きる浮遊城へと足を踏み入れた。』」

 

「『事件は何事も無ければ2年後の明日に勇者の勝利で幕を閉じる。』」

 

 

浮遊城のレリーフが彫り込まれたどこかに続く扉が客席に現れ、そこに向かう人影もまた現れる。

金色の鎧を身に付ける少女、亜麻色の髪をした少年が歩みを進める。

 

「『彼らは友の重荷を共に背負う為に。』」

 

 

「『我ら2人は運命を変える為に。』」

ARアイドルYUNAと黒と紫色が使われた服の青年が扉に向かう。

 

二組が到達する直前に黒いコートを羽織った青年と紅白の騎士服の少女が現れ、手を繋いで扉へと向かう。

「『英雄は、1人でも生存させて次に繋げる為に。』」

 

 

「さあ、行こう。」

英雄が扉を押して開け放ち、1人、また1人と姿を消して行く。

 

 

 

 

『ソードアート・オンライン─FULL DIVE─』閉幕

 

 

 

 

 

【Streaming begins in ⬛️⬛️⬛️】

 

 

「こんYUNA〜!頭上に星空、地上に青薔薇!あなたの体力ゼロですねー?さーて始まりました《SAO情報局》!本日よりゲームがクリアされるまで、毎日《Sword Art Online》内から私『YUNA』の提供でお送りしまーす!」

多くのプレイヤーから遅れに遅れた23:00頃に《Sword Art Online》にログインした私はメッセージを飛ばし、紅白の鎧を身に付けたエー君こと《ノーチラス》と合流。

彼が確保してくれていた宿屋に着いて一息吐き、早速配信を始めたのだった。

 

「投稿者である私がアインクラッドに囚われたことに伴い、配信タグを《アインクラッド放送局》、ファンネームを“閉じ込められた人々への批判をする前に真実を見ていって欲しい”と言う願いを込めて《観察者》に変更します。

観察者の皆のコメントは───。うん、調整できた。とんでもないことになってる。

さて、それでは見ている誰もが気になっているであろうこの《YUNA》つまり私があの『YUNA』であることの証明から行ってみよっか。」 

 

右手の指二本を揃えて真下に振り、電子的な鈴の音と共にメインメニューを出してアイテムストレージを開く。

オブジェクト化で取り出したのは──《手鏡》。

現在の私の容姿は、HLとAプレの資料提供を元に《ARGUS》により作成されたデフォルト衣装の《YUNA》になっている。つまりは髪は長いし、身長も伸びているし、成長も…しているっ!

そんな私である。

なのでほんとーに心苦しいが、しょうがない。未来の予想図を捨てて今の私を見て貰おう。

 

 

手鏡を覗き込むと視界が白い光に包まれホワイトアウト。

ほんの2、3秒で光は消え、目線が若干下がる。

手鏡を再度見ると、白い長髪では無くミルクティー色の肩にかかるぐらいの短髪。

 

早速ロイヤルブルーのワンピースを着て、右腰にはダガーを装備。純白の羽根つき帽子を頭に着ける。

「と言うことで、私は『YUNA』本人でーした。

なのでずっと私のR-18に厳しかった訳だよ。」

 

「ここからは真面目な話。

この配信は生存記録も兼ねての配信なので基本は毎日配信。

内容は、通常Mobや層ボスとの戦闘風景やアインクラッドでの暮らしにしようかな。」

 

「今日は遅いから一旦終了。明日の朝、《始まりの街》の紹介から本格的なSAO実況始めるよ。

私のVになった目的とこの世界でしたいことについてはその時話すね。」

 

「それではみんな、乙YUNA〜。」




基本的に出て来る人々はこの世界における本人達。
なので、最大限ぼかしているがVの面々は名前もファンネームもこちら側と同一。
但し、SAOの話なので現時点で契約切られた面子は一切救済無し。
書いている最中に悲しい出来事が二度起き、三度目は昨日発表された。

曲は基本ユナを含め本人歌唱。
longing:YUNA(重村悠那)
蒼穹のファンファーレ:FJ feat .AE,社長,絶望系シンガー&YUNA
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