琴里の封印からしばらくして───
今日から修学旅行。何故か行先が沖縄から或美島に変更になった…どうやら何とかという旅行会社が観光PRのために旅行費を全額持つという破格の条件を学校に出したらしい…
そして今飛行機の中…
汐音「わぁ…綺麗です…」
夏希「そうね、私達飛行機初めてだもんね」
汐音「鳳条君も見てください、景色がとっても綺麗で…」
「そうか、それは良かったな」
夏希「あんたねぇ…」
或美島に着くまで特にする事も無いので少し仮眠でもしようかと思っていたが、なかなか寝られない…隣の二人はまだ良いが問題は前列の席の奴等だ…
十香「また謀ったな鳶一折紙!!こちらの席は景色が遠いではないか!!貴様知っていたな!!」
折紙「座席の希望を出さないあなたが悪い」
十香と折紙が士道を挟んで言い合いを始めた…
折紙「士道、見て、雲が絨毯のよう」
十香「ジュウタンなら通路にも敷いてあるぞ!ほら、見るのだシドォ!!」
士道「少し寝かせてくれないか…」
「(まったくだ…)」
パシャ――
フラッシュと共に士道が写真に撮らる。なんとかという旅行会社から派遣されたカメラマンらしい…名前はエレン・メイザース
エレン「突然失礼しました。でも、とてもいい表情が撮れましたよ」
士道「あ、はぁ」
夏希「あっ、カメラマンさん私達も1枚撮ってください」
エレン「はい、構いませんよ」
「……」
夏希「汐音、それにあんたも。」
「勝手なやつだ…」
パシャ―
エレンは俺達の写真を撮った後、席に戻って行った。
「(エレン・メイザース…あいつは確か…まぁいいか、あまり関わらない様にだけしよう…)」
そんな事を考えていると…
『当機はまもなく最終の着陸体制に入ります』
どうやら或美島に着いたようだ。
最初は資料館の見学だったのだが…いつの間にか士道と十香がいなくなっていた。
霊力を探ってみると知らない霊力を二つ程感じたので透明化しその場所へ向かった。
そこに居たのは、士道の両サイドに腕を組みながらくっついている顔のそっくりな二人の精霊と、そんな二人に戸惑っている士道、何故か目を回している十香だった…おそらくこの二人が精霊〈ベルセルク〉…八舞姉妹だ。
「(何がどうしてこうなった…)」
◇◆◇◆◇◆
宿泊先のホテルに着き部屋に荷物を置く。しばらくはホテル内で休憩兼自由行動らしい…部屋割りは当然だが男女は別、俺は士道と殿町と同じ部屋になった。
殿町「やぁ、こうして話すのは初めてだね鳳条、これを機に仲良くしようじゃないか!」
「(……うざい)」
殿町「君の事は前々から気になってたんだ、百原さんや桐谷さんと仲良いだろ…あの2人、意外と人気あるんだよ。」
「……」
殿町「まったく君も隅に置けない…妬けちゃうなぁ」
「(こいつは一度、本当に焼いてやった方がいいだろうか…)」
士道「まぁ、殿町の言う事はともかく、同じクラスだしこれからよろしくな鳳条」
「あぁ、好きにしろ」
士道「じゃあ俺、風呂に行くけど二人はどうする?」
「後にする」
殿町「同じく」
士道「そっかじゃあまた後で」
そうして士道は大浴場へ向かった
殿町「さて我々は引き続き交流を深めようじゃないか!」
「近寄るな、そして話しかけるな…気持ち悪い」
殿町「ふふ、照れてるのかい…」
「やはり俺も風呂に行く…着いてくるなよ、着いてきたら覗きとストーカーで訴えるからな」
殿町「ひどい!」
そして俺も大浴場へ行くと露天風呂になっていてまだ男湯は誰も居らず貸切状態だった…
「おかしい…士道が先に来ていた筈だが…」
すると何故か隣りの女湯の方から士道と八舞姉妹の声が聞こえた…
「(何やってんだあいつは…まぁいい俺には関係ない…)」
湯船に浸かりながらふと昔の事を思い出した
小さい頃から修行や研究ばかりの人生だった…その中で温泉というのは数少ない娯楽の一つだ。昔はよく家族で行ったな…特にボロボロになるまで修行した後の温泉は最高だった。
「(懐かしいな…あの頃は…)」
そんな事を考えていると、殿町や他の男子達も入ってきた。
殿町「やぁ、お待たせ」
「……」
殿町を無視して風呂を無言で上がり部屋に戻った
こうして何事もなく修学旅行一日目が終わった───
5期が4月に決まりましたね。
また次回もよろしくお願いします。