【呪術廻戦✕ワンパンマン】ハゲの代わりに呪われた人達がやって来た   作:サクラン

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それではお楽しみ下さい。


第二十九話 幼魚と逆罰―参―

「“好きの反対は無関心”と言った人は、ちゃんと地獄に落ちたでしょうか」

 

 薄暗いが、心地良い湿気と空気感を纏った下水道。そこでは本来あり得ない筈の人と怪人の共存が叶っていた。

 

「悪意を持って人と関わる事が、関わらないより正しいなんてあり得ない。―“好きの反対は嫌い”です。人って好きですよね、単純(シンプル)な答えを複雑にして悦に浸るの」

 

 少年―ジュンペイは掌の中で小さくカサついた人形のようなものを弄んでいた。

 

「皆言葉遊びが好きなのさ。なぜなら人間は―言い訳をしないと生けていけないからね

 

 怪人―真人の前には、でっぷりと太った大入道が座り込んでいた。

 

「これは?」

 

「一人の人間をどこまで大きくできるかの実験。逆にそっちはどこまで小さくできるか試してみた」

 

「! これが…人間?」

 

 真人の発言とその力にジュンペイは驚くが、真人はその様子を意外そうに見つめていた。真人としてはもっと驚いたり取り乱したりするものだと思っていたのだ。

 

「ジュンペイは、死体に慣れてるの?」

 

「…どうでしょう。それが僕の母だったら取り乱し、真人さんを憎んでいたかもしれません」

 

 ジュンペイは淡々と語る。人だったモノを真人に手渡しながら。

 

「でも僕は人間のほど醜悪さを知っています。だから他人に何も期待していないし、他人の死に何も思う所はありません」

 

 そう、今まで嫌と言う程人の悪意は目にして来た。だからこそ、他人に何も思う事はない。

 

「“無関心”こそ、人の行き着くべき美徳です」

 

 ジュンペイの意見を受け、真人は軽く笑う。

 

「そんな君が、復讐ね」

 

「矛盾してるって言いたいんですか?」

 

 ジュンペイは髪に隠された片目を押さえる。彼にとってのこの価値観は本気のものであり、それを否定されるというのはあまり嬉しいものではない。

 

「ジュンペイは人に“心”があると思う?」

 

「え…ないん…ですか?」

 

 突如真人が説いた哲学的な問い掛けに、ジュンペイは困惑した。

 

「ないよ。“魂”はある、でもそれは“心”じゃない」

 

「じゃあっ僕のこの…!」

 

 ジュンペイは自身の本気の想いが心からの本心であると反論しようとするが、真人は構わず続ける。

 

「俺はこの世界で唯一魂の構造を理解してる。それに触れる事で生物の形を変えているからね」

 

 そう、真人は生まれながらに魂というものがどういうものなのか理解していた。長く生きたわけではないが、彼にとって魂というのは何も特別なものではなかった。

 

「喜怒哀楽は全て魂の代謝によるものだ。心と呼ぶにはあまりに機械的だよ」

 

 常日頃から魂が目に見えている真人にとっての魂の認識は、少し変わった機械程度の認識だった。

 

「人は目に見えないモノを特別に考え過ぎる。見える俺にとって魂は肉体と同じで何も特別じゃない。ただそこに在るだけだ」

 

「分かる?命に価値や重さなんてないんだよ。天地にとっての水のように、命もただ廻るだけだ」

 

「それは俺も君も同じ、無意味で無価値。だからこそ何をしても良い。どう生きようと自由なんだ」

 

 法則など存在しない怪人の世界で生きる真人にとって、魂という機械的な代謝に囚われる事こそ馬鹿らしい事はない。どうせ逃げられないなら自らの好きなように生きれば良い。

 

「“無関心”という理想に囚われてはいけないよ。生き様に一貫性なんて必要ない。お腹が減ったら食べるように憎いなら殺せば良い」

 

 真人はジュンペイから小さくした人間を受け取り、容易く握り潰す。

 

「俺はジュンペイの全てを肯定するよ」

 

 仕草は間違いなく狂気的だが、ジュンペイはそんなものは目に入らず、自身の全てを肯定すると言ってくれた真人に視線が釘付けとなっていた。

 今まで否定され続け、人とも思われないような扱いを受けて来た。初めてだった。自分の存在を肯定してくれる者は。何より容易く人の生死を操る事のできるその力にジュンペイは魅せられていた。

 

「…あっ、もうこんな時間…すみません、今日はもう帰りますね」

 

「そ、いつでも来て良いよ。いなくてもその内戻って来るから」

 

「…はい!」

 

 ジュンペイは少し歳の離れた友人ができたような気分で、下水道を出た。真人はジュンペイにひらひらと手を振って見送り、その場に取り残される。

 

「さて、いつ気付くかなー?」

 

 そしてまるで客人を待つかのように、真人は下水道の奥に消えて行った。

 

 

 

 

 

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「ここ最近の失踪者、変死者、“窓”からの残穢の報告をまとめた」

 

 とあるビルの一室、そこではゾンビマンがマークされた地図を指しながら説明していた。

 

「これである程度犯人のアジトが絞られる」

 

 ゾンビマンからの説明を受け、ユウジは気合いを入れるように拳を合わせる。

 

「おっし!乗り込むか!」

 

 だが、そんなユウジをゾンビマンは諌める。

 

「いや、まだまだ()()()()だ。俺とキヨタカで調査を進めるから、ユウジはナナミと別の仕事を頼みたい」

 

 ゾンビマンは携帯を取り出し、そこから一つの人物の画像をユウジに見せる。

 

「この映画館にいた少年―ジュンペイって言うらしいんだが、彼は被害者と同じ高校の同級生らしい。佇まいから呪詛師や賞金首と繋がりがある可能性は低いと思ってたが、被害者と関係があるとなれば話は別だ」

 

「ジュソシ?」

 

「呪術を悪質な事に使う奴の事だ。手順はナナミに任せてあるから、二人でジュンペイの調査を頼む」

 

「押忍!分かった!」

 

 ゾンビマンからの説明を受け終わったユウジとナナミは早く調査を進めるべく部屋を出る―前に、ナナミはゾンビマンの方に振り返った。

 

「ある程度ではなくもう分かっているんですよね?犯人の居場所」

 

 ナナミはゾンビマンに質問する。ユウジは経験の浅さから気付いていなかったが、判明している位置からでもちゃんと計算すれば居場所の目処は立つ。それを説明しなかった事から隠す魂胆があったのはナナミの目からも分かった。

 

「ああ、犯人はその気になれば残穢なんか残さずに雲隠れできる筈。誘い込まれてるって見るのが妥当だろうな」

 

 ゾンビマンは新たな煙草に火を点けつつ、ナナミの考えを肯定する。

 相手のレベルを考えると、中々リスクの高い方法ではある。それでもこんな選択をしたのは―

 

「そりゃ、リスクはあるがな。だが俺一人なら最低限生きては帰れるし、何より―ユウジを連れて行くのは色んな意味で危ねえ。いくら宿儺の器つっても、色々と背負わせるには早えからな」

 

 ―ユウジの身を案じたからにならない。協会からもユウジを一人にするなと言われている。ナナミを付けているのも彼を守る為だ。

 そしてこれに関してはナナミとキヨタカ、どちらからも了承を得ている。協会からの方針だろうとなんだろうとこればかりはこちらも譲れないし譲らない。如何に宿儺の器と言えども―否、だからこそ彼に多くは背負わせられない。

 

「ゾンビマンさんー!!」

 

「!!」

 

 その時、出て行ったと思っていたユウジが急に戻って来た。会話を聞かれていたのかと三人はギョッとするが―

 

 

 

 

 

「言い忘れてた。気を付けてね」

 

「…ああ、ありがとな。そっちもナナミがいるから余程の事は起こらねえと思うが気を付けろよ」

 

 

 

 

 

 ―単純にこちらの身を案じていたようだった。ゾンビマンもその優しさを噛み締めながら、ユウジにも気を付けるよう返した。

 

「ユウジ君、それでは行きましょうか」

 

「うん、了解ナナミン!」

 

「引っ叩きますよ?」

 

 ユウジとナナミは小気味良いテンポで会話しながら改めて本当に出て行った。

 

「…さて、俺も気張って行かねえとな」

 

 ゾンビマンはそんな二人の後ろ姿を見送り、気合いを入れ直すようにコートの襟を整えた。

 

 

 

 

 

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「いましたね」

 

「アレ?私服?」

 

「映画館にいた事からなんとなく察してはいましたが、学校には暫く行ってないようですね」

 

 捜索開始から数十分、二人は私服姿で出歩くジュンペイの姿を発見した。

 

「んで、どうすんの?いきなり聞く感じ?」

 

「いえ、白を切られると面倒なので最初に彼が呪術をどれだけ扱えるのかを確認します―“コレ”を使って」

 

 ナナミが取り出したのは小さな箱、しかしその中には何かが蠢いていた。

 

「イィー!」

 

「え?怪人?」

 

「“蠅頭”、レベル“狼”にも満たない最底辺の怪人です。彼が人目につかない場所に移動したらコイツに襲わせます」

 

「え゙っ!?」

 

 どれだけレベルが低いと言っても一般人を怪人に襲わせるという事態にユウジは驚いた。

 

「襲わせたら考えられるパターンは三つ―

 

・怪人が見えるだけで対処できる術を持たないパターン

→これは即座に救助して事件当日の状況を聴取します。

 

・呪術を利用して蠅頭を倒したパターン

→この場合は私が前に出て少し威圧しながら説得、話し合いに応じればそのまま聴取、徹底抗戦の構えなら私が鎮圧します。

 

 そして三つ目のパターン、これは可能性は限りなく低いですしあって欲しくない事ですが―

 

・徹底抗戦の上レベル“鬼”以上の戦闘力を持っているパターン

→この場合は一旦退いてゾンビマンさんと合流、ただ相手が強過ぎる場合には協会に連絡してS級ヒーローに来てもらいます」

 

「…流石にいくら才能があってもそこまではないと思うけどなぁ」

 

 想定する事態にユウジは少し慎重過ぎないかと思った。実際に接すると分かるが、レベル“鬼”、S級ヒーローの強さはそれ以下のヒーローや怪人とは一線を画する。そう安々と追い付ける領域ではなく、呪術を覚えたての者が至れるものではない。

 

「…私もないとは思いますがね。ですがゼロではないんです。ユウジ君も聞いたかもしれませんが、ヒーローの強さというのは才能が8割で決まります」

 

「ああ、サトル先生が言ってた」

 

 ユウジは少し前にサトルから鍛えられた時の事を思い出す。あの時は鍛えてカッコイイ呪術が扱えると考えていたが、その時に才能が8割だと言われて落ち込んだのは良い思い出だ。

 

「これは本当にその通りで、S級ヒーローの方々がそれを良く体現してます。クロビカリ君やアトミック侍さん、フラッシュ君やファングさんなど、鍛えに鍛えて至った人もいますがその努力の量や効率は私達とは比べ物になりません。アナタより年下のイサム君やバット君は飛び級でS級に昇格していますし、ユウタ君に至っては最初からS級ヒーローとして入会してある一件でC級に降格した後その後3ヶ月でまたS級に舞い戻ってますから」

 

「極端過ぎない?」

 

 会議の際に話したユウタの顔を思い出し、その波乱万丈の経歴にユウジは若干引いた。

 

「とにかく、呪術の扱い方さえ覚えていれば呪力量や出力、身体に刻まれた術式によっては即S級クラスの実力もあり得なくはないんです。そんな想定外で大怪我なんて笑い話にもなりませんから」

 

「なるほどぉ…」

 

 ユウジは未だに実感が薄かったが、そういう事もあると強引に自分を納得させた。

 

「それじゃあ、ここから車を降ります。ユウジ君がタイミングを見計らって放って下さい」

 

「ええ!?俺ぇ!?」

 

「不本意ですが私はそこそこ顔が売れています。私が前に出ては尾行もままならない可能性があるので、少し後から追います」

 

 いきなり大役を任されたユウジは面食らったが、ナナミの立場を思い出した事で納得する。ここは街中、そんな中でA級上位ヒーローが彷徨いていれば声を掛けられて時間を取られてしまう。それで見失ってしまえば本末転倒だ。それも考えると自分しかいないのだと、ユウジは納得した。

 

「…とは言え自作自演みたいで気が乗らないなぁ」

 

 とは言え、一般人に怪人をけしかけのは良い気分ではない。ユウジは苦々しい表情を浮かべながら、ジュンペイの後を尾行した。

 

 

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

 

 

「出て来るならさっさとしてくれ、異形かつ手遅れとは言え―罪の無い人間を殺すのは胸糞悪い

 

 薄暗い下水道、そこでは血生臭い臭いを纏った一人のヒーローが佇んでいた。その姿を見兼ねて、一つの影が奥から現れる。

 

「いやー良かった良かった。“無限のサトル”や“戦慄のタツマキ”に来られても困るけど―あまり弱いと実験にならないからさ

 

 奥から現れた影―真人は呪力を掌に集中させつつ不敵に笑う。そんな真人の表情とは真逆に、ゾンビマンは不機嫌極まりないと言った表情だ。

 

「汗を流すのは嫌いなんだ、手早く済ませるぞ」

 

 ゾンビマンの殺意の籠もった言葉を皮切りに、戦闘の幕が開けた。

 

 ドンドンドンッ!!

 

「おおう!?いきなり派手!!」

 

 ゾンビマンは懐から銃を取り出してノータイムで真人に向かって放つ。真人も呪力で防御するが、最初に放った二発は防御が間に合わず銃弾が貫いた。

 

「━━━━━」

 

 ダメージを与えたゾンビマンは背中から剣と斧を取り出して真人に接近して武器を振り上げる。

 

「おっと」

 

 真人は振り下ろされた武器を呪力で強化した腕で受け止め、ゾンビマンの身体に手を伸ばす。

 

 ドンドンドンッ!!

 

 その伸ばした掌から得体の知れない気配を感じ取ったゾンビマンは袖の下に隠していた銃を取り出して真人の額に向かって放つ。至近距離で放たれた銃弾に対する防御が間に合わず、三発まともに食らってしまう。普通の怪人であれば致命傷になりかねない頭部へのダメージ。しかし真人は―

 

 

 

 

 

「ははっ、多彩だね。マジシャンみたいな事もできるんだ」

 

「…チッ、なんで生きてんだよ」

 

 

 

 

 

 ―想像とは逆に頭部に穴が空いた状態でも当然のように生存していた。

 術式が絡んでいるのはほぼ確定だろうが、だとしたら相当厄介なタイプの術式と思われる。ゾンビマンは改めて、長期戦を覚悟した。

 

「…あ、アンタどっかで見た事あると思ったら、“ゾンビマン”だね?」

 

「なんだ、知ってんのか。怪人(おまえら)にも勉強できるだけの知性があったんだな」

 

 ゾンビマンはなんでもないように煽りつつも、自分の事を知られている事に警戒心を強める。

 

「あっはっは、そりゃ人間にできる事ぐらい怪人(俺達)にもできるよ。偽りの言葉で塗り固めた仮面被ってるから分かんないだろうけど」

 

「饒舌だな。負の感情の塊ってだけあって沸点も低いな」

 

 両者共にキレキレの舌戦を交わす中、ゾンビマンはあくまで思考自体は冷静に働かせていた。

 

(今コイツ()()つったな。つまり最低一人以上の協力者がいるのは確定だ。可能性としては怪人同士で組んでる可能性が高いか?)

 

 先程の真人の発言から鋭く言葉の綾を読み取り、そこから考えられる意味に頭を回していた。

 真人の発言からは軽薄ながら人間を酷く見下した言い方が垣間見えた。そして自分だけでなく怪人全体を指すような言い方をした事から恐らく怪人同士で手を組んでいる可能性が高い。できる事なら拘束して情報を吐かせたい。が、真人のレベルを考えたら自分では厳しい。欲張り過ぎず、できれば狙う程度にゾンビマンは考えた。

 

「ってかさあ、自分は違うみたいな感じに思ってる?だとしたら馬鹿らしい事この上ないね」

 

「…何が言いたい?」

 

 ゾンビマンが思考をまとめていると、真人は考えがあるのかないのか、ゾンビマンを小馬鹿にするような視線を向けた。ゾンビマンが苛立ちの籠もった視線を向けると、真人は下衆な笑みを浮かべた。

 

 

 

 

 

「だってアンタ、俺達と同類でしょ?」

 

「…あ゙?」

 

 

 

 

 

 真人の口から告げられたその言葉は、例え冗談であってもゾンビマンにとっては看過できないものだった。額に青筋を浮かべながら、真人を睨み付ける。

 

「俺の術式は魂を認識してその形を変えられるんだ。形を変えるには掌で触れる必要があるけど…魂の動きなら見るだけで十分なんだ」

 

(術式の開示…コイツが頭をブチ抜いても死なねえのもその魂って所にカラクリがあるのか)

 

 激情に流されそうになるゾンビマンだが、ここで怒って敵の思う壺になってしまうのは一番ダメだと考え直し、一先ず真人の言葉に耳を傾ける。

 

「俺がこの状態で生きてられるのだってそう、魂の形を強く保てば―肉体も魂の形に引っ張られる

 

 真人が術式を発動すると、銃弾が貫いた事で頭部に空いていた穴が見る見る内に塞がっていった。

 

「で、俺には魂の形が見えるんだけどさ、怪人と人間によって魂の形って違うんだよね。上手く言い表す事はできないんだけどアンタの魂の質感は人間より怪人のそれに近い。それも―人為的に創られたタイプかな?」

 

「………」

 

 真人の言葉に対してゾンビマンは沈黙を選んだ。ゾンビマンも自身の出生には思う所がある。いつか決着を着けなければならないとも。

 

「色々と聞いてるよ。“ゾンビマン”の噂、その名前の通り不死身だとか―犯罪組織に創られた怪人だとか」

 

「実際その“不死身”、術式とかじゃないでしょ?わざわざ人間の為に尽くす事なんてなくない?俺の仲間になればどんな事だって好き放題できる。わざわざ人間の決めた狭い世界に収まる必要はないでしょ」

 

 真人はゾンビマンを上手く唆す。ゾンビマンがその体質から怪人と噂する者がいるのは事実だし、S級ヒーローだからと言って称賛ばかり浴びられるわけじゃない。そう考えるなら確かに、怪人側について好き放題する方が良いのかもしれない。

 

「…なるほど、良く考えられてる。全部好き放題できるのは確かに気分が良いだろうな」

 

 ゾンビマンもそれは認める。誰だって自分の好きなようにできた方が良いに決まっている。そして煙草に火を点けて一回だけ吹かすと―

 

 

 

 

 

 ドンドンドンッ!!

 

「!!」

 

 

 

 

 

 ―懐から素早く銃を取り出すと、真人に向かって銃弾をお見舞いした。

 真人は驚きながらも腕をクロスさせて頭部への直撃を防いだ。

 

「見縊んなよ。俺は別に称賛や喝采が欲しくてヒーローやってるわけじゃない。俺がやりたいからやってんだ。お前らに何をどう言われようと、ヒーローを降りる事はない。負の感情寄せ集めた程度で人間知ったつもりになってんじゃねえよ、下衆野郎」

 

 そしてゾンビマンは改めて真人に啖呵を切る。確かに真人の言った事が全て間違いとは言わない。しかし寝返る程人間を見限ってないし、そもそも損得を考えながらヒーロー活動をした事は一度もない。

 これはゾンビマンに限らず、全てのヒーローがそうだ。怪人に唆された程度で寝返る程、軽い心持ちでヒーローを背負ってない。今の真人の発言は“ヒーロー”そのものを侮辱する発言だ。絶対に負けるわけには行かない。

 

「…ま、確かにヒーローなんてアホらしい事してる時点で味方になるわけもないか」

 

 真人も多少頭に来たのか、少し剣呑とした雰囲気をまといながら傷を修復した。

 

「まあ確実に触れて、人の形すらやめさせてあげる」

 

「やれるもんならやってみろ。お前如きには俺は殺せないだろうがな」

 

 改めて向かい合った二人は、相手を確実に殺すべく呪力を滾らせる。戦いは第二ラウンドへ移行して行った。




はい、今回はここまで。場面の同時進行が難しい…


・ユウジ(虎杖悠仁)
原作と違いナナミンと行動。一人でジュンペイを尾行するので少し不安。

・ナナミ(七海建人)
原作と違いユウジと行動。ヒーロー活動は真面目にしてるけど民衆相手に囲まれるのは少し苦手。レベルの想定に関しては原作の芸人や弁護士(ネタバレ防止)を見ればよく分かる筈。

・ジュンペイ(吉野順平)
真人に脳みそを焼かれた状態。ユウジと会うのももう少し。果たしてどうなる?

・真人
初戦はゾンビマンが相手。味方になるかはできれば儲け物程度の意識だったけどゾンビマンの煽りが予想以上にキレキレだったので内心ピキッてる。

・ゾンビマン
魔虎羅と言い不死身のアドバンテージが意味を成さない奴ばっかり当たる。ホームレス帝やヴァンパイアとの会話見るに結構レスバ強そう。


こんなもんかな。次回も二場面同時進行になると思います。

評価、感想もよろしければお願い致します。

それでは次回もお楽しみに。

明かされた全貌!殺し合いはどっちが強い?

  • 五条悟(不意打ち虚式なし、縮小領域アリ)
  • 宿儺(完全体、十種、術式情報なし)
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