【呪術廻戦✕ワンパンマン】ハゲの代わりに呪われた人達がやって来た   作:サクラン

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今回はサトルが原作より強化してる部分を主に見せていくことになるかなー。他のS級にも焦点当てて行きたいですね。

それではお楽しみください。


第七話 巨大隕石

 Z市昼下がり。ユウジはノバラとメグミと共にのんびりとパトロールをしていた。

 

「あ、俺達のランク上がってるじゃん」

 

「ハンマーヘッドは捕まえられなかったが、一応“桃源団”っていう組織の暴動を収めたってのは事実だからな」

 

「クッソー!ボスのハゲ捕まえたら絶対もっとランク上げられたのにー!!」

 

 三人は先日の桃源団というテロ組織?と戦い、主犯格であるハンマーヘッドこそ取り逃がしてしまったものの、それでも暴動を鎮圧したのは事実なので新聞の一部に取り上げられ、ランクアップした事も載せられていた。

 

「でも俺が388位から342位に上がったのに、ノバラは86位から75位で、メグミに至っては24位から23位にしか上がってないんだよな」

 

「そりゃあランクが上がれば上がる程日々上げる功績も多くなるからな。上位ランカーに追い付こうと思うならかなりの数の人助けをするか、デカい怪人災害を解決するしかない。特にお前らのいるC級は週一ノルマがあるからランクの変動も激しい。油断してたらあっという間に最下位に逆戻りするぞ」

 

 メグミの言う事は事実であり、実際ランキングの中ではC級が一番の激戦区と言っても過言ではない。週一ノルマをこなせばランクが上がるというわけではなく、あくまでヒーロー活動が続けられるというだけであり、ランクが上がるわけではないのだ。

 当然ノルマの内容によっては大きなランクアップが狙えるが、小さな人助け程度では上位ランカーになる事はできない。

 

「怪人倒せばランク上げられるの?」

 

「レベルにもよるが、C級なら“狼”でも最上位のランカーにならない限りは大幅に上げられるだろうな。戦闘が得意じゃないヒーローもいるからな」

 

「けど、それでも足りないわよ。一桁台に食い込もうと思うなら“虎”レベルを倒すか、人助けを週一どころか日に何回レベルでしないと」

 

「え゙、そんなにヤベーの?」

 

「今のC級1位はそれこそ人助けの積み重ねで半年以上居座り続けてるからな」

 

「…凄ぇ聖人なんだな」

 

 ユウジは自身が目指している領域がまだまだ遠い事を実感して空を見上げるのだった。

 

 

 

 

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 A市、ヒーロー協会本部。

 協会の廊下では最強のヒーローが誰かと電話していた。

 

「え?マジで?今から?他に行けるS級は?…あーそのメンツじゃ確かに厳しいね。…うんうん、あー大丈夫だよ、飛んで行くから。何?ビビってんの?…ハハッ、誰に言ってんの。僕五条サトル(最強)だよ?あ、戻ったらおやつにするからなにか甘い物用意しててね。できなかったらマジビンタだから」

 

 サトルは携帯の通話画面を切ると、いつもと何ら変わりない笑みで廊下を進む。

 

「あ、そういやあの子達どこにいるんだろ?」

 

 サトルはふとした様子でさっきとは別の誰かに電話を掛け始める。

 

「もしもしメグミ?今どこにいんの?一人?…あ、マジ?すぐ側に一緒にいるの?…あーおけおけ、それさえ分かればそれで良いよ。いや、今からそこに隕石落ちて来るからそこにいてね。僕もそっち行くから。じゃ、よろしくー」

 

 サトルは通話を切ると、少し屈伸運動をした後、まるで散歩にでも行くかのような気軽さで言った。

 

「さて、行きますか」

 

 

 

 

 

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 場面戻ってZ市。

 

「なーどうしたんだよメグミ?サトル先生がどうしたの?」

 

「おい!またあのバカ目隠しから面倒事押し付けられたんじゃないでしょうね!?」

 

 少し前にサトルから電話が掛けられ、それに応答したメグミが完全に固まっていた。その様子を不思議そうにユウジが見つめ、ノバラは何となく嫌な予感がしていた。

 そしてメグミが固まった口を開いてポツリと呟く。

 

 

 

 

 

「今からここに隕石が落ちて来る…らしい」

 

 

 

 

 

 メグミ自身信じられないと言った様子であり、予想だにしていなかった答えにユウジとノバラも思わず思考停止する。

 

「「…は?」」

 

「緊急避難警報!緊急避難警報!災害レベル“竜”!巨大隕石落下まで残り21分!専門家の話ではZ市はまるごと消滅するとのこと!!可能な限り遠くまで避難して下さい!!」

 

 ユウジとノバラが呆けた声を出した直後にZ市全域に警報が響き渡った。突然の事態に市民は混乱しつつも何人かが空を見上げる。

 

「おい…あれ…」

 

「!」

 

 誰かが呆然とした声を上げると、周囲の人々は皆空を見上げる。すると夕焼けの空の彼方には、確かに隕石のような赤い光点が光っていた。

 

「おおおいどうするよ!!とにかく避難誘導か!?」

 

「落ち着け!こういう時こそ素数を数えるのよ!!」

 

「言ってる場合か!…クソッ!(遠目からでもあの大きさ、Z市どころか周辺の街も壊滅するぞ!)」

 

 文字通り災害クラスの隕石にユウジとノバラはほぼパニック状態となっていた。メグミは二人を諌めるが、あまりのスケールに完全に行き詰まっていた。呼び出せる式神はもちろん、()()()はこの状況では使えない上、使えたとしても破壊は難しいだろう。

 

「お、三人共揃ってるね」

 

「うえあ!?ビックリした!!」

 

「! サトルさん!」

 

 そんな混乱の最中、不自然な呑気な声が響いた。

 三人が後ろを振り向くと、そこにはいつの間にかサトルが立っていた。

 

「さっきの電話どういう事ですか?」

 

「いや?そのまんまだよ。実際今落ちて来てるでしょ?」

 

「過程や経緯、もっと言うなら危機感出して下さい」

 

 どこまでもマイペースな恩師の姿にメグミは安堵を―覚えるわけもなく額には青筋を立てていた。

 

「はー…で?何とかできるんですよね?これで来た理由何となくとか言ったら流石にキレますよ」

 

 だが、サトルならばあの隕石を処理できるのも事実―というかできなければZ市とその周辺の街は壊滅する為できなければ困る。メグミの見立てではあの隕石を破壊できるヒーローはサトルかタツマキぐらいしか思いつかなかった。

 

「大丈夫だよ。僕五条サトル(最強)だから」

 

 そんな危機的な状況でも、現代最強のヒーローは変わらない。いつも通り不敵な笑みを浮かべ、解決に向かうだけである。

 

「とは言っても、僕一人じゃないんだよね。折角だから、見て行きなよ」

 

「え?先生以外にも誰か来てるの?」

 

「S級全員来てるわけじゃないけどね。でもS級の戦闘は滅多に見れるものじゃないし、損はないと思うよ」

 

 そう言うとサトルはちょいちょいと、三人に自分の側に寄るように手招きする。三人は少し躊躇ったものの大人しくサトルの側に寄った。

 

「よし、飛ぶよ」

 

「「え?」」

 

 サトルが言った言葉にユウジとノバラが聞き返すと同時に景色が変わり、雑踏に溢れていた街中から何処かの建物の屋上に瞬間移動していた。

 

「すげー!!何今の!!」

 

「お前ちゃんと説明しろってんだよ!!」

 

 あまりの変わりようにユウジは目を輝かせ、ノバラはサトルの自由奔放さにブチギレていた。

 

「! 無限のサトル!」

 

「ホホっ、頼れる救援が来たのう」

 

「…サトルカ…」

 

 そして突然現れた三人に元からその場にいただろう三人のヒーローが振り返った。

 

「あ!この間のサイボーグさんと…」

 

 その内の一人、金髪に鋼鉄の腕がトレードマークのサイボーグヒーロー―ジェノスはユウジも宿儺の騒動で顔見知りとなっていたが、残りの銀髪に髭を蓄えた老人に、全体的に丸いフォルムをしたゴツい鉄人ヒーローは初対面だった。

 だが、テレビっ子であるユウジはそのS級ヒーローを二人共知っている。S級の中でもランキング上位に位置する超人。

 

“S級4位 シルバーファング”

 

「うむ、流水岩砕拳のバングじゃ。よろしこ」

 

“S級8位 メタルナイト”

 

「…話ニ聞イテイタ宿儺ノ器カ…何故連レテ来タ?」

 

 シルバーファングことバングは見た目とは裏腹に人懐こい笑顔と言葉でにこやかに挨拶し、メタルナイトはユウジを連れて来たサトルに対して少し警戒している様子だった。

 

「そんな怖い顔しないでよ。ただ将来有望な若者に頂点の戦いを見て勉強してもらおうってだけさ」

 

「…フン」

 

 メタルナイトは納得したのかしてないのか、サトルから視線を外して隕石の方に向き直る。

 

「ソロソロ話シテル場合ジャナクナッテ来タナ…」

 

「!」

 

 メタルナイトの言葉に、ジェノスが表情を引き締めて隕石を睨みつける。ジェノスは砲門を開放して隕石を迎え撃とうとするが―

 

 

 

 

 

「ミサイル発射!!」

 

「!?(メタルナイト!?チッ、このタイミングじゃかえって邪魔になる!!)」

 

 

 

 

 

 ―メタルナイトが先に背中から大量のミサイルを発射し、ジェノスの攻撃を一旦止める。ここでジェノスが焼却砲を放てばメタルナイトのミサイルに誘爆して両者の攻撃が共に無意味になってしまう。

 

 ズドドドドン!!

 

「!?」

 

「ヒュー、相変わらず派手だねぇ」

 

 ミサイルが隕石に直撃し、連鎖的な大爆発を引き起こす。サトルは花火でも見ているかのような呑気な感想を漏らすが、ジェノスは違う。

 

(メタルナイト!これだけの破壊兵器を…警戒しておく必要があるな…)

 

 メタルナイトと先んじて会話していたジェノスは、今ここにいるメタルナイトがただの操作可能な端末の一個体である事をジェノスは知っている。メタルナイト自身が言ったように、今の攻撃はあくまで様子見程度でしかないのだろう。

 にも関わらず、これだけの破壊力。素性を隠している事と言い、警戒するなと言う方が難しい話だ。

 

「駄目カ…コノ程度ノ破壊力デハ…」

 

「!?」

 

 メタルナイトの発言に、ジェノスが二重の意味で驚いて空を見上げると、隕石は砕けるどころか勢いすら全く落とさず落下を続けており、もはや一刻の猶予もない状態となっていた。

 

「クッ…!」

 

 ジェノスは自身の体内でエネルギーのチャージを始めるが、その脳裏には様々な懸念点が浮かんでいた。

 

(隕石が落ちるまでに発射は間に合うだろう。だが砕けたとしてその後はどうする?あのサイズでは破片でも間違いなく周辺に甚大な被害を齎すだろう。そもそも俺の焼却砲で砕けるのか?メタルナイトの砲撃でも、効果は薄かったというのに)

 

 自らの実力に自信がないわけではない。しかし先程のメタルナイトの攻撃でも止められなかったという事実が、ジェノスの心に重くのしかかっていた。

 普段は有象無象の意見など気にも留めないジェノスだが、ヒーローとなる以上、人命を守る事が使命だという事は理解している。今ジェノスの身体にはZ市と周辺の人々の命が全て懸かっているとなると嫌でも最悪の事態を想像してしまう。

 

「まあ落ち着け」

 

「!」

 

 その時、バングの落ち着いた声がジェノスに掛けられる。

 

「心に乱れが見える。おぬしは失敗を考えるにはまだ若過ぎるのう。適当がベストなんじゃよ、土壇場でこそな。それに―」

 

 バングの視線がサトルに向けられる。サトルは言葉こそ返さなかったが満面の笑みで親指を立てた。

 

「―おぬしは一人で戦っとるわけではない。不安を抱える事はない。全力でぶつかるんじゃ」

 

「………」

 

 バングの言葉にジェノスは少し考えるように俯いた後、顔を上げて隕石を見据える。その顔に迷いは無く、覚悟が決まった顔だった。

 

「お前達!伏せていろ!!」

 

「ほ!」

 

「はいはい!」

 

 ジェノスが着ていたジャージを破り、心臓部に当たるコアを胸から抜き取り、左腕部分に嵌め込む。

 

(失敗や二次災害など考えない!この一撃に俺の全てを捧げる!!)

 

 

 

 

 

「━━━━━━━━━━ッ!!」

 

 ドウッ!!

 

 

 

 

 

 ジェノスが両腕を突き出すと同時に文字通り全エネルギーを懸けた焼却砲がまるで光線のように放たれた。光線はすぐに押し負ける事は無かったものの―

 

「駄目だ!やはり破壊できるような物じゃない!!」

 

 隕石は相変わらずヒビすら入らずに落下を続けていた。

 

「いや、気の所為か隕石が勢いを落としているように見えるぞ!!」

 

「本当か!」

 

「あ、気の所為じゃった」

 

「くそジジイめ!!」

 

 一世一代がかかっている時とは思えないようなやり取りをしていても、隕石は止まらない。

 

(ここが俺の墓場か!!)

 

 ジェノスの健闘虚しく、隕石に向かって放たれていた焼却砲もエネルギー切れで終わりを迎えてジェノスはその場に崩れ落ちる。

 

「もう…時間がない…逃げろ」

 

 無駄だと分かっていても、僅かでも生き残れるようにジェノスはバング達に撤退を促す。

 

(やはり…俺では…)

 

 ジェノスは自身の無力さを呪い、落下して来る隕石を見上げる。自身の故郷が蹂躙された日から、何も変わっていないのだとという現実を突き付けられているような気分だった。

 

 

 

 

 

「よく頑張ったね」

 

「!」

 

 

 

 

 

 その時、ジェノスの頭にポンと手が乗せられる。ジェノスが横を見ると、サトルがわしわしと自分の頭を撫でていた。

 

「後は任せな」

 

 呑気にもそんな事を言うサトルにジェノスは思わず目を剥く。

 

「無茶だ!!あれだけの攻撃を叩き込んでもヒビすら入らなかったんだぞ!!いくらお前でも―「大丈夫だよ」

 

 ジェノスの身を案ずる言葉に、サトルが割って入った。その顔は笑顔ではあったが、いつものような軽薄な笑みではなく―

 

 

 

 

 

「僕、五条サトル(最強)だから」

 

 

 

 

 

 ―人々が安心できる、ヒーローとしての笑みだった。

 そしてサトルは両手を組んで構える。

 

「術式順転―蒼」

 

「術式反転―赫」

 

 サトルのそれぞれ左右斜め上に、巨大隕石の半分はあろうかという球体型のエネルギーが作られる。それぞれが赫と蒼に輝き、凄まじいエネルギーを肌越しに感じ取った。

 

(だが、無理だ!それだけでは砕くに至らない!)

 

 それでもジェノスは隕石を砕くことはできないと思った。かなり勢いは落とせるだろうが、それでも無力化はできないだろうと思っていた。

 何より砕けたとしても二次災害は免れない。ジェノスは不安を宿した瞳で、サトルの背中を見つめていた。

 

「……………」

 

 バングは真剣な表情でサトルの背中を見つめていた。何を思っているのかは分からないが、その瞳はヒーローとしての彼ではなく、一人の若者の未来を憂う先人としての彼が写っているようだった。

 

「…すまんな」

 

「?」

 

 バングに一番近い位置にいたユウジは唯一その呟きを聞いていたが、今は聞けるような空気ではないので取り敢えず黙っておいた。

 だがユウジとしてもまだ不安が拭い切れてはいなかった。今までの経験やランクからもサトルの強さは知っているが、今回は相手が生物ではなく文字通りの“災害”。根本的に人間がどうこうできるようなものではない。

 

 

 

 

 

 しかし、ユウジはまだ知らない。

 

 

 

 

 

 サトルが“最強”を冠している事の意味を。

 

 

 

 

 

「虚式―」

 

 

 

 

 

 サトルは目隠しを外して右腕を前に出し、指で虚空を弾く。すると左右に生み出されていた“蒼”と“赫”は互いに融合しつつ隕石に向かって行く。それによって生み出されるのは、サトルにとって領域と並ぶ程の奥義―

 

 

 

 

 

「―茈」

 

 

 

 

 

 ―あらゆる物を圧縮させてしまう無限の“蒼”と、それを反転させる事で生み出され、反発する“赫”が衝突して生み出されるのは全ての障害を無に還す仮想の質量、“茈”。

 二つを一つにする事で生まれる破壊力は蒼や赫の比ではなく、巨大隕石と同等以上の大きさにまで進化し、巨大隕石と衝突すると―

 

 

 

 

 

 ゴオン!!

 

 

 

 

 

 ―圧縮するわけでも、粉々に砕くわけでもなく、一瞬で消滅させた。

 比喩でも何でもなく、そこに隕石があったという事実すら削り取ったかのように、跡形もなく消滅させたのだ。

 

「「「……………」」」

 

「…相変わらず規格外じゃのう。まあともかくお疲れじゃな」

 

 ユウジとノバラ、ジェノスはサトルの圧倒的な実力に目を白黒させ、バングは苦笑いしつつもしっかりとサトルを労う。

 

「…お疲れ様でした」

 

「いやー、久々に茈使ったよ〜。やっぱたまには使わなきゃ駄目だね、放つまでの時間とか色々勘が鈍る」

 

 サトル本人としては大技である自覚はあったようだがそんなものを放っても一切消耗している様子が見られない。

 

(これが最強のヒーロー…)

 

(別に今の実力で満足してるつもりはないけど…)

 

生物としての格が違う。サトルの領域まで強くなれるイメージが全く湧かない)

 

 今日初めてサトルの戦闘を間近で見た三人は格の違いを思い知った。どれだけ軽薄だろうと、チャランポランだろうと、彼は人類の守護者たるS級ヒーロー、その中において頂点に立つ男なのだと。

 

「? 三人共何呆けてんの?」

 

「! ああいやその…」

 

「アンタの化け物度に驚いてただけよ」

 

 サトルが目隠しを付け直し、未だに呆気に取られている三人に近付き、手を振って意識があるか確認する。ユウジが上手く言葉にできずにいると、ノバラがジト目でお前の所為だと言わんばかりに答えた。

 

「化け物…ね、言っとくけど君達も巨大隕石(あれ)は砕けるぐらいには強くなってもらうからね?」

 

「アレにかぁ…」

 

「息する感覚で無茶言わないでくれる?」

 

 サトルの無茶強いにポジティブなユウジはもちろんノバラ最早驚く元気すらなくなったようだ。

 

「…業腹だが、今の俺ではお前に勝てないし、隕石も砕けなかった」

 

「!」

 

 一方で動けなくなったジェノスもまだ自分には力不足だと認める。心の中でも思ったようにこればかりは強がっても仕方ないし、サトル以外にもバングやメタルナイトのような今の自分を凌駕するような強者もS級ヒーローにはまだまだいるのだろう。だが―

 

 

 

 

 

「だからいつか、必ずお前を越える。俺自身の為にも」

 

 

 

 

 

 ―追い縋る事を諦めはしない。復讐を果たす上で止まるわけには行かないのだ。

 語るジェノスの瞳は虚勢などではなく、確かな意志が強く宿っていた。

 

「…そうだな。先生一人に頼りっ切りなのはヒーロー以前に人としてカッコ悪いもんな!」

 

「確かに、いつまでもデカい顔されるのは癪ね。いつか吠え面かかせてやるわ」

 

「ホッホッ、こりゃわしらも負けてられんのう?サトル?」

 

 ユウジとノバラもジェノスの言葉に触発されたのか、笑顔で強く決意する。バングはまだまだ若く青い、しかしだからこそ頼れる若者達に負けないように楽しげな笑みを浮かべた。

 

「…ハハッ、期待してるよ。皆」

 

 サトルは将来有望な若者達を目隠し越しでも眩しげに見つめて期待に胸を膨らませるのだった。

 

「さて、協会に報告は入れとるし帰るか。今回わし何もしとらんし、折角じゃから奢るぜ」

 

「マジすか!?」

 

「こんな老いぼれじゃからもう自分の為に金なんぞ使わんのじゃよ。若者達の喜ぶ顔を見る方が百倍価値があるわい。ほれ、どこに行くかおぬしらで決めい」

 

「はい!サイドメニューが充実してる店が良いです!!」

 

「何でアンタが一番最初なのよ!!もう若くないでしょうが!!」

 

「まだ20代だし今回一番働いたのは僕だから良いんですー!!」

 

「…俺送りましょうか?」

 

「いや、いい。博士のドローンが回収に来る。俺は自力で帰還する」

 

 サトルとノバラが言い合っている横でメグミはジェノスを心配する。

 こうしてヒーロー達は、騒がしく帰路につくのだった。




はい、一部S級の顔見せでした。補足も多いなあ。


・ユウジ(虎杖悠仁)
今回はヒーロー会の壁の高さを勉強した。原作見直した感じ覚醒すればS級下位クラスには滑り込めると思います。

・メグミ(伏黒恵)
サトルの実力に驚かなかったのは今回みたいな事が何回かあったのとS級特訓会に参加してるから。ジェノスと仲良くなれそう。

・ノバラ(釘崎野薔薇)
ヒーローとしてはそこそこ経験あるけどサトルの戦闘を見るのは今回で初。術式は強いからゴリラ力上げて日車さんみたいなデカハンマーできたらA級クラスは行けそう。

・サトル(五条悟)
茈初お披露目。原作より強化された点の一つは“技の破壊規模、出力の向上”でした。詠唱込みならもちろん更に上がります。ただこれでも単純な攻撃範囲ならタツマキの方が上です。

・シルバーファング(バング爺ちゃん)
S級屈指の常識人。今回はあくまで観戦のみ。当然原作よりも強いのでその見せ所は後々。サトルとも親しく過去に何かあったらしいね。

・ジェノス
巨大隕石相手の結果は原作と変わらず。ただ不屈さと向上心はS級トップクラス。折れずに頑張ってほしいね!!

・メタルナイト
怪し過ぎて一周回って敵じゃなさそう。描写してませんがミサイル効かないの見届けたらさっさと帰ってます。ランキング8位なのはサトルともう一人誰かが上にいるからです。ハゲがいないので7位にいるのはキングさんではないです。誰なのか予想してみてください。


はい、こんなもんかな。次は深海王戦になるかな?ゆっくりお待ち下さい。

評価、感想もよろしければお願い致します。

それでは次回をお楽しみに。

明かされた全貌!殺し合いはどっちが強い?

  • 五条悟(不意打ち虚式なし、縮小領域アリ)
  • 宿儺(完全体、十種、術式情報なし)
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