【急募】兄を敵(ヴィラン)にしない方法【リメイク】   作:風人雷震

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三兄妹、平行世界へ 前編

 

 

「ステイン!」「秀一くん!」「嬢ちゃん!」

「「「危ない(ねぇ)!!」」」

「「「は?」」」

 

 

はい。個性事故に巻き込まれた赤黒三兄妹でーす。周りを見渡せば知ってる景色、そして聞いたことある警報…さてここはどーこだ!

 

 

「そこの3人、大人しくしてもらおうか」

 

 

相澤先生だ。だけどこの様子を見るに……

 

 

「なるほど平行世界」

「いつ帰れるかが分からんのが困る」

「とりあえず事情話して匿ってもらおうぜ」

 

 

3人で相談し合ってたら、雄英で教鞭をとっているヒーロー達に囲まれてた。こっちは丸腰なんですが???3人なんですが?

 

 

「なんでヒーロー殺しが雄英に?!」

「おい、タルタロスに確認しろ!」

「アイツは敵連合の…!」

「あの女の子は人質?」

 

 

好き勝手言われているので、名乗ってあげようじゃないか!

 

 

「敵は視界に捕らえた瞬間、即粛清!!弟と妹の愛は誰にも負けない我らが長男!!赤黒血染、又の名をヒーロー・ステイン!!」

「情と優しさは義兄妹の中で一番!!最近ナイフ投げが上達したな。情報収集ならば誰にも負けない我らが次男!赤黒秀一、又の名をヒーロー・スピナー!!」

「天使はここに存在した!!そのカリスマでどれだけの人を魅了した?!我らの最愛で最高の妹!!赤黒血塗、又の名をスミールド・ロッソネェロ!!」

「「「我ら赤黒三兄妹!!!」」」

 

 

ビシッとポーズまで決め、周りを見渡す。

 

 

「誰…」

「ステインってあんな感じだっけ?」

「赤黒三兄妹って言ったよな?ただのそっくりさんか?」

 

 

うーん、混乱してるっぽい。

 

 

「改めて、俺は赤黒血染。ヒーローとして活動している。ヒーロー免許(コレ)が証拠だ」

「赤黒秀一……旧名は伊口。ヒーローとして活動してる。免許も持ってる」

「赤黒血塗。雄英の1年A組です。仮免許なら持ってます」

「………見せろ」

「「ん」」「はい」

「…確認が取れるまで監視させてもらう」

「構わん。しかし、1つ質問がしたい」

「なんだ」

「林間合宿は終わったか?」

「……敵の襲撃があって中止になった」

「そうか」

 

 

つまり…今は仮免に向けての訓練をしているか、もう終わっているってことかな?こういう時にドッポがいてくれたら詳しく分かるんだけどなー

 

 

「あ、オールマイトと校長先生」

「ハァ……秀一、血塗、行くぞ」

「りょーかい」「はーい」

「待て、動くな!」

「血塗」

「縛れ、メタリカ

「ぐっ……?!」

「相澤を離れさせたのが悪手だったな。俺らはオールマイトと根津と話がある」

「……何をするつもり」

「ちゃんと聞いてなかったのか?話し合いだ。根津は話が分かる奴だからな。アイツと話した方が楽だ」

「それが信じられるとでも?」

 

 

ずっと警戒されてる…特に兄さん達を。ヒーロー殺し、敵連合…なるほど。私が生まれなかった世界か?昔来た平行世界の血染兄さんも、私が生まれなかった世界だった。似たような世界は何個もある。この世界にあの兄さんはいないだろう。いるのは…血に染まった道を歩いている私の知らない(が忘れた)兄さんだ。

 

 

「個性を解いて、大人しくしてちょうだい」

「チッ…」

「兄さん?」「兄ちゃん?」

「なんだこの質の悪さは」

 

 

あらら…兄さんがお怒りだ。まぁ、自分だけど別の人と間違われているのは気分が悪いだろうし、兄さんが言うように警戒の質が悪い。本来なら相手の話にのらずに黙って捕縛すれば良い。時間稼ぎのつもりだろうけど、バレバレだ。

 

 

「秀一、行け」

「ん」

 

 

秀兄さんが壁に張り付き、壁を蹴って反対の壁に張り付く。交互に壁に張り付きながら、オールマイトと根津校長を追いかけて行ってる。

ヤモリは元々、木から木へ飛び移ることができるほどの跳躍力を持ってる。一説には、ヤモリの移動速度は光速に近いとまで言われているが、真偽は定かじゃない。

 

 

「彼ってあんなに速かったっけ?!」

「よそ見をするとは怠慢だな」

「しま…」

 

 

兄さんの前でよそ見は危険だ。相手を敵だと認識した兄さんは容赦が無くなる。最悪でも半殺しに遭う。だから兄さんの前で暴れる敵は無知(アホ)命知らず(バカ)だ。

そうこうしている間に7人目が兄さんに投げられてる。

 

 

「ストップ!!」

「やっと来ましたか、オールマイト」

「……彼が、秀一くんが教えてくれてね」

「事情はちゃんと話したぜ」

「良かった。根津校長は?」

「念の為に公安とタルタロスに連絡してるってよ」

「へー。タルタロスってパンドラの箱がいるところだよね。あとマスキュラーとムーンフィッシュ」

「?パンドラの箱…?そんな敵いたかい??」

 

 

そっか。事務所の皆んな、コレで通じてたから気にしなかったけど…他の人だと分かんないか。

 

 

「AFOって言えば分かる?」

「ッ!」

「うわ」

「血塗!!」

「アイツとどんな関係だ!!」

 

 

うーん…神野区のことが終わったばっかりなのか?警戒が凄い。身体が震える。怖いな…答えを間違えると投げられそうだ。片手でも私を投げることはできるだろう。本当に恐ろしい。

 

 

「強いて言うなら、目をつけられてるだけですよ。2歳の頃に目をつけられて、私は運良く生き残っただけ」

「オールマイト、血塗を離してくれ。いくらアンタでも血塗に危害を加えるなら俺はアンタを殺す」

「やめて、兄さん。ここは私たちのいる世界と違う。私たちがするべきなのは元の世界に帰る方法だよ」

「……分かってる」

「…すまなかった……」

「いえ、警戒するのは当たり前です。私たちの世界でも林間合宿は敵に襲撃されました」

 

 

その襲撃で私は下手すりゃ死ぬ程の怪我をした。やはり私は異物なのだと、世界が私を殺しにきている。

 

 

「おい」

「「「ん?」」」

「校長が呼んでる」

 

 

やっと話の分かる人…人?と話せる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「成程…平行世界か」

「そんなに(ステイン)がヒーローになってることが不思議か?」

「そうだね。この世界でのキミはヒーロー殺し…敵だからね。警戒してしまうのさ!」

「……そうか。やはり俺は…」

「兄さん。兄さんは兄さんだよ。大事な家族で、私の大好きな兄さんだ」

「そうだぜ。俺達の自慢の兄ちゃんだ」

 

 

秀兄さんとそう言うと、兄さんは微笑む。

 

 

「ありがとな」

「………本当に別人なんだね」

「ええ、貴方方だってそうでしょう?私たちの世界の人達と容姿が似ているだけで別人だ。私たちは10年前からそれを知っている」

「すまないね…ボク達はキミたちを警戒し過ぎたようだ」

「ホントにな」

「知りたいことはあるかい?」

「今の状況だ。その姿でオールマイトと呼ばれて慌てないのは神野区の事があったからだろう。その時に捕らえた敵と、仮免試験が終わってるかどうかが知りたい」

 

 

話を聞くと、捕らえたのはパンドラのみで、敵連合のメンバー8名を逃してしまったとのこと。それとラグドールの個性が奪われてるらしい。

 

 

「……」

 

 

それを聞いた兄さんは静かに怒ってる。

そして、仮免試験はまだとのこと。なら今のうちに帰った方が面倒なことにはならないだろう。

 

 

「どうする?」

「俺はタルタロスへ行く」

「……なら、私は大人しくしてるよ」

 

 

なんとなく…なんとなくだけど、兄さんが用事を終わらせれば帰れる気がする。

 

 

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