【急募】兄を敵(ヴィラン)にしない方法【リメイク】 作:風人雷震
私は兄さんたちとタルタロスへ来ている。理由?公安連中が別行動に文句を言ったからだよ!
「やはり公安連中はクソだな」
「ゴミカス」
「不定期に痛風が起これ」
(((((地味に嫌だな……)))))
というか、兄さんが誰と話すのか気になるな。兄さんと監視以外は部屋の外で待機だろうし…
「秀一、血塗」
「「ん?」」
「来い」
「「え?」」
兄さんだけで行くのだと秀兄さんも思っていたらしい。え、なんで?
「アイツにとって救いとなるかは分からんが、お前らはいた方が良い」
「「?」」
どういうことだろうか。
「ステイン、面会だ」
「……!」
「初めまして、
「ヒーロー…だと?」
「ああ、そうだ」
「絶望しなかったのか」
「した。だが、護るべき家族がいた」
「……後ろの2人か?」
「ああ。俺の弟妹だ」
「…そう、か」
なんか、私の顔をジッと見てくるな。
「俺にも妹ができるはずだった」
「!」
「だが、死んだよ。生まれてすぐ、産声を上げることなく」
この世界では、私は生まれていた…のか……
「お袋は心身ともに弱っていった。親父だってそうだ」
「それがトドメとなったのか」
「……そうだな」
「インゲニウムが羨ましかったんだろう」
「…………そうだ。羨ましかった。俺と真逆の存在で、羨ましくて妬ましかった」
「俺が、憎いか?」
「ああ、憎い。だが……」
この世界の兄さんが、私の顔を再び見る。その目は悲しそうで、羨ましそうで…でも、深い愛情を宿している。
「成長した妹が見れた。それには感謝している」
「……」
兄さんが席を立つ。部屋を出ようとしているので、ついて行こうとした。
「お前らはコイツと話せ。俺はもう一つの用がある」
そう言って、公安2人を引き連れて出ていった。
「どうしろと?」
「兄ちゃんのああいうところ困るよな」
「……とりあえず、座る?」
「だな」
……何話そ…
「歳、いくつだ」
「16」
「21」
「そうか…学校は楽しいか?仕事は何してる?」
「学校、楽しいよ。私、雄英のヒーロー科に通ってるの。仮免も取った」
「仕事はヒーロー…と言っても、俺は事務関係ばかりやってる。今は個性伸ばしてんだ」
「
「私は兄さんに憧れたんだ」
「俺は救われた」
「兄さんがヒーローだったから、この道を選んだ」
「兄ちゃんのように、誰かを救いたいと思ったから選んだ」
「辛く険しい道だけど、まだ後悔はしてない」
「何度も挫折して、選んだことを後悔した。でも、俺はまだ進んでる」
「諦めないよ」
「やめねぇよ」
「「自分で選んだ大切な道だから」」
私と秀兄さんがそう言うと、ステインは笑った。憑き物が落ちたように、柔らかく笑った。
「お前たちに会えて良かった。来たのが、お前たちで良かった。妹が生まれた世界もある。それが知れて、成長した姿を見れて…俺は救われた」
「……オールマイトとは別で?」
「ああ。俺のヒーローはオールマイトだけだからな」
「頑固なところが兄ちゃんとそっくりだ」
「本当に」
「だが」
「「?」」
「弟妹は、お前らだけだ。ありがとう」
ステインにお礼を言われる。その時、体が吸い込まれていく感覚が起こる。元の世界へ戻れるらしい。つまりは、兄さんの用事が済んだってことだ。
「帰るのか」
「「やることが山ほどある」」
「ふ…頑張れよ」
「うん」「おう」
「「兄
笑って、私たちはお別れをした。
「!」
「あ、嬢ちゃんも目が覚めたー!」
「……あれからどのくらい時間経ったの?」
「6時間」
「長いような…短いような……」
「先にステインが目を覚まして、次に秀一ちゃん」
「そして最後が私…か」
6時間…平行世界と経過時間は変わってない。時間経過はランダム?それとも今回のような感じ?まぁ、良いか。
「あれ?兄さんは?」
「ステインならナイトアイのところ行ったぞ」
「なんで?死穢八斎會突入後、重傷者はいなかったはずでしょ?」
「ナイトアイの壊れた眼鏡が直ったから、それを届けに行っただけだよ」
「ふーん」
「ちなみに、修理に出す時は入院させてくるって言ってた」
「修理に出すことを入院させるって言う人は、この世で兄さんだけかもしれない」
「ナイトアイも言いそうだよな」
否定できん。ま、何はともあれ、戻ってこれて良かった。良かった。
「サー・ナイトアイ。俺の未来を見てくれ」