【急募】兄を敵(ヴィラン)にしない方法【リメイク】 作:風人雷震
「で?結局どうすんのよ」
「え?」
「エリちゃんに何かあげるんでしょ?」
「……うん。りんご飴を、あげたいんだ」
「りんご飴…ねぇ」
文化祭で出る屋台には無かったな。てことは手作りか?……作れるのか?
「力道!りきどー!!」
「呼んだか?」
「素人でもできるりんご飴の作り方を教えてくれ」
「よし分かった。最初から全部話せ」
緑谷がエリちゃんにりんご飴を作ってやりたい。と言うことを話し、材料の相談をする。
「まず噛めるか?」
「飴が分厚かったら無理だな」
「薄かったら薄かったで口の中怪我するだろ」
「最初はイチゴ飴やぶどう飴の方が良いんじゃないか?」
「りんご飴は切れば良いな」
「果物の取り寄せは任せろ」
「よろしくな」
「ああ」
緑谷そっちのけで力道とアレコレ決めていく。
「は!待て血塗!!まずはエリちゃんにアレルギーがないかどうかだ!」
「しまった…っ!緑谷、入中さんに聞いてこい」
「へぇ?!わ、分かった!!」
バタバタと走りながら寮を出る緑谷を眺め、皆んなとも相談する。
「赤黒、子供好きなの?」
「どちらかと言えば好きだな。泣かれることが多いけど」
「そうなのか?」
「目が怖いらしい」
「まぁ、見透かされてるみたいで怖い時あるな…」
「瀬呂、上鳴がお前から借りたCDは下から2番目の引き出しに仕舞われてるぞ」
「マジで?!!」
「嘘だ」
「なんだ…ビックリした……」
「正確には、私の引き出しに仕舞われてる。明日返す」
「ちゃっかり借りてたんだな…」
八百屋の連絡先…どれだっけ?
「力道、今って親父と
「ん?おっさんだろ」
「叔父貴の方か…分かんなくなるよな…」
「な」
「何が?」
「地元の八百屋の店主。品揃えが良いんだけど、電話注文は本人に電話しないといけないから困るんだよ…」
「便利じゃねぇか?定休日とか分かってんだろ?」
「その八百屋、兄夫婦とその息子、叔父で経営しててな?よくコロコロ変わるんだよ。よくいるのは兄ちゃん」
叔父貴に電話してみたら留守電に切り替わった。
「力道、店主変わってるぞ」
「マジかよ…俺が親父さんの方に連絡してみる」
「頼む。と、まぁ…こんなふうに、寮生活になった途端、情報が入ってこないから誰に電話すれば良いのか分からなくなる」
「だから電話注文が困るのか…」
「はい。はい、お願いします。それじゃ」
「親父の方だったのか」
「臨時だって。おっさんギックリ腰になったんだと」
「天変地異の前触れか?」
祖父とどっこいどっこいの健康な叔父貴がギックリ腰って…なんか悪いもんでも食ったか?一応兄さんにも連絡しとくか。
「叔父貴大丈夫なのか?」
「無事らしいぞ。トラックにぶつかって腰打って、南瓜の入った箱を持とうとしてギックリ腰になったらしいし」
「全然元気じゃねぇか。いや、その前にトラックに轢かれたのか?トラック無事?叔父貴の背中って鋼鉄じゃん」
「異形個性か?」
「ああ。体のどこかしらが金属になってるらしくてな。暇な時は俺らの訓練相手にもなってくれたんだ」
「たった1回だけだけどね」
「なんで?」
「「硬いしすばしっこい」」
アラフィフに片足突っ込んでたはずなのに、なんで叔父貴と親父はあんなに動き回れるんだよ…怖えよ。
「あの人たちが骨折とかしたらドッキリか何かをまず疑う」
「うんうん」
「そんなになんだ…」
あ、緑谷が戻ってきた。
「どうだった?」
「今のところはアレルギーはないって」
「そっか」
「やることが多いな」
「良いんじゃない?文化祭ってそういうもんでしょ」