【急募】兄を敵(ヴィラン)にしない方法【リメイク】 作:風人雷震
「良い?血塗ちゃん。八百屋さんに行って、林檎を買ってきてちょうだい」
「りんご」
「そう、りんご。3つ買ってきてね〜?」
「3つ」
「分かった〜?」
「うん!」
私、血塗。4歳。初めてのお使いを開始します。
りんご3つ……ギリ持てるか?
「いってらっしゃ〜い」
「いってきまーす」
プピプピ音が鳴る靴を履いてお使い開始!
……この靴嫌だな。精神的に。
「りんご、3つ。りんご、3つ」
「可愛い〜」
「お使いかな?」
「頑張れ〜!」
見せもんじゃねぇぞ?早く終わらせて帰ろう。
「………」
なんて思ってた時がありました。
「このガキがどうなっても良いのか?!」
「お祓いに行こうかな……」
またしても
「おい」
「あ、キミ!」
「あ?なんだお前?ヒーロー…にしてはボロいな」
「その子供を今すぐ離せ」
「ハッ!笑わせんな!見た感じ…テメェ、アングラか駆け出しだろ?そんな雑魚に俺がやられるわけ…「汚ねぇ手で触るなと言ってるんだ!!」がぁ?!!」
「貴様のような汚物が
oh……まさかの兄さんと遭遇。助かったのか?いや、敵は助からないようだが…
「ステイン!落ち着け!?」
「俺は落ち着いている」
「落ち着いてるなら手に持ってるナイフをしまえ!!」
「コイツの手を斬り落としてからで良いか?」
「ダメに決まってるだろ?!」
これ…私が止めないとまずいな。ヒーローになった兄が敵を殺してはマスメディアの格好の的だ。
「おにぃちゃん!」
「……なんだ?血塗」
「助けてくれて、ありがと〜!」ニパッ
「ハァ……天使」
「助かった………」
「しかし、血塗。お袋はどうした?」
やはり聞いてくるか。まぁ、分からんでも無い。個性が発現していない、か弱い幼女が1人でこんな人が多い場所にいたら心配するのは当たり前だな。
「1人でお使い!りんご3つ買うの!」
「……ああ、あの八百屋か。1人で行けるか?」
「うん!」
「そうか」
「何アレ」
「誰アレ」
「あれ、本当にステイン?偽物じゃなくて?」
「アイツ、あんな優しい顔できたんだな」
「敵無事?」
「ちょっと顔面腫れてるけど無事」
「個性無しでコレだもんな…凄えよな」
「本当に大丈夫なんだな?」
「うん!」
「寄り道するなよ」
「うん!」
「よし、行ってこい」
「おにぃちゃん!」
「なんだ?」
「大好き!」
「………」
「いってきまーす!」
お使い再開!しかし、りんご3つ……アップルパイでも作るのか?
「天使……」
「あの子知り合い?」
「妹だ」
「へー妹か〜……………え?!妹!?あの子が!?!!」
「声がデカい」
「あ、ごめん。にしても…あんな可愛い子が妹ねー…」
「弟もいる」
「そっちはキミに似てる?」
「どうだろうな」
秀一は情報戦の方が得意そうだからな。血塗が絡むと俺に似てるなと思う時があるが。
「まあ…俺に似なくても良いと思ってる」
「………ちゃんとお兄ちゃんなんだな」
「どういう意味だ。インゲニウム」
「俺にもあの子ぐらいの弟がいてさー」
「聞いてない」
血塗はちゃんと帰れるだろうか……可愛すぎて誘拐されるかもしれない。俺がもう1人いてくれれば……
「ハァ……」
「あんまり構いすぎると嫌われるぜ?」
「どうやら死にたいらしいな」
「ヤベッ、逃げろ!」