【急募】兄を敵(ヴィラン)にしない方法【リメイク】 作:風人雷震
「ただいま!」
「秀ちゃんおかえりなさ〜い。手を洗っていらっしゃい?もうすぐ血染も帰ってくるだろうから〜」
「分かった!」
秀兄さんも
「血塗、ただいま」
「秀にぃ、おかえりなさい!」
「兄ちゃんはまだ帰ってきてないのか?」
「うん!」
「なら、兄ちゃんが帰ってくるまで遊ぼうぜ!」
「わーい!」
1時間経ったが…兄さんまだ帰って来ないな…どうしたんだろ?
「兄ちゃん遅いな…」
「うん……」
「ただいま…」
「「!」」
「帰ってきた!」
「血染にぃ!」
帰ってきた兄さんをお出迎えするために玄関に向かうと…
「兄ちゃん!おかえり……?!」
「血染にぃが増えてる……?」
「並行世界の俺らしい」
「………」
「兄ちゃんより顔怖え」
「秀一、どういう意味だ」
「……」
「血塗?」
兄さんと同じ年齢 原作軸? 既に殺人術を独学で学んでる? 手にマメができてる 薄っすらと血の香りがする この兄は… この人は…
「血塗、大丈夫だ」
「ぁ……」
「……秀一、お袋達を呼んでくれ」
「分かった。血塗、行くぞ」
「うん…」
恐ろしいと思った…思ってしまった。兄と別人だとしても、私は兄を恐ろしいと思った。怖かった。もしかしたら、兄がなっていたかもしれない…いや、なるはずだった姿。目の前にすると体が恐怖に支配される。
パンドラの相手をした時はそうでも無かったのに……やはり、兄が敵になりかけてる姿を見るのは堪えるのか。
分かっていた…はずなんだがな。
「異形系か」
「秀一のことか?」
「他に誰がいる」
「秀一は血の繋がりは無いが、俺の
「……お前は、」
「?」
「お前は何でヒーローになった」
「オールマイトのような英雄になるため……なんて、血塗が産まれる前なら言っていただろう。今は違う。俺は、
「論外だ」
「お前からしたらそうだろう。…俺はオールマイトの手が届かない場所にいる者を
「……」
「秀一の故郷は異形個性の差別が酷い場所だ」
「!」
「秀一の家族も一族の中で1番弱いからという理由で蔑ろにしていた」
あの時の秀一はとても酷かった。身体のあちこちにアザがあり、顔も所々傷ができていた。どうにか証拠を抑え、警察に連絡…大人は連行され、虐めていたガキどもは厳重注意をされていた。秀一はそのまま
「異形個性の差別はまだ残っている。俺はそれを消し去りたい」
「……そうか」
「お前の考えを否定するわけではない。俺も、考えたことはある」
しかし、血塗に…家族に迷惑をかけてしまうと思った。血塗に深い傷を負わせてしまうと思ったから踏みとどまった。
「俺の弱点は血塗だ。血塗が死んでしまったら、俺は敵に堕ちる。秀一もだろう…」
「そんなに、妹が大事か?」
「嗚呼…だが、血塗は自分よりも他の人を
「お前が……」
「?」
「お前が羨ましい……」
「……お前が帰れるまで時間がある。その間、視野を広げれば良いだろう」
「お人好しめ」
「それとお前、ずっと血の匂いがして気持ち悪いから風呂入ってこい」
その血の匂いで血塗を怖がらせてたしな。血塗は賢い。身内贔屓ではなく、第三者からみても賢いと言うだろう。実際、警察に言われたしな。
コイツは人を殺す術を学んでいる。並行世界の俺は…敵になる。血塗が産まれなければ、俺がそうなっていただろう。
「あと、ヒーローを殺すならマスメディアにでもなれば良いだろう。社会的に殺した方が再発防止になる」
「……それは盲点だった」