【急募】兄を敵(ヴィラン)にしない方法【リメイク】 作:風人雷震
絵を二つ入れてみました。クソみたいな画力なので、文句は言わないでくださいね?文句は言わないでくださいね???(大事な事なので2回言った)
福岡に咲いた恋の花
「ねえ、一緒に遊ぼう!」
異形で嫌われ者の俺に話しかけてきた女の子。おそらく地元の人ではないと思う。地元の人で俺に話しかけるのは一部の大人だけで、同年代の子たちからは避けられている。
「私、今家族と一緒に旅行に来てるの」
成る程、旅行者か。都会の人なのだろう。
「遊ぼ?」
「……何して遊ぶんだ?」
「隠れんぼ!」
「…………2人で?」
「うん!」
すぐに終わってしまいそうだが……?
「私が鬼ね!」
「え?」
「?鬼やりたかった?」
「いや…鬼で良いのか?」
「うん」
変わった子だな…なんて思った。すぐに見つかる所に隠れた方が良いだろうか?
「手加減無しね?」
心を読まれた。そういう個性か?
「いーち、にーー、さーん、」
とりあえず、隠れやすいところにいよう。
「きゅー、じゅー!もーいーかーい!?」
「良いぞ」
キョロキョロと顔を動かす女の子。……少し難しかっただろうか?
「みーつけた!」
「?!」
「次は君が鬼ね!」
「あ、ああ」
いつの間にか目の前にいた。個性だろうか?
「もういいか?」
「もーいーよー!」
俺は個性を使って周りを確認する。
「……あの木の方から聞こえた気がする」
木に近づいて周りを確認してもいない。
「……どこだ?」
「ここだよー」
「?!」
「ビックリした?」
「何で木の上に乗ってるんだ?!危ないぞ!?」
「ごめん、ごめん。よっ…と」
女の子が木から降りる。怪我したら危ないと思い、俺は受け止めた。
「お、ナイスキャッチ」
「急に降りるな。危ないだろ」
「あのぐらいの高さなら平気なんだけどなー…」
「そういう問題じゃないと思うが?」
「真面目だねー」
女の子はそう言いながら俺から降りる。
「あ、言い忘れてた」
そして、振り返って
「キャッチしてくれてありがとう」
笑いながらそう言った。
「ねぇ、また会ったら遊ぼ?」
「……嗚呼」
「次はいつ会えるかな?明日は皆んなで観光するし…」
「…俺は、」
「?」
「1週間、ここでずっと待ってる」
「……明日は来れないと思うから明後日から待ってて!」
「分かった」
「じゃ、またね!」
黒くふわふわとした髪…その隙間から見えた赤い眼…
思い出すだけで心臓がうるさく鳴る。彼女が遠くに行ったことを確認して、俺は呟いた。
「…好きだ」
異形の俺に話しかけてくれた。一緒に遊んでくれた。怖がらずに、俺に笑いかけてくれた。これが恋だと言うのなら、俺は初めて恋をした。
彼女は旅行で来てると言っていた。1週間経てば帰ってしまう。帰ってしまったら俺のことを忘れてしまう。忘れられたくない。俺の事を覚えていて欲しい。俺もずっと覚えていたい。
あの日……村の人たちに血祓いを受け、裂けてしまった口を包帯越しに撫でる。俺はその日にヒーローになると決意した。ヒーローになれば、彼女は俺を見つけてくれるだろうか?