【急募】兄を敵(ヴィラン)にしない方法【リメイク】 作:風人雷震
「血塗ー!」
「力道、要望通りになったのか」
「おう!血塗は…武器がちょっと違うのか?」
「コンパクト化できるようになった。サポート企業の技術は面白いな」
「その棍棒は?」
「秘密だ」
わざわざ手札を減らすことをするわけないだろ。
「赤黒…その……マスク、」
「ん?ああ、顔バレを防ぐためにな。お揃いだな」
「ん"っ!!」(好きだ!!)
ちょっとブサイクになってる。小学生の頃、力道も同じ顔になってたな。面白くて好きな顔だ。
「くふふ」
「グハッ!!」
「ステインくん?!!」
「ステイン先生が死んだ!?」
「でも、めっちゃ幸せそうな顔してんぞ?!」
私が笑っただけで兄さんが死んだ……?中学までそんな事無かったのに…おかしいな?兄さん疲れているのか?
少ししたら兄さんは復活して、授業が始まった。
授業内容は戦闘訓練。2人1組になり、敵チーム・ヒーローチームに分かれる。敵チームの勝利条件はヒーローチームを捕縛する。または、核を守り通すこと。ヒーローチームは、敵の捕縛。または、核の回収。
原作通りのようだな。しかし…
「1人余るのでは…???」
「そこは考えている」
「と、言うと?」
「余った奴は3人選べる」
「「「「「????」」」」」
「兄さん、言葉が足りない」
「……1人になった奴は3人選び、4人でくじを引いてヒーローチームと敵チームをつくる。要するに、選ばれる3人は2回この訓練に参加できる」
「さ!皆んなくじを引いて!」
クラスメイトがくじを引いていき、私の番が来た。アルファベットは勿論…
「K…」
「今のうちに3人選んどけ。全部見てからでも構わんが」
「……力道と障子」
「「俺?」」
「あと1人は見て決める」
「そうか」
力道はお互いに訓練してたから強みも弱みも知っている…味方になれば確実に勝てる自信がある。
障子は探索とパワーが良い。私の代わりに三節棍を使ってもらいたいが…確実に相手の骨を折るから今回はやめておこう。
そしてあと1人…見てから決めると言ったが、目星はついてる。葉隠透。隠密行動に便利な個性だし、いざとなれば奇襲できそうだしな。しかし…障子のような探索タイプは天敵になる。
何より私はパワーはそんなに無い!パワータイプの2人が敵に回れば負ける!!……なんてことは無い。パワーが無いことは自分が良く分かってる。だからこそ、手札は多く持つようにしてる。
「楽しみだな」
「すごく良い笑顔だな」
「スッゲェ悪い顔してんな…」
「ん?」
「うん?」
「葉隠、もう一戦しないか?」
「する!!」
「これで3人だな。くじを引け」
私は……敵チームのようだ。
「敵チーム!」
「ヒーローチームだ」
「俺もヒーローチーム」
「よし、準備が出来次第始める」
「血塗ちゃん、作戦は?」
「まずは障子を潰す」
「確かに個性使われると場所がバレちゃうもんね…」
「そ。だから、仕掛けをつくる」
「仕掛け?」
「紐を引っ張ると音がなる呼び鈴のようなものを各階に…と、言いたいが」
「難しい?」
「葉隠は手袋と靴を脱ぐと完全に見えなくなる。それだと戦闘になった時に危険だ」
「うっ…」
「なので鈴を付ける」
「それだと場所が…」
「大丈夫、それで……」
「準備ができたようだ」
「それでは戦闘訓練…開始!!」
「障子、場所は?」
「3階に続く階段辺りから鈴の音が聞こえる。罠だろう。5階には確実に1人いるぞ」
「5階にいるのは血塗かもな…」
「なら、階段にいるのが葉隠か?」
「気を付けろよ?血塗は確実に探索できるお前を潰しに来る」
「弱点を知ってる砂藤ではなく?」
「アイツは弱点を自分でカバーできる。確実に効くのは力。アイツはどれだけ鍛えてもパワー勝負では負けるんだよ。それだけは誰かにカバーしてもらわないとな」
「なるほど」
チリン…
「ん?」
「どうした?」
「鈴の音が聞こえた」
「葉隠が近くにいるのか?」
チリン…
チリン…
チリン…
チリン…
「?!違う!葉隠じゃない!?」
「せーかーい」
「「!?」」
「よいしょ!」
「ガッ…!?」
着地と同時に木刀で障子の腹を突き、テープを巻いて距離を取る。その時に、鈴がチリリン…と鳴った。
「葉隠、障子を潰した。動けるぞ」
「なるほどなぁ…5階にいるのが葉隠かよ」
「私を倒して確かめてみると良い。できるならな」
「そう言うお前も俺にテープを巻けるなら巻いてみろ」
「「………上等だ!この野郎!!」」
木刀で襲いかかるが、防がれる。だが、そんなもの想定内だ!
「ふんっ!」
「トンファー?!いつの間に…いや、コンパクト化されたって言ってたな」
「騙し討ちにはもってこいだろ?」
私が動けばチリン、チリンと鈴が鳴る。
「チリンチリンうるさいな?!」
「鈴とはそういうものだろう?!」
木刀や棍棒は力道に奪われる可能性がある。ここからはトンファーで…と、言いたいところだが、
『しゅーりょー!』
「は?!」
「足を見てみろ」
「足?……テープ?!!」
「やったー!作戦成功だー!!」
「葉隠?!どこに…」
チリン…
「?!!」
「私にも鈴がついているが、これは音がならないタイプだ。スタート時は5階に私がいて、葉隠が3階の階段付近で鈴を鳴らす。そうすると、お前らは鈴の音に警戒するだろ?」
「あ"ー…引っかかったのかよ」
「まだまだだな〜」
「赤黒と一緒に葉隠は降りて来てたのか…」
「葉隠を抱えていたから足音が一つしか聞こえなかっただろ?」
「抱えたまま襲うのはやめてね?ちょっと怖かった」
「すまん」
「それより、そろそろ戻ろうぜ。ステインさん怒るかもしれねぇし」
「そうだな」
「血塗ちゃん凄かったよ!」
「5階から一気に降りて葉隠ちゃんと合流…無駄のない動きで綺麗だったわ」
「木刀とトンファーの使い方もお見事です!」
「先に障子を潰せたのが良かったよ。下手したら負けてたからねー」
「買い被り過ぎじゃないか?」
「探索できてパワーがある障子は選んだ時から警戒してる。味方なら心強いが、敵なら恐ろしいからな」
「………」
「障子ぃ?顔が赤いぞぉ???」
「何でもない…」
「何でもなくはないだろ!!」
「何があったか吐けーー!!!」
次は一対一でやり合いたいものだな。
「あ、秀一くん。後でステイン呼んでくれる?」
「何かあったのか?」
「最近チンピラどもの動きがおかしいんだよね〜」
「あと、タルタロスから脱獄した奴がいるらしいぜ」
「は?!!タルタロスから!?!!」
「そ、報告が終わったら俺らは任務に戻るから」
「できるだけ早く頼む!!」