【急募】兄を敵(ヴィラン)にしない方法【リメイク】   作:風人雷震

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体育祭に向けて

 

 

「おはよー」

 

 

いつものように力道と登校し、ドアを開ける。するとバッ!っと全員コチラを見た。うん、ちょっとビビるからやめてくれ。

 

 

「赤黒!!」

「あ、障子。おはよー」

「怪我は?!!」

「軽い火傷が数カ所」

「あと、喉の内側を軽く怪我」

「何で言うの?!」

「敵にやられたの!?」

「喉は個性が暴走?してできただけ。1番酷かった怪我が手の火傷。ボルターに直で触ったからね。リカバリーガールのおかげで、今はほら。綺麗に治ってる」

「そういう問題じゃないだろう」

「俺もそう言ってんだけどよ…コイツ自分の事だと、無事なら良くね?的な精神してんだよ」

「本当に怖かったんだから〜!!」

「血塗ちゃん死んじゃうかと思った〜!!!!」

「………ごめん」

 

 

配慮に欠けてたぁぁぁ!!馬鹿か私は?!!秀兄さんと圧紘さん、仁さんにも心配かけて、さっきみたいなことを言ったら説教されただろ?!!学習してないな、私!!?

 

 

「誠に申し訳ありませんでした」

「土下座した?!」

「昨日、家族とステインさんの同僚2人から説教とかされてたからな」

「本当にごめんなさい私の足りない脳みそがご迷惑をおかけいたしました」

「なんかネガティブになってる!?!!」

「ごく稀に起こるんだよなぁ…。血塗、皆んなそこまで思ってないから、な?ほら立って」

「来世はタコに生まれ変わりたい…」

「!」

「なんでタコ?」

「脳みそが9つあるって言われてるからじゃないかな…?」

「「タコスゲェ!!」」

「バカ2人がはしゃいでる…」

 

 

力道に猫のように抱っこされ、自分の席に座る。

USJ襲撃のことを思い出す。ボルターの顔を、差し伸べて爛れた己の手を、傷つき、痛みに支配された喉を。まるで毒に自ら触れ、飲んだような感覚で、下手したら死んでいたかもしれない事を今更ながら実感した。それでも私は、ボルターに手を差し伸べたことを後悔していない。

なにより、薄れていた原作知識を…多少だが思い出した。とは言っても、最終決戦辺りだ。口田と障子、秀兄さんたちの戦いを、脳無化しかけている秀兄さんの姿を思い出した。感電したことで脳が刺激されたんだろう。多少でも思い出せて良かった……

 

 

「血塗?」

「?どうした、力道」

「なんか難しい顔してたぞ」

「ああ…個性の制御を見直さなければと思ってな……体育祭もあるし」

「そうだ、雄英体育祭!!」

「でもよー…襲撃に遭ったのに開催されんのか?」

「どうなんだろー?」

「だが敵に襲撃された故、難しいだろう」

「赤黒はどう思う?」

「んー……開催するなら、昨年よりも多くのヒーローが巡回するだろうな。セキュリティも上がるだろう。そうすることで、雄英は万全な状態であると世間に知らしめることができる」

 

 

原作でも開催されてたような気がするし…兄さんや相澤先生、根津校長がいるならそれだけの事はするだろう。1番納得できないのは全国放送って事だ。顔も名前も知らない人や敵に己の個性を知られるというのが嫌だ。顔も晒されるし。

 

 

「その通りだ」

「「「「「ステイン先生!」」」」」

「雄英体育祭は例年通りに開催する。理由は殆ど血塗が言った」

「ステイン先生、相澤先生は…?」

「婆さんのところで診てもらってから来る。今年はA組に注目が集まる。敵の襲撃を受けたからこそだろう。だからと言って、訓練を怠るな。慢心すれば死ぬと思え」

「「「「「はい!」」」」」

「では、ホームルームを始める」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「血塗、トレーニングルーム借りに行こうぜ」

「良いぞ。その前に母に遅くなると連絡しても良いか?」

「おう」

「なにごとだーー?!!」

「「ん?」」

 

 

どうやら他のクラスがドアの前に集まってるようだ。これじゃあ出れないな。困った…

爆豪が喋って余計にヘイトが集まってるし…

 

 

「おい」

「……ヒッ!」

 

 

あれ?兄さん?

 

 

「なぜA組の前に人集りができている。20文字以内で答えろ」

「えっ…と」

「それは…」

「さっさと答えろ」

「ステインさん?!やり過ぎっすよ?!!」

「止めるな力道。コイツらには粛清が必要だ」

「通行の邪魔、遠距離で登校してる生徒の下校の妨害、時間の浪費…他にもあるが、主にこの3つ」

「それで?貴様らは何のためにここにいる」

「A、組に…宣戦布告を……」

「そんなくだらん事をしてる暇があるなら訓練しろ」

「くだらないって…」

「くだらんだろ。雄英体育祭では全生徒がライバル、敵になる。だと言うのに、一々宣戦布告をするなんぞ……理解できん」

 

「赤黒、ステイン先生の学生時代は?」

「見下してきた相手を個性使わずにキャメルクラッチ」

「ヤベェ…」

「強え…」

 

「それとそこで様子を見てるB組!!」

「「「「「!?」」」」」

「A組が調子に乗ってると思っているなら間違いだ。今回は死者が出なかった。だが、怪我人は多く、担任であるイレイザーヘッドが重傷。下手をすれば死んでいた。プロヒーローでも苦戦した相手がいた中、A組全員が生存していたのが奇跡だ」

「貴様らには分からんだろう。敵に襲撃に遭わず、安全な場所にいた貴様らには、A組生徒の気持ちなんぞ分かるはずがない。分かるのならば、貴様らはこの場にいないはずだ」

「「「「「…………」」」」」

 

 

流石に言い過ぎだと思うんだが…仕方ない。止めるか。

 

 

「兄さん、そこまでにしとかないと、根津校長にまた怒られるよ」

「……血塗…だが、」

「私の火傷は全部治った。喉の傷も治ってる。A組生徒は全員無事。相澤先生も生きている。そうでしょ?」

「…………早く下校するように」

 

 

よし、戻った。しかしコレだとトレーニングルームを借りるのは無理だな。

 

 

「仕方ない。力道、今日はもう帰ろっか」

「だな」

 

 

それにしても…兄さんのあの話し方、ちょっと原作のステインっぽかったような……

ま、兄さんであることに変わらないから良いか!

今日の夕飯はなーにかな〜?

 

 

 

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