【急募】兄を敵(ヴィラン)にしない方法【リメイク】   作:風人雷震

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雄英体育祭! その7

 

準決勝…

 

私 VS 轟

爆豪 VS 常闇

 

飯田との対決で使った鉄パイプは持ち込みOK。個性で作ったところを見てたからな。正直言って、轟に負ける。もちろん喰らいつくつもりだが、それでも轟の炎には敵わない。炎は私の天敵だ。金属が溶けてしまう。だから、炎を出される前に場外へ出す。

 

 

『準決勝第一試合!!レディ…ファイト!!!』

 

ピキピキピキッ…!!

 

「氷で私が潰せると思うな!!」

 

バリンッ!!

 

「……」

「無視かよ」

 

『赤黒スゲェェ!!鉄パイプで大量の氷を砕いたぁぁぁ!』

『肉体を鍛えれば誰だってできるぞ。個性を伸ばしても身体がついていかないと意味がないからな』

 

 

嗚呼そうだ。今まで個性を伸ばし続けた。だけどUSJで実感した。身体が追いついていないと、欠けていると。だから鍛えた。欠けたものを埋めるために、追いつくために!

 

 

「っ……らぁ!!!」

「が……!?」

 

『顔面んん?!赤黒の一撃が轟の顔面に入ったぁぁぁぁぁぁ!!?』

 

「ッ……!!」

「ヤバっ…!」

 

 

轟に近づき過ぎて左腕が凍った。いや、氷の中に埋め込まれた。鉄パイプは少し溶けていてあと一撃が限界のようだ。殴られた拍子に炎が少し出たようだ。クソかよ。

 

 

「……降参しろ。無理に出そうとすれば持ってかれるぞ」

「ハッ!忠告どうも。もう勝ったと確信してるのが滑稽だな」

「なんだと?」

「凍らす対象ミスったな!!氷を砕けメタリカ!

 

 

バキンッ!と音を立てて崩れる氷…私の手にあった鉄パイプは無くなり、氷に埋め込まれていた腕が自由になる。

 

 

「……!」

「飯田との試合、ちゃんと見てたのか?お前」

「だが、お前の武器は無くなった。お前が不利なのは変わらねぇ」

「はぁ?私が何もせず体育祭に挑んでるとでも?」

「何?」

「私の個性は金属変換(メタリック化)。血液を金属に換えることができる個性だ。武器が無い?良いや、血がある限り私は武器を作れる!!」

「だけど血液パックは…」

「アレは私が多血症にならないようにするための物だ。私の個性はそんなモンじゃない」

 

 

私は両腕に力を集中させる。体の至る所にビキッと血管が浮かぶのを感じた。

 

 

「コレが私の個性だ。メタリカ!!

 

 

両腕から鎌のような形をした刃が生える。コレこそが今の私の限界。体内の血液を使い刃を生やし、外に流れた血液で防御を行う。

 

 

「こいよ、轟ィィィィ!!!」

「チッ!!」

 

 

轟が氷を生成する。私が氷を叩き切る。それを繰り返す。が、

 

パキン…!

 

両腕の刃が折れた。

 

 

「はぁ…はぁ…はぁ……これで、もう…使えねぇだろ……」

「馬鹿が」

「?」

「よぉく見とけ」

「……!?」

 

 

ポタポタと折れた刃から血が流れる。そう、この刃の中では血液が循環している。故に、刃は再生する!

 

 

「イッ……!」

 

 

もちろんデメリットは存在する。血液が増えるのだ。体に刃を生やすのは、血管を新たに増やしたようなものだ。血が増え続ければ血管が破れる。今は興奮状態と同じため、動きが単純になりやすい。何より身体が熱い。

 

 

「ハァ…ハァ……」

 

 

あまりの熱さにデロン…と舌が出る。

 

 

「?!」

「あ?ああ…私の舌、兄さんと同じなんだよ。いや、今はそんなのどうでも良いか。悪いな。馬鹿みたいに熱くて頭がおかしくなってんだ」

「発熱してんのか」

「あー?多分?でもそんな事どうでも良くない?楽しもうぜ、この試合をよぉ!!」

 

 

動くたびにブチブチと血管が千切れる感覚がくる。今の私は、お茶の間で流しちゃいけない姿だろうな。血が外に出ると頭が少しスッキリする。血を減らして増やす。身体に負担がクソ掛かる。こんな戦い方は敵のようだろう。でも、私は敵になろうとは思わなかった。

 

 

兄さん(ヒーロー)に憧れたんだ」

「!」

「ガキの頃に敵個性だって言われても、ヒーローになれるって言ってくれた奴がいたから」

 

 

そうだ。力道のあの言葉がなければ私はヒーローになろうとは思わなかったかもしれない。

 

 

「ヒーローになりたいと思った。どんな奴でも、一般人でも敵でもヒーローでも関係なく助けられるヒーローに」

 

 

秀兄さんのような人を、ボルターのような奴を、兄さんのように助けられるヒーローに

 

 

「私はそんなヒーローになりたくて雄英(ここ)に来た!来いよ轟!!テメェのヒーロー像、見してみろ!!」

「……ああ」

 

 

間合いを詰めて蹴りを決めようとした時、感じたのは熱だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「赤黒血塗、気絶!よって勝者、轟焦凍!!」

 

 

 

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