【急募】兄を敵(ヴィラン)にしない方法【リメイク】 作:風人雷震
とある街では…
偶然だった。街を歩いていて、電気屋のテレビで放送されてて、たまたま目に入っただけだった。雄英体育祭、餓鬼どものお遊びの場。本当の戦いなんぞ知らない奴らの遊び…そこで輝いて見えた女。
『あ?ああ…私の舌、兄さんと同じなんだよ。いや、今はそんなのどうでも良いか。悪いな。馬鹿みたいに熱くて頭がおかしくなってんだ』
腕も、足も、顔も血に塗れていて…その血が宝石みたいにキラキラと輝いて見えて、目が離せなくなった。
『楽しもうぜ、この試合をよぉ!!』
笑っている。前髪の隙間から見えた
「………きれいだ」
欲しい…アイツが欲しい。あの女が欲しい。俺のモノにしたい。血のような眼も、血の映える身体も、血も!!全部…全部全部ぜんぶ!!
「俺の
とある屋敷では…
「……ったく、無茶しやがる」
「何見てるんっスか?」
「雄英体育祭」
「?!若にバレたらマズいっスよ!?!」
「だから隠れて見てんだろうが。誰にも言うなよ」
「入中さんでも見るんっスね…意外っス」
俺もあのクソ失礼なガキと知り合って無ければ見なかっただろうな。にしてもアイツ3位か…アイツの個性的に炎は天敵だろうから仕方ねぇ。だけどよ、No.2の息子…普通あの距離で炎ぶっ放すか?No.2はどんな教育してんだ???
「さて、散歩行って来るか」
「最近、よくお嬢連れて散歩行きますよね?何故です?」
「……ある程度外で過ごさせねぇと早死にするらしいぜ」
「嘘でしょ?!!!」
「筋力の低下を防ぐために1時間は外で遊ばせてる。オーバーホールにも許可は得てるし、俺が監視してるから逃亡の心配も無い」
「へー物知りっスねぇ」
「じゃ、戻るまでよろしく頼むぜ」
「うーす」
薬品の匂いがして目が覚めた。
「とどろッ…きイィィィィ!!」
勢いよく身体を起こせば全身に痛みが走る。嘘、全身じゃない。でも、この痛み知ってる!!火傷!!!!腕だけ治されているのがクソ!!多血になってるから血を減らさなきゃいけないのは分かるけど!ちょっとぐらい体の火傷を治してくれても良いじゃないか!!!体力が無かったんですね!?私の自業自得じゃねぇか!!
「クソいてぇ……」
「おや、目が覚めたのかい」
「リカバリーガール…」
「まったく…火傷に多血って、アンタ自分を大事にしな。火傷は2回目だろう?」
「おっしゃる通りです。まさかあの近距離で炎を放つとは思わなかったので…いや、多血のせいで頭ポンチになってましたけど…それでもあの距離で放つ轟は馬鹿だと思います」
「反省してんのかい?」
「ヤダナーシテマスヨー」
「……はぁ」
ため息を吐かれてしまった。解せぬ。
「とりあえず、あんな大怪我もうするんじゃ無いよ」
「これからの世界に期待してください」
「はい、チユーー!!」
「いきなりはやめてくださあぁぁぁぁぁぁ!?!?!!!!」
「………ひどい」
「ほら、ペッツお食べ」
「…優勝したの誰です?」
「爆豪だね」
「へー、閉会式は?」
「終わったよ」
「チクショウ!!」
「あんだけ酷い火傷負ってたんだ。仕方ないさね。血を抜くために腕はすぐに治したけどね。にしてもアンタ身体丈夫だね」
「火傷に関しては轟に言ってくださいよ…あの距離でぶっ放すアイツが悪いし。身体の丈夫さは母譲りです」
カラコロとペッツを口の中で転がす。私と血染兄さんは母譲りの身体の丈夫さだ。母の個性が少しだが受け継がれているのだろう。要するに私と兄さんは、なんちゃって異形個性持ちでもあるのだ。身体を鍛えればもっと丈夫になるので頑張ろ。
「……職場体験、指名くると良いなあ…」
「……今日はどこ行きてぇ?」
「えっと…」
「ゆっくり考えろ。今、この時は自由なんだからな」
「ありがと、入中さん」
「ふ…どういたしまして、お嬢」