【急募】兄を敵(ヴィラン)にしない方法【リメイク】 作:風人雷震
主に血染視点です。
「行ってくる」
「は〜い。気をつけてね〜」
「血塗、行ってくる」
「ぅ…」
兄はこれから雄英の一般受験を受けに行く。道具の使用は申請すれば使用可能らしい。兄は木刀とナイフ、そして父から貰った物を持って行く。
「大丈夫〜?お父さんから使い方は教わったの〜?」
「嗚呼。親父と訓練して使い方を骨の髄まで叩き込んだ。無駄なく動ける」
「包帯、消毒液、硬い物の対処法」
「安心しろ親父。必要な物は全部持って行くし、必要なことは全部覚えてる」
「血染〜頑張って行ってらっしゃ〜い」
「良い報告、待っている」
「行ってきます」
「……デカいな」
雄英…多くのヒーローはココから卒業している。No. 1ヒーローであるオールマイトも雄英の卒業生だ。
「……ジッとしているのもアレだ。さっさと会場に行こう」
説明が行われる会場へ向かうとすでに多くの他の受験者がいた。
そして実技試験の内容は、仮想
ここで少し疑問に思うことがある。確かにヒーローは敵を倒すことを主にしているが…元々は救助活動をやりやすくするためであり、必ずしも戦うわけでは……!成る程、敵Pの他にPの加算がある。おそらく救助P。機械相手に不利な個性を持ってる奴はコッチを取った方が良いだろう。雄英もよく考えているな。
説明が終わり、試験会場へ向かう。その会場はまるで…いや、本物の都市部のようだった。都市部での戦闘はビルなどの倒壊の恐れがあるため多くの負傷者が出るだろう。ビルの倒壊、仮想敵、個性…考えただけでも恐ろしい。下手したら死人が出る可能性もある。
「そこら辺の対策はしてあるだろうが…トラウマになるな」
舐めてかかってる受験者の心を折りにかかってやがる…!
その声と同時に俺は走り出す。そして、木刀を手に取り…
「標的発見、ブッ殺」バキャァ…!!
仮想敵を叩き潰す。2P敵だったか…いや、Pを気にする暇は無い。負傷者が出た場合、そっちを優先しなければ危険だ。いくら雄英が対策をしていたとしても怪我の後遺症も考えられる。そういった場合にはメンタルケアも必要だ。
「きゃぁぁぁぁ!!」
「早速か…!」
距離からしてそこまで遠くでは無いが近くでも無い。この場合…
「標的ブッ殺す!」
「邪魔だ!」
仮想敵を踏み台にし、少し高さのある建物の上に行く。そして、双眼鏡を取り出し辺りを見渡す。
「!いた」
距離からして4km先にビルの倒壊に巻き込まれたと思われる奴がいた。しかも側には3P敵。すぐに俺は親父から貰った物を取り出し、構える。
「風向き良好…標的を捕捉」
スコープを覗き、体勢を変える。引き金に指をかけ…
「
ダーン
双眼鏡で確認をする。当たりどころが良かったのか仮想敵は停止していた。すぐさま狙撃銃を直し、建物から降りる。念の為、木刀を手に持ちあの場所へ向かう。
「おい、大丈夫か?」
「う……足」
「足?…なるほど、瓦礫か。少し待ってろ」
「でも…時間が……」
「今はそんな事を気にするな。自分の心配をしろ。これが重いな…割るか?」
「標的発見、ブッ殺す!!」
「ぜ、0P敵?!!」
「は?!!!」
0P敵が何故今来る?雄英の教師どもは全体を見ていないのか?いや、そのはずは無い。見ていなければ死者がこの受験で出てしまう。ならば考えられるのは、見ている上での行動。見ていないよりも厄介な状態!
「早く逃げて!!」
「自分の心配をしろと言ってるだろ!おい、そこの三人!!この瓦礫を退かすのを手伝え!!」
「え、でも…」
「0P敵が……」
「お前らそれでもヒーロー志望か?!助けを呼んでる奴がいるのにお前らは逃げるのか?!それはヒーローじゃ無い!!
「「「……」」」
「チッ…逃げるならさっさと逃げろ。俺は
「なっ…あんなの敵わないって!!良いから逃げて!!!」
「何度も言わせるな。今は自分の心配をしろ。今のお前は救助者だ」
俺は木刀とナイフを手に持ち、走る。
「標的ブッ殺す!!」
「それしか言えないのか?ガラクタ」
周りにある瓦礫や仮想敵の残骸を踏み台にして0P敵の頭に到着する。
親父から教えてもらった硬い物の対処法…まずはナイフを刃を下に向け固定。そして、木刀を思いっきりぶち込む!!
ガァァァン!!
「よし。割れたな」
0P敵の頭に割れ目ができた。割れ目を覗くとコードなどが大量にあった。やはり中は精密になってるな。そして割れ目に、持ってきた水を入れていく。
「標的ブッ殺す!標的ブッ殺す!標的ブッブブブブブブブ」
「ちょ、何やってんの?!」
「離れてろ!怪我するぞ!!」
「彼女は救助したぞ!」
「救護テントがあるはずだ!そっちに連れて行け!!」
仮想敵の喋りがおかしくなってきたら、誰もいないか周りを確認して割れ目に火のついたマッチを投下。すぐに遠くに逃げる。
ドガァァァァァン!!!
「……やり過ぎたか」
ショートする際、電気が漏れる。家で起これば火災に繋がる。あのデカい機械をショートされるには時間がかかる。漏れた電気が水を電気分解し、水素が発生。そこに火のついたマッチを投下すると水素が爆発する。もう少し早めに投下すれば良かったか?
「しゅーりょー!!!」
「あんまりポイントが貯まらなかったな…敵Pは39、救助Pはどれぐらいだ?それさえ分かれば良いんだが…」
「あ、いたいた!おーい!!」
「ん?なんだお前らか…何か用か?」
「えっと…ありがとう!!」
「は?」
「私たちね、ヒーローになりたいのに先に逃げちゃって…それを気づかせてくれた君にお礼を言いたくてね」
「…ハァ……。瓦礫を退かすのを手伝え」
「え?なんで?試験終わったよ?」
「何かあるのか?」
「終わったからだ。誰かの落とし物があるかもしれんだろ。それを探す。もしかしたら、そいつにとって大事なものかもしれんからな」
「「「……」」」
ついでにゴミでも拾うか。瓦礫も小さめに割って撤去しやすいようにして、怪我してる奴は軽めに処置をして救護テントに連れて行って…他に0P敵がいなかったのが幸いか。あれだけで済んで良かった。念の為にあの場所に戻ろう。見えてなかっただけで近くに人がいた可能性もある。人の気配も感じなかったから大丈夫だと思うがな。
「よし。爆心地から半径50mを捜索したが何もいなかったし、何もなかった。これで終わりだな」
こうして、血染の雄英受験は幕を閉じた…
夕方…
「血染?雄英から連絡きたわよ?爆発させたらしいわね?」ギチギチギチ…
「グアァァァァァ!!アイアンクローはやめろぉぉぉ!!!」
「血染?爆発はダメよ?やるなら刀で真っ二つに割りなさい?」
「それができるのは親父ぐらいだろ…」
「あら?私もできるわよ?」
「お袋は割るというより裂く…」
「割るわ」
「すみませんでした!!!」