【急募】兄を敵(ヴィラン)にしない方法【リメイク】 作:風人雷震
ある日のインタビュー
「すみません」
「はい。何でしょうか?」
「ステインとどのような関係なのでしょう?」
「……は?」
コレはまだ私が中学生の頃の話だ。
「えっと…どう言う意味でしょうか?」
「貴女、やけにステインと親しげですよね?ステインの恋人?もしやヒーロー相手にパパ活ですか?」
「人の話を聞かずに捲し立てるのは人としてどうかと思います」
「おや、失礼しました。それで関係は?」
「家族です」
「つまり、ステインは未成年と…」
「ふざけたこと言うんじゃねぇよ。ステインは私の実兄だ。事実かどうか知りたいなら、兄さんをよく知ってるヒーローに私の写真を見せて聞いてみろ」
私はそう言ってその場を去った。
しかし、翌日……
「何でいるんですか?」
「ステインは?」
「パトロールしてますよ。ヒーローですから」
「家はこの辺よね?」
「個人情報です」
「貴女の名前は?」
「言う必要ありますか?」
「ステインの素顔に迫れるかも知らないのよ?!教えてちょうだい!」
「これ以上関わるなら警察呼びますよ」
「……だから?」
「は?」
「ヒーローを呼ぶんじゃ無くて警察を呼ぶなんて……貴女、ヒーローを信用してないのね。兄がヒーローなのに」
その時はまだ原作知識があった。けれど、私はこの世界をまだ分かっていなかったのだ。警察はヒーローより下だと認識している者が多すぎることを、理解していなかった。
「貴女、本当にステインの妹なのかしら?」
ただ1つ分かったのは、この人は兄の地雷を踏んだことだ。
「先週からずっとコソコソしてる奴がいると思ったら…貴様か。
「こんにちはステイン」
「俺の妹に何の用だ」
「あら、本当に妹なのね」
「……どう言う意味だ」
「だって彼女、ヒーローではなく警察を呼ぶって言ったのよ?ヒーローを信用してないってことでしょう?ステインの妹ならそんなこと言うわけないじゃない」
兄さんと気月置歳が話してる間に警察へ通報する。その時にも気月置歳の声は聞こえてきた。何と言うか…兄さんの過激なファンみたいな感じだなぁ…と思った。
ステインの妹なら、ステインの妹だからって言って私自身をハッキリと見ていない。とても不快な奴だと認識した。
「確かにアイツは
「それはっ!」
「俺は貴様のような奴が死ぬほど嫌いだ。自分の理想を押し付け、強要するところが嫌いだ」
別世界の兄さんを思い出しているのだろうか?自分も歩みそうになった道…理想を押し付け、強要する道…
「二度と俺らの前に現れるな。俺らに近づくな」
その時初めて兄さんが人を拒絶するところを見た。
その後…気月置歳は、警察から私たち家族への接近禁止が言い渡された。兄さんが提出した証拠と私の証言でストーカー行為だと見做されたのもある。が、1番は兄さんのある発言からだ。
「次近づいたら殺す」
警察の前で堂々と言う兄さん。本気だと嫌でも理解できる。気月置歳を守るためにも接近禁止なのだろう。兄さんはそれだけで不満気だったが…私としては、今はそれで十分だと思う。
その日以降、気月置歳を見ることは無くなった。
「今は何をしているのか知らないが、兄さんがヒーローを辞めなくて良かったと思ってるよ」
「有名になるとそういう事もあるんだね…」
「自分の家族にも被害が出てからじゃ遅い。しかし…」
「ステイン先生って過激〜」
本当に、彼女は今…どうしているのだろうか?
「キュリオス、また雄英体育祭の映像を見てるのか」
「ええ。あの子が出ていますし」
「昔、お前が追っかけて接近禁止されたステインの妹か?」
「はい。それにしても、たった2年でここまで成長するとは……さすがステインの妹」
「ステインに殺されないようにしろよ」
「ええ、もちろんよ。トランペット」