【急募】兄を敵(ヴィラン)にしない方法【リメイク】 作:風人雷震
林間合宿! その1
「赤黒、隣座るか…?」
「良いのか?なら、遠慮なく」
今日は林間合宿当日…バスで移動中、それぞれ自由に席に座っているためとても騒がしい。青山、お前はちゃんと座っとけ。
峰田は兄さんの隣に座ってる。監視だそうだ。峰田だけ荷物検査されてたし…まぁ、前科があるから仕方ないと思う。
「赤黒の荷物、他の女子と比べて少なかったが…何を持ってきたんだ?」
「下着と汚れても良い服を上下5着、寝巻き用のジャージ、日焼け止めクリーム、汗拭きシート、スマホ、救急キット」
「え?!血塗ちゃんお菓子持ってきてないの!?」
「分けてあげようか?」
「グミを持ってきてるから大丈夫だ」
「1個ちょーだい!」
「そっちのポッキー1本くれるなら良いぞ」
「わーい!」
ポリポリポリ…
「……美味そうに食うんだな」
「美味しいものは美味しく食べないとだろ?そこまで仏頂面ではないしな」
「だから商店街の人たちに貢がれんだよ…」
「力道に言われたくない」
「う…」
「お前ら、もうすぐつくから静かにしろ」
「「「「「はーい!」」」」」
「煌めく眼でロックオン!!」
「キュートにキャットにスティンガー!!」
「「ワイルド・ワイルド・プッシーキャッツ!!!」」
「はい、林間合宿の間お世話になるから挨拶するように」
「お久しぶりです。マンダレイさん、ピクシーボブさん」
「血塗ちゃん!?久しぶりー!大っきくなったわね〜!!」
「ステインに似なくて良かったわね〜!」
「おい、ピクシーボブ。それはどういう意味だ」
「アンタみたいに愛想が無さ過ぎなくて良かったって意味よ」
「黙れ同年齢」
「殺すわよ」
「ねぇ、血塗ちゃん」
「ん?」
「ピクシーボブとステイン先生って仲悪くない?何か知らないの?」
「知らん。分かっているのはピクシーボブさんが結婚を焦っている事ぐらいだ」
「ちょっと血塗ちゃん?!!」
「あ?お前彼氏できたとか言ってなかったか?」
「ソレは9年前の話!」
「またフラれたのか」
「うるさいわね!彼女いない歴=年齢のクセに!!」
「必要あるか?」
「はいはい。2人とも落ち着いて?」
マンダレイさんが仲裁に入った。虎さんがいればすぐに収まるから放置しかけたようだ。すぐ収まるのって虎さんが兄さんを絞め落とすからだけど。
「さて、ここら一体は私らの所有地なんだけどね、あんたらの宿泊施設はあの山の麓ね」
山の麓というか森の中だな。三つの山に囲まれた麓の平地。明らかに不穏な空気を感じ取り、皆んなが怯えだす。
「いまは午前9時30分。早ければ……12時前後かしら」
「バスに戻れ!早く!」
「悪いな。合宿はもう始まってるんだよ」
切島が指示を出すが時すでに遅し。ピクシーボブに回り込まれ、土砂に押し流された。五メートル以上ありそうな崖から落とされる。
「受け身!!!」
私の叫びに反応したのは力道や障子、飯田に尾白…あとは武闘派ヒーローのところへ職場体験に行ってた数人のみ。
「尾白、受け身の取り方綺麗だったな」
「ありがと。柔道とかやってるからね」
「良い事だ」
携帯ナイフをポケットから取り出し、腕に傷をつける。
「ピクシーボブの個性は土流…土を自在に操る個性だ。そして、この森はワイルド・ワイルド・プッシーキャッツの私有地」
「私有地での個性の使用は認められている…」
「大量の土…そこにピクシーボブの個性」
「ギャァァァァ!?」
「さっそくお出ましだ!力道!」
「おう!」
説明している間に生成した三節棍を力道に投げ渡す。腕の傷を塞ぐように刃を生成して、そのまま魔獣の頭を叩き斬る。
「ピクシーボブが造った魔獣だ。口田の個性は効かない。破壊して進むのが1番だが…体力の問題がある」
「でも…プッシーキャッツの2人が言うには3時間ぐらいで着くんでしょ?」
「アレは彼女たちならって意味だ。緑谷、八百万、何か作戦はあるか?」
「え?!ぼ、僕!?!!」
「私もですか?!」
「ああ。まず、私が考えてるのは障子と耳郎に周りを警戒してもらう事だ」
「確かに、探索して見つけたら迂回できて不要な戦闘は避けれる」
「口田さんの個性で動物たちに捜索させるのはどうですの?」
「……!」ふるふる
「魔獣たちに警戒してコチラに近づかないらしい。アレだけデカいんだ。仕方ない」
「とりあえず、俺と耳郎で周りを警戒してれば良いんだな?」
「障子くんは後ろ、耳郎さんは…前の方が良いかな?」
「だな。耳郎の前に切島を置いておこう」
「おい、俺を1番前にしろや」
「貴様の爆音で探索できなくなるから却下だ」
「クソが!!」
あーだこーだ話し合って、ある程度の作戦ができた。話し合ってる途中も魔獣はきたが、それは留まってた私たちが悪いので置いておく。せめて13時ぐらいには着きたいかなぁ……