【急募】兄を敵(ヴィラン)にしない方法【リメイク】 作:風人雷震
100名通過したため、第二次試験が始まるまで待機する。
「俺にもしてくれ」
「何を?」
「……投げキッス」
「ん」
「ゔぉ」
言う通りに障子へ投げキッスをしたら、障子が変な鳴き声を出した。
「じゃ、私お茶おかわりしてくるね」
そう言って離れれば背後から倒れる音が聞こえ、上鳴と瀬呂が悲鳴をあげる。それがおかしくて、思わずクスクスと笑ってしまう。
「尊い…」
「投擲が壊れた」
「真壁、紙コップ潰れてるよ」
「ああ…」
「真壁が上の空なんだけど」
「推しの過剰摂取だろ。ほっとけ」
「あ、ギャングオルカ」
「む…お前たちはステインのところの……」
「迫圧紘」
「分倍河原仁」
「ヒーロー名は?」
「Mr.コンプレス。まぁでも、本名で呼ばれることが多いからね」
「トゥワイス。ステインは最初の方は呼んでだけど、今は違うもんな」
「お前たちがいるなら、ステインもいるのか?」
「ステインは別会場」
「俺たちはこの会場の仮免が終わった後の片付け担当」
そうか。ステインがいないなら動きやすいな。
「ウチの上司がごめんね?」
「血塗ちゃんに推されてるのが気に食わないだけだと思うから」
ホッとしたのが分かったのだろう。態度に出過ぎたな…
「幼い頃に防犯ブザー鳴らされたことが釣り合わなくなってきたからね」
「?どういうことだ」
「あー……」
「聞かない方が身のためだと思うよ…」
「あと、喋った俺らがステインに殺されちまう」
「???」
「じゃ、俺らしばらく待機だから」
「またな〜」
そう言って去って行った2人を見送る。すると、見計らったように電話が鳴った。確認するとステインからだ。
「もしもし?」
『おい貴様今どこにいる』
「仮免試験会場だが」
『圧紘たちに会ったか』
「ああ」
『貴様血塗の会場にいるのか!!ふざけんな殺すぞ!!!』
「相変わらず俺に対しての殺意がすごいな」
『血塗の初恋が貴様じゃなければマシだったがな!!!』
はつ…こい?誰の?ステインの妹の?初恋?俺が??
「……困るな…」
『血塗の初恋奪っといて何困ってんだ貴様ァァ!!』
「………それより、そちらの試験は終わったのか?」
『あ?そろそろ終わる……おいジェントル・クリミナル!!何をボケっとしてる!!さっさと動け!!!』
『は、はいィィィィ!!!』
『終わらせる』
「そうか……あまり無理をさせるなよ」
『バカにしてるのか貴様』
「してない」
『フン…敵っぽいヒーローランキング3位サマはお忙しいからな』
「人が気にしてることを貴様ァ!!!」
『死ね』
「ステイン!!クソ、切られた…」
それにしても初恋か…
出会いはアレだが、少しばかり嬉しいものだな。
「ステインの前で言えば殺しにかかって来るだろうが」
それはそれとして、しっかり篩にかけるとしよう。