【急募】兄を敵(ヴィラン)にしない方法【リメイク】   作:風人雷震

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仮免試験 その四

 

 

100名通過したため、第二次試験が始まるまで待機する。

 

 

「俺にもしてくれ」

「何を?」

「……投げキッス」

「ん」

「ゔぉ」

 

 

言う通りに障子へ投げキッスをしたら、障子が変な鳴き声を出した。

 

 

「じゃ、私お茶おかわりしてくるね」

 

 

そう言って離れれば背後から倒れる音が聞こえ、上鳴と瀬呂が悲鳴をあげる。それがおかしくて、思わずクスクスと笑ってしまう。

 

 

「尊い…」

「投擲が壊れた」

「真壁、紙コップ潰れてるよ」

「ああ…」

「真壁が上の空なんだけど」

「推しの過剰摂取だろ。ほっとけ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、ギャングオルカ」

「む…お前たちはステインのところの……」

「迫圧紘」

「分倍河原仁」

「ヒーロー名は?」

「Mr.コンプレス。まぁでも、本名で呼ばれることが多いからね」

「トゥワイス。ステインは最初の方は呼んでだけど、今は違うもんな」

「お前たちがいるなら、ステインもいるのか?」

「ステインは別会場」

「俺たちはこの会場の仮免が終わった後の片付け担当」

 

 

そうか。ステインがいないなら動きやすいな。

 

 

「ウチの上司がごめんね?」

「血塗ちゃんに推されてるのが気に食わないだけだと思うから」

 

 

ホッとしたのが分かったのだろう。態度に出過ぎたな…

 

 

「幼い頃に防犯ブザー鳴らされたことが釣り合わなくなってきたからね」

「?どういうことだ」

「あー……」

「聞かない方が身のためだと思うよ…」

「あと、喋った俺らがステインに殺されちまう」

「???」

「じゃ、俺らしばらく待機だから」

「またな〜」

 

 

そう言って去って行った2人を見送る。すると、見計らったように電話が鳴った。確認するとステインからだ。

 

 

「もしもし?」

『おい貴様今どこにいる』

「仮免試験会場だが」

『圧紘たちに会ったか』

「ああ」

『貴様血塗の会場にいるのか!!ふざけんな殺すぞ!!!』

「相変わらず俺に対しての殺意がすごいな」

血塗の初恋が貴様じゃなければマシだったがな!!!』

 

 

はつ…こい?誰の?ステインの妹の?初恋?俺が??

 

 

「……困るな…」

『血塗の初恋奪っといて何困ってんだ貴様ァァ!!』

「………それより、そちらの試験は終わったのか?」

『あ?そろそろ終わる……おいジェントル・クリミナル!!何をボケっとしてる!!さっさと動け!!!』

『は、はいィィィィ!!!』

『終わらせる』

「そうか……あまり無理をさせるなよ」

『バカにしてるのか貴様』

「してない」

『フン…敵っぽいヒーローランキング3位サマはお忙しいからな』

「人が気にしてることを貴様ァ!!!」

『死ね』

「ステイン!!クソ、切られた…」

 

 

それにしても初恋か…

出会いはアレだが、少しばかり嬉しいものだな。

 

 

「ステインの前で言えば殺しにかかって来るだろうが」

 

 

それはそれとして、しっかり篩にかけるとしよう。

 

 

 

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