星渡りの少女~TS転生したポンコツ美少女天使は故郷と地球の架け橋となる~   作:イワシロ&マリモ

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暇ができたし、書こ。あっ、書けた。よし投稿しよ(今ここ)


ティリス合流

 早朝にばっちゃんと合流を果たした。その時にばっちゃんが妙なことを言うから顔が焼けるように熱くなってしまったのは秘密だ。地球の変な文化(?)を何処から学んでくるのやら。

 前世でもネットに入り浸っていたけど、独特なミームは今になっても残っているから不思議だよね。からかわれる方からすれば堪ったものじゃないけどさ。

 と、その前に。

 

 

 

「ばっちゃん、後ろのお兄さん達は?」

 

 

 

「んー……親衛隊?☆」

 

 

 

「「「押ォォ忍ゥゥ!!!」」」

 

 

 

 何か強面のお兄さんが十人くらい居るんだよねぇ。しかも全員“ティリスちゃん命!”と大きく書かれた法被着てるし。いや、前世で何度も見掛けた人達なんだけど?えっ?

 

 

 

「何したのさ?」

 

 

 

「アオムシの調教☆」

 

 

 

 あー、うん。それなら気にしても仕方がない。ばっちゃんは非友好的な、具体的には私達に危害を加えそうな過激な地球人をアオムシ呼ばわりしてる。

 私としては出来れば地球人を傷付けたくはない。余程のことが無い限り切り抜けられる自信はあるし、地球人が私達を傷付けるのはとにかく難しいから。

 ばっちゃんに言わせれば私の対応が甘すぎるらしいけど、そこだけは譲れない。ばっちゃんも私の気持ちを尊重してくれたんだろうけど、だからってドルオタみたいにしなくても……。

 

 

 

「洗脳?」

 

 

 

「そんなことしないよ?☆ただ私の事を知って貰っただけだよ☆直接脳に刻み込んで☆」

 

 

 

「それ洗脳より質が悪くない?」

 

 

 

 後でアリアに聞いたら、お兄さん達は某国関連のエージェントだったみたいだ。アレだ、いつの間にか私を妹認定してた国だ。私としては前世から変わらない姿勢にある意味感心していた。流石に代替わりはしていたけど、体制は変わらないみたいだ。

 例の事故現場から私のサンプルを回収して持ち出そうとしたのを、ばっちゃんとアリアに見つかって紆余曲折あって親衛隊にしたらしい。

 ……いや、後半が意味不明だ。どう聞いてもシリアスな場面なのに、フタを開けたらキレッキレのオタ芸を披露する強面集団の爆誕だ。

 ……まあ、傷付けていないし本人達も幸せそうだから良いのかな?

 

 

 

 もちろん、あらゆる証拠を纏めて叩き付けられて対応を丸投げされた日本と合衆国首脳陣が頭を抱えたのは言うまでもない。

 

 

 

「取り敢えずばっちゃん、日本の屋内は特別な事情が無い限り土足厳禁だから脱いで」

 

 

 

 親衛隊の皆さんは外に居たし直接部屋に転移してきたのはばっちゃんだけだ。朝霧さんが居る筈だから連絡しないとね。

 

 

 

「へぇ、不思議な風習だね?☆ものに対する考え方もリーフ人の文化に近いのかな?☆」

 

 

 

「はい、とても素敵な文化です」

 

 

 

 リーフ人と日本文化は相性が良いかもしれない。

 アード人の信仰心はセレスティナ女王陛下へ向かっているけど、リーフ人には独特な精霊信仰がある。万物には精霊が宿るって考え方で、これは日本の八百万信仰と良く似てる。フェルも日本の八百万の考え方を資料で見て興味を持っていた。お寺とか神社、信仰の対象になってる自然のものとかを見せたら喜びそうだ。

 ……よし、屋久島へ行こう。屋久杉を見せてみたい。前世でも興味はあったけど休みがなくて行けなかったし。ハハッ。

 

 

 

 少し時間が過ぎて、朝食の準備のために女将さんが来てくれたから、ばっちゃんの事も紹介した。

 

 

 

「急で悪いんですけど、一人前追加できますか?」

 

 

 

「ええ、問題ありませんわ。直ぐにご用意しますので、今しばらくお待ちを。それと、夫に伝えても?」

 

 

 

「はい、朝霧さんにもお知らせしたかったのでお願いします」

 

 

 

「畏まりました」

 

 

 

 女将さん……瑠美さんが部屋を出たから振り向くと、ちょうど脱衣所からフェルとばっちゃんが出てきた。朝風呂を済ませたらしい。私も入れば良かったなぁ。

 

 

 

「へぇ、不思議な肌触りだねぇ☆それに、着るのが楽で良いね☆」

 

 

 

「お風呂上がりにはちょうど良いよね」

 

 

 

 ばっちゃんも浴衣に着替えたみたいだ。ばっちゃんも桁外れのマナを保有しているから、服を脱いでも大丈夫みたい。私はフェルから環境適応魔法を掛けて貰ってるけど。

 朝食が運ばれてくる前に朝霧さんがお部屋にやって来た。

 

 

 

「ティリスさん、昨日の非礼について改めて謝罪の場を用意させていただきたく思います」

 

 

 

「んー、日程はお任せするよ☆」

 

 

 

 朝霧さんもばっちゃんが普通に笑顔だから安心したみたいで、また連絡すると言って部屋を出た。うーん。

 

 

 

「昨日美月さんにも散々謝って貰ったし、謝罪の場なんて要らないと思うんだけどなぁ」

 

 

 

「ダメだよ、ティナちゃん☆これは日本にとって大切なことなんだから☆」

 

 

 

「政治ってやつ?」

 

 

 

「そうだよ?☆日本は昨日の件できびしい立場におかれてる。公式かつ大々的に謝罪をして誠意を示す必要があるんだよね☆」

 

 

 

「別に怒ってないよね?」

 

 

 

「それとこれは別のお話だよ?ティナちゃんの想いは別にして、地球とアードでは考えるのもバカらしくなるくらい文明レベルに差がある。そんな相手によりによって公の場で議員が非礼を働いたんだ。怒らせれば地球なんてあっさり滅ぼされちゃうよ」

 

 

 

「そんなことしないし、させないけどさ」

 

 

 

「それはティナちゃんが優しいからだよ?とても素敵なことだけど、地球人は謝罪して私が受け入れる事を望んでいる。安心したいからね」

 

 

「安心?」

 

 

 

「簡単な話だよ。相手を怒らせたままにしてると不安になるよね。謝って相手が許してくれたら安心するよ。軌道上にあるプラネット号は良くも悪くも地球人にプレッシャーを与えてるし、その気になればギャラクシー号の星間航行速度で地球を何周かするだけで地球は滅びるんだから」

 

 

 

 そう言えば、音速を越えるジェット機が低空を飛ぶと地上は大変なことになると前世で聞いたことがあるなぁ。

 星間航行速度なんて音速の比じゃないくらい速いし、地球が滅茶苦茶になるのは分かるよ。

 ……ああ、だからか。ばっちゃんの言いたいことが分かった。

 

 

 

「理解したけど納得できないって顔だね?」

 

 

 

「まあね。でもばっちゃんが言いたいことも分かるよ」

 

 

 私個人としては大袈裟でしかないけど……これは、政治が絡む。ばっちゃんが居てくれて良かった。もし居なかったら、謝罪の機会すら得られなかった地球の人達がどんな想いを持つか……。

 ……ちょっとは政治も勉強しないとなぁ。

 




気楽に交流したいティナと存亡の危機を正しく認識している地球の為政者達との温度差の違いのお話。
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