星渡りの少女~TS転生したポンコツ美少女天使は故郷と地球の架け橋となる~   作:イワシロ&マリモ

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リーフ人は友好的に応じてくれますが、基本的には排他的な種族です。


リーフ人

私の名前はフェラルーシア、リーフ人の女の子です。ただ、私は本星を知りません。

母が私を身籠った頃、リーフ星系はセンチネルからの猛攻を受けていたそうです。

盟友であるアードからの手厚い支援はありましたが、既に限界を迎えつつありました。

そこでリーフ人達は、種を残すためにセンチネルの攻勢の間隙を縫うように数多の開拓団を宇宙へ放ちました。本星を捨てて新天地を探すために。

 

 

 

私の母は身籠っていましたが、既にリーフ星系に未来がないと開拓団に選ばれ、父と一緒に本星から旅立ちました。私は開拓船で生まれ育ちました。

だからリーフ星のことは資料と開拓団の皆の話でしか知りません。でも、優しい両親はもちろん開拓団の皆も家族みたいに接してくれて毎日が幸せでした。

 

 

 

私達の開拓船は長い航海を続けていましたが、移住に適した惑星は中々見付かりませんでした。

宇宙はとっても広いのですが、私達が住めるような環境の惑星は本当に希少な存在なのでしょう。

大人達は落胆していましたが、ちょっと不自由はありますけど私はこの幸せな生活が続けば良いと考えていました。

 

 

 

そんなある日、私達の開拓船はある星系を探査中にセンチネルの偵察艦隊に発見されてしまったんです。

小惑星帯に逃げ込むことで艦隊を振り切ることが出来ましたが、センチネルのスターファイターの激しい攻撃を受けました。

開拓船には必要最低限の武装しか無く、追い払うことは出来ません。

エンジンに被弾して、更にバイオウェポンを撃ち込まれていよいよ絶望的な状態となりました。

両親は私を怖がらせないよう気丈に振る舞っていましたが、私もこれはダメだと薄々感じていました。ここで死ぬんだと思うと怖くて震えてしまいました。

その時、両親は奇跡を信じて私を救命カプセルへ押し込んだんです。

私が最後に見たのは、私を安心させるために笑顔を浮かべる両親の胸を鋭い触手が貫くところでした。

その直後ティナが助けに来てくれたみたいです。私は最後まで両親に護られました。なにも返せていないのに……。

 

 

 

目覚めて悲しみに暮れる私をティナは優しく抱きしめてくれました。

危険を冒して私を助けてくれて、寄り添おうとしてくれる気持ちがとても嬉しくて、散々泣いてしまいました。

 

 

 

落ち着いた私はティナとたくさんお話をしました。特にティナの宇宙への想いには驚かされました。

センチネルの脅威をたった今味わったばかりなのに、ティナは宇宙への想いを強くしていました。

 

 

 

それからしばらく私はティナの“トランク”で過ごすことになりましたが、まさかティナが言っていた場所に文明を持つ惑星があるなんて。

資料を見せてくれましたけど、青く綺麗な星で森もたくさんありました。建物が高いのが印象的でしたね。

ティナは感動して泣いちゃったみたいで、私も貰い泣きしてしまったのは内緒です。

 

 

 

無事に惑星アードに辿り着いて、ティナのお家でお世話になりました。ご両親も好い人で、少しでも恩返しが出来るように頑張らないと。

数日過ごして、アードに住まうリーフ人の方と面会することになりました。

ティナも一緒に来てくれる予定でしたが、急なお仕事で来られなくなってしまいました。ティナは迷っていましたが、ここで断ればティナの頑張りが台無しになってしまいます。

私は迷うティナの背中を押しました。ちょっと心細くありますが、ティナと一緒に旅をするためには必要なことですからね。

 

 

 

面会の場所として案内されたのは、浮島の一つにある交流センターでした。

アード人とリーフ人が気兼ね無く交流できるように建設された場所で、豊かな森の中にあるウッドハウスが心を落ち着かせてくれます。

 

 

 

「君がフェラルーシアかね?」

 

 

 

後ろから声をかけられて慌てて振り向くと、そこにはお父さんより歳上に見える男性が立っていました。羽を見るに、彼が同胞ですね。

 

 

 

「はい、フェラルーシアです。第7開拓団の生き残りになります」

 

 

 

「うむ、先ずは同胞として君の無事と志半ばで果てた同胞達の冥福を祈ろう」

 

 

 

胸に手を当てて祈りを捧げてくれましたが……何だろう、歓迎されていない?そんな感じがします。

 

 

 

「さて、結論から言おう。残念だが君を里へ受け入れる事は出来ぬ」

 

 

 

「えっ!?」

 

 

 

なんで!?

 

 

 

「私を見たまえ。これがリーフ人たる姿だ。然るに、自らの身体を見てみよ。金の髪に二対の羽、異質としか言い様がない」

 

 

 

「確かに私は皆と少し違うけど、リーフ人です!」

 

 

 

この髪や羽だって、皆受け入れてくれた!皆と違うから戸惑いもあったけど、それだけで!?

 

 

 

「いや、同胞として受け入れるわけにはいかん。髪色程度ならば突然変異とも言えるが。君は知らないのだろう」

 

 

 

「何を、ですか?」

 

 

 

「我がリーフ人にとって、二対の羽は不吉の証なのだ。我らはアードの民の慈悲で生かされている。不確定要素を受け入れる余裕など無い」

 

 

 

「そんな!?」

 

 

 

彼の口から飛び出したのは、私という存在の全否定でした。不吉の証!?

 

 

 

「出発時に指定されていた第7開拓団の航路は安全なものだった。にも拘らず、あの宇宙の魔物共に襲われたのであろう?君が不吉を呼び込んだと見て間違いあるまい」

 

 

 

「私がっ!?」

 

 

 

そんな!?私のせいで……皆が!?

 

 

 

「故に、君を受け入れるわけにはいかん。これ以上不幸を振り撒きたくなければ、直ぐにこの場を立ち去るのだ。君を受け入れる事は出来ぬことをアード人達にも伝えておく。以後君と我々とは何の関わりもない」

 

 

 

それだけ言うと、男性は踵を返して足早に去ってしまいました。残された私は、周りからも奇異の目で見られていることに気付いてしまった。

アード人は不思議そうな感じでしたが、リーフ人からは明らかに……。

 

 

 

「っ!」

 

 

 

私は堪らず交流センターを飛び出しました。私が居たから皆が……もしそうだとするなら……私は、どうしたら……。




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