星渡りの少女~TS転生したポンコツ美少女天使は故郷と地球の架け橋となる~   作:イワシロ&マリモ

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ジャッキー=ニシムラ(時を駆ける紳士)
「フォオオオオッッッ!!!」


事件当日の朝です(真顔)


ティナ、事件に遭遇する

 合衆国来訪初日はジョンさん達異星人対策室の皆さんと再会して、ハリソンさんに挨拶をした。フランスでの件をとても心配してくれていた。

 私としては制裁なんかは出来れば止めてほしいと伝えた。

 私が自分で撒いた種だし、あの人達だって色々抱え込んで余裕が無かったんだと思う。それに無思慮な行動をして焚き付けてしまった私が悪い……少なくとも私自身は戒めとしてそう思うことにした。

 まあ、色んな考え方があるのは理解してるけど怪我も直ぐに治せたから良いんだ。

 ハリソンさんは私の気持ちを汲んでくれて、合衆国としては制裁を行わないと約束してくれた。

 まあ、気持ちは伝えたんだ。後は政治のお話になるし、わたしは干渉しないようにする。

 それよりも私が正式に親善大使に任命されたことを喜んでくれて、明日改めて地球全土に発表する予定らしい。ジョンさん達は数日前に帰国しているし、前もって準備を進めていたらしい。

 本当は親善大使就任後初めての来訪地として宣伝したかったみたいだけど、フィーレが色々やんちゃ(?)した影響で日本が一番になっちゃったけどね。

 ……待って、確か日本って大使とかが赴任したら皇居へご挨拶に行くんだっけ?

 ……よし、考えないようにしよう。前世が日本人だから、緊張で吐きそうだし胃が痛いから。

 

 

 

 その日はエリー湖周辺にある異星人対策室本部で過ごした。ホワイトハウスには直通の転送ポートを用意して貰っている。

 もちろん警備は厳重だし、何より使用するには認証が必要不可欠。私達と異星人対策室のメンバー、そしてハリソンさんだけだ。

 政府高官全員となると大変だし、防諜の観点から知る人は少ない方が良いらしい。その辺りは完全にお任せだけど。

 本部ビルではカレンとも再会した。とっても心配したみたいでいきなり抱き付かれてその見事な胸部装甲で窒息し掛けたのは秘密だ。何故かフェルが対抗してサンドイッチになっちゃったよ。幸せな時間だった。うん。苦しかったけどさ。

 

 

 翌朝、転送ポートを使ってホワイトハウスへ向かうことになった。服装はいつもの天使みたいな服だ。アードには正装として高位な方が着るローブがあるけど、単なる小娘の私が着るのは抵抗があるしね。

 で、いつものように行こうとしたらばっちゃんに止められた。

 

 

 

「そう言えばティナちゃん、日本の首相から武器貰ってたよね☆」

 

 

 

「武器?ああ、日本刀のこと?」

 

 

 

 前回来訪した時に美月さんから貰った日本刀はいつもポーチに入れて持ち歩いている。家に飾ろうかなって思ってたけど、折角の貰い物だし持ち歩いた方がいいかなって思い直した。ポーチに入れていれば邪魔にならないしね。

 それと前世が日本人だからか、それとも私の中に残ってる男心が影響してるのか分からないけど、刀には思い入れがある。

 たまにポーチから取り出してじっくり眺めてしまう。ロマンがあるよねぇ。

 

 

 

「そうそう、日本刀☆それ、ちょっと貸して?☆」

 

 

 

「別に良いけど」

 

 

 

 ポーチから取り出した刀をばっちゃんに手渡した。私の身長に合わせて打ってくれたみたいで、一般的な物より小さいけどね。意外と軽くてビックリした。

 ばっちゃんは刀を受け取ると、自分のポーチから紐が付いた黒いベルトを取り出した。

 

 

 

「はいティナちゃん、手を挙げて~☆」

 

 

 

「うん?」

 

 

 

 言われた通り手を挙げると、私の腰にベルトを巻いて刀に紐をくくりつけて私の左腰に下げた。日本人なら馴染みがある侍が腰に差してる感じじゃなくて、腰に下げるタイプだ。なにこれ?

 

 

 

『ティナ、これは刀帯と言って地球で広く使われている言語である英語だとソードベルトと呼ばれています。剣を装備するための帯、つまりベルトです。アードでは剣を刀帯のフックに鞘の佩環を吊るして装備するのが一般的です』

 

 

 

「へ~」

 

 

 

 これはアレだ、前世で見たことがある。確か旧軍の陸軍将校さんだったひいおじいちゃんの写真で見た、昔の軍人さんがしていたような刀の下げ方。時代劇とかで見る侍の差し方とは違うんだなぁって思った覚えがある。

 って、違う違う!

 

 

 

「ばっちゃん、私軍人じゃないよ?」

 

 

 

 軍に入った覚えはないよ?センチネルと何度もやり合って軍艦に乗ってるから今更だけどさ。

 

 

 

「儀礼用のためでもあるんだよ☆この剣からは気品も感じるからね☆」

 

 

 

「儀礼用かぁ」

 

 

 

 ばっちゃんが言うなら間違いないかな?

 プレゼントされた日本刀には装飾が施されている。でも派手さは無くて、落ち着いた気品と言うか日本らしい控え目な美があるんだよね。

 刀を吊るしてたら物騒かな?いや、今時刀くらいでビックリされないか。合衆国は銃社会だって聞くし、武器なんて見慣れてるよね。

 

 

 

 フィーレとフィオレの姉妹は今回同行しない。フィーレは異星人対策室本部にある色んな資料(地球外技術研究センターの豪徳寺さんが手配したらしい)に夢中だし、フィオレはフィーレを一人に出来ないからと残ることになった。二人の事はカレンとメリルさんに任せた。

 私達と一緒に行くのはジョンさんとジャッキー=ニシムラ(地球の標準的なブルマ)さんだ。何故か体操着姿だけど気にしない……あっ!メイド服になった!

 

 

 

「やはり正装しませんとな!」

 

 

 

 うん、気にしないことにしよう。

 

 

 

「地球には不思議な文化があるんですね」

 

 

 

「あれは特殊だから気にしないようにしてね、フェル」

 

 

 

 フェルが勘違いしたら大変だ。ばっちゃんだけでお腹いっぱいだし。

 

 

 

 ホワイトハウスではハリソンさんが出迎えてくれた。転送ポートは屋内にあるから目立つこともない。配慮してくれているから有り難い。

 

 

 

「やあ、ティナ嬢。昨晩は良く休めたかな?」

 

 

「はい、ハリソンさん。何だか我が家に帰ってきたような安心感がありますよ」

 

 

 

「それは良かった。今後も我が家と思って寛いでほしい。フェル嬢、ティリス殿もお変わり無いようで何よりだ」

 

 

 

「お久しぶりです、ハリソンさん」

 

 

 

「数日ぶりだね、ハリソン君☆」

 

 

 

 ばっちゃんが滅茶苦茶気安いけど、気にしないことにした。多分政治的な繋がりだろうし、私が口を挟むとややこしくなるしね。

 

 

 

「ではホールへ移動しよう。昨日話した通り、ティナ嬢とフェル嬢には簡単な打ち合わせをして記者会見に参加して貰いたい。ああ、記者達は厳選しているから妙な質問が飛んでくる心配はしなくて良い。

 当然私も隣でフォローさせて貰うし、無理に答える必要は無いからね」

 

 

 

 私が親善大使に任命されて、交流が加速することを正式に公表するための記者会見だ。ハリソンさん達も気を使ってくれているし、期待に応えられるように頑張らないと。

 そう意気込んでいると。

 

 

 

「ティナ!」

 

 

 

「フェル!?」

 

 

 

 突然フェルが私を抱き締めた。次の瞬間大きな爆発音が響いて、遠くに爆炎が見えた。

 ……助けに行かなきゃ!

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