星渡りの少女~TS転生したポンコツ美少女天使は故郷と地球の架け橋となる~   作:イワシロ&マリモ

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ワシントンin旧ザ◯

 亡国による核攻撃や世界の動揺が広がっている日々だけど、私としては目の前の問題が最優先事項だ。

 フィーレを一晩野放しにしてしまった結果、旧ザ◯を造っちゃったんだから。また日本のスレ民達が妙な知識をフィーレへ吹き込んだらしい。

 

 

 

「フィオレ!なにやってんの!」

 

 

 

「仕方無いじゃない!昨日の夜は信じられないくらいぐっすり眠っちゃったんだから!」

 

 

 

「だよねぇ。私もそうだから強くは言えないけどさ」

 

 

 

 何でか昨日の夜はぐっすり眠れたんだよね。私は結構眠りが浅いタイプで朝までに何度も目が覚めるんだけど、昨日は朝まで目覚めなかった。まあ、その結果何故か元気一杯になってるフィーレを野放しにしてしまったんだけどね。

 

 

 

「何かやる気が出た。今も疲れてない」

 

 

 

「栄養ドリンクでも飲んだの?」

 

 

 

「いや、フィーレにそんなものは渡してないわよ。下手に渡すと徹夜しちゃうんだから」

 

 

 

 フィオレが言うなら間違いないか。何が起きたんだろう?

 

 

 

「フェルは?」

 

 

 

「あっ、あははは……」

 

 

 

 何故かフェルが困ったように笑ってる。まあ、フィーレのやらかしを見たから仕方無いね。

 

 

 

 誰も気付いていないが、今回はフェルの歌が原因である。ただし、指摘できる者が居ない。フェル自身も理解はしているが、古代の歌の効果を軽々しく広めてはならないと母に言われているので黙っているしかないのだ。

 

 

 

 

「ほほう、これはまたロマンがありますな。合衆国のファン達も喜びましょうぞ!」

 

 

 

 意気揚々とやって来たのはジャッキー=ニシムラ(当然ジ◯ンスタイル)さんだ。ハリソンさんにはフィーレが夜の内に造っちゃったと説明したんだけど、今はちょっと離れた場所でジョンさんと話し合ってる。

 どうするか決めてるのかな?出来れば軍事利用はしないでほしいけど、難しいだろうなぁ。

 

 

 

「ジャッキーさんはあんまり驚かないんですね?」

 

 

 

「日本の事例がありますからなぁ!それにフィーレ嬢は開発者でもあると聞いております。ならばインスピレーションを受けてじっとしてはいられますまい!」

 

 

 

「ん、今回は材質にも拘ってみた」

 

 

 

「材質?」

 

 

 

 フィーレが端末を弄りながら気だるそうに呟いたから反応してみれば、相変わらず眠そうな目を向けてきた。

 

 

 

「これ、地球にある資源で造ったんだ。だから、再現しようと思えば出来るよ。ちょっと時間は掛かるだろうけど」

 

 

 

「なんと!地球で再現出来るのですか!」

 

 

 

 ジャッキーさんの言葉に周りの人たちが一斉にこっちを向いた。

 

 

 

「ふむ、興味深い話だ。フィーレ君、再現可能とは?」

 

 

 

 真っ先に反応したのは、旧ザ◯を興味深そうに見上げていたドクターことエドワード博士だ。

 

 

 

「使われてる鋼材は全部地球で生産可能なもの。システム面と駆動部はちょっと頑張らなきゃいけないけど、作れるよ」

 

 

 

「なんと!」

「それは確かなのか!」

「駆動系か……それが問題だな」

 

 

 

 皆が喜ぶ中でエドワード博士だけは渋い顔をしてる。私が生きていた時代はロボット技術の飛躍的な向上が始まっていたはず。実際ドローン技術を中心にかなり進歩してるんだよね。ただ、それでもこの巨体を原作さながらに動かすには時間がかかるんだろうなぁ。

 

 

 

「フィーレ君、これは複製可能かね?可能ならば分解調査のため一機複製してもらいたいのだが」

 

 

 

「いーよー」

 

 

 

「いや、気軽に増やそうとしないでよ」

 

 

 

 技術革新のためには分解調査が一番なんだろうけど、間違いなく軍事転用されるだろうし。しかも今回の旧ザ◯は地球の技術で実現できる可能性まである。うーん。

 悩んでいたら、ばっちゃんが側に来て囁いた。

 

 

 

「まあ別に良いんじゃない?☆センチネルの脅威がある以上地球にはある程度の軍事力を持ってもらわないといけないし、ロボットを作れるようになればいろんな分野で技術発展が期待できるよ☆」

 

 

 

 まあそうだろうけど、不安はある。

 

 

 

「ハリソンさん達を信じているけど、軍事力をセンチネルだけに向けてくれる保証はないし……」

 

 

 

 私が不安を言うと、ばっちゃんは笑顔を深めた。

 

 

 

「私達は、ちょっと背伸びすれば手に入る新しいオモチャをプレゼントした。もちろん、危ないことに使わないでねって忠告した上でね。

 それをどう使うかは地球人の問題で、ティナちゃんの責任じゃない。地球人が危ない遊びを勝手に始めて滅んだとしても、それは地球人の問題だよ」

 

 

 

 ばっちゃんの意見は厳しいけど…ううん、ここは地球の皆さんを信じよう。

 

 

 

「よし、一先ずこのロボットの管理は異星人対策室に任せよう」

「えっ?」

「ここは街中だ。国民にこの件が広まるのは避けられないが、このまま放置するわけにはいかない。速やかに本部へ移送するんだ。頼むぞ、ケラー室長!」

「ファッ!?」

「そう言えば日本で前例があるんだったな。そちらからの情報収集を怠らないように!期待しているよ、ケラー室長!」

「ぐぅっ!」

 

 

 

 何だろう、矢継ぎ早にハリソンさんが指示を出してジョンさんの胃にジャブを連発しているような気がするけど、きっと気のせいじゃないんだろうなぁ。

 

 

 

「何なら目的地まで歩かせようか?ジャンプも出来るよ」

 

 

 

「やめてあげて、町中大変なことになっちゃうから」

 

 

 

 でもどうやって運び出そうかな。せめて何もない郊外まで移動させないと難しいだろうし、フィーレが造ったんだからやっぱり私達が責任持って移動させなきゃいけないよね。

 なんて考えていると、すぐ側にあったビルの屋上から誰かが飛び降りた!

 直ぐに助けようと翼を広げた瞬間、飛び降りた人影が光って!

 

 

 

「よっと~☆」

 

 

 

 巨大化したカレン(セーラー服)が旧ザ◯の横に着地した。

 

 

 

「え?」

 

 

 

「よいっ……しょっと~!」

 

 

 

 巨大化したカレンは旧ザ◯に抱きつくと、そのまま軽々と持ち上げた!?

 

 

「これ、取り敢えず町の外に持っていくね~!」

 

 

 

「待ちなさいカレン!スカートの中身が見えてしまう!」

 

 

 

「そこっ!?」

 

 

 

「お嬢様!こちらですぞ!」

 

 

 

 いつの間にかジャッキー=ニシムラ(スー◯ーマンコスチューム)さんが空を飛びながらカレンを先導してるし、更に朝霧さんも金のオーラを纏って一緒に飛んでる。

 

 

 

「はーい!」

 

 

 

 カレンも旧ザ◯を抱えたまま大ジャンプで一気に跳ぶし。

 

 

 

「ああもう!大統領!失礼します!また後程!」

 

 

 

 ジョンさんが高いビル群を跳び移りながら猛スピードで三人を追いかけた。

 私を含めて皆が呆然とその場に残されて。

 

 

 

「ティナ、地球人のミュータント化でも計画してるの?」

 

 

 

「ふぐぅっ!!」

 

 

 

 フィオレの一言が私の胃を貫いた。泣きたい……。




作者
  ( ゜д゜ )
_(_つ/ ̄ ̄ ̄/_
  \/   /
     ̄ ̄ ̄

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