インフィニット・ストラトス RE:PONKOTSU   作:チャイナドレス先輩

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作者もポンコツ
①ハーメルンのルビは20文字以内という事を知らずに、4話の修正に25分以上掛けた
②5話の簡易適性試験のタイミングについてですが、原作2巻読み直したらあれ希望者が無料で受けれるもので、受ける次期とかは明記されていない。
③もし上の簡易試験のタイミングについての設定で進める場合は中学生の頃のセシリアとか鈴などはどうやって代表候補生になったのって話になる矛盾が発生

近々、5話を修正します
原作が始めるという、致命的なタイミングでなくて良かった!!


四川鈴鹿の気持ち

2020年7月 日本

 

中学校 図書室

 

放課後、私とさつきは最近の日課となっている図書室で一緒に勉強をしている。

 

「………」

「Zzz――」

 

勉強をしていた彼女は今ペンと参考書を持ちながら、机に突っ伏しながら寝ていた。

とても気持ちよさそうに寝ており、千は超える回数殴られたとは思えない綺麗な顔を無防備に晒している。

私はその綺麗な横顔を隣で眺めていた。

 

「羨ましいなぁ」

 

彼女のいくら殴られても綺麗に治る再生力にではない――

何でも手に入れることが出来る力、それこそ自由そのものを手にすることが簡単にできるだけの力を持っていることだ。

 

今だってそう、ひたむきに頑張れて、もうひと月もの間ISの勉強をしている。

そして、このひと月で何とISの基礎についての勉強を終えてしまった。

このまま勉強を続ければISの機体の開発すら出来てしまうのではないかと思わされる。

 

寝ている彼女の頭を撫でながら、彼女のその綺麗な顔を眺める。

 

(あぁ、妬ましいなぁ)

 

その生まれが、その顔が、その髪が、

その才能が、その吸収力が、その力が、貴女の全てが妬ましい。

 

だけど、その感情以上に思うことがある。

 

「どうしたらあなたの様に強くなれますか?」

 

 

初めて会った頃から、私にとって彼女は羨ましく、妬ましい、憧れの存在だった。

 

 


 

 

小学校――小学5年生の頃まで、いつも私はおどおどしていた。

地味なこげ茶色の髪に、眼鏡で、自分に自信がなくていつもうつ向いていた。

自分に自信がないから、上手く他の子と話す事も出来ずに一人でいることが多かったと思う。

そして私の自信の無さに反して大きくなる胸。

私が子供から大人に成長している証拠。

 

女尊男卑の世の中になって、仕事を失った男性たちが沢山いる。

その男性たちの中には、弱い女の子を狙って襲うような奴らもいることを私は知ってしまった。

 

学校からの帰り道に、みんなとはぐれてしまい1人になったときに私は襲われた。

その人物は包丁を持っていてい、私を脅してきた。

身体を触られた。怖くて震えていた。何もできずにただ泣いていた。

 

そんな時に私を助けてくれたのが彼女だった。

彼女は私と同じ年なのに、刃物を持った男に対して臆せず立ち向かいボコボコにした。

 

その時の彼女は、力そのものだった。圧倒的だった。

当時の私は彼女に聞いた。

 

『じしんがなくてふあんにふるえるのはもういや』

『よわくてただないているだけなのもいや』

『どうしたらあなたのようになれるの?』

 

その時も私は不安に震えていたと思う。

彼女はぶっきらぼうに言った。

 

『なら、強くなれよ』

『自身が無いのは、お前の強さが足りないからだ』

『自分に自信が持てるぐらいに強くなれ』

 

その言葉がスッと自然と身体に入る込むようだった。

 

『どこまで強くなればふあんにならない?』

『とりあえず、世界最強(ブリュンヒルデ)でも目指したらどうだ?』

『うん、わかった!!』

 

私は力強く頷いて、大きな声を上げる。

 

『いつか、私がいちばんつよくなる!!』

 

そこから私は努力をした。

いつも以上に頑張って勉強した。

苦手な運動も頑張った。

目標をもって何かに取り込んだおかげか、成果が目に見えて現れた。

テストの成績が良くなり、体育などで運動が出来るようになった。

クラスで話題にされることが多くなり、自然とみんなから話しかけてきた。

人と話せるようになった。

人と話すようになり、笑うことが多くなった。

IS適性が低ければIS自体に乗れないということを考えると不安で今まで適性を測らなかったけど、

今までの自分とは違うだと思った勢いに任せてIS簡易適性試験を受けた。

 

 

 

 

 

なんと私のIS適性はAランクだった。

中学校入学前に代表候補生にならないかというお誘いを受けた。

嬉しかった、自分の努力が世界に認められた気がした。

自分の目的に一気に近づ――私の目的?

 

ふと、そのような疑問が頭によぎった。

 

強くなって、不安で震える自分を変えるのが目的だった。

今の私は震えて何もできないほど弱いの?

いや、この2年で私は心身ともに見違えるほど強くなった。

この2年で昔の様に不安で震えることはなくなった。

弱くて泣くこともなくなった。

 

私は3日間悩んだ。

 

そして、折角のチャンスではあったが、私はその誘いを断った。

 

そんなところを目指しても(国家代表になれば)私が本当に望みは叶えられないことに気付けたからだ。

 

私の望みは――

 

 


 

 

「――ハッ」

 

どうやら私はさつきの頭に手を置きながら寝ていて、彼女が身じろぎをしたのでそれに驚いて起きてようだ。

 

「Zzz――」

「クスッ、お眠りさんを見て私もつられちゃったかな?」

 

懐かしい夢を見ていた。

私と彼女の出会い、そして私の変化。

 

夢の中で彼女は出てこなかったのだが、実際には時々あっていた。

同じ小学校ではなかったので、彼女の家に行くという形で会っていたのだ。

 

(まあ、私のことを助けてくれた恩人で、両親がお礼を伝えに行った以降、家族ぐるみの付き合いになっているのよね)

 

両親と一緒だったり、自分一人で彼女に家に遊びに行った。

その時から彼女はいつも誰かと殴り合いの喧嘩をしていて、生傷が絶えなかった。

見ていて痛々しかった。

幼くて綺麗な彼女の顔にいつもガーゼが貼り付けられていた。

……目の前でその圧倒的な力を見たことがある私はその力に、その在り方に憧れた

まるでその力のみで世界を支配できると、そう信じさせる何かを感じた。

 

だけど――

 

(当時の彼女はある意味、中学の頃よりも荒れていた)

 

まるで彼女自身がこの世界に生まれたのが間違っていると思い込んで、他人もそして自分を傷つける炎のような――劫火(こうか)*1の様な在り方だった。

 

昔は――小学校高学年の頃は死に場所を求めるように、騒ぎを聞けばその場所に向かい、戦い、そして傷ついて勝つ。

 

私はその時にこんな質問をした。

 

『何で、そんなに傷つきながら戦うの?』

『戦うことが好きという訳でもないのに?』

 

彼女は答えてくれた。

 

『お前の言うように戦いが好きという訳じゃない――ただ、これしか知らなかった自分が昔いたんだ』

『それを忘れたくない、消したくないんだ』

 

……彼女の言う昔というのがよく分からない話をされたが、悩みのなさそうな人に見えたからその時は意外に思った。

そして、その時の彼女はとても弱い存在に見えた。

その時に私は思った。

守られてばかりではいけない。

 

だから――

 

「私が、今度は守れるような力を手に入れるからね――」

 

 

 

 

 

「G5(ガンズファイブ)のイグアスちゃん?」

「――ッン」

 

私が口に出した呼び名に答えるように彼女は起きた。

 

「うーんっ、よく寝……てたのかぁ」

「おはよう、さつきちゃん」

 

寝起きの彼女は基本的に頭が回っていない。

頭が再起動するまでに少々時間がかかる。

 

「鈴鹿ぁ、さっき俺の名前を呼んだか?」

「ううん、読んでないよ」

「ああ、そうかぁ」

「ほら、そろそろ帰らないと。家に早く帰ろう?」

「……ああ」

 

彼女は私に促されるまま帰り支度を始めた。

 

(……いくら寝起きとはいえ、こんなに素直で従順なさつきちゃん久(・)し(・)ぶ(・)り(・)見(・)た(・))

 

ここ一か月の間、本当に頑張っているという事が分かる。

……さつきは文字通り起きたばかりで手元が危ういので、私もさつきの帰り支度を手伝う。

彼女が机に突っ伏していて今まで気づかなかったが、ISの参考書の他に英会話を勉強するための本もあった。

 

「それにしてもISの勉強に並行して英語の勉強なんて……」

 

寝起き特有のかすれた声でさつきは答える。

 

「ああ、来週アメリカに行くからな」

「え?」

 

まだ眠いのかウトウトとしながら私にいう。

多分、自分が何を言っているのかも自分で理解していないのだろう。

 

「まぁ、今だと世界中で日本語が通じるから勉強しなくてもいいんだが、念のためにだな……」

「その話、初耳なんだけど?」

「あれぇ?言っていなかったか?」

 

目をこすりながら彼女は答える。

 

「来週アメリカで行われるISの武器展示会のテスターとして参加すr――」

「はぁ?」

「……あ」

 

彼女は私のドスのある声を聞いた瞬間に目が覚めたようだ。

そして、自分で話していた内容についてやっと自覚が芽生えたようだ。

 

「えーと、その、怒ってる?」

「別に」

「あ、その……黙っていてごめんなさい」

「………」

 

本当の本当に怒っている訳ではない。

 

(私が努力して正規ルートの切符をやっと掴んだっていうのに、簡単に裏口のチケットを貰った様でムカつく)

 

彼女の巡り合わせで手に入れた機会であることを理解してる。

彼女はその流れのままにISに乗り、私は流れに乗らなかっただけだ。

 

だけど、ISに乗るのはお互いに高校生なってからだと思っていた。

その時に一緒にISに乗るものだと私が勝手に思っていただけだ。

 

(理解はしているから)

 

数十分後に見回りに来た先生は、隠し事がバレて機嫌が悪い恋人の機嫌を取ろうと頑張っているような様子の卯ノ花さつきの姿が見られたそうだ。

*1:
仏語。 世界が破滅する壊劫 (えこう) の終末に起こり、世界を焼き尽くしてしまう大火。




さつき「ポンコツがうつったか…」
ポンコツ「今回の件に関して私関係ないでしょう!?」
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