ボーダー宿儺は帰りたい(第二部だけ完)   作:かりん2022

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トリガーを広めるぞ
トリガーを広めるぞ1


呪霊が暴れる。

 

「アステロイド!!」

 

 立方体が呪霊に突き刺さる。

 

呪霊が暴れる。

 

「スコーピオン!!」

 

 人影が呪霊を切り刻む。

 

呪霊が暴れる。

 

衝撃波を喰らって跳ね飛ばされる。

その時、虎杖の服が瞬時に変化する。

パイロットスーツのような服から、私服へ。

 

【硬いな】

「宿儺、トリオン密度低いんだよ」

【煩い飽きた】

「はいはい。呪力借りるぞー」

【好きにしろ】

 

 そして、虎杖が腕を振るう。呪霊は3枚下ろしにされたのだった。

 

 近くに置いていたドラムバックから着替えを出して着替え、駅へと向かう。

 電車に乗って、携帯でお気に入りをタップ。それは繋がらない。

 

「んー。電波悪いのかな」

【なんだつまらん。鯖落ちか?】

「かなぁ」

【ゲーセンは行けるか】

「んー。良いぜ」

 

 秋葉原で降りて、ゲームセンターへ……そこで初めてキョトンとする。

 

「え。嘘。ワールドトリガーがない」

【嘘だろう。世界の終わりではないか】

 

 しばし二人で呆然として、ネットで色々と調べる。

 

「これって並行世界に移動って奴!? ワールドトリガーが現実のゲームから漫画になってる!?」

【トリガーなしとか、喧嘩を売っているのか?】

「おおおおお、落ち着け。落ち着くんだ。とりあえず、家とか職場とか!」

 

 虎杖が慌ててアパートに行くと、他の人間が住んでいた。

 職場の人にも初めましてとの言葉を言われてしまった。

 

「どーすんだよ、明日からぁ!」

【トリガーがなしとか有り得んだろ? どうするんだ明日から!】

 

 とりあえず、その職場に就職して、一ヶ月。

 交通費を手に入れた虎杖達は、情報とトリガーの作成に一家言あった者達の現状を探る事にした。要はトリガー友達の家を近場から一軒一軒確かめてみる作業である。

 

 

 

 

「すみませーん。!??」

 

 強い呪力を感じて乗り込む。

 順平の母を襲う呪霊をすんでの所で身を挺して防いだ。

 

「イッテェ!!!」

 

 その音で降りてきた順平と順平の母は叫ぶ。

 

「「虎杖くん!?」」

「よっ 順平! 変なもん拾うなっていったろ?」

「聞いてない、よっ それ何!?」

 

 そう言いつつも、順平は澱月……クラゲを出してまず母を保護する。

 

「宿儺」

【仕方あるまい】

 

 傷を癒すと、呪霊を刻んだ。

 

 後に残るのは、宿儺の指。

 

「この指どうする? 宿儺」

【いらん。話がややこしくなる】

「何それ?」

「ああ、聞いてくれ。俺、困ってるんだよ。助けてくれねーかな、順平」

 

 

 

 

 

 順平は、目を輝かせて話を聞いた。

 

「並行世界! 凄い! 映画みたい。そこでも僕ら、友達だったの?」

「そう。トリガーを使った大会で知り合って、結構強かったんだぜ。順平」

 

 そういって、携帯の画面を見せる。

 

「へー! あっ これが僕? 凄い! トリガーはある? みたい!」

 

 きゃっきゃとはしゃぎながら、順平。

 

「あるぜ。布教用がな。使ってみる?」

「うん! 明日なんてどうかな」

「あー。明日は仕事がなぁ」

「仕事? 虎杖君、並行世界から来てるんじゃないの?」

「一ヶ月前にな。こっちきてすぐに就職したよ。仕事ないと生活できねぇもん」

「そっか……もう社会人なんだね。呪術師? でも呪術師って学校あるんじゃ?」

「呪術師は関係ねぇよ。ボーダー……ワールドトリガーのプレイヤーはボーダーって言うんだけど、ボーダーと呪術師って折り合い悪いんだよなぁ」

「なんで?」

 

 古典と首を傾げる順平。

 

「呪霊の情報パクって早いもん勝ちなってばら撒いて狩りに行った。弱いとこは取り合いになって喧嘩になってるわ、強いとこは犠牲者が沢山出て後処理増えるわで、自由に呪霊狩りたいエンジョイ勢のボーダーと、真面目に仕事してるガチ勢の呪術師でぶつかってるっつーか、一方的に迷惑かけまくってるっていうか……」

 

 バツが悪そうに虎杖は言った。宿儺は【人手がないと言うから手伝ってやった】と嘯いている。

 

「それは……迷惑掛けないようにしたら?」

「だって仕事で呪霊退治って嫌じゃん。趣味を仕事にしちゃダメだろ。楽しめなくなる。そもそも、ボーダーって呪力ないから、元から仲間には入れてくれねーけど」

「そうなんだ。でも君は呪力あるよね。それに楽しい? 呪霊退治。僕は怖かったけど」

「スリルあるじゃん。後、俺は特別。呪術師のマッドが俺作ったらしくてさぁ」

「確かに、スリルはあったけどさぁ。虎杖君、人間じゃないの? さっきの、なんだったわけ?」

「俺が聞きたい。来たばっかだし。人間かは知らね。それに宿儺の指はどこにでもあるようなもんじゃない。呪霊を引き寄せ強化する機能があって、凄腕のボーダーの死んでも良いって本気の遊び以外使うもんじゃない」

「その用途もなしじゃないかなぁ……でも、僕もわかんないよ」

「不安だなぁ……。まあ、今度の日曜遊ぼうぜ。トリガーの複製が出来るか試したい」

「うーん、僕も相談してみる」

「相談できる奴いるんだ?」

「まぁね。助けてもらったから、協力はさせてもらうよ」

「サンキュ! じゃあ、俺帰るわ」

「またね」

 

 そうして、俺達は連絡先を交換して別れたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ごめん、虎杖君。呪術師やる事になった』

【くそっ 呪術師はいつも人のチームをスカウトしていく!!】

『ごめんね、宿儺。で、受肉した人って秘匿死刑らしいから、しばらく会えない。君の事がバレるの嫌だし』

「わかった。売らないでくれてありがと、順平」

『こんなの全然。会えたらトリガー触らせてね』

「おう。あっ 禪院甚爾、禪院真希、禪院真依、禪院直哉。与幸吉の情報あったら欲しい。呪術師のボーダーなんだ」

『わかった。調べておくよ』

 

 うーん、今度は呪術師じゃなくて非術師を狙うべきか。

 

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