「領域展開!!」
仕方なく宿儺も領域を展開するが、凄まじい速度で自壊していくトリガー。
真人を攻撃する宿儺だが、次の瞬間には自壊して後には指が残された。
「真人にダメージが与えられただけ、幸運か……!」
その瞬間、領域展開が解除される。
結界が揺れていた。
「逃げるよ、真人!」
「くっそ、次は殺してやるから」
夏油達は宿儺の指を回収し、逃げていく。
帳が破壊され、何故か順平と真依を引っ付けた五条が降り立った。
幸吉は時計を見る。
まだ間に合う。
「五条先生!」
「幸吉」
「全部話します、今すぐ!」
「私も! 私も話します!」
「僕も!」
「……それは君達が内通者だった件についてかな」
「そうじゃなくて、虎杖が二人いる件についてよ」
「先生、僕達はもう一人の虎杖くんの内通者なんです」
3人は、頭にたんこぶを作って正座していた。
許してあげるとは言ったが、怒らないとは言っていない。
大人とは汚いものなのである。
ちなみに、五条が今日カミングアウトすれば許してくれるという話は広まっており、生徒が続々と謝罪。地獄の様相を示していた。
さて、それから二週間が過ぎた。
伊地知が頑張ってくれた結果、虎杖の職場が割れた。
お取引の体を装って接触することとなったのだった。
「やあ。驚いたね。本当に悠仁そっくり」
「ほんとだ!」
【中身も含めて完全に同一人物ではないか。なんだ貴様】
「あー。仕事に関係ないなら帰るけど」
「いやいや、仕事自体は本当に斡旋するよ。その上でだけど、君、呪術師にならない?」
「呪術師はブラックで有名なんでちょっと」
【夏油の40連勤の伝説は聞き及んでいるぞ】
「じゃあ、秘匿死刑しとく?」
「宿儺のこと警戒してるんだったら、人を傷つけない縛り結んでるんで大丈夫っすよ」
「……は?」
【は?】
【もちろん、色々と条件はあるぞ。トリオン体は攻撃できるし】
「……よく承諾したね?」
「色々取引したから」
「いや、でもそれを抜いても取引はしたい。トリガーは興味あるね」
「でしょーね。トリガーは、俺、ばら撒く気満々です。これについて譲歩するつもりはないっす」
「秘密の条項知ってる?」
「俺、呪術師じゃねーし。宿儺との取引にも関係あるんで」
「何が望みかな」
【ボーダー頂上決定戦で優勝】
「は?」
【二度は言わんぞ】
「あー。宿儺、この大会に出場して優勝したいんです。毎年出場してるし。でも、その前に大会が運営されないとダメだから」
虎杖が見せたのは、トリオンを存分に駆使したサバゲーだった。
ことここに至って、五条は理解した。
宿儺は、人間の遊びにハマってしまったのだ。
なお、選手宣誓の途中で五条に厄介な呪霊が出たからと無理やり連れ戻される夏油が写っていたのはご愛嬌である。40連勤やだぁぁという悲鳴がもの悲しい。
あと、笑顔で自信満々の真依とか、その逆で控えめになってる真希とか、優しげな顔つきの甚爾とか、楽しそうに笑う直哉とか、それらを連れ戻そうと揉める目つきが悪い伏黒とか、色々なものが映っていた。
平和な世界である(平和か?)。
「それに俺ら、渋谷で会場借りてハロウィンに第1回ボーダー大会するから忙しいんだよな」
「あ、それ中止ね」
【いくら呪術師とて度を越した横暴をするならあらゆる方法を使ってぶち殺すぞ。縛りを回避さえすればいいのだからな】
「いや、結構楽しかったし、僕も参加したいぐらいなんだけどね? その日、呪詛師が暴れるみたいなの」
【許さん殺す】
こうして、ボーダーが呪術師サイドとして乱入する事となったのであった。
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