【ポケモンエメラルド】失ったポケモンは二度と戻らない。【ポケモン視点】 作:null cedar
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パッチールのまえださんが仲間になりました。けどまえださんはちょっと前まではやまださんでした。
やまだまえだがフルネームなのでしょうか?
そういえば、最近のしょうぐんさんの戦い方は見ていて怖いことがある。
今までもボクらを守るように率先して前でたたかってくれていたけれども、最近は自分の命を試しているかのように……危険な戦い方をしている。
道中でポケモン勝負を挑まれたことがある。
灰の中から突然に現れた人間の子供、名前は確か……キンジだったような気がする。
そこでの勝負でもしょうぐんさんは先発、というか3戦立て続けに戦ってくれた。
相手はドガースが3体だったけれども、その戦い方があまりにも特徴的だったんでよく覚えている。
しょうぐんさんは戦闘が開始した瞬間にドガースとの間合いを詰めながら前足の先から爪を出していた。
鋼の爪で相手を切り裂く、メタルクローっていう技だ。
相手の出方を見る前に、ササッと攻撃して倒すつもりなのかな?と思っていた。
だけどその爪がドガースに触れた瞬間ドガースの体は破裂して大きな爆発を起こした。
じばく?
人間は戦いに勝つためならポケモンを使い捨てとして使うのだろうか。
それとも治療ができるからそんな消耗品のような使い方ができるのだろうか。
ともかく、ドガースの爆発はしょうぐんさんを巻き込み、周囲の灰を巻き上がらせ衝撃波はその灰を振動させ、ボク達の鼓膜もまた大きく振動して一時的に聴力が役にたたなくなった。
それほどの衝撃を持つ自爆だ。しょうぐんさんは大丈夫だろうか?
舞い上がった灰が風に流されていき段々と爆心地の状態が見えてきた。
そこにはさっきまでと変わらずしょうぐんさんは立っていた。
外傷はほとんどなかった。ドガースの体の一部が焦げて張り付いてはいたがその体へのダメージはほぼ無いようだ。
そんなほぼ無傷のはずの体に反して、しょうぐんさんは目を細めて眉を潜めている。その目尻には涙を浮かべていた。
思ったよりもダメージがあったのかと思ったが、しょうぐんさんは体の痛みで泣くような人ではない。それにあの目は、相手を見るわけでもなく……一体何を思っているのだろうか。
「く のすけさん……くわ ん……きっとあな 達はこの何倍もの痛かった ですよね……」
遠くてところどころ聞こえないけど、しょうぐんさんは何か独り言を言っている。
続く2体もまったく同じ内容だった。ドガースは自爆し、その爆発はさほどしょうぐんさんへダメージは与えられていなかった。
危なげなく戦闘に勝利したしょうぐんさんはこちらの方に帰ってくる。
「皆の痛みが少しだけ知れて……少しだけ寂しさが和らいだよ……」
しょうぐんさんはボクらの側をスタスタと通り過ぎならが先の方を歩いていった。
「はぁ~、アイツはちょっと重症だね。とはいえ、この問題ばっかは自分で乗り越えてもらわないといけないわけだが」
ココさんが心配そうにしょうぐんさんを目で追っかけている。
「あんたらもさ、アイツがあんまり無茶しないように気をつけてくれよ。アイツは誰一人失いたくないからさ、きっと自分の命よりあんたらを優先する。それどころか、過去のアタシ等の仲間に寄り添うためにすら自分の命を使っちまうよ」
ココさんはしっぽで頭をかきながら、やれやれと言わんばかりの態度を示す。
ボク達の事を全員管理しながらこの旅を続けているんだ、悩むことも多いんだろう。
「あの~ココさん……」
「あん?なんだい」
「オムスビ……食べませんか?さっき民家でもらったのを一つ取っているので」
「……すまないね、気を使わせた。ありがとう。半分こすっか! っと、うまく半分にならないね、デカイ方やるよ」
「いえ、船長なんですからデカイのはココさんが食べてください。それにボクは今はそこまでお腹空いてないですから」
「……すまないね」
本当はお腹ペコペコだし、オムスビは大好きだからいくらでも食べたいけどね。でも、このチームも同じくらい大好きだから大事にしたい。