【ポケモンエメラルド】失ったポケモンは二度と戻らない。【ポケモン視点】 作:null cedar
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人間は釣り竿という道具を使うことで水生のポケモンを釣り上げることができるようだ。
先程戦ったトレーナーもその釣り竿でポケモンを釣り上げることを趣味としていた。釣り竿の先端から糸を垂らしその糸の先に魚の口にかかるような形をした針を付けている。当然そのままでは食いつかないが、その針にポケモンの餌をつけることで針の存在を隠すと同時に餌に誘われ食いついたポケモンの口に針を引っ掛ける二重の意味をもたらせていた。
人間は生き物の性質を利用し、それを逆手に取ったトラップを仕掛けることで他の生き物よりも一段上に立つことに成功したのだろう。そして今現在、人間という種は、その狩猟の技術を趣味としていた。
その釣りを趣味としていたトレーナーの使っていたポケモン、「ヒンバス」に多大な共感を感じたマスターユルスギは、今メガロニアの背中に乗って釣りをしている。
ヒンバスの何にそんなに惹かれたのだろうか?とてもマスターユルスギが好むような、いわゆる人間の感覚で言う「かっこいい」という感情が湧き起きるようなフォルムではない。どちらかと言えば「醜い」というフォルムに近い。
きっとフォルム以外に惹かれるファクターが存在するのだろう。私のような半分機械の生命には分からない。いずれ分かる日が来るのだろうか。
マスターユルスギは色々なポイントで釣りを楽しんでいる。
私も、釣りの護衛として横で共に居るのだがそれだけでは暇なので糸を垂らして待っているときに超音波で水の中を「観ていた」。
水の中には先程のトレーナーの使っていたポケモンが確かに居た。
あるものは単独で行動をし、またあるものは群れを成していた。
単独行動をしているポケモンは広い範囲で生息しているようだ。広く分布して生息することで種としての生存率を上げているのだろう。
逆に集まることで生きているポケモンは協力し合うことで生きながらえているのだろう。群れも定期的に移動しているようで、このような生態だと個体が減りにくいのであろう。ただし、餌の確保などが難しいため群れの数も制限されるというデメリットもあるようだ。
我々は……違う種が集まった極めて珍しい生命体とも言えるな。
人間を司令塔とし、6匹が群れを成す。私はその中で群れを守れるような防衛システムになれるだろうか?
そう言えば、我々が治療を受けるポケセンという機関。ただで利用できるとても便利な機関ではあるのだが、あそこを利用する度に謎の電波を受信することがある。
その電波を言語にデコードすると「オイタナ」という文字列になる。
この言葉は果たしてどのような意味があるのだろうか。
それにしてもマスターユルスギはそのような謎の言葉を受信していることが多い。
私は機械である性質上その言葉が「視える」ことがあるが、おそらく他の者には見えていないだろう。
これが何を意味するのかわからない内は皆には黙っておこうと思っている。