【ポケモンエメラルド】失ったポケモンは二度と戻らない。【ポケモン視点】 作:null cedar
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「ねぇ、みんなはさ、マグマ団とアクア団のさ、どっちかだけが勝つとしたらどっちに勝ってほしい?」
アクア団のアジトから脱出しての休憩中にポカチョウは他のポケモン達に尋ねていた。
「あぁ?んなもん俺達がどっちもぶっ潰すんだろう?」
口を開いたのはメガロニアだった。マグマ団のアジアに潜入してからというもの、彼は何か思うところがあるのだろうか?言動には強い意思を感じるようになっていた。
「バーカ、そりゃそうだけど、ポカチョウが言ってんのは陸と海だったらどっちが増えるのが良い?ってことだよ、そうだろ?」
「え?あ、はいそうですサイカさん」
「な?ちなみにそれだったらアタシはやっぱ陸かなぁ。陸が増えたら島と島が繋がったりして歩いて行き来できることもあるだろうからね」
「なんだよ、もしもの話かよ。下らねぇ。どっちにも興味ねぇよ。俺は今のままが良い」
「ったく、釣れないねぇアンタは」
やれやれと言った様子で、サイカは他のポケモンへ視線を移す。
「ジョニーさんはどうなんですか?やっぱりどっちでもいい感じですか?」
「僕は……そうだなぁ。まぁどっちでも住もうと思えば住めるからどっちでもいいのかなぁ?なんにしろそういう下らない理由で戦いたくないってのが本音だよねぇ」
「ったく、アンタラはぁ。もしもの話じゃんか。もっとたらればで語れよ」
「そんな、僕が急に無茶な質問しちゃったんですから良いんですよサイカさん」
ポカチョウは本当にもし訳なさうに謝っている。
今までサファリゾーンでポケモンたちの管理をしていただけあって、棘の無いように丸く収めるのはお手の物のようだ。
この会話も新人として他の皆の考え方を知るためと同時にお互いの親睦を深めるためなのだろう。
こうしてお互いを知ることで、いざ何かが起きた時の意見の出し合い、いわゆるブレインストーミングがより円滑に進んだりもする。
「スムージーさんやハコワレ君はどうなの?」
「ん~、俺はもし増えるなら陸が良いかな?海が増えたら塩水のせいで枯れちまうかも知れねぇからな。ま、それはそれとしてマグマ団とアクア団にはケジメ取ってもらうけどな」
「僕もどっちかというと陸かなぁ。もともと砂漠出身だからね。やっぱり海みたいなどこもかしこも水っていうのは怖いよ。落ちたら死んじゃうじゃん」
「はっはっは、俺達は死んだらそのまま治療されずにお陀仏だもんな!」
「もうスムージー!アンタの冗談は笑えないってんだよ!」
それなりに時を共にしているだけあって今のチームは仲が良くなってきている。
しかし、スムージーの言うようにこのチームはもしもの事があっても命の保証は無い。
皆、薄氷の上の命を互いに支え合っているのだ。だからこその結束なのかも知れない。
だが、だからこそ上辺だけでない友情とも言えるのだろう。
海も陸も彼らには関係なく、ただただ仲間であったろう者への弔いのため、そのどちらの団に対しても反撃の時を待っているのだろう。