【ポケモンエメラルド】失ったポケモンは二度と戻らない。【ポケモン視点】 作:null cedar
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カナズミシティのはずれにお墓を作った。リンリンが言うには、人間は親しい人がなくなった時にお墓というのを作って死者を弔うらしい。石を3つ並べただけで、そこには何も入ってはいないけど、これが彼女たちのお墓だ。
皆の体はポケセンで保管されているみたい。でも、だけど、それだけでは納得できずにリンリンと一緒にお墓を建てた。
これから先何度もこんなことはあるのだろう。もしかしたらボクが倒れることだってあるだろう。その時にはボクのお墓も作られるのかな?そうだとしたら、それが嬉しいかどうかはわからない。死んだ後の事なんてわからない。なんで人間はお墓なんて建てるんだろう。
リンリンさんが帰ってきた。その両手には種々の木の実を抱えている。
「木の実拾ってきたよ。はい、シュシュ、かくしご、ひよりさん」
その一つ一つをお墓の前に備えていく。ボクは皆の最期に立ち会うことはできなかったから未だに実感はなかったけど、こうして一つ一つの段階を踏んでいく内に死を受け入れている気がする。
「シュシュさん、一緒に旅に出られると思ったのに本当にごめんなさい。私がもっと強かったらあなたを守ってあげられたのに。
かくしごさん、羽化できなかったね。きっときれいな羽だったんだろうね。
ひよりさんは食べるの大好きでしたよね。もう戦う必要もありません、ゆっくりと休んでください。」
この行為がどれほどの意味があるかはわからない。皆はもういないし、こんな事をしたからと言って自己満足でしかないのではないか。
そう思っていたんだけど、なんとなく分かる。
死者を弔うっていうのは結局残されたボク達が前に進むためにすることなんだ。
皆を思い、死を受け入れることでいつまでも引き摺られる事無く前に進んでいく。
そのためにする儀式のようなものなのだろう。
「皆、最後まで立派でしたよ。皆のおかげで私はこうしてまだ生きていられる。ありがとう。」
リンリンの目は真っ赤だ。きっとボクの居ないところで泣いていたのだろう。
ボクは彼女に一体何を言ってあげられるのだろう。慰めの言葉、ひよりさんとの思い出。どれも違う気がする。
「ねぇ、ポチ……。ポチさん……。あなたは、お願い、死なないで。」
「はい」
約束なんてできないけれど、そういうのが精一杯だった。