赤い詐欺   作:ソウクイ

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第7話

 

 

ヘリオポリスの学生たち、赤い変質者…でなくシャアと別れた後も学生たちはシャアが予想したより彼等はアークエンジェル近くで長居をしてしまう。忙しそうにしている軍人達をみて善意で荷運びを手伝ってしまう。約束もあり見逃そうとしていたマリューでも見逃せない程に色々と見てしまう。マリューは擁護したが機密保持を理由にキラ達は結局拘束されてしまう。解放するつもりはあったが……学生の解放は出来ない状態に陥った。

 

アークエンジェルは学生を乗せたままヘリオポリスから出てしまった…

 

何故アークエンジェルがヘリオポリスから出たのか、戦力が無い状態で援軍が来るまで籠城するのは悪手…という理由でもない。シェルターから出た一部の市民がアークエンジェルの存在に気付いたからだ。ヘリオポリス市民が出ていけとデモを行いだした。

 

他国の市民をどうこうできない。民間人の学生を拘束してるという問題もある。万一にもヘリオポリス内で発覚したらどうなるか。内にも敵が出来る。一旦学生達を乗せたままヘリオポリス外に出るしかなかった。

 

出た後に学生達だけヘリオポリス戻す話も出たが、その前にザフトが襲撃してきた。

 

逃げるしかない。

 

逃げたさきでジンだけでなくキラ・ヤマトの友人のアスラン・ザラを筆頭に連合から奪った4機の新型機を投入してくる。データを取った後としても何で手間隙掛けて奪った機体を投入してるのか。

 

アークエンジェル側には戦力がムウのメビウス・ゼロのみ。幾らエンディミオンの鷹とはいえ勝てるわけがない。キラは友人達を死なせたくない一心で、再びガンダムに乗り友人を相手にストライクで戦った。

 

味方は強襲揚陸艦のアークエンジェルにムゥのメビウス・ゼロのみ。アークエンジェルは新型戦艦であり其なりに強いが、母艦が積極的に戦って良いわけがない。ムゥは異名があるほど戦闘機乗りとしては強くメビウス・ゼロも強くMSを相手にも戦えるがストライクより戦力は落ちる。必然的に主力は民間人の乗ったストライク。

 

相手の奪われた4機のMSは、ストライクとは特色は違うが性能差はそれほど有る訳でもない。なのに相手は4機。更に相手は正規の軍人でキラはド素人の民間人。メビウス・ゼロの援護はあったが、どう考えても勝ち目はないが…そんな中でキラは相手を撃退。手心を加える相手が居るにしても異常さを見せた

 

撃退したが撃退しただけで撃墜はほぼ出来てない。相手の戦力はほぼ減ってない。当然だが追撃は続く。アークエンジェルはへリオポリスから離れ学生達の解放はとても無理だった。

 

それからアークエンジェルは連合所属のよく分からないバリア装備で堅牢なアルテミスの傘等に向かう。無事に入れたがしかし歓迎はされなかった。

 

アークエンジェルとMSを作ったのは大西洋連邦。そしてアルテミスはユーラシア所属。同じ連合ではあるが所属する国が違う。国が違えば兵器の情報も秘匿されたりする。しかも正式に出る前でアークエンジェルは味方と登録されてない。そんな所に最新の戦艦がMS付きで入ってきたらどうなるか。鴨が葱を背負ってくる様なもの、今度は自分達が拘束されるはめになった。

 

良くて機体の情報を搾り取られるだけで済むが、悪くて乗組員ごと存在しなかったとされる…。ザフトに追われた時より絶体絶命だったのかもしれない。

 

皮肉にも助けたのは奪われたステルス特化のブリッツの攻撃、ブリッツにより気付かれずにアルテミスのバリアの発生装置が破壊される。そこから強襲を受けバリアを張る事も出来ずアルテミスの傘は陥落、アークエンジェルは混乱に乗じて逃げれた。

 

 

アークエンジェルは最新鋭の艦だ。ザフト艦相手にでも速力で逃げ切る事はできる。速力任せに逃げ切ることはできた…しかし、アークエンジェルは急いでへリオポリスを出たせいで物資が足りない。中でも深刻なのが水、水不足が深刻。

 

水が無ければ満足に動けなくなる。宇宙で水を手に入る所なんて…一つだけあてがあった…アークエンジェルが補給を調達できそうな場所はあったが…

 

……ユニウスセブン跡。

 

食糧生産コロニーで水の貯蓄は多かったろう。水なら宇宙空間で凍って腐ることもないので使える。…問題が無いかと言えば大問題、放射能汚染を除いても、ユニウスセブンを核で吹き飛ばしたのは連合、連合所属のアークエンジェルが物資を調達する。世間体的にも倫理的にも最悪な行為だ。

 

しかし生存のために他に手段もない。

 

プラントにより戦争の合間に遺体の回収を完全に出来たとも思えない。人が漂ってるのを見るかもしれないユニウスセブン。そんな所で水を探すなんて大人でもトラウマに成りかねない。

 

なのに…アークエンジェルからでた人員、調達するのにキラのストライクと作業用のMAミストラル、パイロット搭乗者は学生…キラしか動かせないストライクは仕方ないとして、なぜミストラルの操作を学生にやらせたんだろう。

 

キラはストライクで氷を調達をしているとユニウスセブンにてジンを見付ける。偵察用の装備をしたジン、普通に考えれば追撃してきた相手だ。

 

キラは先制して狙撃のチャンスではあったが人を射ちたいと思わない。キラは去ってくれる事を願い初めは手を出さずにいたが、ジンがミストラルに乗った友人の方を見付けた素振りを見せ、友人を守るために撃破するしかなかった。

 

すぐ後に二機目のジンを発見。

射ったジンの仲間と判断した。

 

破壊されたジンを見られた筈、もう戦いは避けられない。躊躇したら友人が危ない。判断は一瞬、そのジンも当然だが射った。

 

当たると思った攻撃は回避された。

キラは驚いた。

ただ避けられただけなら驚かない。

 

「蹴られた!?」

 

MSの足らしきモノで射ったジンは蹴られた反動でビームは避けられた。蹴られたジンの影で見えなかったがジンが蹴飛ばした足は赤かった。ジンより装甲を分厚くした足

 

キラには見覚えがある足だった。

 

赤い手が出てきて蹴ったジンを引っ張り入れ替わる様に出てくる。相手の全体像が見える。ジンとは細部は違うが系譜は同じと思わせる機体。キラは何度か見たこともある。プログラム等も担当し直接見たこともある赤い機体。

 

「間違いない。あの機体!シャアさんの!」

 

先ずキラは考える。あの機体は自分が協力したシャアの機体なのか。それか同型の機体なのか。

 

「シャアさん…いやそんな訳がない」

 

シャアしか持ってない筈の機体ではある。しかしシャア自身はヘリオポリスにいる筈。もしヘリオポリスに居なくてもユニウスセブン跡に来てるわけがないと考え同型の機体と考えた。まさか偶然ユニウスセブンに来るわけがない。

 

ならあの機体は何か。

 

「…機体の情報が流れた?」

 

ほぼジンと変わらない機体を態々造る理由があるのかわからない。それにシャアの機体の情報が流れていたとして誰が流したのか。

 

「…MS開発の援助をしてたらしいジャンク屋の人は居るらしいけど、その中の誰か?まさかドレンさん…」

 

信頼されてないメカニックが居るようだ。あと名前を本気で間違えて覚えてるのだろうか。

 

「どちらにしても…もう…敵対は避けられない。倒さないと……いけないよね」

 

ザフトなら敵対は当然だが避けられない。ザフトと違ってもさっき倒したジンが仲間だったと考えられ、もう片方も撃った事実もあり、今更敵じゃないなんて言えない。もう敵対は避けられないと考えた。

 

 

ザフトでなかった場合は敵じゃなかった。自分が無駄にやってしまったせいでと辛そうな顔をしながらも、赤い機体に狙いを変える。赤い機体は後方のジンを残骸に隠す。その瞬間にビームライフルを撃ち込んだ。

 

避けられた。

避けられビームライフルは後方にあった残骸を破壊した。

 

キラは驚いた

二度目だがただ避けられたなら驚かない。

 

「……射つ前に避けた?」

 

正確には射つとトリガーを引いたコンマ何秒という直後、射つほんの少し前に避ける動きをして避けられた。

 

困惑しながらキラは続けて正確に狙いを定めてビームライフルを射つ。次も避けられるが射つ。周囲は残骸で動ける範囲も狭い。避けられても衝突することを狙った。

 

なのに見えない筈の左右後方から流れてくる残骸を避けながら、平然とビームライフルも射とうとした瞬間に避けられる。射つタイミングがわかって、周りに何が有るのか手に取るように判ってるようだ。これまでの相手と違う。キラの額から知らずに汗が流れた。

 

「来るのか!」

 

まるで様子見は終わったとばかりに赤いMSはストライクに向かい加速する。相手は武装してない様に見える接近戦しか出来ないないのか。

 

「ジンより速い!それもこのデブリの中で!?蹴って移動してる!…この動きってまるで!!」

 

デブリの間をすり抜け赤い機体がストライクの元に向かう。まるで減速しない。パイロットの腕の高さがわかる。何よりキラを驚かしたのは動きのパターン。

 

「ボクが造ったOSの…」

 

行き過ぎた設定でマトモに使えないと思えたプログラムした動作。そんな使えないと思えた動きで相手が近づいてくる。そんな動きできるのは…いや、そんなわけ…キラは二重の意味で混乱しながら先程より慌ててライフルを射つ。避けられるかビームはデブリが盾になり当たらない。狭い空間で縦横無尽に動いておいてデブリにまるで衝突しない。

 

「やっぱり周りの空間の全てが見えてる……?」

ビームライフルを射ちエネルギーの残量が少なくなっていく。ps装甲もあるためエネルギーの消費がストライク含めた連合が開発したMSの欠点。保険を考え接近戦の為にもエネルギーは残したい。もう無駄に射てない。キラは落ち着いて相手の動きを観察。そして周囲を見て…ストライクを移動させ逃げるように動く。相手の方が早い。ドンドンと距離を詰められ距離はもう間近。

 

キラの狙いどおりだ

 

「見えていても!」

 

ストライクが移動した先、赤いMSとストライクの間に筒の様な形の通り抜けるしかない残骸がある。赤いMSは其処に入る。左右上下は盾になるどころかデブリが邪魔で左右上下への急速な回避は不可能。もし把握できても物理的に動けないなら!!今度こそはと必中を予感した!

 

しかし赤い機体の足が残骸に引っ掛かる。

距離感を誤って引っ掻けたのか。

当たるのは可笑しいくない。しかしあれだけの技量を見せたパイロットがそんなミスをするのか。違和感を感じたが、MSが引っ掻けたせいで躓く様に倒れるとキラは反射的に銃口の狙いを下に下げた。

 

しかし赤い機体は倒れない。引っ掛かったのでない!引っ掻けたのだ!瓦礫に引っ掻けたと思われた足の推進材が噴出、残骸の一部を剥がす様に蹴った。

 

剥がれた残骸は直ぐにストライクの方向に。

 

「くっ!」

 

飛んできたデブリを避ける。物理攻撃を無効化するPS装甲で無傷なのに反射的に動いてしまう。普通なら避けれる距離でないがキラの高い能力が可能にした。

少し前の足が瓦礫にぶつかった時も普通なら見逃しビームライフルを撃って当てれたかもしれない。普通のパイロットなら反射的に動けていない。キラの能力の高さが仇になった形だ。

 

瓦礫を避けた時に仰け反る形となったストライク、赤いMSへの対応が遅れる。キラは直ぐに残骸を避けた体勢を戻すが、次に見たときには赤い機体が肩の刺を前面に出した体当たりをしてきた姿だった。このタイミングは幾らストライクでも回避できない。

 

肩からストライクにぶつかる。

 

「ぅぐ!?」

 

PS装甲で防げ無傷でも数十トンのモノがぶつかってきた衝撃までは完全には無くならない。体当たりはコックピットに当てられ、コックピットの中でキラは激しく揺さぶられた。

 

「…こ、この」

 

並みのパイロットならダメージを受けるが、耐久力が可笑しいのか軽く首を振っただけで建て直す。

 

赤いMSが接近してくる!

またぶつかる気か!

 

当てられた衝撃でビームライフルが手から離れている。どのみち距離的に使うには近すぎる。ビームサーベルを使う間もない。

 

頭部バルカンを射つ。

 

「うわ!」

 

赤い機体は自分から近付いた距離をアッサリと捨て、ストライクを蹴って距離を開ける。蹴られた反動で仰け反り必中を予感したバルカンの弾は見当違いの方向に流れた。

 

体勢を持ち直した時にはバルカンで狙うには遠いと思える距離。

 

「……くっ」

 

尽く攻撃が避けられ体当たりの一撃、おおよそ推定できる性能は此まで勝てていたジンより少し上程度、性能はストライクの方が相当上なのに翻弄されている。キラは厄介な相手だと改めて感じた。

 

手から離れたビームライフルが少し遠くに流れている。仕方ないとサーベルを引き抜く。相手の土俵と思える接近戦まで持ち込まれる。キラはこの相手に勝てるのか?と思ってしまう。

 

『き、キラ大丈夫か!!』

 

ミストラルに乗った友人、トールの通信にキラはバッとストライクの視線を動かす。動かしてしまう。トールは避難するどころかキラの所まで来てしまっている。非武装のデブリを回収する作業用のMAでだ。

 

「トール!こんな所にいちゃダメだ!逃げて!!」

 

キラは必死に逃げる様に伝える。だがその伝えようとした事が赤い機体にも伝わったのか、赤い機体はトールの方にモノアイを向けて目を光らせた。

 

「や、止めろ!学生で武器もないんだ!!」

 

全方位に通信回線を開いてキラは叫ぶ。赤い機体のモノアイはまた光る。まるで良いことを聞いたと言うように…キラはゴクリと息を呑んだ。

 

次に赤い機体からの通信が聞こえた。

 

『その声はキラくんか?』

 

それはよく知った声だった。

 

「その声は…しゃ…シャアさん??シャアさんなんですか!?」

 

『ああそうだ。やはりキラくんか』

 

「そんな!そのMSに乗ってたのはシャアさんなんて!?なんでここに??」

 

『君こそなんでこんな所にいて、まだその機体に乗ってるんだ………あと何で射ってきた。この機体は私のだと知ってたろう。射ってきたから君じゃないと思ったんだが…』

 

「そ、それはその………偶然こんな所に居るなんて思わなくて…す、スミマセン、」

 

キラは友人と戦場で出会った時に匹敵するほど混乱したかもしれない。射とうとした相手が敵でもない知り合いだった。キラは誤解した理由と短く此までの事を話した。

 

『誤解の件は…まあわかった。この機体がコピーされたと思うのは少し考えが飛躍してると思うが、それで、別れてからそんな事があったのか………やっぱガンダム主人公だろおめぇ』

 

「え?主人公?」

 

『ああ、いや、何でもない。…それより、ヘリオポリスの時に最後まで残るべきだったな。すまない。まさか彼処からあの艦に乗る羽目になるとは思わなかった……』

 

「いえ、シャアさんのせいでは、直ぐに離れたら良かったんです。大変みたいで皆で手伝ってしまって……シャアさんはなんで此処に?ジンと一緒に居ましたがまさかザフト…」

 

『いやザフトとは関係ない。君が初めに射ったジンは良くわからないが、向こうのジンは売るのに回収した機体で乗ってるのはオーブのお嬢様だ』

 

「お嬢様…?」

 

『なんで此処に居るのかと言うとジャンク屋としての仕事で売り物を運んできただけだ。これはなるべく秘密にして欲しいんだがヘリオポリスを拠点にした業者が居てね』

 

「そ、そうなんですか」

 

ユニウスセブン跡を拠点にしたジャンク屋、なんて罰当たりなんだろうと思うが、水を調達しに来た自分達も人のことを言えないと気がついて声がひきつる。

 

キラは相手がザフトと関係ないと確認し頭を下げた。

 

「…あの改めてスミマセン、勘違いでシャアさんを何度も射ってしまって…」

 

ただの深読みの誤解でもしシャアの腕が悪ければ、自分は無関係な相手を2人も殺している。謝って済む問題でも無いがキラは深々と頭を下げた。

 

『ビームライフルに射たれるのは怖かったが、責任を持つべきなのは君をそのMSに乗るようにした連合の人間だろう。君を責める気はないよ』

殺されかけたのに寛大だ。

仮に撃ったのが鷹の異名のある軍人ならネチネチ責めたろう。

 

「………ありがとうございます」

 

シャアは責めなかったがキラは後ろめたい気持ちになる。キラはストライクに無理矢理乗せられてる立場だと思われ、アークエンジェルの軍人の責任だと認識されていると感じてだ

 

キラからすれば友人を守るためにストライクに自分の意思で乗ってるので自分に責任が無いとは思わない。シャアからすれば乗る状況に追い込んで乗ることを止めない時点で責任は軍人にある。キラの話からするとMSに乗るのは命令で無理矢理という感じでない。なおさら質が悪いと感じた。

 

戦争では、命令されたなら人を殺しても命令した人間のモノだと思えるが、自分の意思で乗ったなら人を殺すのも自分の意思でヤったことになる。どのみち殺したと意識するにしても命令されたという逃げ道がある方が精神的にいい。初代ガンダムの白い悪魔よりも精神的に辛い状態になってないか。

 

…アークエンジェルの乗組員はキラのメンタルについて気にしてるんだろうか。

 

…今この場でユニウスセブンで作業してるのはキラと、キラの友人の学生、墓荒らしみたいな真似をさせてるのは子供たちだ…………ストライクはともかくMAは動かせる大人が他に居るだろう。MAがあるならキラのストライクも必要不可欠だったんだろうか?少しでも休ませないか?

 

此処だけ見ると子供だけにキツイ仕事を押し付けている…シャアの中でアークエンジェルの軍人の印象が順当に悪くなってると、キラは謝罪した後にとても気になっていた事をきいた。

 

「…そ、その…こ、ここにジャンク屋の拠点があるんですよね…。は、初め僕の落としたジンって…もしかしてジャンク屋のモノ…だったんですか」

 

『いや違うと思う』

 

キラにカガリにされたのと同じ説明をしてジャンク屋の可能性は低いと説明した。

 

「そうなんですか…なら…あれはザフトだったんでしょうか」

 

『恐らく。他に考えられない』

 

「…そう、ですか」

 

キラは殺したのはザフトの人間だったんだと安心し安心した自分に自己嫌悪を感じた。

 

『しかし君達が居てあのジンがザフトとなると…君達を探してたのか?』

 

「こんな所に居る理由は他にないと思いますし。そうだと思います」

 

『…あのジンが単独できたと思えないな』

 

「ええ……水の調達を急いでしないと」

 

『何かの縁だ手伝おう』

 

「え、そんな悪いですよ」

 

アークエンジェルに関わりたいとは思わないが、墓荒らしを子供たちにだけやらせて去るのは…

 

『見過ごす方が気分が悪いよ』

 

「…で、ですが」

 

『ただ少し待ってくれ、待たせてるドレンとオーブのお嬢様にも伝えないといけない。連絡が終わったら手伝うよ』

 

問答無用で手伝うつもりのようだ。

 

「あの…………どうしよう」

 

ミストラルに乗ったトールにどうするか話しを振る。

 

『え、いや、取り敢えず艦長たちに連絡して説明した方がいいんじゃないか?』

 

「…どう説明したらいいのかな?」

 

『………そこは…頑張ってくれ!!』

 

 

 

 

 

シャアは直ぐに連絡を終える。キラの現状を聞いてラルフはキラ達に同情し了承し、ザフトが来てる事も判り速くした方が良いと売る仕事は自分の方でやっておくと言ってくれる。カガリは此方に来ようとしたが輸送艦を送る側に回された。

 

連絡を終えたシャアはキラ達の方を見ると、運んでるのは…どう見ても氷ではない。

 

『…それは?』

 

キラが牽引しているモノには見覚えがある。ヘリオポリスでの救助中に良く見たモノだ。

 

「さっき見付けたんですが、救助挺が漂ってたんです。ちゃんと機能してるやつです」

 

『なんでこんな所に機能してる救助挺があるんだ?』

 

「…なんででしょう」

 

型式をみるとプラントの船が使う救命艇。プラントのモノなのは当たり前か。プラントの誰かが供養にでもきていた?そう納得も出きるが……こんな場所の救命艇…怪談、ホラー染みてるようにも…なんだか救命挺が禍々しくも見えてしまう。

 

 

…赤い人の感覚でも少し禍々しく見えてきたのは気のせいだろうか。

 

 

 

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