ユニウスセブンの残骸の近くで停泊しているのは、ヘリオポリスから逃走したアークエンジェル。
マリューたちの元に氷を調達してるキラたちからの通信が送られてくる。偶然居合わせたジャンク屋のMSが物資調達に協力してくれると聞いて困惑させられる。本当にジンを改修したらしき赤い機体が氷を持って来てのを実際にみても困惑したままだった。
ヘリオポリスでも赤いMSは活動してたが、アークエンジェルの乗組員は見てない。唯一赤いMSに心当たりがあるムウは多分敵じゃないと言い取り敢えず信用することに。物凄く顔では撃ち落としたいと言ってたが
ジンを動かしてるなら普通に考えてパイロットはコーディネーターだ。ジャンク屋ならコーディネーターは居ても可笑しくないか?
何でジャンク屋が協力したのか。この場からさっさと去らせたいのだろうか。そもそもユニウスセブン跡で何故、遭遇したのか…ユニウスセブンで隠れて何かしてるのだろうか。
赤いMSは氷だけを置いてサッサと去ろうとしたが、マリューはお礼を言いたいと強く引き留める。礼は建前で相手の狙いを確認するためだ。キラが説得し何とか赤いMSはアークエンジェルの格納庫に入る。アークエンジェルの格納庫、警備の人員が配置されていた。
敵だと決まってないが場合によっては拘束しなければいけない相手、そんな赤い機体から降りてきた相手を見て…機体の色は趣味だと察する。服を見れば一瞬で察せられた。
出迎えたのはマリューとナタル、そしてムウ。
アークエンジェルのトップ陣。三人ともとても嫌そうな顔をしている。当然の話だがマリューの猫耳は既に外してある。赤いMSから出た相手をみてムウはやっぱりかという言葉を吐き捨てた。
「貴方ですか……」
「お久しぶりだ。…折角再会した祝いにウサギの耳と尻尾があるから君に渡そうか?」
「いりません!!」
赤いMSから出てきたのはシャアと名乗る男だ。
艦長のマリューは縛られ二十代でネコミミという辱しめを受けている。少し気後れした様子を見せる。ムゥは何か気に食わないのか険しい顔をしている。話でなく喧嘩になる空気があった。アークエンジェルで比較的マトモに対応できそうな首脳陣はナタルだけ、ナタルとしても関わりたくないが仕方なく…。
「物資調達のご協力には感謝します。何故此処に居るのかも気になりますが、貴方はジャンク屋ですか。……学生ではなかったのですか」
え、学生?こんなのが学生と名乗って学生と騙されたの?という視線がナタルに刺さる。ナタルは顔を少し赤くする。もちろん可笑しいとは思っていた。ただ初対面のあの時は関わりたくないなと正体を考えるのもいやだった。
「このMS関係でヘリオポリスの教授に学ばせて貰っていた事もある。なら大枠では学生の1種とも言えないか?」
「……」
平然と暴論をのたまう相手にナタルの頭は痛くなる
「それと連合ではジャンク屋と言えば印象が悪いと思ってね。隠すのも仕方ないだろう?」
「……まぁ、それは」
確かにジャンク屋の印象が悪いのは間違いではない。理由があっても騙された側としては気分は悪いが、嘘をつく理由として理解はできる。善意か怪しいが物資調達に協力してくれた相手に強く文句も言えない。
「キラくんに先程、貴方はシャアと呼ばれてるのを聞きました。貴方がヘリオポリスで名乗ったエドワウ・マスというのは偽名ですか?」
マリューが突っ込んだ
「偽名だよ。銃を向けた軍人さんに本名を名乗るのが怖くてね」
偽名を直接名乗られたムウは思う。
そんなわけねーだろ!と
「そうですか。…まぁそれはいいです。ヘリオポリスにいた貴方が何故此処に居るんですか。ジャンク屋の仕事としてですか?」
ユニウスセブンに墓荒しをしに来てるのかと暗に聞いている。ジャンク屋が此処に居る理由は他に考えられない。自分達も同じ墓荒しの立場だがそれはそれとして不快には思った口調だ。
事実はヘリオポリスのジャンク品を売りに来たのだが、売るものは連合の残骸、説明した方が悪く思われるだけだと詳しく説明はしないことにした。
「ジャンク屋の仕事で間違いない。ジャンク品を手にいれたからここの近くのジャンク屋に物を売りに来ていた。それと此方方面に向かう予定だった民間船もついてきて護衛みたいな仕事もさせられてるな」
詳しく話さなかったがムウは何処からジャンク品を調達したか察して不快そうな様子を更に強めた。
「…護衛ってそこのMSがあるからか?そのMSは何なんだ。ジンみたいだが少し違うな。ジャンク屋で開発したのか」
ムウが睨みながら聞いた。
「……」
赤い人が聞こえてないように無視をする。ムウの額の血管が浮かんで見えるようだ。情報を隠したい代物なのかと疑った視線を向けた。
「あのその機体はなんですか」
「ん、ただジャンク品として回収したジンをリペアして少し改造した機体だよ。前に君にいってた所持してるMSだ」
マリューが改めて聞くと隠すことは無いものだと言うようにアッサリと答えた。確かにジンの面影もあり嘘だと否定する要素はない。問題はマリューの質問には普通に答えた事だ。MSの事に関して隠したいからムウの発言を無視した可能性が無くなる。単純にムウを無視しただけとなる。
「このヘルム野郎、ブッ飛ばして良いよな」
ムゥのキレた様子を赤い人はまた無視する。殴り合いでも始まりそうな空気となりマリューはあわてて話す。
「MSを所持してる話しは聞いてましたが!MSを動かしてたとなると貴方はコーディネーター…だった…んですか」
話を変えるにしてもこれはダメだろう。途中でマリューは失言をしたと気付いたが後の祭り。既に一度キラがムウによりコーディネーターだとバレされて騒動が起きている。まぁ言わなくてもジンと似たMSに乗ってた時点でコーディネーターと他にも思われてたろう。
コーディネーターだと確認されても不和があるだけ、マリューはシャアをコーディネーターと思っても敵だとは疑ってない。敵ならヘリオポリスでストライクが既に奪われてるからだ。奪うきならネコミミ等やってるわけがない。亀の甲な縛りもするわけがない。ザフトのスパイ扱いで銃弾を撃ち込んでも良い気がした。
「いやナチュラルだが?」
コーディネーターブッコロと考えてても可笑しくない連合の艦、コーディネーターとバレるのはジャンク屋とバレるより不味い。と考えれば嘘自体は仕方ないと思ったが……笑うような言い方にイラッときた。
猫と亀(隠語)の26歳のマリュー、四捨五入したら三十路のマリュー、二つほど復讐したい理由があるので、少しだけ意趣返しをすることにした。
「そこのジンの改造機のMSを動かしていたんですよね。もし貴方がナチュラルとすれば何故MSが動かせているんです……まさか、ジャンク屋ではナチュラル用のMSのOSが既に完成しているとでも?」
あり得ない嘘つくならもう少しマシな嘘つけやボケ(意訳)と目と声が言っている。
軍人のムウでなく民間人でコーディネーターのキラが機密の塊のストライクに乗ってる理由は、ストライクのOSがナチュラルには使えないモノだからだ。
ストライク含めた連合のMSはナチュラル用のOSの開発をしているがまだ出来てない。開発が困難で複数の国が集まった連合ですら今だ開発出来てないナチュラル用のOS、そんなOSが民間で開発されてる訳がないと考えるのは当然だ。 ……ストライクのOSを瞬く間にプログラし直した学生が居るが、まさかナチュラル用のも造れるなんて思うわけもない。
「…少し特殊な出所のOSだがナチュラルの私でも動かせるモノだよ」
まだナチュラル用だと言い張る相手にマリューは少し考えてから言った。
「なら、そのOSを見せてもらえませんか」
ナチュラルが使えると信じてはないが今は艦長をしてるがマリューは技術者だ。技術者としてジャンク屋ではどんなOSを使ってるのかは気になる。絶対に見たいという思いもないが、二回の屈辱行為を受けさせた相手に遠慮する気になれない。言ってみるだけタダだ。
「別に私はかまわないが、キラくん良いか?」
「え、はい」
キラをチラリと見て躊躇いがちに頷くのを確認する。造ったキラが良いと言うなら問題ない。
「なんでキラくんに…あぁそう言えばキラくんが彼のMSのOS造りに関わってたのね」
マリューはヘリオポリスで話していた事を思い出す。
忘れてたなら思い出させたのは失敗だったかと思う。キラのOS作成能力は異常で隠した方が良い代物。……そう言えばキラはストライクのナチュラル用のOSを造ろうか試してないんだろうか。ナチュラルが動かせるならストライクに乗らなくて済むのに
「キラくんが許可するなら見るのに文句はない。武装が使えない戦闘に対応してないOSだから見ても意味はないと思うが」
「戦闘関係は肝心な所でしょう?キラくん本当に武装が使えないの」
「…必要ないからって言われたので」
「なんでそんなモノを」
OSがそんなモノ扱いされたが、キラとしてはストライクにプログラムしたOSよりも自信が持てるOSだと思っている。出来云々の話でない。誰かを傷つけない戦闘用を目指していないOS。翻ってストライクの戦う為のOS。キラにとって戦えない物の方が良かった。
「何でもなにもこのMSを戦闘に使う予定がなかったからだよ」
別に人を傷つけるのが嫌だと思った訳でもない。ただ本気で戦闘に使う予定が無いと容量削減に省いてももらっただけだ。
「ジャンク屋だから戦闘じゃなくて作業用の機械として使うつもりのMSなの……?それなら戦闘に使えないOSなら作るのも…」
正解は観賞用、観賞用だと思うわけがないか。
「なんだよ戦闘に使えない役立たずOSなのかよ。ナチュラルに使えるOSなら俺もMSに乗れるんだって期待したのに損したな」
鼻で笑うように言うエンディミオンの鷹。役立たず辺りはわざとらしく赤い人を見ながら言っていた。
「軍人が民間人に期待するのが間違いだと思うがね」
「「「………」」」
痛い発言で返された。
普通なら其処まで気になる発言でもないが民間人に期待するな……アークエンジェルはキラに頼った状態で此処まで来たので、マトモな良識が有れば民間人の無関係な子供を戦わせてる事に罪悪感を持つ。
「あ、あの…そろそろ救命挺の確認をしませんか」
キラは空気を読んだのか放置されてた救命挺に意識を向けることにした。
「え、ええ、そうねキラくん、あれを放置したままなのはダメね」
こんな時に救命挺を持ってきた事に文句を言いたいナタルたちなども、話が逸れるのはありがたい。キラに助け舟を出された事には心情的にダメージはあったが
「さて中身は何かしら…」
プラントの物らしい救命艇。見付かった場所も人が来るとは思えないユニウスセブン跡地、何かあると銃を持った軍人が周りを取り囲む。嫌な気配を感じたシャアは一番離れて立っていた。
「ここまで警戒する必要はないような…」
キラは離れている赤い人を不思議に思い傍により話しかけた。
「どうだろうな。何故か私はあの中身はとてつもなく危険な予感がするんだが……」
シャアからこう言われるとキラも少し警戒した目で救命艇をみる。ハッチが開き中から出てきたのは…人じゃない。生き物でもない。
「てやんでい」
ピンクの玉?
オモチャ?
ピンク色の丸い物体は色を除くと、シャアにはとても見知ったモノ。色とサイズが違うがガンダムの主人公の間近にあるマスコットみたいな物か。会社の顔みたいなものか。ハロだ。
キラが主人公であるのでやってきたのか?
これで終わりでも良かったが次が出てくる。次もピンク色。長いピンク色の髪。染め上げた様に見えないピンク色の髪、ピンクの髪で産まれる人間はいない。ピンク色に産まれる様にコーディネートされたコーディネーターと一目でわかる(アニメ的なモノだろうか?)。コーディネーターだとわかる…と言っても危険だと思われなかった。
「あらあら、ピンクちゃん」
相手は少女。
それも容姿が良いコーディネーターの中でも中々お目にかかれないクラスの美少女だ。年齢はキラと同じぐらいか。服装もヒラヒラした可愛らしいモノで、危険どころか危険に襲われる側にしか見えない。警戒していたマリューたちの気が更に抜けていた。
出てきた少女は不思議そうに周りを見ている。銃を持った軍人に囲まれてるのに危機感が薄すぎる様に見える。保護欲が刺激される姿だ。
誰も少女を危険だとは思えていない。
ただ一人を除いて…
「………」
それを見た瞬間にシャアの全身に鳥肌が立つ。これ以上ないほどの本能からくる警戒音。ストライクの当たれば一撃で死ぬビームライフルで狙われた時と同じ感覚…いや、それより酷いかもしれない。
不快な感覚を除いても、少し考えれば救命艇から少女が一人で出てくるのは不自然だろう。
「あ」
重力が薄い格納庫、人は浮いてしまう。救命艇から出ると少女は宙に浮いて流されるように流される。方向は一番離れたキラとシャアの間辺り。どちらかにぶつかる。美少女とくっつけるのを避ける男は居ない。普通なら…
「すまない」
「え!?シャアさん!?」
近くに居たキラを盾にする。シャアには美少女でなく補食対象を見つけた蛇が近づいてくる様に見えたからだ。
少女はキラにくっついた。
「あら?あらあら…此処はザフトの船で無いんですか」
キラは腕の中の少女の惚けた発言。悪意を感じず保護欲を刺激される少女の姿に赤い人は胡散臭いと感じる。仮面付きのヘルムの人間に思われたくないだろう。
「ラクス…クライン…クラインって、まさかシーゲル・クラインの…!?」
「はいシーゲル・クラインは私の父です」
「ぷ、プラント議長の娘……」
艦長という立場でも場所を考えずに頭を抱えたい気分か。あのユニウスセブンで撃破されたジンは彼女を探しにきたと確信できる重要人物。
地球にNジャマーを投下したエイプリールクライシスと呼ばれる人災、経済を破壊して人類を何億と死なせたプラント党首の娘。プラントでは歌手アイドルな美少女。立場は民間人たが民間人と認識が持てるわけがない。
そんな彼女の居るのは連合の艦のアークエンジェル、プラントに対して多かれ少なかれ気が立っている乗組員しかいない。ラクスは美少女。アークエンジェルなら何が起きても隠蔽できる。何をされてもまったく可笑しくない。今なにもなくても連合勢力に連れ帰ったらどうなるか。
連合の艦で正体を名乗れば危険なのは子供でも判る筈だ。なのにラクス・クラインは平然としてる様に見える。天然なのだろうか。天然でそこまで危機感が無い事はありえるだろうか……?
いや、きっと心情を隠した演技か?演技だとすれば、行動も計算ありか。例えば救命艇からハロが最初に出てきたのも偶然でなく意図的か。危険がないか調べるためか。警戒を緩めるためにわざと最初に出したか。そうなるとシャアとキラの方に流れたのも偶然とは思えない。あの場でシャアとキラだけがこの艦でコーディネーターに敵意がなく戦闘力もある。一番身の安全をはかれそうな相手だと瞬時に見越された?
有名であるなら名前についてはどうせバレると先に名乗っただけか。計算高い演技の上手い少女、疑って見ればそう見える。まぁ、もし演技としても、連合艦みたいな危険地帯で身の安全のために演技をするのは悪いことではない。
不貞寝をしたいのを我慢した様なマリューが何故救命挺に乗っていたのか聞いた。
「ユニウスセブンへは慰霊の為に来てたのですが、船が攻撃を受けて私は他の皆様に誘導され一人だけ救命挺に乗せられたんです」
「…そうだったんですか」
一人だけ救命挺に乗って助かった?
いや
可笑しいだろう。
何で助かったのはラクス・クライン一人だけなのか。船に乗ってたラクス以外全員が残った?何故ラクスと一緒に逃げようとしなかったのか。何故ラクスだけ救命挺に乗せられたのか。他が全員戦闘要因だったわけもないだろう。非戦闘員もいただろう。ラクスを除いて他の非戦闘員は逃げる間もなく全滅したと言うんだろうか。
一人助かったのも気になるが……ラクスの態度の方も気になる。プラントの船が攻撃されたとなると攻撃したのは連合か海賊。
攻撃したのは連合の可能性がある。なのに連合の船に乗って恐怖した様子を見せない?乗っていた船が無くなって一人だけ助かって連合の船に乗って……不安でも恐怖でも怒りでも何かしら負の感情を見せるのが普通ではないだろうか。悲しみの表情は見せたがそれだけ、その認識の上で天然少女と言った表面を見せられたら演技にしても不気味過ぎた。
「……」
「あら、其方のヘルムをした赤い方はどちらに?」
コッソリと赤いMSに向かう赤い人をラクスが見つける。全員が視ることになった。
「……私は知り合いのよしみで少し寄らせて貰っただけの一般人でね。用事も終わったから去ろうとしてるだけだよ」
「そうなんですか…」
去って欲しくないと言いたげな残念そうなラクス、美少女から去って欲しくないと言う態度に、早く去ろうと足を速める。男としてあるべき正反対の反応。まさか女の子が嫌いで好きなのは…そう言えばさっきはキラ(美少年)の近くに!…何か変な思考が一部から
艦長かナタルが止めそうだが、ナタルとしては素性の怪しい自称ナチュラルに居てほしくない。赤いMSも戦闘が出来ないOSらしいので戦力になる訳でもないと思ってる事も大きい。
艦長は単純にラクスの事で頭を痛めていて反応が遅れた。
「ははは、待てよ。そう慌てて帰ることも無いだろう。ゆっくり氷を運んできてくれた礼をさせてくれよ」
笑いながらそう言ったのはムウ、逃がさねーぞテメーはと言う強い(負の)意思がこもった目をしていた。物理的にも逃がさないと肩をとても力強く掴んだ。見てると不快感がありサッサと何処かに消えろという思いも深くある。だが自分でも良くわからないほどに苦労に巻き込みたいという真心もあった。
「……………」
「……………」
赤い人と連合のエース。
お互いの口元だけは笑っている。
…仲が良さそうだ。
「イヤイヤ、折角のお誘いだが、一応護衛もしてると言ったろ。護衛対象らしい相手をあまり長く放置しておくのも問題でね…」
「その護衛対象てのもどうせなら此処に呼べばどうだ」
ムウは護衛の話から嘘だと思ってそうだ。
「何でだ。そんな訳に…いや別にいいか。君達と行き先は同じだったか」
「ちょっと待て、なにか判らんが……やっぱ連れてくんな。面倒な予感がしてきた」
シャアはその言葉を聞いて直ぐに民間船を連れて来ようと決意する。
それから暫く後、
「サイ!貴方なんでここに!?」
「ふ、フレイ!?き、君こそなんで、ヘリオポリスに居たんじゃ」
「私は連合の人と一緒にパパを迎えに来たの!」
連合のお偉いさんのお嬢様と婚約者の男子学生
「フラガ大尉…ご無事だったんですね」
「あ、あぁ」
救助せず置き去りにしてしまった連合兵士(複数)。
「ら、ラクスさま!?なぜラクスさまが連合の船などに!?」
「………」
捕虜にされたザフト兵士と反応が判らないピンクの少女。
「なんでお前がここに!?」
「君は…へリオポリスでシェルターに入れた人だよね。君こそなんでジンに!?」
オーブのお嬢様に主人公疑惑ありの少年、モノを売りに行ってた輸送艦も一緒に戻ってきて、アークエンジェルに集まりワチャワチャしていた。
「連れてくんなって言ったよなぁ!!なんだよこの面子は!予想通り面倒な事に成ってるじゃねーか!」
「イヤイヤ面倒とはなにかね。連合の人達とザフトの捕虜だよ。ついでに連合側の事務次官の御息女だよ。完全に君達の領分だ。送る義理もないのに此処まで届けたんだ君達が感じるべきは恩だろう。文句ではなく礼を言うべきじゃないかな」
「恩の押し売りすんな糞野郎!」
「丁寧な礼をありがとう。では改めて私は去らせて貰う」
「まて!押し付けて去るな!!」
「押し付けるも何も元から大体が連合側が何とかする責任がある相手だろう。私にはまったく関係ない」
「連れてきたならお前にも責任あるだろ!」
「一切ない」
男達が仲良く会話をしてると、何故か頭痛がするのか額を押さえたマリューが会話に入る。民間船に救助した連合兵士が乗ってると聞いて、アークエンジェルに乗せたらこんな事に…
「せ…せめて艦隊と合流して厄…お客さんを向こうに送るまでは居てくれないかしら…」
「何故向こうに送るまで」
「色々と見張らないといけない相手が増えたから非常に人手が足りないのよ」
「人手なら部外者に頼まなくても連れてきた連合の兵士も居るだろう」
部隊を全滅された連合の兵士に民間人の向こうのトップの娘が一緒。関係あるか分からないが民間船で捕虜だったザフトの兵士に打撲痕がある、戦場でついた傷なのかは不明。ラクスがどうなるか。
「……問題を起こさない様に見張るのを手伝ってほしいの。其れぐらい手伝ってくれても良いでしょう。もうすぐ合流する艦隊と合流するまでの間で良いですから…」
「其ぐらいならと言いたいが、此処に居ると巻き込まれそうで嫌なんだが………まだザフトに追われてるんだろう。合流前に襲われるんじゃないか。それに私が居るのは問題では?」
「大丈夫です。襲われても…襲われる場所が悪くなければこの艦の速力なら交戦せずとも逃げきって安全に艦隊と合流できます。それと貴方が居る事については…ジャンク屋でしたら、恐らく大丈夫です」
嘘をついて無いとは思うが……なんでこう駄目そうに聞こえるのか。
実際にマリューの発言はフラグだったのかもしれない。
「…襲われるのは合流する艦隊の方だったか……」