悟様、いい加減にしてください   作:木野兎刃(元:万屋よっちゃん)

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交流会ですね、悟様

七海は激怒した。必ずやあの邪智暴虐な白髪無限馬鹿を取り除かねばならぬと決意した。

 

綱時の予想通り一年生は交流会の参加メンバーとして登録されていた。元々綱時からの警告で心構えをしていた七海と灰原だったがそれを知らされたのが当日とあっては七海の怒りも確かなもの。

 

流石の夏油もフォローに回る不始末である。本来なら事前に連絡するのだが、悟が一年生の参加を提案した為悟から伝える事になっていたというのに忘れていたのが悪いのだが。

 

 

「いやー悪いね、七海。これも経験だから」

 

 

「もういいです、今更ですので。それより離れてくれませんか五条さん。鬱陶しいです」

 

 

「うんうん、調子が良さそうで頼りになるねぇ。これで今年はサボっても問だ…………ゲフンゲフン」

 

 

「ちょっと悟。おおっぴらにサボるとか言ってはいけないよ。それはそれとして今年はスマブラにしないかい?桃鉄99年は流石にキツい」

 

 

「スマブラ⁉︎良いですね楽しそう‼︎交流会終わったらみんなでやりましょう‼︎あ、京都の人達も一緒にやったら楽しそう‼︎」

 

 

厄介な場に引き摺り出された後輩を余所に堂々とサボる宣言をする悟と夏油。夏油はともかく悟と付き合いの長い綱時はもう諦め悟りを開いたかのようなアルカイックスマイルを浮かべているが、七海の機嫌の悪さは視線だけで誰かを呪殺しかねないほどだ。

 

そんな様子を見て笑おうと思っていた悟と夏油だが、フリスビーを加え尻尾を振りまくる大型犬のような灰原に流石のクズ2人も何故か申し訳ないという気持ちが沸き起こった。

 

 

「おー、東京校の皆さんお揃いやないの。お出迎え感謝するで」

 

 

綱時達と似たような制服に身を包んだ8人が現れた。その先頭にいるのは禪院当主、直毘人の息子である禪院直哉。金髪にピアスと格式高い禪院家にしては珍しい破天荒な出立ちだが、歴とした禪院の次期当主候補である。

 

 

「別にてめぇを出迎えてねぇんだよ。引っ込んでろ雑魚」

 

 

「悟からしたら大抵の奴は雑魚になるからね、あまり雑魚っていうのは控えた方が良い。本人が自覚してるんだから言っては可哀想だろ」

 

 

「五条の坊ちゃんと一般上がりは口が悪くて敵わんなぁ〜。綱時もそう思うやろ?」

 

 

悟と夏油は本気で直哉を嫌っているのか視線に殺気が篭っている。

 

直哉は肩をすくめながらおちゃらけた様子で綱時と肩を組もうとするがスッと躱す綱時。そんな綱時に青筋を浮かべつつも笑顔を崩そうとしない直哉。

 

 

「なんや、ジブンボクに対して失礼過ぎやあらへん?家来の分際で調子乗るなや」

 

 

「直哉様、一つ勘違いをされているので訂正を。源が仕えるのは御三家の当主の皆様です。なのでこの場においては直哉様よりも悟様を優先します」

 

 

「あ``?ジブン良い加減にせぇよ」

 

 

「やーい、やーい綱時に振られてやんのー‼︎この前冥さんに振られたからって、男に手を出して振られるとか傑作だな‼︎」

 

 

「本当にブチ殺したろか‼︎」

 

 

「綱時に負けてるくせに俺を殺すのは無理あるでしょ。お前が禪院の当主候補とか流石の俺でも禪院が可哀想になるわ」

 

 

「禪院くん、マジでやめよ‼︎交流会まだ始まってないから‼︎これ相手の挑発だから‼︎冷静になって‼︎」

 

 

「ボクは至って冷静や。冷静にあいつらブチ殺したんねん」

 

 

「全然冷静じゃないってそれ‼︎まじで落ち着いてぇ‼︎」

 

 

青筋を浮かべるどころか、怒髪天をつく勢いな直哉。他の京都校の面々が必死に止めようとしている。雰囲気はまさに一触即発なものだが、悟はただ1人ゲラゲラと笑っているというカオスな雰囲気となった。

 

暫くすると、京都校の楽巌寺と東京校の代表として夜蛾が現れ交流会のルールを説明する。

 

ルールとして特にこれといって変わった点は無く例年通り、森に放たれた呪霊を時間内により多く祓った方の勝ちというもの。

 

30分の作戦タイムを挟んだ後にスタートとなる。両校、というより直哉が一方的に睨んで来ているだけなのだが睨み合いながらも作戦室へと移動した。

 

 

「という訳で、今回の団体戦は一年に仕切ってもらうから。ほら、綱時仕切れよ」

 

 

「ほら、これも経験だしね。自主性を育む為さ。悟、この前やった時にシャッフルしてるからそれはもうしなくて良いよ。カードを配っておいてくれ」

 

 

「よろしくー」

 

 

作戦会議とはなんなのか、自主性やなんだと言っているが既にウノをしようとしている上級生達に七海の視線は絶対零度のそれである。

 

灰原は自分達が頼られてると嬉しくなったのか、ストレッチをしながら息を巻いていた。

 

 

「直哉様は僕が抑える。七海と灰原で呪霊を祓ってくれ。呪霊の索敵と連絡は夏油先輩から呪霊を借りてくれ」

 

 

 

「「了解」です」

 

 

試合前に悟があれだけ煽ったのだ。あの様子なら呪霊を無視して突っ込んでくるというのは綱時でなくても七海や灰原には予想出来ていた。

 

 

今の自分では御三家として訓練や実践を積んできた直哉には勝てないと七海も灰原も分かっている為、直哉は綱時に任せる事にした。

 

直哉を無視して3人で呪霊を狩る事も出来るが、万が一直哉が呪霊を優先若しくは七海と灰原を狙ってくる可能性は否定出来ない。

 

どのみち直哉を抑える役目が必要になる。

 

 

「悟さんと夏油さんは家入さんの護衛で。夏油、ん、弱くて構わないので索敵に向いてる奴を何体か貸してください」

 

 

「ほい、アガリ‼︎」

 

 

「構わないよ。おっと、悟。ウノと言っていないからカードを引くんだ」

 

 

本来ならばそういう役目を悟達が担うべきなのだがこの通り、上級生組はやる気が無い。回復役で非戦闘員の硝子の護衛としては過剰過ぎるのだが、頼れない以上直哉と戦うのは綱時しかいない。

 

 

「そろそろ時間だね。呪霊は………こいつらで良いか。七海、灰原。呪霊を見つけたらこいつらが教えてくれるけどこいつらは戦闘力無いから気をつけなよ。おっと悟、ドローフォーだ」

 

 

夏油の背中から数体の呪霊が飛び出す。出てきた呪霊はどれも小さく戦闘に向かないのは見てとれた。

 

 

「よし、行くよ。2人とも気をつけて‼︎」

 

 

「任せてよ‼︎七海より多く祓っちゃうよ‼︎」

 

 

「灰原に負けるつもりはありません。綱時、ご武運を」

 

 

綱時達が作戦室を飛び出すと七海と灰原の周囲を飛び回っていた呪霊達も一斉に飛んでいった。

 

こうして、東京校と京都校による交流会が幕を開けるのだった。




本来、御三家である直哉君は高専に通う必要は無いですが、暇潰しと交流会に出る綱時にダル絡みする為に入学してます。多分そのうち自分から退学する
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