鉄条網を切る   作:リボルバー・ハト・オセロット

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完全自己満だったのでチラシの裏に投稿したはずがなぜか通常投稿になっててコメントきてめっちゃ驚きました。嬉しかったです。

せっかく通常投稿になったのでしばらくはこのまま進めようかなと思ってます。一ヶ月に一話進んだら良い方と思っていただけると幸いです。

追記)続いたので若干タグ変えました


始動

 さて、僕のオリジンについて話し終えたところだが今の高校三年生のところから僕の物語を話始めても少しばかりキリが悪い。僕がどんな準備をしてきたかを知ってもらうためにも、僕が高校二年の時の出来事から話を始めよう。

 

 ここからは基本的に止まることはない、どうか眠らないで聞いてくれよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁぁぁぁ…」

 

放課後、教室の窓から外を眺めながら明人はため息をつく。

 

(全く、学校というのは知識を取り入れる上ではこの上ないくらい素晴らしい場所だが、いかんせん既知の知識だと飽きがくるな。さっきまでやっていた授業の範囲も小学生の頃に既に終えている。図書室も読むペースは落としたもののあと一カ月もあれば読破できそうだ。)

 

「暇だ…」

 

「おい明人!そんな眠そうな顔してるなら俺たちと体を動かさないか、サッカー部はいつでもお前を歓迎するぞ。」

 

サッカー部に所属している佐野が声をかけてきた。

 

「またその誘いか、いい加減しつこいぞ。去年から言われてきたが最近はあまりにも多すぎる。それに進級したてのときは『今年も優勝だぁ!』なんて言ってたじゃないか、何か理由でもあるのか。」

 

「実は…その…」

 

佐野がもじもじとして明人がもどかしく思い始めると周りの女子が答えてくれた。

 

「佐野君、期待の一年生の勧誘に失敗してその代わりとなるような人を探してるんだよ。ねー佐野君」

 

「なっ!そっ、そんなんじゃねぇよ。決して明人が必要なくらい今のサッカー部の状況がやばいって訳じゃないんだからな。」

 

「ならそれでいいじゃないか、僕は僕で忙しいんだ。その勧誘の熱量は期待の一年生に向けてくれ。」

 

「忙しいって言ったてお前ほとんど科学部に顔だして無いじゃないか。それなら運動部で少しでも体を動かした方がよくないか?」

 

「私もそれは思う。神崎君なら運動部に入っても工藤君と同じくらい活躍できると思うよ、それに頭もいい分今まで以上にモテると思うしなんで入らないのか不思議なくらい。」

 

「工藤?」

 

聞き慣れない名に疑問をもつ。

 

「佐野が勧誘してた期待の一年生だよ。サッカーがプロ並に上手いって評判だったから誘ったけど『俺探偵目指してるんで!』って断られたって話で今では有名だね。その時の熱苦しい佐野と爽やかイケメンの工藤君の対比が面白いってことでね。」

 

そんなことかと思い明人は佐野にハッキリとNOの意思を突きつける。

 

「…僕が運動部に入りたくないのは練習に行かないと絶対に何か言われるからだ。仮に僕がどれだけサッカーがうまかったとしても、練習に参加しなきゃチームの輪が云々って言われるだろ?それがめんどくさい。そういった意味では科学部はいいね。この学校では元から幽霊部員が多い部活だ、休んでも特に何も言われない。それに僕は去年の実績がある分余計にサボれる。というか僕は多少運動ができるとはいえサッカーは未経験だぞ?本当にやめておいた方がいい。」

 

「そうそれ!去年の科学部の発表すごかったよね。私感動した記憶があるもん。…でも明人君がサボらずに最初の方から参加してればあれよりいいものができるんじゃないの?」

 

明人は去年、科学部の技術工作部門において全国最優秀賞を受賞していた。彼女はそのことを言っているのだろう。

 

「何言ってるんだ?可哀想じゃないか?」

 

これにクラスのみんなの頭の中に?が浮かぶ。それを見て明人が言葉を続けた。

 

「僕が最初から参加していたら地区大会どころか全国大会すら出来レースさ。実際去年はそうだっただろう?そんなの他の学校が可哀想だ。例えるならミニカーをロードローラーで轢き潰すようなものさ。だから僕が参加するとしてもそれは審査書類を送る1日前ぐらいかな。既に部員が作ったものを僕が魔改造するぐらいが良いハンデだ。」

 

これ以上話していても同じような流れが繰り返されるだろう、そう思い明人は鞄を手に取り席を立った。

 

「さて、僕は忙しいからこれで帰るとするよ。じゃあな佐野、その工藤とかいう奴の勧誘頑張れよ。」

 

 

 

 

 

 家に着いた明人は手を玄関についている黒いパネルに手をかざして鍵を開錠する。

この家は明人が会社でそこそこの収入を得られるようになった時に実験室を兼ねられるよう建てた家で、最新のセキュリティが搭載されている。それらは全てJ.A.R.V.I.S.(ジャーヴィス)によって管理されており、明人の許可なく侵入することはまず不可能である。

 

 

 学生服から楽な服装へと着替え地下に降り、指パッチンでジャーヴィスを起動した。この地下には明人の技術の全てがあり、この地球で最も科学的に発展している場所はここと言っても過言ではないかもしれないほどの空間である。

 

起動されたジャーヴィスがホログラムとして明人の座る椅子の前に出現した。

 

「さてジャーヴィス、始めるぞ。ただの言語インターフェースだった君もプログラムを組んで約10年、ラーニングに莫大な時間を使った君は今ではビジネスでも超一流。アイデアや発想力ではもちろん僕には劣るが並大抵の人間では君と勝負にならない。そして僕も高校生になり、ある程度の金を得る手段を持ち、一人暮らしになったことで自由に行動できる。準備は整った、奴らを潰す。…だが、僕は今となっては大勢の社員を抱えているし友人もそこそこ多い。彼らに迷惑をかけることだけは絶対にあってはならない。だから期限を決めた。3年だ、3年以内にカタをつける。」

 

『了解しました。それでは手始めに何をしますか?』

 

「まずは情報集めだ。もちろん僕たちも今までに色々調べてきたが、100%正しいと言える情報は僕にとってはトラウマ物の監視カメラ映像から割り出した特徴と、父さん達に接触してきた会社との通信履歴だけ。君の力を借りて同様のケースから犯罪シンジケートである可能性が高い事もわかっているが確証ではない。」

 

『つまり何を?』

 

「どこからでもいい、少しでもそれらに関連があると思った情報を片っ端から集めてきてくれ。本当にどこからでも構わない、今はとにかく量が必要だ。」

 

『造作もありません。少し時間をいただきますがよろしいですか?』

 

「あぁ構わない。時間はまだまだある、焦らずやろう。1週間後にデータを見よう、それまでには頼む。」

 

『わかりました。明日にはホログラム技術貸与についての社内会議、明後日には貸与先である海外の映画監督との会議があります。今日は早めに休まれるのが良いかと。』

 

「わかっているよ、それじゃあな」

 

 

 

 

 

 

 

「アメリカの太陽は眩しいな。」

 

翌々日アメリカに渡った明人は空港を出てサングラスをかける。

 

そこには一人の男性スタッフのような人が明人に向かって呼びかけていた。

 

「I've been waiting for you .How should I address you?」

 

久しぶりのアメリカということもあり、脳内で言語を英語に切り替えるのに時間がかかる。

 

「あー、すまない。英語で話すのは久しぶりでね、僕はそのまま明人で大丈夫だよ。」

 

「そうですか、それでは改めて。お待ちしておりました明人様、会談先までお連れいたします。」

 

丁寧な対応で迎えられた明人はそのスタッフに乗せられて、監督の家に直接向かった。

そしてその中には監督と、女性が一人。彼らを見て明人は言う。

 

「あー、こんなガキが来たと思われるかもしれないがこれでも僕本人がきたんだ。名刺でも渡せば信用してもらえるかな?」

 

明人は大事な取引の際は本人が直接行くようにしている。この監督は明人の好きな『Go to the future』シリーズの監督ということもあり尚更だ。

 

「いや結構、噂は存じておるよ。Beyond Industriesのトップは正体不明、基本的には名前しか公表されていない。デカいイベントさえも顔を隠して出演するから社内ですら直接顔を見たことがあるのは僅かだともね。わしらを前にしてもサングラスかけたままで顔が半分は見えないが、こうして本人が直接きてくれるだけでもありがたいことじゃ。君がまだこんな子供かつ傲慢だとはおもわんかったけどな。」

 

少し嫌味を言いつつも明人のことを快く受け入れる。

 

「学生の身分なんでね、舐められない為にも態度はでかくさせてもらってる。それにこんな大企業の社長が高校生なんてバレたらマスコミがうるさいからな、サングラスをかけて少しだけだが顔を隠してるとはいえ、余程の取引先じゃないと俺は顔を出さないよ。それはそれとしてこちらの美しい女性は?」

 

そう言った明人の視線の先には一度はテレビで見たことのある顔の人物がいた。

 

「おっとそうじゃった。今回の主役のクリス・ヴィンヤードじゃ。わしらがお主の技術を使って撮影したいシーンに多く関わるのが彼女でな、役者代表としてきてもらった。」

 

「お会いできて光栄よMr.神崎。日本人だと聞いていたけれど流暢に英語を喋るものだから驚いたわ。そして今回の技術協力に感謝するわ、ありがとう。」

 

「これはこれは、私もお会いできて光栄ですよMs.ヴィンヤード。」

 

ヴィンヤードは握手を求め、明人もまたそれに応じる。

 

「実はお主の社の技術を使おうと発案したのは彼女でな、以前エキスポでお主の発表を見た時にこれは使えると思ったらしい。」

 

「あぁ、あれに来てくださってたのですか。そして映画界で一番早く私に声をかけるとは中々の慧眼をお持ちの様子で。まぁそれはさておき話を進めましょう。」

 

もう少し話をしていたい気持ちもあるがあくまで今日の目的はビジネスだ。用意された椅子へと座り改めて二人と向き直る。

 

「今回の技術貸与のこちら側の目的としては民間での使用データの収集です。もしここがうまく行ったらこの技術をより一般的なものとして展開していきたいからですね。そのためそちら側で作られたホログラムのデータを実際に表示する際に、その使用されたホログラムデータが我が社のもとに来ることになります。ですので万が一にもあり得ませんがこちら側から映画のデータが外部に漏れてしまうということがあり得るわけです。繰り返し言うようにそんなことは決してあり得ませんが、それを許容できると言うなら貸し出しましょう。」

 

「そんなことわかっとる。もちろんYesじゃ。」

 

「それなら良いでしょう。あとこれは当然の話ですがこの機材は撮影場所以外にはもって行かないようにしてください。盗まれたら大変ですからね、これは色々悪用できてしまいますから。それじゃあこれから使い方を説明します。ヴィンヤードさんも聞いていてください。仕様上、演技の際にホログラムがブレると困ると思いますので。」

 

「えぇもちろんよ、監督はあなたのことを傲慢と称していたけど根は真面目なのね。」

 

「仮にもでかい取引先ですからね、ビジネスの時は真面目になりますよ。それに僕は条件次第ですが基本的に仕事は断りませんし。」

 

「へぇ、そう……。」

 

それを聞いたヴィンヤードは微かに笑っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

1週間の滞在の後、明人はジャーヴィスからの報告を聞いている。

 

「さて、どうだジャーヴィス?」

 

『ご両親の亡くなられた事件が発生したアメリカを中心に巨大犯罪シンジケートに関する情報を集めました。FBI CIA その他各国刑事組織にアクセスして入手。』

 

「よし、展開しろ。」 

 

そういうと明人の前にファイルの形を模した大量のホログラムが現れた。

 

「やはり量が多いな…。ここ5〜10年でできたと思われる団体の情報を消せ、奴らは少なくとも父さん達を殺した頃には組織として盤石な体制を持っているはずだ。そんな10年以上は余裕で越してある世界的犯罪組織などそう何個もあってたまるものか。数はだいぶ絞られるはずだ。」

 

そういうといくつかのファイルは消えていき、残ったファイルが三つの大きな塊としてまとめられる。

 

『絞り込みました。残った情報からデータを3つに分類します。1つ目はアジアに存在する巨大マフィアチームに関する情報です。ですがその組織の取り引きの記録なども残されており捜査はかなり進んでいる様子。』

 

「違うな、他は?」

 

「一つはヨーロッパを中心に活動する反政府組織、もう一つは活動場所が点在している組織です。」

 

「後者の方の情報をよこしてくれ。」

 

活動場所の情報から明人は後者の方を選択する。

 

「昔から存在は認知されてきた巨大犯罪シンジケート…、その構成員は好んで黒の服を着用する…、幹部は酒の名前。…警察組織から集めたにして情報が雑だな、ネットの都市伝説と言われた方が納得できる。ということは…」

 

『おそらく情報の秘匿性が高いのでしょう、今回私の捜索範囲は私が侵入したことにバレない範囲にとどめました。私が侵入したことがバレるかもしれませんがもう少し詳しく調べましょうか?』

 

明人の言葉にジャーヴィスが続けて言う。

リスクを恐れていては何もできないと思い明人はジャーヴィスに命じた。

 

「…よろしく頼む。ただ多くの国に喧嘩はふっかけたくない、標的はFBIに絞れ。父さんや母さんに関連する情報があったらそれも拾ってこい。」

 

範囲を絞ったためジャーヴィスが情報を持ってくるのにそこまで時間はかからなかった。

 

『より詳細なデータを入手。表示します。』

 

ジャーヴィスが持ってきたデータ一つひとつに今度は目を通す。

 

「なるほど、データの質が良い。やはりこれだけの組織となるとスパイはいるよな、そうでなければここまでの質は説明がつかない。余程優秀なんだろな、その人達の邪魔にならないように立ち回らないと…。このデータは…、この組織が関与した可能性のある事件か…。」

 

そこには数々の事件名がズラリと並んでおり、中には世界的に有名な事件もあった。

 

「NYの通り魔事件から国家転覆ものまで…たまげたなぁ。それにしても数が」 

 

多いと言葉を続けようとした明人は視界に入った文字に、思わず言葉を止めてしまう。

 

「神崎夫妻…殺害…事件。」

 

静寂が訪れる。明人はただその8文字に思いを馳せていた。

そしてその資料の詳細な部分を読み上げる。

 

「…神崎夫婦殺害事件。科学者である神崎真司氏と、神崎春氏が殺害された事件。当初は強盗によるもの被害と思われていたが、近年の犯罪捜査技術の向上から監視カメラ映像に何かしらの妨害を受けていた可能性が指摘され、現在は組織が手を下したものと見て捜査を進めている…。」

 

明人は黙り込む、そして再びその口を開いた。

 

「…見つけた、見つけたぞ!ジャーヴィス、CIAからも情報を抜いて良いぞ。なんならバレてもいい、今の僕は気分が良い!」

 

「ジャーヴィス、資料の中にこの組織が過去に関わった会社や団体の一覧表のようなものはあるか?」

 

『表示します。FBI、CIAから入手。』

 

明人は続けて命じる。

 

「このリストの中に父さんとの通信履歴が残っている会社と同一のものはあるか?」

 

「はい、5ページ3行目に確認しました。」

 

(…間違いない。やっとここまで来たんだ!)

 

「……情報を集めてくれた優秀な現場の人たちに感謝だな、その上の連中は少なくともセキュリティ強化は考えるべきだろうが。」

 

こう口にしたものの、ジャーヴィスに勝てるセキュリティなど存在しないだろうと明人は考えている。

 

「…それじゃあ、そうだな。父さんとの履歴が残っている会社と繋がりがある、今も存在してる企業をその資料を元に探り出せたりしないか?」

 

「少々お待ちを………国内では4件確認、どれも世間的知名度は低い企業です。最短のものですと米花町より950km地点の山奥に住所が登録されています。」

 

それを聞いた明人は壁にかけてある時計を見る。針は18時30分を指していた。

 

「…………ジャーヴィス、スニーキーを出せ。少し暗いが、ちょっとした遠足に出かけようじゃないか。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




アイアンマンMk.15 スニーキー

ステルス機能を持った潜入特化型アーマー。赤と金を基調とした通常のスーツとは異なり、青みがかったブラックが特徴のスーツ。『アイアンマン3』ではアイアンレギオンの内の一体として登場。また、ラストにトニーが爆発から逃げる際に使ったスーツもこれである。登場回数の少なさの割に見た目からスーツの中でもそこそこ人気が高い。



これから後書きにはこんな感じでネタがある限りは豆知識だったり小ネタだったりを書ければと思います。間違ってたらご指摘ください、すぐに修正します。

次のうちどれか教えて欲しいです。どの媒体か(原作やアニメなど)は問いません。

  • MCUは見てる。コナンは見てない。
  • MCUは見てない。コナンは見てる。
  • MCUもコナンも見てる。
  • MCUもコナンも見てない。
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