今回からbeyond industriesはBIと略します。
それと、サザエさん時空に入ったので、時間の描写は少し変になるかもしれません。当たり前っちゃ当たり前ですが、これからも基本的に最新話が最新の時系列になります。
天気がよく日がさすお昼時、阿笠博士と少年探偵団は近くのハンバーガー店に向かっていた。
「それにしても珍しいよね。博士がポアロではなくわざわざチェーン店のハンバーガー店に向かうなんて。」
歩美が疑問を口にする。
「株主優待券の期限がもうすぐで、使わんともったいないと思っての
ぉ。」
そう言って阿笠博士は財布から数枚の優待券を子供達に見せた。
「博士って株とかしてんのかよ。」
「老後の資産運用は考えとくもんじゃよコナン君。」
コナンが意外そうな反応を示すと、博士は得意げな顔で答えた。
「カブっあれか!あのカブか!カブはやっぱ煮物が一番うめぇよなぁ!」
「違いますよ元太君。博士が言っているカブは食べ物のカブではなく、お金に関する株のことですよ。」
小学生3人組の中でも1番頭の良い光彦が元太の間違いを訂正する。
「なんだ、食べれないのかよ。そう思わねぇかコナン?」
「ははは…」
「ほらあなた達、そんなに喋ってないで、店で迷わないように移動してる今のうちに何を食べるのか決めて起きなさい。…博士の分は私が選んでおくわ、これ以上メタボになっても困るもの。」
コナンは少し流し気味に対応すると、灰原に注意され、早く歩くよう促される。
店の中に入るとそこそこ繁盛しているようで、飲食スペースは満席で、持ち帰りの窓口にも、黒いパーカーを着た若い男とニットのガタイの良い男が待っていた。
「混んどるのー。持ち帰りになるかもしれんが大丈夫か?」
「僕たちは別に構いませんよ。ですよね。」
光彦がコナンたちに同意を求めると、問題ないというように頷いた。
「じゃあ儂がみんなの分をまとめて注文するから何にするか教えてくれんか?」
そう言って博士がみんなの分をまとめてメモにとり、レジに向かおうとすると、灰原が博士についていく。
「私も行くわ。博士だけだと勝手になにか注文しちゃうかもしれないから。」
コナンの目から見て博士はギクッというような反応をしていたので大方図星なのだろう。
二人が注文に行ったタイミングで、他の客もまた、店員に呼ばれていた。
「7番でお待ちのお客様お待たせしました〜。」
そういって若い男が商品を受け取りに向かったタイミングで
バン!
と銃音がなる。
「全員その場を動くんじゃねぇ!」
店中の客が音の方向へ見遣ると、そこにはマスクとサングラスで顔を隠した男が銃をもって入ってきていた。
「うるせぇ黙ってろ!とりあえず受付の女、レジにある金全部これに詰めろ」
そう言って強盗は袋を店員に投げた。そして博士と灰原、そして先程商品を受け取りに行った若い男の方を見てニヤリと笑い、強盗が彼らに近づいた。そして、僅かに反応が遅れた灰原の首根っこを掴む。
「キャッ!」
「このガキの命が惜しければさっさとしな。」
強盗は灰原を腕で抱え直すと、その頭に銃口を突きつけた。
「哀ちゃん!」 「灰原さん!」
「近づくんじゃねぇ‼︎おい!そこの若造、お前もだ!客の財布全部集めて俺たちについてこい!」
強盗はそう言って誰もいない方へ後退りすると、若いパーカーをきた男の方に回収用の袋を投げた。
しかし、若い男は足下に落ちたそれを拾おうとはしない。
「聞こえねぇのか!さっさとしねぇとこのガキの頭吹っ飛ばすぞ!」
それを聞いた若い男は、パーカーのポケットからサングラスを取り出してかけ、呆れたふうにしてこう言った。
「それ……僕に言ってるのか?」
これに対し強盗は怒りを含んだ声で言い返した。
「お前以外いねぇだろ!さっさとしやがれ!」
(犯人を挑発するなんて何考えてるんだあいつ…灰原に何かあったらどうすんだ!くそっ!犯人がキレちまってるせいできっと、麻酔銃の照準も合わせられねぇ!)
コナンが内心そんなことを思って焦っていると、コナンは例の若い男が一人で何か言ってるのを聞き取った。
「ジ──ヴ─ス、行─パ──ンの予測──。」
若い男は深呼吸をするような動作をして、強盗に向き直る。
「全く、さっきからうるさいぞ。公共の場では静かにしろと学校で習わなかったのか?その抱えられてるお嬢さんの方がよっぽど賢いと見える。」
そして続けて抱えられている灰原へも言った
「君、さっきからそのオッサンの声がうるさくてたまらんだろう。耳は塞げるか?塞いでおかないと鼓膜が破れるかもしれないぞ。」
若い男は右手につけた時計で遊ぶように、右手をよくいじりながら犯人を挑発していた。
(あいつほんとに何考えてんだ!あの拳銃は偽物だろうが、犯人が冷静さを失っている今の状況じゃ灰原も危ねぇ!)
コナンは犯人に見えないよう体の後ろで時計型麻酔銃の準備をする。
「ほら、塞ぎなよ?体勢的にきついか?でも塞いでおいた方が君の為でも─」
バンッ‼︎
犯人が天井に向かって銃を撃ち、銃声が再び鳴り響く。
至近距離での発砲音に灰原も反射的に耳を塞いだ。
「さっさとしねぇと本当にこいつの」
強盗が再び喋り始めると、パーカーの男はさっきまでいじっていた右手を、一瞬前へ突き出した。
「ウッ!耳が‥耳がぁ!!!」
すると突然、灰原を腕で抱えていた強盗が、話していた途中で急に拳銃と灰原から手を離し、両耳を押さえてうずくまった。その隙に灰原はコナンたちの元へ逃げ出す。
「哀ちゃん!」
灰原が子供達に保護されたことを確認した男は若い男は急に駆け出し、うずくまる犯人に向かって思いっきり蹴る。それで強盗は思わずのびてしまったようだった。
「こいつ…!」
すると、先ほどまで客として並んでいたガタイの良い男が、隠し持っていたナイフを取り出し、若い男に向かって切り掛かる。それは若い男にとって死角だった。
「あぶない!」
それを見ていたコナンは咄嗟に危機を伝えるが、若い男はまるでわかっていたかのように、死角にも関わらずその攻撃を避けてみせる。ナイフを持った男が若い男の前に出たことで、ガタイの良い男が若い男と向かい合う状況になり、ガタイの良い男は再び切りかかった。若い男はそれに対してカウンターの用意をする。
若い男は掌底をしようと、右手でナイフを持った男の攻撃に対し構えるが、切りかかってる途中、男は急に気絶するようにして倒れてしまう。
「あれ?」
若い男は何が起こったかわからないという様子で声に出し、困惑していたが、気絶した男に警戒しながら近づき、様子を確認する。
「…あの状況で寝れるってマジか、これは驚いた。」
若い男がそんなことを呟いているとき、コナンは内心ホッとしていた。
(灰原が無事でよかったが、あの男、俺が麻酔銃を撃たなければ直接犯人と格闘戦でも始める気だったのか?ともあれ、とりあえず犯人一名を除いてケガ人はゼロかな。)
コナンがそんなことを思っている時、若い男は、蹴ってやって伸びた男の方に近づき、近くに落ちていた銃を拾いあげて観察する。
「切り掛かってきた奴は突入指示用の仲間か。そしてやっぱり銃は偽物だったな、本物はこんなに軽くないし。どこでこんなの買ったか知らないが、せめて排莢式のモノにしないと撃ったときにすぐにバレるぞ。仲間だとバレていないやつがいるのに、わざわざ僕に回収の手伝いを頼むのもそうだが、詰めが甘いなんてもんじゃない。こんなことをしなければならないほど困ってるなら、もっと派手なことをやればいいものを‥。まぁ、その程度のヤツだからこんな大事な局面で寝てしまうような仲間にしか会えないんだろうが。」
すると、さっきまで犯人と対峙していた若い男がこちらに近づき、身を屈めて子供達に目線を合わせ、灰原に話しかける。
「大丈夫か?不安な思いにさせてしまったろう、すまない。だが結果的にとはいえ耳を塞いでくれて助かったよ、おかげでこっちもやりやすかった。」
「え、えぇ。こちらこそありがとう、助けてくれて。」
「気にする必要はない。」
するとどこからか、犯人を制圧した男を褒め称えるように店内の客から拍手が送られた。
「いやーありがとう。きっとニュースかなんかで話題になるとは思うが、今僕の写真は撮らないでくれよ。僕はプライベートを大切にしたいからね。」
男が周りに落ち着くように話をすると、博士が喋りかけた。
「あの、哀くんを助けてくれてありがとう。礼を言わせてくれんか?」
「んあ?あぁ、気にする必要はな……すみません。気にする必要はないですよ、僕はその子が云々より、ランチタイムが奪われたことにイラついただけですから。」
そして男は床で伸びている犯人たちをみてこうも言う。
「ま、それもこんな騒ぎになっちゃ結局意味がありませんでしたけどね。とりあえず警察呼びますか」
通報をしてから警察は予想よりも早く到着した。
「あ!高木刑事だ!」
「また、君たちか。ということは今回も君たちが解決したのかな?」
「違います、今日はそこに立っている黒いパーカーのお兄さんが犯人をやっつけたんですよ!」
そういって光彦は例の男を紹介する。
「すみません、事情聴取なら早く済ませてもらえますか?今は少し予定が立て込んでててんて…もし必要なら後で署にでも伺いますので」
コナンたちはそこで簡単な事情聴取を受け、灰原と博士には後日詳しく話を聞くかもしれない旨を伝え、ひとまずの解散となり、結局コナンたちはいつも通りポアロにいくことになった。
ハンバーガー店からの帰り道、若い男、明人はほんの少し不機嫌になっていた。
「ったく、ふざけやがって。」
「ICPOに海自、それからエキスポ、IOTテロへの対応……やらなきゃいけないことが山積みだってのに。……まぁ改良版のグローブを実戦で試すことができたのはよかったが。」
前回、組織の所有している会社の一つに襲撃した時に使ったアイアングローブを明人は改良した。リパルサーをあれだけで使うのはあまりにも手首の反動が強すぎたので、音響とフラッシュの二つの装備に絞り、扱いやすさとその性能を上げたのだ。実際、今回の案件では音響の性能をあげたことにより、音の指向性を細かく調整できるようになったので、犯人のみに音による攻撃をあたえることができたのだ。
『京都の方への挨拶回りもですね。それからICPOの件についてですが、追加でパシフィック・ブイのプログラム最終チェックがはいっています。』
ジャーヴィスが少し内容を付け足す。明人の経営するBIは元々、専門職や公的組織に向けて商品やサービスを展開している会社だった。依頼をうける組織は、基本的に規模が大きいところばかりなので、流石の明人も真面目にならざるをえないような仕事も多い。これが個人の仕事なら多少気を抜いて行えるのだが、下手したら全世界に関わるような仕事のため、組織関連でなくても気を抜くことはできず、明人自身は組織関連と合わせてフルで働き続けるような状況になっている。とはいえ、こうした公的機関の依頼を多く受けているのは明人にも
今回のような、パシフィック・ブイの依頼を公にはせずに受諾したことなんかはその代表例と言えるだろう。
「…めんどいな。」
『引き受けたのは明人様です。今さら契約不履行というのは無理な話です。』
「そんなことはわかっている。だからこうして働いてるんだ。」
明人が初めて黒の組織の一拠点に強襲を仕掛けてから一年が経った。あそこで手に入った情報をもとにして調べを進めるも、結局組織の中核には辿り着けずにいる。
成果がないとは言わない。ただ例えるなら、尻尾を掴んだと思ったら、根本に辿り着く前にその尻尾を切り離されたかのような手応えが多すぎるのだ。そう、いわゆるトカゲの尻尾切りというヤツだ。
しかしその一方で会社経営の方はなかなかに順調である。
先ほど述べたように、元々は公的組織や専門職向けに、一般には到底価値がわからず扱えきれない商品を売っていた会社だったのだが、昨年度より一般向けにも商品を展開しだしたところ、これが大ヒットしたのだ。
元々専門向けだけで商品展開していた企業が、僅か数年で国内トップに君臨していたこと自体おかしなことだという話もあるが、これで真に
「はぁ…そろそろ新しい情報がないときついな。ネームドを一人でも確保できたらいいんだけどなぁ。」
『一年ぶりに攻め込みますか?』
「攻め込むといってもなぁ…、確実に当たりを狙っていかないとキツイものはあるし。そもそも数打てば当たる戦術でどうにかなるなら、今頃どっかの国の警察組織が潰しているだろうよ。」
明人はあの後も何ヶ所か組織と関連がありそうな会社をまわってみたのだが、望んだような結果は得られなかった。そこで下手に自分のことを嗅ぎ回られても困るので、確実に狙いを定めて攻める方針に変えたのだが。
「やっぱりあの火事現場、いっとけばよかったかなぁ」
そう、方針を変えたせいで何個か取りこぼしてしまった会社があったのだが、明人の言っているのはその内の一つだった。そこは最初に攻めた会社と関係があったのだが、同様に中核へは辿り着けないと思い、こちらの尻尾を掴ませるのも避けたいと考え、スルーしてしまった。しかし、そのスルーした会社で火事が起こったのだ。
単なる火事か、それとも証拠隠滅か。証拠隠滅だとしたら何を消したかったのか。考え出したらキリがない。確認しなかったせいで数多の可能性が頭の中を駆け巡る。
「まぁ考えても仕方ない。後の祭りだ。」
家につき地下室にこもる明人だったが、次第に作業効率が落ちてくる。
(流石に少しは寝るか)
明人はソファに横になり、仮眠をとる。
少し時間が経ったところで、ジャーヴィスが起動し明人を起こす。
ジャーヴィスは特に指示のない時は警察の無線を傍受させているのだが、緊急性の高そうなものは明人に連絡するようにしている。そのような案件が起きたので明人を起こしたのだ。
ジャーヴィスがまとめた情報によると、ある会社の令嬢が誘拐されたらしい。誘拐は誘拐でも、ただの誘拐なら基本的には警察に任せ、なかなか解決しなさそうなら明人自身が出張るというのが明人の基本方針なのだが、詳細を見てすぐにジャーヴィスが連絡をよこした意味を理解する。
(なるほど鈴木財閥の。これは確かに…)
「今回の案件は行った方が良さそうかな。あれほどの財閥が動くのは経済に影響が出るかもしれない。」
明人は出発にむけ下準備をしている時にジャーヴィスに聞く。
「Mk.50の方はどうだ?」
『まだ、右手の分しか準備できていません。隠れて作らなければならない以上、生産効率はどうしても落ちてしまいます。』
「そうか、なら今回はお預けかな。」
そういってMk.47を身にまとった明人は、米花町の夜空へと飛んでいった。
とあるコンテナ群に一台の車が止まり、中から二人の男がでてくる。
「ここならひとまず隠すのにはいいだろう。」
「ったく、あの眼鏡のガキが余計な手間かけさせやがったせいで逃走に時間がかかっちまった。」
男たちはとある国のマフィアだ。上からの命令によって鈴木財閥の令嬢を誘拐したのだが、攫った時に近くにいた女子高生と子供のせいで予定の時刻よりも
遅く仲間との合流地点についたのだ。時間になっても実行犯がこないことを怪しく思ったのか、仲間は一旦その場を離れてしまい、再合流に1時間はかかることになってしまった。
そのため、このマフィア二人は1時間警察の目から完全に逃れなくてはならない。だがこの任務を成功させたのなら、上からは身の安全を保障され、マフィアとして更にのしあがることができる。彼らにとっては失敗のできない指令だった。
2人は拳銃を持ち、トランクで眠らせている令嬢をあるコンテナの中に監禁した。
(トラブルはあったが、後は時間まで隠し通せばよいだけだ。)
少し興奮気味に考えていたところに、ゴンッという音と共に後ろから声がかかる。
「ここか。いや〜探すのにほんの少し手間取ったかな。」
二人のマフィアはすぐに振り向き拳銃を構える。
「盛り上がってるところ悪いが落ち着きなよ。すぐに桜の代紋を背負った怖いお兄さんたちがやってくる。その人達にすぐ引き取ってもらえるよう僕がお縄をかけてあげるからさ、その銃を下ろしてくれないか?」
マフィアは突然目の前に現れた謎の鋼鉄の存在に困惑する。だが話を聞く限り任務の邪魔になる存在というのは確かだ。ならばやることは一つ。
コンテナ群に2発分の銃声が響く。
「一人は確実に一発でヘッドショット、もう一人は銃声が一つに聞こえるほどの一瞬で胴体に2発。なるほどいい覚悟と射撃能力だな、迷いがない。君たちは誰なんだい?」
が、無慈悲にもその銃弾が鋼鉄の鎧を貫通することはなかった。
すぐさま二人は近接戦闘に切り替えて向かっていくのだが…
キュイイン
リパルサーがチャージされ、アイアンマンはそれを躊躇なく一人へと撃つ。
当然マフィアは吹き飛ばされ、コンテナに勢いよく叩きつけられたことで意識を失ってしまう。
もう一人のマフィアはその隙に全力で殴りかかるのだが、アイアンマンはビクともしない。
「それじゃあやるか」
敵がゼロ距離にいるので、リパルサーの威力を加減してギャングの顔を狙う。
「クッ!」
が、マフィアはこれをギリギリのところで回避してみせる。
しかし、明人はもう片方の掌から、至近距離で腹部にリパルサーを撃ち、もう一人もダウンさせた。
「一度は避けるとは、やるじゃないか。」
明人は奴らが着ていたスーツを漁り、胸元につけていたバッジを確認する。
(このバッジは確か……、まぁいい。とりあえず拘束して人質救出といくか。)
そう思いマフィアたちを拘束しようとしたところに通信が入る。
『明人様、警察の方々がすぐそこまできています。撤退はお早めに。』
「そうか、ならコイツらはこのまま放置でも問題ないな。しかし、今回は警察が来るのが早いなんてもんじゃないな。僕が出る幕でもなかったかもな。」
いくらなんでも早すぎると明人は声には出さずとも思ったが、まずはここから姿をみられる前に離脱する方が先だ。マフィアが撃った三発の銃弾を回収し、ジャーヴィスから管制通信を聞いて飛行の準備をする。
そうして明人は警察に姿を見られる前に、再び米花町の夜へと消えていった。
そして上空である事実を確認した。
「なぁジャーヴィス、あのバッジは確か以前FBIの資料で見た‥」
『はい、例の組織と同様に危険視されていたマフィアチームのものです。』
「そうか、通りで強いはずだ。だが相手が僕であるというのが不運だったな。まぁあんな奴らがゴロゴロいてたまるか、幹部級だろう。元々操作が進んでいた集団だ。あいつらを切り口として集団は瓦解するだろう。良いことをしたもんだ。」
「とはいえ、ここ最近での犯罪件数は間違いなく増加してきている。こういうのは何かが起きる前兆かもしれない、気をつけておこう。」
そう言って明人は更に上空は行き、スーツを加速させた。
だが、明人は一つ見逃していたのだ。明人の攻撃で壊れたとはいえ、一人のマフィアの袖に盗聴機能つきの発信器がくっついていたことを。
明人は今日も地下室にこもっている。
外ではお昼ぐらいの時間だろうか、集中すると時間感覚がわからなくなる。
今日の作業はエキスポに関わるものの消化だ。もうそろそろでエキスポが開催される。自社製の人工衛星の打ち上げも控えていて、BIの注目度が高まっている今、外すわけにはいかない。明人はエキスポのメインとなるものは出来る限り自分で手がけるようにしていた。
「それじゃあエキスポで使う予定のホログラムの作成を行う。まずはホログラムそのものの使用感をためそう。起動しろ。」
そういうと明人の目の前にあった2台のドローンが宙に浮く。
「投影する映像は昨年の映画撮影の折にデータ収集のためもらったのをそのままでいいだろう。」
去年、丁度明人が本格的に組織に向かって戦いを始めたころに契約した、映画監督に貸し出したホログラムシステムを、エキスポで転用する。データは実際に使ってもらって集めてもらったので、ジャーヴィスに学習させれば十分に使えるはずだ。
『投影します。』
ジャーヴィスがそういうと、明人の目の前に本物と見間違う程の恐竜と、いわゆる空飛ぶ車のようなものが現れ、恐竜の方は咆哮をあげるような動きをした。
「これは…すごいな。」
もちろんホログラムが質量を持つことはないので、実際に触れることはできないが、見ただけでは、例え明人自身でも本物かどうか判別をつけることは困難だろう。
「よし、一旦システムを切れ。」
そうして投影した映像は消え、ドローンも地面へと落ちる。
『これは使えそうなシステムですね。』
「あぁ、悪くない。」
そう言って、明人は目の前にあったコーヒーを飲もうとマグカップを手に取ろうとするが、何故か明人の手はマグカップをすり抜ける。
「……ジャーヴィス、ふざけるのはやめろ。」
『面白いシステムですね、これは。』
ジャーヴィスがそういうと、明人が手に取ろうとしたマグカップはホログラムとして消えていき、逆にさっきまで何もなかったところにコーヒーが現れた。
「物を偽装するのにも使えるってのはなかなか便利だな。それはそれとしてジャーヴィス、余計な使い方は覚えなくていい。」
明人は出口へと歩いて行く。
「少し昼飯を買ってくる。後で僕も確認するが、頼まれてたプログラムの最終チェックをしといてくれ。」
明人が地下室から出て家の外に出ると、予想通り丁度お昼の時間帯だった。
いつもの様にハンバーガー店に向かう明人だったが…
「閉まってるな、そりゃそうだ。」
昨日あんなことがあったのだ、すぐに営業が再開できるわけない。
やることがなくなった明人はとりあえず近くの河原まで行き、土手に大の字になってこれからどうしようかを考える。
(ここらへんにファミレスないしなぁ、それに今は家で食べたいし。弁当屋とかこの辺りあるんだっけ?)
明人がこの近くの弁当屋をスマホで調べ始めようと起き上がると、なんだが声が聞こえてきた。その方向をみると小さい子供が何人かいた。
「お兄さん、避けてください!」
そして、その声の内容を理解した時には既に、サッカーボールは明人の目の前にあった。
「うおっ!」
明人は跳ね起き、完全に反射でボールを蹴り返す。
「あっぶねぇ…」
思わず口に出てしまうほど明人は驚いていた。なぜならボールのスピードが通常のそれよりも遥かに速かったからだ。しかもそれを蹴ったのが、おそらくあの子供達のなかのだれかであることもわかったからだ。
そして、明人が蹴り返したボールは、おそらく子供達のものと思われるドローンにあってしまっていた。
「すみません!大丈夫でしたか?」
子供達は明人に近づいて謝罪してきた。
「あぁ大丈夫だ、問題ない。とはいえあの威力で蹴るならもう少し周りを……ん?君たちは昨日の?」
その子供たちの顔をよくみてみれば
「はい!そうです!」
「そうか、元気でよかったよ。」
そんなことを言ってると、その中にいた一人の女の子が少し不安そうな顔をしていたので、明人が声をかけた。
「どうしたんだい?」
「いや、あの〜。博士から借りたドローン壊れちゃって。」
「仕方ありませんよ歩美ちゃん…。ボク達の不注意のせいですし、後で博士にちゃんと謝りましょう。それはそれとしてコナン君、ちゃんと反省してくださいよ!」
「悪かったって。でも俺だけじゃなく元太もどっこいどっこいだろ。」
そうして子供たちの目線の方を向くと、そこには先ほどのボールによって見るからに壊れているとわかるドローンがあった。
それを見た明人はそれに近づいて屈み、状態を確認する。
(破損しているところもあるが……これぐらいの故障ならうちに互換性のあるパーツもある…か。)
ドローンをこれ以上に状態を悪化させないように注意して持ち、明人は立ち上がった。
「ついてこい、直してやる。曲がりなりにも、壊したのは僕だしな。君たちにとっても、これほど高価なものを壊して誰かに怒られるのはいやだろう?」
そう言ってみたが、子供達は付いてくる気配はない。
「どうした?」
子供たちの中でも一際体格のしっかりした子が明人にはっきりとこう言った。
「いくら灰原を助けてくれた兄ちゃんと言っても、名前の知らない奴にはついてくなって学校で習ったぞ!」
続けて先程の少女が続けて言った。
「それに園子姉さんのこともあって、博士からも気をつけるよう言われてるし……。」
その後に少しの沈黙が流れた。子供達は明人の様子を伺っているようだった。
そして明人が少し笑って言った。
「確かに、それもそうだ。学校で習う当たり前のことだったな、すまない。俺は明人、言うならそうだな、メカニックだ。君たちはどうだ?」
明人がそういうと、子供達は少し困惑しているようだった。
「名前だよ、名前を教えてくれ。」
言っていることを理解した子供達は名前を名乗ってくれた。
「私は歩美!」「ボクは光彦です。」 「オレは元太だ!」
「……灰原よ。」 「僕は江戸川コナン、よろしくねお兄さん。」
それを聞いてまた少し笑った明人は、子供達にこう言った。
「よし!それじゃあこれで僕たちは知り合いだな。」
そう言って、明人は子供達のドローンを人質に、自分の家へと向かっていく。
子供達はほんの少し警戒しながらも、明人の後ろについていくしかなかった。
明人に軽く倒されてますが、ギャングの口からも一部語られた通り、このギャング二人は
【コナンと蘭がいる状況で園子を攫うことに成功し、発信器がついていたとはいえ、警察からも一旦は逃げ切り身を隠して、アイアンマンを目の前にしても怖気付くことなく、天才的な銃の技術をあの土壇場でやってのける】
ということをやってのけています。
黒の組織より若干下の組織の幹部でも、もうどうしようもないほどのアイアンマンとの戦力差はないということですね。これに関しては明人の基礎スペックが影響していると思います。MCUのトニーはいくつもの壁を越えて、最終的にAIの補助なしで、インフィニティウォーではサノス優勢とはいえ殴り合いができていました。しかし、明人自身は戦闘経験が少ないので、本人がそのレベルに達してないというようなイメージです。とはいえあくまで無条件で敗北しないというだけで単純な戦力は圧倒的です。組織とその敵対勢力との戦力バランスには気をつけたいと思っているので、味方側に戦力が偏りすぎないようにはしたいと思います。
アイアングローブ
明人が昨年開発し、組織のラボに潜入する際に使った試作機を改良したもの。この一年間で明人が実用化に成功した"とある技術"が採用されていて、ジャーヴィスのメガネやサングラスを掛けている時は、予備動作なしで一瞬で装備、脱着ができる。掛けていない時は、試作機と同様に文字盤に触れることで起動する。
改良した際にリパルサーの機能を削除し、音響とフラッシュの二つの装備に絞ることで、その二つの機能の性能を大幅にあげた。音響は、音の指向性をかなりのレベルで自由に設定できるようになり、フラッシュの方は、通常時にブラックライトととして扱うことができるようになった。この二つは時計のベルトを操作することで設定できる。
ただでさえ更新が遅い今作ですが、今年一年は訳あって更に遅くなる、というかそんなに出せないと思います。申し訳ありません。
次のうちどれか教えて欲しいです。どの媒体か(原作やアニメなど)は問いません。
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MCUは見てる。コナンは見てない。
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MCUは見てない。コナンは見てる。
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MCUもコナンも見てる。
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MCUもコナンも見てない。