二つの世界のウィンリィが入れ替わって、それぞれの世界で頑張る話   作:ウルトラオタク

2 / 5
実験も兼ねて書き始めました。

プロローグ的なもので、今回は原作のウィンリィ(最終決戦から一年後)が、旧作のウィンリィの視点になって展開する物語です。

時系列は、物語を読んでいくとわかる感じです。

また、一部のセリフが公式のものと違うのは自分がうろ覚えだからなので、その辺りは多めに見てくださると助かります!


異郷の夢……①

 

「どう……なっているの……?」

 

目が覚めると、私…ウィンリィ・ロックベルは何が起きたのかが分からず、鏡を見ながら自分の顔を触った。

 

エドとアルが体を取り戻して一年以上経ったある朝、起き上がった私はある違和感を覚えた。なんだか、机やベッドがいつもよりも高くなっていて、寝巻きも昨日着ていたものが昔…小さい頃に使っていたものになっていた。

 

それに…む……何がとは言わないが、最近成長していたある部分まで昔のように小さくなっていたから体が軽すぎるのだ。

 

何事かと鏡を見たら、なんと私の姿は小学生の頃みたいな背格好になっていたのだ。

 

ウィンリィ「ち………縮んでるぅぅぅぅぅ!!?」

 

「なんだい騒がしいね!!!」

 

驚愕のあまり叫んだら、下から声が聞こえた。ばっちゃんの声だ。

 

私は急いで下に降りてばっちゃんの姿を見に行く。

 

きっと、ばっちゃんも…エドやアルも驚くことだろう。

 

恐らく、初めて鎧の姿になったアルを見た時のようなリアクションをされる……

 

そう思ってたんだけどなあ………

 

ウィンリィ「ばっちゃんばっちゃんばっちゃんばっちゃん!!!!」

 

ピナコ「落ち着きなウィンリィ!!何があったんだい!!」

 

ウィンリィ「見てよ!!私……体が縮んでるの!!!」

 

ピナコ「…………昨日と何も変わらないじゃないか。」

 

あ……あれぇ?全然驚かない………。それどころか、何言ってんだこいつ……って目で見られてる……

 

じゃなくて!!!!!

 

ウィンリィ「全然違うよ!!

 

昨日その……胸も大きくなったから新しいサイズの服が必要になるねってばっちゃんから言われるくらい成長してたのに、これじゃまるで12歳じゃん!!

 

あーん!!これじゃエドにまで身長でなじられる〜!!!!

 

背が高くなったからって…あの豆〜!!!」

 

ピナコ「………まるでもなにも、あんたはまだ12歳じゃないか……

 

寝ぼけてないで、早く準備しな。今日はエドの国家錬金術師試験合格の祝いをするためにセントラルへ行くと言ってただろう?」

 

ウィンリィ「………え?」

 

………私……今12歳?

 

というか…え?エドが国家錬金術師に…なったばかりの頃?

 

どうなってるの?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何が起きているのかさっぱり分からなかったけど、エドやアルになら相談すれば話を聞いてもらえるかもしれない。

 

そんな淡い期待を胸に、私は列車に乗る。

 

うーん…やっぱり列車の椅子は座り慣れない……

 

あれから冷やした頭で考えたが…今の状況は………

 

ものすごくリアルな夢……あるいは本当に私が12歳の頃まで時間が戻ってる……そんな可能性が考えられた。

 

だけど……エドが国家錬金術師になった時、私はセントラルへ行かなかったはず……

 

しかも、アルも一緒に国家錬金術師の試験を受けているとばっちゃんが言ってたような……

 

だとしたらおかしい。

 

エドが国家錬金術師試験を受けていた時、アルはリゼンブールで一緒に待ってたじゃないか。

 

私の知ってるあの頃とは些細な…だけど無視できない違いが多すぎる……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

セントラルの駅に着いたけど、どこで待ち合わせしていたのか分からず、取り敢えず軍の方へ向かう。

 

久々のセントラルだったので、少し寄り道して懐かしいものを見ていが、ふとあることに気づいた。

 

ウィンリィ(私が12歳ってことは……ヒューズさんも生きてるんだよね……?

 

グレイシアさんやエリシアちゃんとも仲良く住んでるんだよね…?)

 

……私が15歳の頃、初めて会ったヒューズ中佐はとても気さくで優しい人だった。

 

あの時、エドが命を狙われてる理由(今思えばスカーが関係していたのかな…)を教えてくれずに拗ねていた時、ヒューズさんがエリシアちゃんの誕生日パーティーに参加させてくれた。

 

その時、ヒューズさんはエドのことで悩む私を優しく諭してくれた。グレイシアさんはアップルパイの焼き方を教えてくれた。エリシアちゃんは私を姉のように慕ってくれた。

 

………ほんの短い時間だけど、あの人からたくさんのものをもらった。

 

………12歳の頃の私はまだヒューズさんに会ったことないけど……遠目から少し顔を見るくらいいいかな?

 

できるなら、少しくらい話をしてもいいかな?

 

そんな淡い願いを胸の内に秘める……

 

と、その時だった。

 

ウィンリィ「……ん?あれ……エドとアル?」

 

遠目から、エドとアルがどこかの屋敷に入っていくのが見えた。

 

軍人さんも一緒だ。

 

ウィンリィ「おーい、エド、アル………

 

………?」

 

声をかけようとして、思わず止めた。

 

 

 

 

 

屋敷に入っていく時のエドが…とても悲しそうで、私の知ってるエドとまるで正反対の雰囲気だったからだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

声をかけるのに気が引けて、私はこっそり後からつけてきた。

 

勝手によその人の家に入るなんてダメだけど、今のエドを見てると放って置けなかった。

 

アルも、表情が鎧の姿だからわかりにくいけど多分、兄と同じのはずだ。

 

先に入って行った三人に気づかれないよう、そろり、そろりと進んでいくと……

 

エド「タッカーの研究を引き継げって言うのか!!

 

そんなもんあいつに任せればいいだろ!!」

 

ウィンリィ「……!!?」

 

エドの感情をむき出しにした怒声に、私は驚いた。

 

エドがあんな風に怖い怒鳴り方をするのはよっぽどのことがあった時だ。

 

しばらく話をした後で軍人さんがこちらに来るのが見えて、咄嗟に近くの物の影に隠れ込む。

 

軍人さんが出て行った後、部屋をのぞいてみたけど、アルが部屋の中で何かの書類を見ているのに対し、エドは何かの動物に餌をやっているのが見えた。

 

エドがあんなふうに不貞腐れて目の前の研究資料に興味も示さないなんて……

 

そして………

 

アル「でも……タッカーさんの研究は生物に関するものだから、何かが人体錬成の参考になるかもしれない。

 

もしかしたら、賢者の石のこともきっと……」

 

バシィ!!!

 

ウィンリィ「!!?」

 

目の前の光景に、私はただただ混乱するしかなかった。

 

エドが、飼料の入った袋をアルに向かって投げつけたのだ。

 

そして………

 

エド「タッカーの研究なんてどうだっていいだろ!!!

 

あいつの……あいつのせいでニーナは死んだんだ!!!

 

それに…何が賢者の石だ!!あんなの、おとぎ話の産物だろうが!!」

 

怒りの捌け口にするように、アルに向かってそう怒鳴ったんだ。

 

………あのエドが?

 

誰よりも……弟を大事にしてきたエドが?

 

二人が喧嘩をすることなんてよくある。でも、こんな風に、アルに八つ当たりするエドは初めて見た。

 

賢者の石のこともそう。アルを元に戻したくて、誰よりもその存在に可能性に賭けていたエドが、おとぎ話の存在と言い捨てるなんて……

 

まだエドが12歳の頃だから……?

 

違う……

 

あのエドは……私の知るエドとは何かが違う。

 

12歳の頃から、どんな可能性に縋ってでもアルを元に戻すと覚悟を決めていたエドと……何かが違う。

 

そんなことを考えているうちに、エドが部屋を出ようとこちらに向かってくる。

 

事情は全く分からない。

 

だけど……放って置けなかった。

 

大事な幼馴染達がこんな風に喧嘩するところを、黙って見ていられなかった。

 

ウィンリィ「待ちなさい、エド!!」

 

エド「……!?ウィンリィ!!?」

 

アル「えっ!!?」

 

エドが出てくる前に、姿を見せたからか、エドは私に体が当たらないように走る勢いを弱める。

 

私がここにいることに驚いたからかもしれない。

 

そのおかげで私はエドを受け止めて、動きを止めることができた。

 

エド「どうしてお前がここに……!?」

 

驚くエドに、私は答える。

 

ウィンリィ「あんた達が辛そうな顔をしながらこの建物に入って行ったのを見かけたのよ!!

 

そんなことより……あんた今アルに……弟に何したのか分かってんの!!?らしくもない!!」

 

エド「っ…………!!」

 

私が言うと、私がここにいた驚きで頭が冷えていたのか、エドはさっきの自分の行動を振り返り、また悲しそうな顔をする。

 

その顔を見て、私も言葉を失ってしまう。

 

……まるで、私の知ってる……右腕と左足を失って、アルを鎧に定着した後の……絶望していた時のエドを思い出す。

 

いや、もしかしたらあの時よりも悲しそうな顔かもしれない。

 

いつものように、喝を入れてやろうと思ったが、とてもそれができる状況では無くなった。

 

ウィンリィ「いったい……何があったのよ……」

 

暫くの間、気まずい沈黙が続いた…。




今回、強引にウィンリィに旧作の二人を元気付ける役割にしたいと思って、展開を変えて見ました。

度々投稿していきます。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。