今回はましろ宅にてましろ親子が動きます。何気にましろを書くの小説始めた当初頃に書いたR18以来と言うのが何とも言えない感じです(汗)
予定としては次回辺りで序章完結にしたい今日の頃です。
それでは……どうぞ!
(蒼司)(……でかいな)
午後3時頃に羽丘駅にてましろと落ち合った俺は、ましろの案内の元何のトラブルなくましろ宅に着き……心の中でそう呟いた。
敷地内だけでも俺の家の、敷地より一回りくらい広い。家も家で、流石お嬢様と言えるだけの広さはある。
噂で聞いた事あるのだが、月ノ森に通う生徒達は良く家でパーティーをするのだとか……ましろの家もするのか?
(ましろ)「ただいまー…、お母さん、蒼司さん連れて来たよ?」
(???)「あら、おかえりなさいましろ。そしてようこそ、倉田家へ。私がましろの母の倉田まことと言います」
(蒼司)「お邪魔します…(ましろのお母さん、なんと言うか----『美しい』な……)」
ましろに案内されるがままに、家の中へお邪魔した。すると奥の部屋からパッと俺と同い年のましろのお姉さんが現れたかと思ったが……彼女がましろの母親で、まことさんと言うらしい。
確かに、喋り方はお淑やかで、母親感溢れる優しくて透き通った声だったから、声だけ聞いてればましろのお母さんだと思う。
だけど姿はホントに若々しく、本当の年齢を悟られないような見た目である為、多少なりともドキッとした自分がいた。
(まこと)「ふふっ♪蒼司君、細身でそれで居てガッチリしてるけど……以外にウブな所もあるのね?」
(蒼司)「ッ!?…からかわないで下さい…」
(まこと)「ごめんなさい♪立ち話もどうかと思うから…客室へ案内するわ」
まことさんはそう言って、ましろにお茶をもてなすように言ってから俺を客室へ案内した。
----いや、ちょっと待て。初めてなんだが俺の心の中読まれるの。母さんや彩景美さん何かでも読まれた事ないのに(無論、彩や燐子、彩依璃ちゃんとかにもだ)。
(ましろ)「お、お待たせしました…蒼司さん」
(蒼司)「ありがとう」
(まこと)「ありがとうましろ。さて、ましろも来た事だし……そろそろ始めるわね?」
机に予め置かれてたコースターに、麦茶を置いたましろがまた戻ってきてまことさんの隣に座ったのを見計らって、まことさんが会話をし始めた。
さっきの事もあるから、知らぬ内に話のペースに乗せられない様に心掛けないとな。
(まこと)「ましろから話は聞きました。ウチの
(蒼司)「2人とも…顔を上げて下さい。俺は別に、ただ当たり前の事をした迄ですので」
(まこと)「ですが…あの場で蒼司君見たいな事が出来る人が果たしてどれだけ居たでしょうか?恐らく大半は見て見ぬふりをしてしまうものです。それに----」
案の定、まことさんが電車の1件に対して頭を深く下げて御礼の言葉を述べた。ましろもそれに習って、頭を深く下げた。
その光景を見た俺は、ありのままで思ったことを述べた。その後に続くまことさんの言葉も……言ってしまえば予測済み。であればこのまま相手のペースに乗せられる事無く事が終わりそうだ。
----と思ったが、まことさんが話を続けた為俺はそのまま話を聞き続けた。
(ましろ)「----ましろは、昔から気が弱い子で…いざと言う時にしか自分を主張出来ずにいます。同級生の子達とバンドを組んだ事でましろ自身も「自分が少しづつ変われて来ているかもしれない」と私に言ってきて関心致しました。もし、蒼司君貴方が良ければこれを機に娘と今後ともより親密な関係で居てくれたら両親共々嬉しい限りです」
(蒼司)「成程……」
俺は少し考えた。恐らく、まことさんたち倉田家は俺がましろと友好的に接して欲しい事を望んでるらしい。
報酬と言うのは……何もお金を初めとした形あるものばかりじゃない。まことさん達が提案した様な良好的な関係になって欲しいと持ちかけたりする場合だってある。
それでも……当事者であるましろ自身の意見も聞かなければならない。という訳で、俺はましろの意思を聞くことにした。
(蒼司)「ましろは…どう思ってるんだ?」
(ましろ)「わ、私は……今でもあの時蒼司さんが助けに来てくれなかったらと思うと……震えが止まらないんです…。だから蒼司さんのこと、本心で命の恩人----もっと大袈裟に言えば運命の人って思ってます。だから……毎日って訳には行きませんけど、蒼司さんが良かったら…私の傍にいて欲しい。そう思ってます」
ましろの目……本気だ。曇り一つない瞳……自分の思いは何一つ揺らぐことは無いと言う意思表示。
そんなましろを見た俺は、今の自分に出来る選択をした。
(蒼司)「ましろ……君の思いは確かに受け取った。まことさん、俺で良ければ----その話、受けさせてください」
(まこと)「ほ、本当に……良いの?」
(蒼司)「はい、ですが……俺の条件を1つ、呑んで頂きます」
(まこと)「……何かしら?」
(蒼司)「俺は、ましろの事を何もと言って良いくらい殆ど知らない。そんな状態でましろと親密な関係……もっと言えば交際相手として接するのは、不誠実なだけです。なので----半年後の同日まで待って下さい。その時まで俺が、ましろの交際相手に相応しい人間かどうか自分の目で確かめます」
(まこと)「つまり……今日から半年間の間でましろの事を知って、親密な関係になるか否かを蒼司君自身が決める。そう言いたいのね?」
(蒼司)「そう言う事です。ですので、その半年間の間に俺が良しと判断した場合は、また此処に訪れさせて頂きます。答えが出なかった時も----同じです」
答えが出なかった……それはつまり、彼女が自分と交際する(まことさんが言う親密な関係の)人物として半年間の間で見ることが出来なかった場合を意味する。
俺の出した答えに、まことさんは少しの間考えて、首を縦に振った。
(まこと)「わかりました。その条件…のみましょう、ましろもこれで依存は無いかしら?」
(ましろ)「う、うん…!私、蒼司さんに相応しい女性になる…!」
「流石、私の娘だわ♪」と言いたげな感じで頷いたまことさん。
何はともあれ、これで恐らく談話は終わりだろう。そう思って俺はまだ残っていた麦茶を飲み干してコースターにもどした。
----その直後、まことさんが「あっ」と言いながら鞄から大きさぎ異なる茶封筒を取り出して俺の前に出した。小さい方が横幅が狭いため、分厚く見えてしまうが、何方も厚みの方は大体同じ。ただし大きい茶封筒の方の大きさは、B4サイズの紙が丁度入る程の大きさだ。
(まこと)「報酬に関して……忘れていました。蒼司さん、お好きな方をお選び下さい。双方何方とも私達倉田家が出せる精一杯の物を用意致しました」
(蒼司)「そんなわざわざ……有難う御座います」
忘れていたと言っていたが…恐らくはこれが本命なのだろう。もしまことさんが奇策な人であれば----これはきっと此方のメリットになる物では無く、あちら側のメリットになるものが入っている。
そうなれば選択手段は、舌切り雀方式だ。相手の術中にはまろうがはまらまいが、これなら何れの選択をしても此方が不利になることは無い(因みに、舌切り雀方式と言うのは俺命名で、名前の通り日本昔話の『舌切り雀』の話を参考にした物だ)。
それに従い俺は、小さな茶封筒を手に取った。それを見たまことさんが「どうぞ中を確認して見て下さい」と微笑んで開封を促した。
慎重に、茶封筒を開封して中身を取り出す。中には、鍵とカード、小さなメモが入ったジッパー付きの小袋。そして三つ折りになった紙だった。
そして、三つ折りの紙を開いて内容を確認した俺は……暫くの間絶句した。そして、長い沈黙の後俺から出た言葉は……
(蒼司)「----まことさん、何故この様な物を?」
「正気ですか?」とか「話聞いてましたか?」と聞かなかったのはせめてもの意地だ。しかし、そう言いたくなるくらい、紙の内容が俺にとって看過できないものだった。しかも----
(蒼司)「失礼な言葉申し上げますが、
(まこと)「名前と住所に関しては……ごめんなさい。
(蒼司)「ッ!!??」
色んな事を言及したかったが……まことさんが口にした、人物の名前のお陰で全て内容が吹き飛んだ。
葵……騎龍葵は俺の母親。母さんの事を知ってるのは俺と彩、そして彩景美さんだけだ。
(蒼司)「どうして----」
(まこと)「葵ちゃんとは幼馴染みだったのそれも互いに姉妹と呼ばるくらいに。だからあの日の出来事には……心を強く締め付けられたわ」
(ましろ)「??(あの日……?)」
(蒼司)「はぁ……今はその話は後にしましょうまことさん。ましろが居るんですよ?」
この人……奇策なだけじゃなく、相当なギャンブラーなのかもしれない。ましろ----自分の娘がそばに居るにも関わらずあの話を持ち込んだのだから。
しかもましろのあの表情……完全に興味を覚えてしまったそれだ。俺は本日2度目の頭痛に見舞われた。
(まこと)「ごめんなさい。それで……その届出なのだけど----今は何もせずに、そのまま蒼司君が持っていてくれないかしら?先の蒼司君の言葉で、気が変わったわ」
その届出……俺の名前とましろの名前、更には住所やその他諸々が書かれた所謂婚姻届を何もせずに持っている様にと俺に言った。
どうやら、まことさんは奇策である以上に相当なギャンブラーであると俺は今日この場で解釈した。
(蒼司)「わかりました。と言うことは、このジッパー付きの袋に入ってるのは、大方お宅の合鍵とカードキー。更にはましろの連絡先が書かれたメモでしょう?」
俺がそう問い掛けると、まことさんは「私の連絡先も入ってるわ♪」と頷きながらそう言った。
それが示す意味としては……「娘の事を今後とも結婚を前提に末永く宜しく頼みます」と言う事だろう。
まことさんの先の言葉から察するに……どうやら俺はこの談話が始まってから彼女達のペースにのせられていたそうだ。
(蒼司)「(本当に……何回頭痛に見舞われればいいんだろうか?)分かりました。では、この婚姻届は来る日まで取っておきます。ですが、婚姻届に限っては、これだけは言わせて下さい。俺には交際前提で付き合おうとしてる人が1人居ます。俺はその子を待たせてるし、その子も俺の事を待っています。なので、先の交際の話とは別で答えを出させて下さい」
(まこと)「構わないわ。私もそこまで自分の娘の未来を他人に押し付ける真似はしないわ。ましろも、それで良いわね?」
(ましろ)「う、うん…(きっと、その人って彩さんの事…だよね?ま、負けられない…!)」
ましろも、それで承諾してくれた事で、俺は時計を見た。時間はそろそろ17時を回ろうとしていた。家の事や明日から始まる学園生活に向けての準備もするとなると、そろそろおいとました方が良いと思い、俺はそろそろこの談話を終わらせる事にした。
(蒼司)「すみません。そろそろ家の事とかを済ませたいので、ここいらでお開きにしてもらっても良いですか?」
(まこと)「そうね。長々と話をしてしまってごめんなさい、改めてましろの事…末永く、宜しくお願いね?」
(蒼司)「分かりました。それじゃあ……お邪魔しました。ましろ?此方からも改めて、今後とも友達から宜しくな?」
(ましろ)「は、はい…!ふ、不束者ですが、宜しくお願いします…!」
そう互いに言葉を交わして、俺はましろ宅を後にしたのだった……。
(ましろ)「……ねぇ、お母さん?」
(まこと)「どうしたのましろ?」
蒼司さんが家を出てから、暫くして…私はお母さんに話しかけた。
お母さんは、私が何を聞きたいのか知ってる様な素振りで、私にリビングへ来るよう促した。
(まこと)「それで…何か聞きたい事があるのでしょ?」
(ましろ)「えっと…蒼司さんって、昔何かあったの?」
(まこと)「……………………」
お母さんは、それを聞いて暫く黙り込んだ。私は会えてあの場で言及はしなかった。だって、そんな事をすれば蒼司さんが怒って私を軽蔑すると思ったから。
(ましろ)「私…蒼司さんの傍に居てあげたい。あの時助けられた恩を、傍で返して上げたい。だけど…そうするにも私は蒼司さんの事を知らない。だから----もし蒼司さんが何か苦しんでるのなら、それを支えて助けて上げたいの」
だからって、助けてくれた人が私みたく苦しんで悩んでたら、今度は自分が支えになって助けて上げたいと思うもの。
交際するにせよ、共に未来を歩むパートナーとなるにせよ、蒼司さんが私と付き合うに相応しい人になると同時に、私も蒼司さんと付き合うに相応しい女性になる為にも……ちゃんと知っておくべきだと思った。
(まこと)「……ましろ?今から話す事は嘘偽りない真実。だけど、ましろに、この話を容易にさせれない。何故ならそれを聞いたらきっと……ましろは正気を保って居られないだろうから」
(ましろ)「そ、それでも私は…蒼司さんの支えになって、助けになりたい。苦しんでるのなら…救って上げたい…!」
(まこと)「本気……なのね?分かったわ。けど、最後に約束して?この話は蒼司君にとって
(ましろ)「う、うん……」
「聞きたくない」…お母さんから
しかし、その気持ちを押し殺して、私は聞く選択をした。
だって----私は、蒼司さんに助けられてから『一生傍に居たい』と心に決めたのだから……。
〜END〜
(ましろ)「……出来た(咄嗟の思い付きで作ったけど…案外私に似てるかも)」
(ましろ)「待ってて下さい…蒼司さん。私は誰よりも貴方の事を理解して----私だけの
如何でしたか?今回はましろがメイン(視点は大半が蒼司君だけど)の回になりました。
一応、この場を借りて告知をさせていただきます。12月27日はバンドリ!及びガルパの丸山彩の誕生日です。それに合わせて、丸山彩の誕生日回の話を丸山彩の誕生日に間に合うように執筆を、本日から開始したいと思います。その為、本編や他の作品の更新ペースが遅くなってしまいますが、何卒ご利用頂ければと存じ上げます。
さて、次回で序章完結です。物語がどの様に動き、メインヒロイン達や蒼司君が何を思って行動するのか……その時まで、是非お待ち下さい!!
それではまた次回お会いしましょう!
感想、高評価等お待ちしております!