デザストとカートゥーンの剣と剣の ぶつかり合い。
デザスト「ハハハッ…!」
カートゥーン「キヒヒヒヒヒ…!」
デザスト「そうか…楽しいんだな?
お前も、戦いがッ!!」
2人の剣は ぶつかる度に火花が散るも
両者1歩も退かずにいた。
デザスト「シャッ!」
デザストがカートゥーンの剣を1本 弾くと
攻撃の手を緩めず さらに攻めようとするが_
カートゥーン「アカスタムド、モウ慣レタ。
クラッシュ・イーヴルライト!」
デザスト「何ッ!?」
カートゥーンの背に魔法陣が出現すると
そこから黒いオーラが伸び出て来て
デザストを攻撃してきた。
デザストは なんとか防ぐも、
相手はアニメに存在する様々な能力を再現するという
規格外の能力を持つ異常な存在。
デザスト「クソ、やりズレぇ…!」
そのトリッキーな能力を前に
自身の戦いのペースを乱された結果
やりづらさを感じていた。
カートゥーン「雷ノ呼吸、壱ノ型…」
デザスト「ッ!(別の世界で見た事あるぞ、
あの技は確か…!)」
カートゥーンは いつの間にか剣を鞘に納めていたが
その構えを見てデザストは瞬時に防御体制を取る。
カートゥーン「霹靂一閃!」
デザスト「チッ…!」
事前に防御の構えを取っていたので
ギリギリのところで防げた。
デザスト「鬼がいる世界の鬼を狩る剣術の1つ、
居合斬りの技だったな。
このシンフォギアの世界が異世界でアニメとして
放送されてたみたいに、この世界でも
あの鬼狩り達の世界がアニメ化されてたのか…」
カートゥーン「キヒヒヒヒヒ…!」
デザスト「いいねぇ…もっと楽しませろ!」
マッハ「ダメだ…あのままじゃあ
より融合を早めるだけだ…!
だが、分離させるには
あの2人の意識を取り戻させないと いけない。
どうすれば…ッ!」
もはやデザストとカートゥーンの戦いを
外から眺める事しか出来なかったマッハは
どうにか融合した2人を元に戻そうと試行錯誤し
周りを見渡すと、ビートフォームのナーゴを見て
何かを思いついたようだ。
マッハ「ナーゴ、お前に頼みがある」
ナーゴ「え? 私に?」
マッハ「この状況を変えるには
お前の歌が必要不可欠だ」
ナーゴ「『歌が』って…
いったい私、何を歌えば良いの?」
マッハ「お前に歌って欲しい曲のタイトルは_」
カートゥーン「ゴムゴム ノ〜
デザスト「今度は海賊王の技か?」
伸縮自在の身体を持つカートゥーンの拳を避けつつ
腕を聖剣で斬り裂くも、すぐに再生する。
それだけではなく斬られた腕が伸びてきて
デザストの身体を縛り上げる。
デザスト「しまった…!?」
カートゥーン「トドメ ダ…!」
デザスト「ッ!」
カートゥーン「
ナーゴ「太陽 輝くその下で、
涙を流す人々の、悲しみ背負って悪党退治!
燃えろ現着ッ!電光刑事ッ!」
カートゥーン「ッ!?」
マッハがリクエストし、ナーゴが歌ったのは
TVアニメ【現着ッ! 電光刑事バン】のOP曲だった。
ナーゴ「♪〜」
カートゥーン「キヒッ…!?」
その曲を聞いたカートゥーンは
頭を抱えて苦しみだした。
カートゥーンはナーゴの歌を止めようと襲いかかるが
マッハのシグナル トマーレにより動きを封じられた。
マッハ「この曲、覚えてるだろう?
お前の好きなアニメの曲だ」
カートゥーン「キヒィ…!」
ナーゴ「♪〜!!」
カートゥーン「キヒィ〜!!!」
マッハ「本当の自分を取り戻せ!!」
カートゥーン「ホ、イール…!」
マッハ「ッ!(今なら…!)」
〈ゼンリン!!〉
自我を取り戻しかけてる今ならと思い、マッハは
ゼンリンシューターでカートゥーンを切り裂くと、
カートゥーンの身体は弓美と072の2つに分かれた。
ナーゴ「分離に成功した…!」
マッハ「…だが」
弓美「…」
072「あ゛あ゛あ゛…!!!」
分離したは良いものの弓美は気を失っており、
072は今も暴走していた。
マッハ「クソッ…!やっぱりオレには、
例えライダーなんて異端の戦士の力を手にしても、
全てを救う事なんて出来ないのか…!」
072「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!」
ナーゴ「ホイール、危ない!」
マッハ「でもオレは…!」
〈ヒッサツ! フルスロットル! 〉
マッハ「この やり方しか出来ない!」
〈マッハ!〉
見境なく暴れている072に、
マッハはライダーキックを叩き込んだ。
マッハ「全部を救えないなら、
より多くを救える選択を取る。
1つを犠牲にすれば、多くの命を救えるのなら…
オレの手が どれだけ汚れようとも構わない!」
072「あ、あぁ…グアッ!!」
蹴りを入れられた072は倒れ、
そして弓美の姿になった。
072「ホイール…」
マッハ「ッ! 072、お前 正気に戻れたのか!」
072「いや…
アタシは もうすぐコアが消滅しちゃう…
でも その前に、アンタに頼みたい事があるの」
マッハ「『頼み』?」
072「本物の板場 弓美には…
『072は弓美を裏切ろうとしてた』とか…
『悪い奴だった』って感じに…伝えてくれない?」
マッハ「え…? なんで そんな…?」
072「最近アタシみたいな怪人が存在してるせいで
創世と詩織との仲が拗れそうだし…
それにホラ、あの娘って怖がりで泣き虫だから…
分かるんだ…アイツと同じ…心を持ってるから…」
それだけ伝えると072のボディは消滅していき、
最後にはコアも粒子状に消滅したのだった。
マッハ「072…」
デザスト「…なんか、白けちまったな。俺は帰るぞ」
ナーゴ「ちょっと待って! このシリアスな空気から
無理矢理 抜け出そうとしないでよ!」
オーロラで帰っていったデザスト。
それを見て追いかけて行くナーゴ。
するとナーゴが出てったタイミングで
都合 良く弓美が意識を取り戻した。
弓美「んん…アンタ、ホイール?」
マッハ「お目覚めか? 板場 弓美」
弓美「ここは…ッ!? アイツは…072は何処!?」
マッハ「どうして急に072の話を?」
弓美「072が遠くに行った夢を見た…
ねぇ、アイツは何処にいるの!?」
マッハ「072は…」
072『 『072は弓美を裏切ろうとしてた
悪い奴だった』って…伝えてくれない?分かるんだ…
アイツと同じ…心を持ってるから…』
マッハの脳裏には先程 消滅 間際に頼まれた
072からの伝言が流れた。
マッハ「072は…ジブンが始末した」
弓美「へッ!? なんで…!?」
マッハ「『なんで』?
そんなの決まりきってるだろう?
人間に化けられる怪物なんて怪しさしか無い。
だから始末した。どうだ? 理解したか?」
弓美「何よ それ…?
アンタ…そんな勝手な理由で072を…!」
立ち上がって殴りかかろうとした弓美。
しかしマッハは弓美の足を引っかけて転ばせ、
その隙にテレポートジェムで弓美を自宅に転送した。
マッハ「…コレで良いんだ」
ベル「本当に それで良いの?」
マッハ「ベル?お前ホムラと一緒に帰ったはず…
あぁ、また その地獄耳で盗み聞きをしてたのか」
マッハが出て行こうとすると出入り口には
ベルが待ち構えていた。マッハは変身を解除して
輪回に戻り、ベルの問いに答えた。
輪回「…良いんだよコレで。
板場 弓美の『友達に裏切られた』という悲しみ、
072の『友達を裏切った』という悲しみよりも、
オレが憎まれ役になって、その『復習心』が
アイツが生きる心の支えになるんなら…」
ベル「君の願いは『風鳴 翼を超える英雄になって、
S.O.N.G.とシンフォギア装者が存在しない世界』
それが君の理想する世界なんじゃないの?
憎まれ役なんて したら理想とは遠のくんじゃ…」
輪回「『正しい事をするには常に他人の事を考え、
時には自分の夢を諦めなければならない』…
ちょっと遠回りするだけだ。
それに助けられなかった人達への
怒りの矛先を向けられる憎まれ役も出来て
初めて1人前の英雄になれる。
オレは…自分達の保身の為にしか動いてない
S.O.N.G.とは違う。賛否の両方を受け入れる。
それがオレ…英雄ホイールだ」
それだけ言うと輪回はバイクに乗って去って行った。
ベル「…『英雄』って なんなんだろう?
君は そんな悲しい想いしてまで なりたいの?」
ホムラと音楽の事にしか興味が無く、
大切な人の為なら他人が死のうが苦しもうが
知ったこっちゃないベル。
しかし立ち去る輪回の背を見て孤高の道を突き進む
ホムラと重なったのか『可哀想』と呟くベルだった。