警察ごっこは楽しいゲーム実況、はーじめーるよー。
前回はるーちゃんを回収して盗んだ*1バイクで走りだし、ガソスタで給油したのち年中無休24時間営業*2コンビニで朝ご飯を集め、高校に帰ってきました。
取り敢えず屋上で雑魚寝している連中が起きるよう大声を出したらバイクを校舎の窓が無い壁際に停めておきましょう。こうすることで校舎のすぐそばに停めていたとしても雨の日で破壊されず、乗り回すことが出来ます。
「るーちゃん…るーちゃん…なの?」
「りーねぇ!! りーねぇ!!」
姉妹が天と地ほどの高低差がある場所で感動の再開をしていますが、かれらがそろそろ寄ってくるので早いとこるーちゃんをラぺリングで使った縄で縛り上げ、引き揚げさせましょう。こうすることで真っ暗且つ危険な夜の学校を非戦闘員の小学生を連れて駆け上がるという危険を冒さずに済みます。引き揚げ側には相応のstrengthが要求されますが、ゴリラと内部データ的には高いヘロインがいますからね。大丈夫です。一応万が一に備え下で待機しておきますが、無事にるーちゃんは屋上まで行きましたね。
昴君はるーちゃんよりも重いのに加え中日どら…ガソリンで満たされた20Lポリタンクを持っているため、階段を使います。そのついでに柚村貴依ことチョーカーさんも回収しておきましょう。彼女は屋上に連れてくるのに条件があるというだけ*3で友好度が上がりやすく、それでいて万能なキャラですので、死なせるのは勿体ないです。そんな彼女がいるのは校内のトイレのどこか、ですがこれはパッシブソナーを使うことで大方見当が付けれます。
まず体育館などはトイレのある方角から音がしませんので除外。一階と二階もそう。そして三階、何だか陶器が震える音とボソボソとした声が聞こえますねー。
早速現場の女子トイレに来ました。扉の前で女子生徒が死んでいたため心臓が止まりましたが、別人の一般犠牲者モブだったため、安心しました。
「おーい、おーーーーーい」
「ヒッ・・・」
みーつけた♡
ドンドンドンドンドンドン
ガシャガシャガシャガシャガシャガシャ
デトロ、開けロイト市警だ!!
「す、昴!? わーわー分かった、頼むからやめてくれ、やめてくれ!!」
扉を少しでも開けたな…。
昴君の声を聞いたチョーカーさんはこちらを見ようと少しだけ扉を開けて隙間から覗いてくるので、足を隙間から入れて無理矢理開けましょう。
「な、なんなんだよお前!?」
すまんな、由紀ちゃんが屋上にいる証拠を持ってない*4から無理矢理開けさせて貰ったわ。こうすることでチョーカーさんは否が応でも現実を受け入れなければならなくなり、取り敢えず安全な屋上を目指させることが出来ます。まあ反撃喰らって良いパンチだと気絶することもありますが…。(2敗)
あっ、今扉を閉めようとしたな!! そうはさせん、日ごろの受信料徴収で鍛えた足技で扉閉めをキャンセルだ!!
「く、来るな変態!!」
えぇーッ?(ガチ困惑)
すーっ(濃厚な現役JKの匂いを深呼吸)…ふぅ*5
あのさ、ここ、水はあっても食糧は無いよね? しかもかれらが徘徊する外と個室を隔てるのは木製の扉と小さな留め具だけで、かれらが大挙してきたら破られるよね? それなのに君はこんな希望も夢も後RJさんみたいに胸もない*6場所に籠城するの? あ ほ く さ やめたら、この籠城?
「け、けどよ、他に安全なところなんて」
屋上があるっつってんだろォォォ!?
「そ、それでも…友達見捨ててこんな部屋に閉じこもっていた奴なんて、死んだ方が…」
〈無言の平手打ち〉
「いった!? なにしやがる!?」
スゥ―――ッ(本日二回目の…)
違うよね? 本当は生きていたいんだよね? けど未来が絶望的だから死にたいだけなんだよね?
「ち、違う!! 違う…けど…」
自分一人だけ助かったことに罪悪感を感じているんだよね? 扉の外で助けを求めた誰かを見捨ててしまった自分を責めてほしいんだよね?
「おまえに…」
でも二度と同じ轍は踏みたくないよね? 屋上にいる他の生存者のために働いて罪滅ぼしがしたいよね? そうだよね!?
「わ、わかった…よ…」
フッ…これがまぁ、私のカリスマって奴ですかね。これでチョーカーさんと屋上まで行くことが出来ます。…由紀ちゃんの写真撮り忘れた時には詰んだと思いましたが、charismaがあればこんなもんですよ。
最近発見されたこの893式扉明けで説得をするルートですが、仮に説得に失敗しても扉を破壊して腹パンして気絶させれば屋上まで保護という名の誘拐をすることが出来ます。これでもチョーカーさんと由紀ちゃんの好感度は下がりませんし、何なら上がりますがゴリラとヘロインの友好度が下がり…場合によっては追放処分を受けます。なんでや!!
後ろをびくびくしながらついてくるかわいいチョーカーさんを守りながら夜の学校を駆け上がりましょう。こういうときは赤外線感知が役立ちます。こうすることで暗闇に紛れたかれらを早期に発見し、窓からポイ捨てすることが出来ます。ごみは大自然というゴミ箱へ!!
画面では昴君とチョーカーさんがコソコソ屋上目指して進軍しているところで、チョーカーさんをなぜこのタイミングで救出したのかについて、ネタバレに配慮しかなりオブラートに包んで密閉包装し、ジュラルミンケースに入れた後コンテナに詰めて話します。
柚村貴依は原作では既にかれら化しており、このゲームでしか生きてアウトブレイク後の世界を過ごす姿を見られないチョーカーを付けたイカレ…ファッションセンスが同級生とは一線を画す御方で、恐れ多くもチョーカーさんと呼ばせて頂いている彼女は、冒頭でも語った通り良く言えばバランス型、悪く言えば器用貧乏なステ振りをしており、昴君に勝っているステータスはluckだけです。戦闘要員としても支援要員としても今一つな彼女ですが、最大の取柄は精神面も安定しているところです。
ヘロインや妹を救出しておかないと全滅の原因となるりーさんを筆頭に、このゲームには正気度がすぐに消えて足を引っ張ってくる奴らばかりです。そんな中でチョーカーさんは、ゴリラと並んで正気度が安定しており、かつ依存度管理もしやすい優良物件です。*7*8*9
そんな彼女は横七関連のイベントで重要な役割を担わせる予定ですが、そのためにも生存を確定させ、初日から友好度を上げておきたかったんですよね。
と、そんな話をしていたら二つの直立ロッカーバリケード先輩を通り抜け屋上まで到着しました。今日はムービーを見て、おしまい!!
――
「誰か、誰か助けて!! いるんでしょ!? 開けてよ!!」
いやだ、お願いだ、どっかにいってくれ…
「速く!! あっ、はいってき、やだ!! 死にたくない!! 助けて!! 助けてよ!!」
頼むから、どっかに…
「嫌だ。死にたくない、死にたくな…うわああああぁぁぁ!!」
ごめんなさい…
――
あれから何時間経ったのか分からない。ただ暗闇の中で、目の前の扉が開いてあいつらが現れないことだけを切に祈り続けていた。でもそれにも限界がきて、寒さと恐怖で震える体を抑えられなくなってきた頃だった。
「おーい、おーーーーーーい」
「ヒッ」
トイレの入り口からしたのは男の声だった。
あいつらはうめき声しか上げないから、間違いなく生きている人間だ。
でも一体誰だ? 明るさからして今は夜。しかもこんなポストアポカリプスの世界になってから数時間しか経っていないのに、高校に来て誰かを探している。生徒の親か? それは可能性が限りなく低い。外の惨状を知っているなら、人の集まっている高校に来るなんて死にに来るようなものだ。それに、たとえそうだったとしても、普通の親なら道中で既に死んでいるはず。
そうなったとき、ふとあの扉の向こうで私に助けを求めて来た誰かを思い出した。女子トイレに迷いなく入って来たから、この声の持ち主とは違い私と同じ女なのだろうが、あの声がふと蘇った。
死にたくない、生きていたい、助けてほしい。そして…痛い。
彼女が死ぬ光景を目にしたわけじゃない。でも、彼女がどうやって死んでいったのかは想像できてしまう。きっと彼女はこの扉の前で、あいつらに食い殺されたのだろう。一口目が急所だったのならまだ幸いだ。もしそうでなかったら…やめよう。どちらにせよ、彼女はきっとこの目の前にある扉を反対側から見ながら、中から私が助けることを期待していたことに変わりはないのだから。
震える腕を掴んで何者か分からないからやり過ごそうと息を殺そうとしたとき、扉の前で叫ばれた。
「生徒会の昴だ!! 生存者はいないのか!?」
バレてる!? 生徒会の昴って確かあの不気味なフィジカルお化けか。出ようか出まいか…
ドンドンドンドンドンドン
ガシャガシャガシャガシャガシャガシャ
「開けろ!! 生きているのなら頼むから開けてくれ!!」
「す、昴!? わーわー分かった、頼むからやめてくれ、やめてくれ!!」
扉を蹴破られてもおかしくないと思った私は、少しだけ扉を開けて隙間から覗こうとしたとき、あいつの足が隙間から入ってきて、無理矢理開けられた。昴の後ろにはあの生徒がいると思っていたが、血痕しかなかった。昴が動かしてくれたのかもしれないし、かれらとなってしまったのかもしれない。
とにかく、自分以外の生存者が目の前にいることで安心を覚え、パニックと恐怖で碌に働かなかった思考が正常に動き出そうとしたときだった。
「…は屋上にいる。俺が守るから君も屋上に」
「来るな変態!!」
「えぇーっ!?」
わ、私は女で、昴は男、だ。そしてここは女子トイレで、な、なんなら今は人はいない。そ、そんなトイレの個室の出口を塞ぐように立つ昴と、便座に座って昴を見詰めるだけの…私。
冷静になったと思えたまだパニックが収まっていない私の脳は、現状を悪い方向で把握し、声を荒げて扉を閉めようとしてしまった。途中、扉に挟まれた昴の足の指の骨から大音がしてしまったが、それに気づかず扉を閉めようと暴れていると、昴は説教を始めた。途中、扉の前で死んだ生徒の話をされたことで、自分がここに逃げるまでに教室にいた友達を見捨てたことを思い出し、罪悪感で自分なんか死んだ方がいいと思ったとき、突然平手打ちをされた。
結構な痛さだったこともあり、反撃しようと昴の頬を殴ろうとしたとき、握りこぶしをそのまま掴まれ立たされた。
「屋上には他にも生存者がいるんだ。ここで死んでる暇があるなら、そいつらのために生きろ」
「わ、わかったよ…」
昴に言われるがままに小さな私の城から引きずり出されると、そのまま私と昴は夜の学校を一路屋上へと進んだ。昴には何か特殊な力でもあるのかと疑うほど勘がよく、月明かりしかなくて何も見えない夜の学校でもかれらがどこにいるのか分かっており、気付かれる前に倒していた。そしてロッカーが邪魔をする屋上に出る扉を抜けた時、そこには一つのブルーシートに包まって夜の寒さをやり過ごそうとする生存者の一団がおり、その中で二番目に小さいのに目がいった。特殊な帽子、ピンクの髪、あれは…
「ゆき!!」
佐倉先生に引っ付いている小さな親友を見て、私はこの後に待ち受ける恐ろしい世界とも戦っていこうと思える大きな原動力をかみしめながら、自分たちが生きていることに涙を流した。