一年ぶりに戻ってきたゲーム実況、はーじめーるよー。
前回は…前回は、なんだっけ? 覚えがないや。ちょっと見返してこよ。
はいはい思い出しました。振り返りも兼ねて前回までのおさらいをしましょう。
まず第一回ではキャラクリをしただけで終わりました。驚くほど中身がスカスカですね、禿みたい。
第二回では屋上でりーさんと過ごしていた時にアウトブレイクが発生、三階で亡者共と死闘(笑)を繰り広げて避難してきためぐねえと由紀ちゃん、くるみネキと覚醒素材の避難を支援しました。
第三回では鞣河小学校にいるりーさんの妹であるるーちゃんを救出。バイク旅の帰り道でガソスタに寄ってガソリンを回収。コンビニでは無法者三名に引導を渡しながら食糧品を100%オフセール期間に購入しました。
第四回ではチョーカーさんと小競り合いをしつつも説得に成功、屋上に戻って由紀ちゃんとの感動の再開を終えたところで終わりましたね。
いやー、懐かしい。投稿したのは去年の四月ですけど、
ということで一時停止を解除して進めていきましょう。現在時刻は一日目の深夜…深夜ってマ? 四話も投稿したのに一日も終わってないのは何かのバグでしょ。ということで睡眠を取ることで次の日に進めまーーーー
せん。なんで屋上でビニールシートに包まれて寝る必要があるんですか(半ギレ)
え? まだかれらがいるから中は危険? うるせえ、行こうッドン!!
というわけで安眠を求めて三階の制圧を始めます。後ろからは止める声が聞こえてきますが中に入ってまで止めようとする勇気がある奴はいないでしょう。分かるか? 綺麗事ばかり言って何一つ成し得ていない奴。お前のことだよ、ヘロイン。*1
「本気でやるのか? こんなに暗いのに」
おっ、覚悟を決めたのかくるみネキが参加してくれるそうです。くるみネキはゴリラという蔑称…失礼、別称があるほどSTRが高く固有装備のくるみのスコップバフで学園生活部の中では最強のアタッカーです…が、はっきり言って夜間の戦闘では邪魔です。
というのもナイトビジョンのような夜間でも視界が効くものが無いとキャラは1mほどしか視認できません。それはかれらも同じなのですが、かれらは嗅覚でも生存者の位置を絞りこむことができ、昴君が戦い始めれば戦闘音をパッシブソナーのように利用して精確な位置を割り出します。そのため照明を点けて視界を確保する必要があるのですが、それをすると今度はかれらの視界もクリアになりスパルタンの長所である赤外線センサーが腐ります。
なので午前中の戦いで上がってきた奴らが少なくチョーカーさんを連れてきた際も仕留めながら来たので数が少ないこと、バリケードの製作のためにロープやテープを屋上の倉庫で探してほしいとお願いしましょう。任せたぞ、くるみネキ。
「…分かった。お前の強さを信じてみる」
というわけでくるみネキも去ったのでささっとかれらを始末していきましょう。といっても昴君が窓から非活性状態のかれらを投げ捨てるだけのつまらないシーンが続くだけなのでカット。RTAじゃないからね、倍速する必要なし。
安全を確保したため、一度屋上に戻りましょう。するとくるみネキが事前に言い聞かせておいた通りにラペリングに使ったロープを用意していてくれたため、それを持って階段に行きましょう。
今から作るのはいわゆる鳴子で、触ると音がする奴です。材料はロープなどの紐と空き缶などの音がするものです。今回はかれらが落とした鈴を利用します。
本来であれば階層の安全化はその階層にいるかれらの殲滅と階段などの侵入可能場所の封鎖が条件ですが、深夜にそんなことをする余力も物資もありません。ですがこうして鳴子を用意することで侵入にいち早く気付くことができます。かれらは足を引きずって歩くためそもそも三階まで基本的に上ってきませんが、鳴子を仕掛けることでより安心できますね。念には念を入れて廊下や睡眠場所に決めた生徒会室の入り口前などにも厳重に鳴子を設置したら、椅子に座って寝ましょう。制服などの衣服を掛けることで体温のロスも控えることができます。
え? 屋上組? 彼女達は安全が確保されていない場所で寝るのを嫌がって屋上にいますよ。安全なんて危険になる度に確保すればいいだけでしょうに。*2
というわけで今回はここまで、ぐっすりと眠って二日目に備えましょう。
――――
由紀が親友である柚村さんとの再会を喜んでいる中、一人この感動を作り出すことに成功した男、昴が屋上の扉を開けようとしていた。
「昴君、どこに行くのですか?」
私たちの中で唯一の大人であるめぐねえが校舎の暗闇に姿を消そうとしていた昴を止める。正確な時刻は分からないが陽が落ちてからかなりの時間が経っている。恐怖によって頭が冴えていた私も、とりあえず危機を脱したことを理解して眠気が出てきた。だというのに昴は再びかれら渦巻く校舎に戻ろうとしている。
「屋根のある場所で寝たいので、安全を確保してきます」
まるでコンビニでジュースと…ついでにアイスクリームでも買ってくるわ。という軽いノリで昴はめぐねえに言った。手には武器になるものも持っていない。当然だが、めぐねえは怒って止めようとした。
「待ちなさい!! 中は危険です。悠里さんの妹さんや柚村さんを助けてきたことは立派ですが、下手をすればあなたも死んでいたのかもしれませんよ!!」
「だが生きている。そして中を制圧することは避けて通れない。夜間は奴らの活動が鈍い。どういうメカニズムでかれらが動いているのかは分からないが、少なくとも今がチャンスなのは変わりない」
夜間は奴らの活動云々はずっと屋上にいた私には分からない。…が、昴の奴はやるつもりだ。それが分かっているからこそめぐねえも必死に止めようとしている。あいつが今日だけで倒してきたかれらの数は両手を使っても数えきれないだろう。それだけの自身があいつにはあった。
「チャンスだからやるやらないという話ではありません。危険だからやってはならないと…」
「危険だからダメだと言うのは簡単ですが、このまま停滞していては将来的には全滅します。それでは」
これ以上ここで話していても無駄だと結論付けたらしく昴は行ってしまった。めぐねえは一歩踏み出したが二歩目が続かず見送る形になっている。
「めぐねえ…」
由紀が心配しながらめぐねえの裾を掴む。めぐねえもそれを気に掛けて由紀の手を掴んだ。
「…あたしが行く」
誰も他に行く人がいないなら、と先輩を殺めてしまったスコップを握りしめながら扉へと進む。
「恵飛須沢さんまで…」
「昴の奴を説得してすぐ戻ってくる」
私のことまで心配してくれためぐねえを振りほどいて中に入る。校舎の中は明かりがなく一寸先は闇という言葉がぴったりな状況だった。今の状況だとどこからかれらが飛び出してくるか分からない。電力が生きているのかは分からないがとりあえず電気を点けようとスイッチに手を伸ばすと、闇に腕が掴まれた。
「声を出すな」
「…ッ。昴か、脅かしやがって。屋上に戻るぞ」
「いいやダメだ。ここで奴らと戦う」
「本気でやるのか? こんなに暗いのに。」
めぐねえのときと同じように折れることを知らない昴の眼光が暗闇の中でも光って見える。正直に言えばめぐねえが言っても聞かないのに私の言うことに従うとは思ってもいなかった。
「なら、手伝わせてくれ」
急な思い付きではない。めぐねえの言うように今の学校は危険だ。そしてこの暗闇、無事に戻れるとは思えない。けれど昴が言うように夜はかれらが鈍くなるというのなら今が絶好の機会であることも間違いはない。相棒を肩に私も昴に付いていこうとしたが、それをこいつは断った。
「すまないが、かれらと間違えてお前を窓から投げ捨てる恐れがある。悪いが共にはいけない」
「なんだよー、それ」
「代わりと言ってはなんだが、紐を持ってきてくれ。太さは問わない。下に降りたときに使った奴でもいいから準備しておいてくれ」
「…分かった。お前の強さを信じてみる」
これは嘘の方便だ。確かに昴が強いことは確信している。だが本当は私が怖いから逃げるんだ。
戻ってきた屋上で、私が昴を連れていないことに気付くとめぐねえが私のことを見る。
「駄目…だったのね」
「ああ。ところでりーさん、紐ってあるか?」
るーちゃんを寝かしつけていたりーさんに声を掛ける。何に使うかは分からないが昴が必要だって言うのなら必要なのだろう。
「ごめんなさい、これしかないわ」
「ありがとう、手間掛けさせて悪いな」
物置から出てきたりーさんは昴が降りるときとるーちゃんを引き揚げるときに使ったロープを持って出てきた。それを受け取って扉近くで待っていると、足音。一応スコップを構えながら待っていると、出てきたのはケガ一つない昴だった。
「恵飛須沢、紐は?」
「これしかなかった」
「ありがとう、すぐに戻る」
鈴の音を鳴らしながら再び校舎内に戻る昴。無事に戻ってきたということは安全を確保したのだろうと思い一安心する。懐中電灯の光を頼りに私も校舎内に入ると、昴が階段にロープを張っていた。
「何作ってるんだ、それ?」
「鳴子だ。本当は立派なバリケードを作りたいがその余裕がないから代わりに」
懐中電灯の光が無い場所で光源があるかのように作業を続ける昴は私のことを気にも留めずに壁から壁に張ったロープに鈴を括りつけた。試しにロープを動かすと鈴が揺れて複数回音が鳴る。しかし取り付けられた鈴は大小様々で音も聞こえるかどうか怪しい物だった。
「お前、この階で寝るんだよな? なのに鳴子しか作らないのか?」
「鳴子しか作れないんだ。寝る場所に決めた生徒会室の前と廊下にも張り巡らせるから手伝ってくれ」
「いやいや数の問題じゃなくて、それだけなのかよ」
「別にこれだけで十分だろ。かれらが来たらその都度起きて倒せばいい」
「まじかよ…」
その後黙々と鳴子を作成した昴は一度屋上に戻り他の人たちを誘ったが、誰一人として昴に付いていこうとはしなかった。当然私もだ。
ブルーシートに包まれながら目が覚めるたびに昴のことが気になって生徒会室を確認する。そこには椅子に座りながら制服で暖を取って寝る昴がいた。こうも追い詰められているのにまるで日常の延長線上にいるかのような昴の様子、それがどうしても引っかかった。
本当は屋上で寝て二日目に突入するはずが知らない間に三階を制圧してた。どうして?