燃え残り 作:名無し
─カイザーPMC基地─
ゴゴオオォォォッ
3機の人型の機械が炎と煙を吐き出しながらシロコ達の真上を飛び過ぎ、地面に降り立つ
シロコ「新手…!?」
アヤネ「い、いえ!こちらへの攻撃の意思はない様に見えますが…!」
アル「な、なにアレ!?」
カヨコ「…カイザーが出したロボットと似たやつが3体も出てきた」
ウォルター「ハウンズ、目の前のACを叩き潰せ…」
アヤネ「AC…あれも…!」
PMC理事「ACだと…何故貴様が…!」
3機のACがそれぞれの方向に移動を始める
シロコ「やっぱり速い…ブースターで地面を滑ってるから戦車よりも機動力に優れてる」
一機の両肩についたミサイルハッチが開き、大量の垂直ミサイルが放たれる
それを避ける様にカイザーACが飛び上がった瞬間、3機がそれぞれの手に持った銃火器…というにはあまりにも大きすぎるそれを撃ち込む
ダガガガガガガガガガガッ!!
飛び上がってものの数秒で無数の弾丸を受け、バランスを崩したところに大量のミサイルが直撃する
ドッ!ドドドドドドッ!ドカーン!
アヤネ「す、すごい…」
シロコ「一瞬で…」
PMC理事「くっ…!だが…!」
ウォルター「619、位置を変えろ、617、移動するまでの間619の護衛につけ、SGの武装ヘリが来る
620、お前の役割は…揺動だ、上手く相手を揺さぶれ」
620と呼ばれた機体が両肩の武器と手持ちの武器を持ち変え、他の武器よりは小さなハンドガンの様な形状の武器を両手に持ち、飛び上がる
ウォルター「
…早く進め」
アヤネ「…はっはい!みなさん!」
シロコ「うん」
ノノミ「先生、お願いします!」
PMC理事「…ハンドラー・ウォルター、たった3機でこちらの部隊を全滅させるつもりか?
確かに、貴様の猟犬の動きは鋭いようだが…」
ウォルター「何体でも構わん」
PMC理事「…何?」
ウォルター「あの程度の動きのAC、何体いようが相手にならん」
PMC理事「舐めた事を…!」
ウォルター「来たか」
アル「えっ!?」
カヨコ「…何アレ」
シロコ「前に見た、ヘリコプター?」
セリカ「嘘でしょ!?…あれ、学校の校舎くらいの大きさあるけど…!?」
アヤネ「もっと大きいよ…!…あんなの、相手できるわけ…」
ウォルター「619、降下してくるぞ、ハッチをターゲットしろ」
619の両肩に取り付けられた12連装の垂直ミサイルが絶え間なく放たれる
そして、それがハッチに直撃するも…
ウォルター「…有効打にはならないか、だが、問題ではない」
武装ヘリのハッチが開き、複数のACが降下を始める
2機、4機、次々と…
PMC理事「先ほどはそちらの方が数も多く優勢だったが…果たしてこれならどうかな?」
ウォルター「問題ない」
降下中のACが一機、直撃を受けて姿勢を崩す
2発、3発と立て続けに撃ち込まれて…
ウォルター「そうだ620、軽量機を狙え、ACS限界まで撃ち込め
617、お前はタンクを狙え、619は援護に回れ」
620がハンドガンを直撃させたACにブースターを吹かせながら全速で接近する
そして…
PMC理事「なっ…」
ガギィッ!!
シロコ「蹴った…!」
蹴り飛ばされる
蹴られたACは姿勢制御もままならないまま地面に落ち、そこに619のミサイルが降り注ぐ
ウォルター「そうだ、いいぞ620…そのまま他のACにも喰らい付け」
620がハンドガンを一つ捨て、別のACに接近して蹴り飛ばし、ハンドガンを撃ち込んだと思いきや、もう片方の手で殴りつける
アヤネ「な、殴っ…!?」
PMC理事「くっ…!何をしている!」
ウォルター「機動力を生かすことすらできていない…これではな」
ウォルター(おそらくは無人機、システムの起動も降下の直前に行なっているのか、空中での動き出しが鈍い)
高機動力がウリの軽量機でそんな隙を晒すのなら、それを狙わない理由はない
一体も逃しはしない
ウォルター「…これが終われば、もうお前達を起こさずに済む」
ようやく眠れた猟犬達を、無理矢理叩き起こした
ウォルター「うちの猟犬は寝起きが悪い」
ガガガガガガガガガガガッ!!
617がタンクACに接近しながらガトリングを撃ち込み続ける
ウォルター「…しぶといようだな、617、バズーカとブレードを忘れるな」
617が敵ACに向かって飛びあがり、右肩の拡散バズーカをタンクACに撃ち込む
そして、間髪入れずに左腕のパルスブレードを展開し、二振り…
ギャンッ!…ギャンッ!!
PMC理事「何故だ…何故…こんな…!同じACのはずだ!」
降りてきたAC部隊はこのわずかな時間でほぼ壊滅
馬鹿らしくなるコストを払って揃えたであろうACがこうもあっさりと潰されては叫びたくもなるだろう
ウォルター「…ACばかりを見ている様だが…地上の戦力も気にする事をお勧めしよう」
PMC理事「な、に…?」
ウォルター「…すでに対策委員会は周囲の包囲を突破している、指揮官がそのザマでは便利屋の相手もまともにできないのではないか?」
そうだ、既に目的の一つは果たせた
そして…
ムツキ「あははっ!ドーン!」
ハルカ「死んでください死んでください死んでください…!」
PMC兵士2「うわぁぁっ!?」
戦術人形1「ぐぅっ!?」
カヨコ「…正規兵って聞いてたからどんなものかと思って見たら…社長、ビビる事なかったね」
アル「え?そ、そうね…って!別にビビってないわよ!」
PMC理事「いや…まだだ、あの武装ヘリが…!」
ウォルター「確かに強力な兵器だ、ACがまるで虫の様な大きさに感じる
だが…ACで落とせないわけでは無い」
PMC理事「…クッ…クククッ!何を馬鹿な!あのロボットはせいぜい数メートル、だがあのヘリは高さだけで100メートルを優にこす大きさだ!
その上装甲も何倍もの厚さがある!あれは…そう、まさに飛ぶ要塞だ!それをあの程度の兵器で…」
ウォルター「だから堕とせないとでも?」
617がターゲットを切り替え、背面のブースターを吹かして武装ヘリへと迫る
PMC理事「ば、馬鹿な!本気で…!」
ウォルター「619、620、直ぐに片付けて617に合流しろ…617、無理はするな、ヘリの真下は武装が少ない、潜り込め」
620が武装ヘリコプターへと飛びかかり、肩に格納されたレーザーハンドガンを取り出して撃ち続ける
カヨコ「アレは、ハンドガン?」
617と620がヘリの周りを飛びながら弾を打ち込み、注意をひく
そして619が遠距離から大量のミサイルとライフルを撃ち込み、そして…
アル「あっちはスナイパーライフル…?」
ムツキ「あんなに大きいロボットなのに狙撃の必要あるの?」
スナイパーライフルと見紛う程の長い銃身のついたソレが轟音を立てて弾丸を射出し…
ドンッ!
ムツキ「うわっ!爆発した!アルちゃんの銃みたい!」
直撃したグレネードが武装ヘリを大きく揺らす
ウォルター「
617がパルスブレードを振るい、ローターの接合部に大きな傷を付ける
立て続けにそれぞれが弾丸を撃ち込み、蹴り飛ばし、斬りつけ…
ウォルター「いいぞ、そのまま畳みかけろ」
617がもう一度武装ヘリに接近を試みる
PMC理事「近寄らせるな!今度こそ撃ち落とせ!!」
ビーッ!ビーッ!
通信越しにひっきりなしに
617を狙い撃つ様に機銃の掃射、ミサイルの爆撃
かわし、防ぎながら迫るも、新たな警戒音が何度も何度も鳴り響く
ウォルター「……」
COM『アサルトアーマー、起動』
バチバチバチッ…!
PMC理事「な、なんだ!?」
ムツキ「うわっ!眩しっ!?」
ハルカ「な、なんですか…?」
パルスによる爆発を発生させ、周囲の弾丸やミサイルを破壊する
そしてそのパルス爆発の衝撃はヘリにも及ぶ
ウォルター「今だ、トドメをさせ、617」
ギャギャギャッ!!
制御ブロックに突き立てられたパルスブレードが機械を歪める音ともに斬り裂く
制御を失ったヘリは、姿勢を崩し、高度が下がり始める
PMC理事「…こんな、事が…」
ウォルター「そこにいては巻き込まれるぞ、理事殿…こちらは犯罪者になるつもりはない、死なれては困る」
PMC理事「くっ……ぐぅ…!!」
ウォルター「お前の負けだ」
PMC理事「…ふざけるな…!認めるか!認めてなるものか…!」
ヘリがミサイルハッチからデタラメな方向にミサイルを射出し始める
周囲の建物を消しとばし、自軍の兵士すらも巻き添えに…
カヨコ「っ!…道連れにするつもり?」
ムツキ「これ、かなりヤバくない?」
ハルカ「あ、アル様!こっちにミサイルが…!」
アル「に、逃げるわよ!」
ウォルター「待て、動くな」
アル「せ、先生?」
ウォルター「619、便利屋を守れ」
両肩のミサイルをパージした619が急加速して便利屋の前に移動する
バチバチバチ…ッ
ムツキ「え?」
カヨコ「これってさっきの…!」
アル「ちょっ…!」
ドドドドドドッ!
アル「……あれ…?」
ムツキ「なんともない…?」
カヨコ「…パルス爆発じゃなくて、今度はパルスの障壁…?
…ミサイルが全部防がれてる…」
ハルカ「あ、アル様!ご無事ですか!?」
ウォルター「その中に居ろ、人体への有害性は………今の所報告されていない」
アル「…ね、ねえ!?それすっごく不穏なんだけれど!」
カヨコ「…外に出て焼かれるよりはマシじゃない?」
ムツキ「あははっ!同感〜!」
アル「…あれ…?」
アルがライフルのスコープを落ちていく武装ヘリに向ける
カヨコ「どうかした?社長」
アル「…今、開いてるハッチのところで何か動いた様な…」
ムツキ「?…落ちてるんだから中身も動いてるのは当たり前じゃん?」
ハルカ「み、見てきましょうか!?」
カヨコ「出ちゃダメって言われたでしょ、社長もいつまでもそうしてないで…」
アル「待って!先生、ハッチからまだ敵が…!」
ウォルター「…確認した、一機だけでも逃すつもりか…」
ヘリのハッチからACが一機飛び出し、ブースターが青く光る
カヨコ「逃げられる…!」
ウォルター「構うな……620、退避しろ…ヘリの墜落に巻き込まれる」
ダンッ!
カヨコ「…社長、撃ったの?」
逃げようとしたACのブースターが小さく爆発する
ムツキ「え、当たってない!?」
ハルカ「流石です!アル様!!」
アル「え?ほんとに当たったの?」
カヨコ「…驚き過ぎて素がでてるよ、社長…まあ、1キロ以上離れてるし…当たるとは思わなかったけど」
ウォルター「ブースターが破損しているなら追える、よくやった、陸八魔、後は…なんだ?」
ダガガガガガガガガガガッ!
ムツキ「…すごく遠くから響くみたいな…これ、何の音?」
ハルカ「じゅ、銃声でしょうか…?」
カヨコ「見て、社長が撃ったACが…」
ブースターが壊れたACが爆発し、堕ちていく
ムツキ「アルちゃんの狙撃で仕留めたって事?凄いじゃ〜ん!」
ウォルター「…いや、あの程度ではああはならん」
ガシャン!
ACが地面に堕ち、そしてその上から…
アル「あ、アレって…!」
(ストッ)
ヒナ「……」
ウォルター「…
バキッ!!…ギッギギギギッ…
ヒナがコアを開き、操縦席を確認する
ヒナ「無人…なるほどね、報告書通り…あれ?」
アル「
ヒナ「…?…どうして便利屋がここにいるの?」
カヨコ「…どうする社長、今度は見逃してくれるかな」
ムツキ「でも、そもそも今戦う理由なんて無くない?」
カヨコ「…それはそうだけど…風紀委員だしね」
ウォルター「聞こえるか、空崎」
ヒナ「…先生?…風紀委員会の通信回線にどうやって…いや、今はいいか」
ウォルター「まさかACを1人で落とすとはな…逃げ出そうとした敵もこれで仕留め終わった…助かった、礼を言う」
ヒナ「…ううん、確かに頑丈な機械だったけど、倒せるか試したかっただけだから…
でも、そこの三体の機械は?AC…に見えるけど、敵?」
ウォルター「…俺の猟犬だ」
ヒナ「そう…猟犬……的確な比喩ね、
敵じゃ無くてよかった」
ウォルター「…俺も、お前が敵では無くてよかったと思っている、改めて礼を言う」
ヒナ「…ふふっ…ありがとう、先生」
カヨコ「ねえ、社長」
アル「…ええ…」
ムツキ「すっごく嬉しそう、あの風紀委員長でもあんな顔するんだ…」
──
ウォルター「……」
黒服「…お見事、と言っておきましょう、先生」
ウォルター「……」
黒服「アレほどの援軍が来たのはカイザーの不徳が故でしょうか?それとも先生の人徳なのでしょうか…ますます気になります…が
今回は大人のカードの力も拝見致しました、実に素晴らしい…それ故に、共に歩む事ができず残念に思います
しかし、我々ゲマトリアはいつも先生を見ています、もしこちらへ来る気になったのなら、その時は…クックックッ」
ウォルター「帰る」
黒服「それでは、また…ハンドラー・ウォルター先生」
──
COM『ハンドラー・ウォルターに報告、ミッション完了…
617反応ロスト、620、619、反応ロスト』
ウォルター「…良くやった……ゆっくり休め」
ウォルター「…
──
???「ねえ、ホシノちゃん
私ね、初めてホシノちゃんと出会った時、これは夢なんじゃないかなって思って、何度も頬をつねったの」
???「ホシノちゃんみたいな、可愛くて優しくて、頼れる後輩がそばにいてくれるなんていう夢みたいな事が、ほんとに嬉しくて
うーん、うまく説明できてないかもしれないけど
ただ、こうしてホシノちゃんと一緒にいられる事が、私にとっては奇跡みたいなものなの」
ホシノ「…毎日毎日、こうして一緒にいるじゃないですか
昨日も今日も、明日もそうです…こんな当たり前のことで何を大袈裟なことを…」
???「はぅ…だって…」
ホシノ「「奇跡」というのは、もっと珍しくて凄いもののことですよ」
???「ううん、ホシノちゃん…私は、そうは思わないよ
ねえ、ホシノちゃん…いつかホシノちゃんにも可愛い後輩ができたら、その時は──」
──
ホシノ「……」
何故だろう、今になって何度も何度も同じ記憶を思い返す
繰り返し繰り返し、同じ言葉を思い出して…その度に後悔して…
ホシノ「……可愛い後輩、できたのにな…自分から手放しちゃった」
のんびりしてるようですごく責任感が強くて優しい子に…ちょっと危なっかしいけど、誰よりも勇敢な子
そそっかしくて、細かいことで怒るけど、対策委員会が大好きな子、すごく真面目で、でもおっちょこちょいな子
みんな大事な可愛い後輩だったのに…
ホシノ「……あれ…」
また、大きな振動が響く
さっきよりは小さいけど、何かが爆発した様な音も聞こえた
ホシノ「…あ…」
全身を拘束していた光の糸が消え、身体が自由になる
ホシノ(……今の爆発で基地のシステムがダウンしたんだ…でも、今の私が自由になっても…)
ホシノ「…ぁ…れ…?」
…なんでだろう、身体がフラフラと立ち上がって、どこか、出口を探してる
きっと気のせいじゃない、確かに聞こえた気がしたんだ
???「──!──!」
???「─すぐに──!」
確かに、聞こえる声の方に走る
分厚い扉の向こうから、確かに声がする…
もっと確かめたくて、扉の隙間に耳をピッタリ当てる
???「…ん、爆弾セット完了」
ホシノ「……へ…?」
ドカアァァァン!!
頭がぼーっとする
何が起こったんだろう
…いや、こんな筈がない、全部自分で捨てたんだ
なのに目の前のこの光景が現実な筈がない
これは夢だ
ホシノ(だとしたら…ずっと、このまま…)
セリカ「ちょっと!シロコ先輩!」
シロコ「ごめん…まさか扉の向こうに居るとは思ってなかったから…」
ノノミ「大丈夫ですか?ホシノ先輩」
ノノミちゃんに抱き抱えられ、扉の向こうへ─
外へと連れ出される
ホシノ「っ…う…眩し…」
…まるで、長い眠りの後の朝日の様な…
シロコ「…わかった、ホシノ先輩、顔動かすよ」
ホシノ「へ?」
グイッ
顔を掴まれて変な方向を向けられ、耳に何かを捩じ込まれる
アヤネ「ホシノ先輩!!」
ホシノ「あー…インカムか…耳が、キーンてする…」
この頭痛も、吹き飛ばされて全身を打ちつけた痛みも
寝起きの朝日の眩しさも…全部がこれを夢じゃないって教えてくれる
セリカ「…お、おかえり!ホシノ先輩!」
ノノミ「あー!セリカちゃんに先を越されてしまいました!
恥ずかしいから言わないって言ってたのに!ズルです!」
セリカ「う、うるさいうるさいっ!別に順番なんてどうでもいいでしょ!?」
シロコ「…ホシノ先輩、吹き飛ばしてごめん…おかえり」
アヤネ「おかえりなさい!ホシノ先輩!」
ノノミ「おかえりなさい、です!」
ホシノ「…あはは…」
ノノミちゃんに降ろしてもらって、自分の足で立つ
ウォルター「……」
インカムから小さいため息が聞こえる
ホシノ「…先生…?」
ウォルター「…戻りが遅いぞ、小鳥遊…やはり俺では対策委員会を誰1人として止められなかった」
シロコ「嘘、止める気なんてなかった」
ノノミ「というか、先生は私たちを止めようとしてましたか…?」
アヤネ「してませんね…でも、先生は敵のヘリが片付いたと思ったらシャーレからヘリで私を迎えに来てくれたんですよ!「一緒に迎えに行くぞ」って!」
ホシノ「…そっか、
ウォルター「小鳥遊、もし退部をするのなら、正式な手続きをしろ、合議制はお前も受け入れた制度だ…
簡単に抜けられるとは思うな」
ホシノ「…そっか、やっぱズルいなぁ…」
セリカ「ところで、ホシノ先輩?そろそろ焦らすのはやめてくれない?」
ホシノ「え〜…もしかして、アレを待ってるの?
……ほんとに言わなきゃダメ…?」
ノノミ「ホシノ先輩が照れてます!」
シロコ「…言ってくれないの?」
ホシノ「…うへ〜、全く、可愛い後輩たちのお願いだし、仕方ないなあ……」
ホシノ「…ただいま」
──
アヤネ「あ!先生、こんにちは!」
ウォルター「ああ…」
カイザーとの戦いから1週間と少しが経過した
相変わらず、対策委員会は忙しいらしい
ノノミ「それで…先生…?」
ウォルター「…連邦生徒会との協議のもと、シャーレの権限をもって本日づけでアビドス対策委員会を正式な委員会とし、生徒会として承認する」
アヤネ「やったぁ!」
セリカ「これで「非公認だから」、なんて理由で酷い目に合わなくて済むわね!」
ウォルター「生徒会長が決まったら連絡しろ」
シロコ「ん、決まってる、ホシノ先輩」
ホシノ「それはダメ、絶対にならないからね」
ノノミ「どうしてですか!」
ホシノ「ダメなものはダメ〜…別にそこ空欄でもいいよね?先生?」
ウォルター「…しばらくは誤魔化しておく」
アヤネ「で、では、私からも発表が、カイザーローンの件なのですが…」
セリカ「何!?借金無くなったとか!?」
アヤネ「い、いや…借金は9億円のままだよ…?」
ノノミ「借金自体は正当な契約でしたからね…」
アヤネ「でも、カイザーローンはブラックマーケットでの不正な取引がバレた様で、連邦生徒会の捜査が入るとの事です」
ホシノ「あの連邦生徒会が動いたんだ?珍しい…」
アヤネ「それが、どうやらトリニティが主導して申し立ててくれた様で…」
ノノミ「トリニティ…もしかして…?」
アヤネ「…わかりません、でも、そうだといいですね
それと、あのPMCの理事については生徒誘拐事件の主な容疑者として指名手配されたそうです
とはいえ、連邦生徒会は今は機能していないので捕まるかどうか…ただ、カイザーコーポレーションは自分たちと関係ないと主張するために即座に解雇処理を行なったと…大人って怖いですね」
ウォルター「企業が生き残る為だ、平然とやるだろう」
アヤネ「あ!それから!
あの無理に引き上げられた利子についても問題にあがって、最終的には前より遥かに少ない利子の支払いで済む形になりました!」
セリカ「ホントに!?やった!」
シロコ「これでずっと楽になる…」
ホシノ「うへ…よかったあ…」
セリカ「あ、そうだ!柴関ラーメンなんだけど、屋台として再開してす前より繁盛してるみたい!
私にも明日からバイトとして復帰して欲しいって!」
アヤネ「良かったね!セリカちゃん!」
ホシノ「じゃあ今日はラーメンでお祝いだ〜」
─後日・シャーレ─
ウォルター「……これは」
デスクに置かれた書類を拾い上げる
ウォルター「…請求書…弾薬の使用量…作戦成功報酬…合計900万クレジット……これは…」
ウォルター「……今後も「使え」ということか……」