燃え残り   作:名無し

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ダブルオー

─ミレニアム・エンジニア部─

 

ネル「いいか、とりあえずあの“デカブツ”はAC以上に面倒だ、最速で始末する」

 

カリン「でも、先生もこっちの対応に合わせてあのシールドを展開する対象を変えてる

MTを狙い始めたらそっちに展開するし、大きい…MT?に狙いを絞ったらそっちに展開する

狙撃で倒すのは難しい」

 

アスナ「じゃあ!じゃあ!こういうのは?」

 

(……)

 

カリン「そ、それは…!シンプルだし、私も考えはしたけど…」

 

ネル「良いじゃねえか、難しく考えても解決しねえならシンプルにいつも通りで…

どうせ次失敗したら、先生も今日は帰っちまうだろ?だって──」

 

ネル「もうすぐミレニアムプライスの提出期限だからな」

 

──

 

ウタハ「先生、まだやるのかい?」

 

ウォルター「…もう夜も遅い、今日はこれで終わる」

 

ハレ「バイタルチェック、異常なし

先生がやれるって言うなら止めないけど…こんなに連続で戦って本当に大丈夫?」

 

ウォルター「問題はない」

 

ウォルター(…白石(しらいし)はGを含め、パイロットにかかる負荷も再現したと言っていたが…

実際の負荷はこの程度ではなかったはずだ)

 

…だが、今はその方が都合がいい

 

ウタハ「…向こうはもう始めたみたいだね…おや?」

 

ウォルター「……」

 

──

 

ダダダダダダッ!ドカーン!ドカーン!

 

ネル「まず1機!」

 

アスナ「こっちも!」

 

ネル「よし、次は…待て!」

 

ダダダダダダダダッ

 

上空から機銃の弾丸が降り注ぐ

 

ネル「チッ…カリン!ヘリが堕ちてねぇぞ!」

 

カリン「ヘリの位置を送って!爆音と煙で位置が特定できない…!」

 

アスナ「今回は位置が悪いね!えーっと…どうやるんだっけ?」

 

(ピッ…ピピッ)

 

カリン「……そこ!!」

 

ドッカアァアァァン!!

 

アスナ「わあ!花火みたい!」

 

ネル「よし、次──」

 

ウタハ『第2波、投下』

 

アスナ「えっ!まだ全然終わってないよ!?」

 

カリン「輸送ヘリを堕とさないと…!どこに…!?」

 

ネル「東だ!」

 

アスナ「あ!いた!」

 

ヘリから数機のMTがパージされる

 

カリン「…遅かった…!」

 

ドカーン!ドドドッカーーン!!

 

ネル「…あぁ…?」

 

カリン「輸送機から降りたMTが爆発…?……いや、地雷?」

 

(ピピッ─…ザザッ)

 

アカネ「コールサイン・04、参上いたしました」

 

カリン「アカネ!」

 

アスナ「さっきのヘリのマーキングも?」

 

アカネ「はい♪地雷を設置しながら…ふふっ」

 

ネル「んじゃ、これで揃ったわけだな」

 

次々にMTが投下され、進行を始める

 

ネル「行くぞ!掃除の時間だ!!」

 

──

 

ウタハ「…どうやら、時間稼ぎの必要はなかったみたいだね」

 

ウォルター「目的はそれだけではない」

 

ハレ「えっ?」

 

ウタハ「……なんとなく、先生の考えてる事はわかったよ」

 

ウォルター「…ライガーテイル、発信準備」

 

──

 

ウタハ『第3波、投下』

 

ネル「カリン!南だ!」

 

カリン「外さない!!」

 

ズガアァァン!!

 

アスナ「大当たり!」

 

ドカーン!ドドーーン!!

 

アカネ「うふふ、こちらも大当たりです」

 

ネル「……」

 

カリン「ヘリはあと少し!地上は!?」

 

アスナ「うーん!ちょっと厳しいかも…わっ!?遠くから撃たれてるよ!」

 

ネル「カリン!先に脚の潰れたMTを仕留めろ!アスナ!カリンの護衛に回れ!」

 

カリン「っ…了解…!」

 

アスナ「りょーかいっ!」

 

ネル(マズイな、アカネが来たのはいいが、合わせがうまくいってねぇ

打ち合わせもしてねぇから無理も無ぇけどな…)

 

ドッカーーン!

 

アカネ「…撃破には至りませんか…」

 

ネル「アカネ!脚を潰すな!近寄らせろ!」

 

アカネ「わかりました!」

 

アカネ(…確かに、普段なら脚を止めれば狙撃で仕留めてくれるハズのカリンは空中の対処で手一杯…

敵の攻撃はこちらに届くのに、こちらの攻撃は有効打にならないどころか届きもしない…)

 

アカネ「っ!…あ、あれは…!?」

 

ゴオオォォッ──

 

ネル「来やがった…!4脚の相手はあたしがやる!他のMTは任せるからな!」

 

カリン「リーダー!?それじゃ作戦が…」

 

ネル「オラオラオラァ!!」

 

ダガガガガガガガッ!ダダダダダダッ!

 

アカネ「あれは、一体…!?」

 

カリン「4脚MT、耐久力も火力も、他のMTとは比べ物にならない…!」

 

ネル「チッ…こっちに来やがれ!」

 

(タタタタタッ)

 

ゴオオォォッ──

ダンッ!ダンッ!ドドドドドドッ!

ドドドドドドッドッカーン!!

 

(ピッ…ザザッ──)

 

カリン「リーダー!?…ダメだ、応答がない…!」

 

アカネ「戦闘音は止んでいません、おそらく被弾で無線機がやられたのでしょう…!」

 

カリン「無駄にリアルなシュミレーターだ…!

急いで他のMTを仕留めてリーダーを助けにいかないと…!」

 

ダンッ!ダダダダダダッ!

 

アカネ(…押されている…急いで撃破しないと、でも…)

 

(カチッ)

ドッカーン!

 

アカネ「くっ…!ダメージにはなっていますが、撃破にはとても…!」

 

ダガガガガガガガッ!ドカーン!

 

アスナ「あははっ!もう一個!」

 

カリン「地上MT部隊、半数撃破…!」

 

アカネ「アスナ先輩、どうやって…!?」

 

アスナ「えー…?」

 

アスナ「焦げてるところ狙ってみたの!」

 

カリン「…焦げてる…?爆発で装甲にダメージを受けている部位…?た、確かにそこなら脆い、のか…?」

 

アカネ(…爆弾はダメージにはなっている、でも、撃破しきることはできない

足を攻撃して止めては向こうの間合いで一方的な攻撃を受ける、リスクはあっても接近させなければならない)

 

アカネ「そして、爆破のダメージを受けた場所は多少脆くなる…

正面から倒すには…私の爆弾で……あとは、アスナ先輩の機動力を活かせば…」

 

カリン「アカネ…?」

 

アカネ「…1つ、作戦があります

アスナ先輩、力を貸してください」

 

アスナ「?」

 

アカネ「かなり危険な賭けですが…」

 

──

 

ウタハ「さて、第4波といこうか」

 

ウォルター「…ゲーム開発部はどうなった」

 

ウタハ「ついさっき、ミレニアムプライスに“テイルズ・サガ・クロニクル2”を応募したよ

これで目的は果たせた訳だけど…」

 

ウォルター「安心しろ、手を抜くつもりはない」

 

ウタハ「…今回を含めて25回の挑戦で、C&Cは第4波を乗り越えられたことは一度もなかったけど…」

 

ウォルター「今回はわからん」

 

ウタハ「随分と買ってるみたいだね、まるで“乗り越えてもらわないと困る”とでも言いたげにも見える」

 

ウォルター「……白石(しらいし)、次も用意しておけ」

 

ウタハ「わかったよ」

 

コックピットハッチが閉じる

 

ハレ「結局、第5波は使わなかったね」

 

ウタハ「…いや、どうかな?」

 

ハレ「え?」

 

ウタハ「…もしかしたら、今回は──」

 

──

 

ウタハ『さあ、そろそろ次が行くよ』

 

カリン「っ…!まだ第3波も終わってないのに…!」

 

アカネ「上から来ます!」

 

カリン「一機でも多く、撃ち落として……いや、アレは…!」

 

ウタハ『第4波投下

識別名ハンドラー・ウォルター、ACライガーテイル、発進』

 

ゴゴオオォォォォッ──

 

カリン「本命が来た…!」

 

アカネ「あ、あれが…AC…!?」

 

カリン「アスナ先輩!手筈通りに…!」

 

アスナ「オッケー!」

 

アスナがライガーテイルの進路を横切り、ビル街を全速力で駆け抜ける

 

ウォルター『囮か…そんな物に乗る必要は…いや、あの方向は』

 

ドカーン!ドドッドッカーン!!!

 

ウォルター『MTの降下地点か…そうなると相手をしない訳には、いかない』

 

カリン「アスナ先輩!そっちに行った!」

 

アスナ「りょーかいっ!」

 

ダンッ!!

 

ウォルター『…!…後方から狙撃か、メインブースターは…』

 

カリン「っ…ブースターは外した…!しかも…」

 

バチバチバチッ──

 

カリン「パルスの防壁…これじゃあMTの狙撃もできない…!

アカネ!私はここから狙える敵の排除に集中する!」

 

アカネ「問題ありません、アスナ先輩はすでに交戦しています!」

 

ドドドドッドッカーン!!!

 

ウォルター『これは……一之瀬(いちのせ)、まさかお前1人でここまでやるとは…』

 

MT部隊がこの短時間で半壊している…

 

ウォルター『いや…』

 

この大量の爆発の痕…そして、建物は根本から倒壊するように倒れて…MTを巻き込んでいる…?

 

ウォルター(室笠(むろかさ)の地雷、か…?降下地点はできるだけ予想できないようにしていたはずだが…)

 

ドドドドッドッカーン!

 

爆発でビル街が崩れる

 

(ヒュンッ──)

 

ダガガガッ!ダガガッ!ドカーン!

 

ウォルター『…なるほど』

 

ウォルター『爆弾の持ち主はお前か』

 

アスナ「あははっ!コレ楽しいね!」

 

アカネ「アスナ先輩!5番の爆薬を!」

 

アスナ「うん!」

 

(バッ──)

 

ドカーン!ドドーン!

 

アスナがばら撒いた爆弾が建物を粉砕し、MTを巻き込んで倒壊する

そして、動きを止められたMTは…

 

アスナ「狙い撃ち!」

 

ダガガッ!ダガガッ!ドカーン!

 

ウォルター(狙っているのか、MTを巻き込みながら正確に建物を破壊している…)

 

ウォルター『…そこまでだ』

 

アスナ「あれ!?先生、もう来たの!?じゃあアスナと遊ぼ──」

 

ドカーン!

 

アスナ「!?」

 

ウォルター『!!』

 

「オイ!アスナ!」

 

ネル「そいつはあたしの獲物だ!」

 

ウォルター『美甘(みかも)…!』

 

アスナ「リーダー!」

 

ウォルター(重MTを1人で撃破したのか…だが)

 

ウォルター『…来い』

 

ネル「言われるまでもねえ!!」

 

ダダダダダダッ!ダダダダダダッ!

ダンダンッ!ドカーン!

 

ネル「オラオラオラァ!!」

 

ウォルター(…距離を詰めさせるわけにはいかない、だが…)

 

カリン「周囲の敵戦力、完全沈黙」

 

アカネ「私たちも合流します」

 

ウォルター(上に飛べば角楯(かくだて)の射線に出る事になる

一之瀬(いちのせ)の位置もわからなくなった、下手に動いてブースターや駆動部を潰されでもすれば…)

 

ネル「動きが悪くなったな?このまま──」

 

ネルがライガーテイルへと迫る

 

ウォルター『……やむを得ないか』

 

(ウィーン──)

 

ネル「あ…!?」

 

ドカーン!ドドドドッドッカーン!!

 

ネル「ゴホッ…チッ…!地面を撃って自分ごと巻き込みやがった…」

 

ウォルター(…美甘(みかも)を近づかせるくらいならば、正面装甲を潰す方が幾らかマシだろう…

足は止めた、今のうちに距離を取る…)

 

(ジャララララッ──)

 

ウォルター『!』

 

ライガーテイルに、ネルのSMGが…

 

ネル「逃すか!!」

 

ダダダダダダッ!ダダダダダダッ

 

ウォルター『くっ…!こうなっては…』

 

ダンッ!ドカーン!ドドーン!

ドドドドッドッカーン!!ドドーン!

 

ネル「っ…ははは!自爆しながら削り合い…いいじゃねえか!!どっちが先にぶっ倒れるか──」

 

ドッ!!

 

ネルが別方向からの直撃を受けて吹き飛ぶ

 

カリン「な…!?ま、まだ…」

 

ウタハ『第5波、最終ウェーブだ』

 

アカネ「…まだ増援が来るなんて」

 

カリン「…しかも」

 

ズズン──

 

カリン「4脚まで…!」

 

ドッ……ドカーン!ドドーン!!

 

アカネ「カリン!…アスナ先輩は…!?」

 

ウォルター(…終わりか、後は室笠(むろかさ)を…)

 

ダンッ!

 

4脚MTが大きく揺れて姿勢を崩す

 

ウォルター『狙撃だと…何処からだ』

 

ダンッ!!

 

(ガンッ!…ズズン──)

 

アカネ「4脚の脚が、2本潰れて…!?カリン!」

 

カリン「こっちは大丈夫!アスナ先輩が助けてくれた!!」

 

アカネ「カリン!それなら先に言ってください!」

 

アスナ「ねえねえ!最初に決めた作戦!やろう!」

 

アカネ「さ、作戦!?私は何も聞いてませんよ!?」

 

カリン「大丈夫、要するに、“いつもの”だから」

 

アカネ「…なるほど、そういう事でしたか」

 

ダンッ!ダンッ!

 

ウォルター(角楯(かくだて)の位置が頻繁に移動している…そして、今度は俺を狙っている…

厄介だな、パルスプロテクションは…再起動できる、ならば)

 

バチバチバチッ──

 

ウォルター『これで狙撃は通らない──』

 

「オイ」

 

(ガンッ!)

 

ライガーテイルのメインモニターが大きく揺れる

 

ウォルター『…タフだとは思っていたが』

 

…何度爆発に巻き込まれたか

その上、MTの銃弾も直撃した

 

だというのに、まだ…

 

ネル「ようやく近づけたな」

 

ネル「あたしの間合いに入って勝てるやつなんざ、このキヴォトスの何処にもいねぇ…アンタも含めてな!」

 

ウォルター『…振り解く…!』

 

ライガーテイルを加速させ、急上昇する

 

ネル「ッ!?」

 

コックピットにも相応のGがかかる、だが、機体の外に居るのならば耐えられる訳が…

 

ウォルター(……ダメか)

 

ガンッ!

 

ウォルター『…メインブースターをやられたか』

 

地上部隊も既に全滅、急上昇でパルスプロテクションを超えたライガーテイルはいい的だっただろう

上昇する力も、高度を維持する力も奪われた、あとは落ちるだけ

 

ネル「散々虐めてくれたな!お返しだ!」

 

ダダダダダダッ!ダダダダダダダダダッ!

 

───ガシャンッ!!

 

──

 

ネル「…ってて…」

 

カリン「全身が痛い…コレ、本当にシュミレーター?」

 

ウタハ「脳がダメージを誤認してるだけだから、すぐに収まるはずだよ」

 

ハレ「先生、大丈夫?」

 

ウォルター「問題ない…明星(あけぼし)はどうした」

 

ハレ「部長は「見飽きた」って言って随分前に帰っちゃった」

 

ウォルター「そうか」

 

ウォルター(……)

 

アスナ「うーん……リーダー、眠い…」

 

ネル「わかった、わーったっての!のしかかんな!」

 

アカネ「部長、ゲーム部についてですが」

 

ネル「…っと、そうだった…先生、コレで仕事は終わりだな?」

 

ウォルター「…ああ」

 

ネル「なら、こっからは好きにさせてもらう、止めんなよ?」

 

ウォルター「……」

 

─ゲーム開発部─

 

アリス「……」

 

ミドリ「アリスちゃん、画面の前で待っててもしばらくはコメントは来ないよ…」

 

アリス「でも、待ちたいです、皆さんがダウンロードを始めたので、気になります」

 

ミドリ「これからゲームをプレイするのにまた時間もかかるだろうし、待ってもそんなにすぐには来ないと思うよ?」

 

アリス「はい、それでも待ちます」

 

ユズ「わ、わたしも…どっちにしろ、緊張で眠れないし…待ってる」

 

ミドリ「……うん、ダメ、私もドキドキしてきちゃった」

 

モモイ「私は心配でドキドキが止まらないよ……うぅっ、これ3徹したせいかな…緊張でおかしくなりそう!」

 

(ピロン)

 

ミドリ「あ、初コメ」

 

モモイ「え!?もう?!」

 

〈hermet021:わお、これ前回クソゲーランキング1位をとった、あれの続編?もうゲーム作りはやめたと思ってたけど、懲りないねえ〉

 

アリス「……」

 

モモイ「あ、アリス…こういうのはあんま気にせず…」

 

アリス「……マキに連絡、該当IPアドレスの方角に対して、最大出力のビーム砲をくらわせてきます」

 

ミドリ「そ、それはダメ!」

 

ユズ「……大丈夫

ゲームをやってもいない人の発言だから、気にしないで…ね?」

 

(ピロン)

 

〈Kotoha0507:前回の『TSC』は確かに、手放しで賞賛できる作品ではなかったかもしれません、ですが新鮮味があり、少なくともありふれた作品ではありませんでした。

今回の2ではどんな目新しさを見せてくれるのか、楽しみです〉

 

モモイ「おっ、徐々にちゃんとした反応が……」

 

(ピロン)

 

〈QueenC:さて、鬼が出るか蛇が出るか……せっかくなら中庸なんかじゃなくて、例えどっち側だったとしても、振り切った体験を期待したいね〉

 

(ピロン)

 

〈kirakiraNO1:前作はやったけど、いい思い出としては残ってない。それどころか苦い記憶がいくつも鮮明に思い出せるくらい。

でも、どうしてかな……続編だって知ってるのに、ついダウンロードしちゃった〉

 

モモイ「す、すごい、私たちのゲームなんかめちゃくちゃ期待されてない!?」

 

ミドリ「全体的になんか、「時限爆弾を楽しそうに解除しようとしてる」感じっていうか……」

 

ユズ「怖いもの見たさ、みたいな……」

 

(ピロン、ピロン)

 

〈cat0808:2時間後に補修でテストがあるんだけど.そんなことより今はこのゲームがやりたい気分〉

 

〈You-me:テストなんてこれから先、いくらでもあるじゃん。これを遊ぶ最高のタイミングは、アップされたばっかりの今だけなんだよ!〉

 

ユズ「えっと、それはできれば……テストを受けに行って欲しいかも…」

 

モモイ「だ、ダウンロード数がもう2000を超えてる!?流石におかしくない!?」

 

ミドリ「あ……有名なポータルサイトに、私たちのゲームが発表されたって記事が載ったみたい」

 

モモイ「うわあぁぁ…!無関心じゃなければ良いな、くらいに思ってたのに!ここまで数が増えると急に怖くなってきた!」

 

アリス「……」

 

アリス「……ドキドキします」

 

モモイ「うぅっ!期待と不安で、心臓が爆発しそ──」

 

ドカアアァァァン!

 

モモイ「!?」

 

アリス「ほ、本当に心臓、爆発しちゃったんですか?」

 

モモイ「ち、違う!私の心臓じゃない!」

 

ユズ「いったい何の…!ゲーム機が爆発!?」

 

モモイ「え、長時間やりすぎたかな…?」

 

ミドリ「違う!この砲撃は46mm砲!カリン先輩の…!」

 

ドゴオォォォン!

 

ユズ「ひゃっ!?」

 

アリス「遠距離攻撃を確認、部室正面に対して11時の方向!距離、約1km……!」

 

モモイ「ぜ、前回の仕返し!?」

 

アリス「反撃を開始します!」

 

モモイ「ううん、アリス!一旦出よう!ここで戦ったら私たちの部室が壊れちゃう!」

 

ミドリ「お姉ちゃん…」

 

ユズ「こ、これって…”鏡”の件の報復……!?」

 

ミドリ「ちょ、ちょっとは申し訳ないと思ってたけど…!」

 

モモイ「急いで!とにかく外へ!」

 

──

 

モモイ「まだ追いかけてくる!?」

 

ミドリ「わかんない!」

 

アリス「敵戦力を確認しました、後方です!」

 

モモイ「来てるじゃん!」

 

──

 

モモイ「はぁ、はぁ……な、何とか逃げ切れた…?」

 

ユズ「こ、これからどうする……?」

 

ミドリ「ミレニアムプライスへの出版は終わってるんだし…とりあえず結果が出るまでこのまま逃げ続けよう!」

 

???「逃げ切れると思ったか?」

 

ダダダッ!

 

ミドリ「きゃぁっ!?」

 

アリス「ミドリ!」

 

ネル「……ったく、先生無しじゃ、こんなに簡単に誘導されちまうのか?」

 

モモイ「ね、ネル先輩!…終わった…!!」

 

アカネ「私達もいますよ」

 

アスナ「眠いー…」

 

ユズ「し、C&Cが…みんな揃ってる…!」

 

ミドリ「終わった!!」

 

ネル「さて、順番に要件を片付けるか…まず、は……そこのデコ出してるあんた

あの時は、よくもあたしを騙してくれたな……?」

 

ユズ「ひっ……!す、すみません…!」

 

ネル「やるじゃねえか、褒めてやるぜ」

 

ユズ「…え?」

 

ネル「怯えたフリをしてブルブル震えながら、あたしを騙すなんてな、大した演技力だ」

 

モモイ(怯えてたのは、演技じゃなかったと思うけど…)

 

ネル「まあ、それは良いとして……そっちのバカみてえにデケぇ武器持ってるあんた」

 

アリス(キョロキョロ)

 

ネル「あんただよ、あんた!」

 

アリス「アリスの事ですか?」

 

ネル「そうだ、てめぇには用がある」

 

ネル「C&Cに1発くらわせてくれたらしいじゃねえか…?

ちっとツラ貸せや」

 

アリス「あ、アリス、このパターンは知っています

「私にあんなことをしたのは、あなたが初めてよ……っ」

告白イベントですね!チビメイド様はアリスに惚れていると、スチル獲得です!」

 

ネル「ふ、ふっざけんなこの野郎っ!ってか、誰がチビメイド様だ!?ぶっ殺されてぇのか!?」

 

アリス「ひっ…!!」

 

モモイ「こ、怖っ…」

 

ネル「はぁ…なかなかイラつかせてくれるじゃねぇか、まあ良い

誤解してるかもしれねぇから一応言っとくが、別にC&Cに一発くらわせた分の復讐ってわけじゃねぇ

あちこちに怪しい部分はあったが、こっちとしては正当な依頼の中での出来事だった」

 

ネル「そっちはそっちで、あたしらを相手に目標を達成しただけだ

別にそこに恨みはねぇ、が……俄然、興味が湧いてきてな…」

 

モモイ「興味……?」

 

ネル「確認、って言った方が良いかもしれねぇが…

さあ、ちょっくら相手してもらおうか?」

 

ネル「あたしと戦って勝てたら、このまま大人しく引き下がってやる、お互いを理解するには、これが一番手っ取り早いからな

どうだ、難しい話じゃねえだろ?」

 

アリス「……」

 

アリス「わかりました」

 

ネル「お、やる気満々ときたか」

 

アリス「一騎打ちのイベント戦闘……みたいなものですね、理解しました」

 

ネル「イベ……なんつった?」

 

アリス「あの時は狭かったですし、“鏡”を持って帰るという使命がありましたが……

今なら……!行きます、魔力充電、100%……!」

 

ネル「いきなりか…!」

 

アリス「光よ!!」

 

ドカアァァァン!!

 

カリン「くっ…!衝撃がここまで…!」

 

アカネ「あの子1人で運用しているのに、何という威力…!校舎の壁を、こうも簡単に消しとばすほどの…!」

 

モモイ「…いつもより、本気…?」

 

ミドリ「こんな火力、見たことない…」

 

アリス「……やったか?」

 

ミドリ「アリスちゃん!?どうして自分からフラグを立てるの!?」

 

アリス「あ、ネル先輩は3年生でした、言い直します

や、やっつけられましたか……?」

 

ミドリ「いや、敬語の問題じゃなくて……!」

 

ダダダッ!

 

アリス「うぁっ!?」

 

ネル「確かに、並大抵の火力じゃねぇが……

ま、それはさっき味わってきたとこだ…何十回もな」

 

アリス「も、もう一度、魔力を充電……!」

 

ネル「遅ぇよ」

 

アリス「あっ……!?」

 

レールガンを構えようとしたアリスの(ふところ)にネルが入り込み、胸部に拳を叩き込む

 

アリス「きゃぁっ!」

 

ネル「てめぇの武器は確かに強い、だが引き金を引いた後、発射まで最低でもコンマ数秒はかかるな?

運が無かったな、もうそのタイプの武器は相手してきた後なんだよ」

 

ダダダッ!ダダダダダダッ!

 

ネル「その上、その強すぎる火力のせいで、相手にある程度の距離まで入られたら撃てねぇ

爆圧に、自分(てめぇ)まで巻き込まれるからな

そしてこの間合いであたしに勝てる奴なんざ、キヴォトスに……1人もいねぇ」

 

アリス「うぅ……」

 

ネルの銃撃を光の剣を盾にする事で防ぐ

 

ネル「思った以上にがっかりだったな、この程度でアイツらがやられるとは到底…」

 

アリス「……!」

 

(ブォンッ!)

 

ネル「ぐっ!?」

 

盾にしていた光の剣を振り回し、ネルを弾き飛ばす

 

ネル「その銃身を、振り回せんのかよ…!

はっ、近接戦としては悪くねぇ判断だ…けどな」

 

(ジャララララッ──)

 

モモイ「光の剣にネル先輩のチェーンが絡まって…!」

 

ネル「力比べでもするか?その武器を持ってる限り、どうやっても離れられねぇ

そして、相変わらずこの距離じゃ、あたしの方が圧倒的に有利だ

てめぇは撃つために照準を合わせることもできねぇ」

 

アリス「……照準は、必要ありません」

 

アリス「行きます!」

 

(ガコン)

 

ネル「だから無理だって…あ?

この状況で発射準備…てめぇ、チッ!」

 

ネル「狙いは、地面か!

ったく、どいつもこいつも…!」

 

アリス「光よ!!」

 

ドカアァァァン!!

 

ミドリ「アリスちゃん!…煙で視界が…!」

 

モモイ「床がほぼ崩れて…見つけた!アリス!」

 

アリス「に、肉体損傷48%……後退を望みます…!」

 

ミドリ「お姉ちゃん、手伝って!」

 

モモイ「せーのっ!」

 

──

 

カリン「リーダー!」

 

アカネ「大丈夫でしょうか、まさか瓦礫に巻き込まれて……」

 

アスナ「んー…?どうしたの……?」

 

カリン「……アカネ、向こうもかなりダメージを受けてた、もしかするとうちの小さなリーダーも……」

 

ネル「…誰が小さいって!?」

 

カリン「あっ」

 

ネル「てめぇ、自分は食らってないからって…」

 

アカネ「まあまあ、リーダー」

 

カリン「それより、今のアリスは戦闘力を失った状態だった、どうする?このまま追いかける?」

 

ネル「……はあ…」

 

ネル「……ああ、いや、いい…追撃はなし、もう戻るぞ、一通り暴れたらスッキリしたしな」

 

カリン「……」

 

ネル「目的は(おおむ)ね達成した、リオがゲーム開発部に興味持つ理由も分かったしな

それに…これ以上やると今後のお楽しみが取り上げられちまう」

 

カリン「シュミレーターのこと?」

 

アカネ「アレは…「爆発のエフェクトが何度も起きたせいで、サーバーの負荷がひどい」という理由から、今後は使わない方向だそうですが…」

 

ネル「……」

 

ネル「…ま、いいか…腹減ったな、なぁ、ラーメンでも食い行こうぜ」

 

アカネ「ラーメンですか」

 

アカネ「……ラーメン…ラーメン!いいね!賛成賛成!」

 

カリン「…そういえばリーダーは成長期だった」

 

ネル「カリン、お前ほんとにいい加減にしろよ…!」

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