燃え残り 作:名無し
─アビドス・対策委員会教室─
アヤネ「みなさん、昨日はお疲れ様でした」
ホシノ「いやー、ほんとにね?」
シロコ「うん…すごく疲れた」
アヤネ「その原因である、便利屋についてわかる限りの情報を調べてきました…
便利屋68、全員がゲヘナ学園の生徒でリーダーは
ノノミ「あの暑そうなコートの人ですね!」
アヤネ「彼女には3人の部下がいるようで、それぞれに課長、室長、平社員と肩書までつけているそうです」
シロコ「…ゲヘナは起業できるの?」
アヤネ「多分、自分たちで名乗ってるだけだと思います…
ゲヘナでもかなりの問題児扱いされているようです、そんな人たちにこの学校が狙われているなんて…!」
ホシノ「まあー…次は捕まえて取り調べでもするかー」
アヤネ「はい、ぜひやりましょう」
セリカ「ところで質問」
アヤネ「はい?」
セリカ「…先生は?」
アヤネ「それが…「ちょっと出かける」と…」
─便利屋68─
ガチャッ
ハルカ「先生をお連れしました…」
アル「よくやったわハルカ、便利屋68へようこそ、シャーレの先生?」
ウォルター「…ああ」
案内されたソファに腰を下ろす
アル「それで?あの連邦捜査局シャーレの先生が私達便利屋への依頼なんて…」
ウォルター「雇い主の情報を買わせてもらおう」
アル「…へ?」
ウォルター「幾らだ」
アル「ちょっ…ちょちょちょちょっと待って!?」
ウォルター「……」
アル「そ、それはダメよ…
ウォルター「…そう簡単ではない、か…」
アル「そ、そうよ!私がそう簡単に…」
ジリリリリリリッ!!
アル「あ…」
ウォルター「…構わず出てくれ」
アル「…いや…えっと…」
ムツキ「まあ、電話に出たくもないよねぇ…失敗したって、報告しなきゃならないんだし?」
ウォルター「…お前は…
ムツキ「あれ?名乗ったっけ?」
ウォルター「…交渉相手の事ぐらい調べる」
ムツキ「あっはは!女の子のこと調べるなんて〜先生ってば、変態さん?」
ウォルター「……」
カヨコ「やめなよムツキ、シャーレに噛み付いても何もないだろうし」
目の前にコーヒーカップが置かれる
ウォルター(…
アル「はい…ええと…はい…」
…いつの間にか電話をとったアルが小さくなっている…
ウォルター(…雑誌でしか見たことのないような電話だな、ハッキングは…無理そうだ)
ウォルター「…依頼人は誰だ?」
カヨコ「カイザーPMCって会社」
ムツキ「え?言っちゃうの?」
カヨコ「どうせ、仕事は失敗したし…ロクでもない奴らだろうから」
ウォルター「…どんな奴だ?」
カヨコ「社長がああなるようなヤツ」
アル「えっ…練習…?あ、あれが実戦で…」
カヨコ「多分、アビドスとはもう一回戦う事になると思う…今度は傭兵を雇うお金もないし…先生?」
アル「え、あ!は、はい!勿論です!その…次こそは…あ、え?」
アルから受話器を取り上げる
ウォルター「失礼する」
PMC理事「…なんだ?誰だ」
ウォルター「まず、いくつか
PMC理事「…駄犬に餌をやる趣味は無い、仕事を果たせる猟犬なら話は変わるがな」
ウォルター「……フン…そうか」
PMC理事「ところで…貴様は誰だ」
ウォルター「ハンドラー・ウォルターだ」
PMC理事「ハンドラー?…なんだ?」
ウォルター「何故アビドスを狙う?」
PMC理事「それを知ってどうするつもりだ?」
ウォルター「質問しているのは俺だ、アビドスに何がある?カイザーは何を求めている?」
PMC理事「……」
ウォルター「…答える気はないか、まあいい、お前たちの目的がアビドスに貸し付けた金の返済でないことはわかった」
PMC理事「…何故それを知っている、お前は何者だ?」
ウォルター「お前と同じ大人だ…
PMC理事「馬鹿にしているつもりか?」
ウォルター「さあな」
受話器を置いて電話を切る
アル「せ、先生…?あの…今の電話、ウチの大事な依頼人なんだけど…」
カヨコ「安心して社長、2度とかかってこないと思うから」
アル「何言ってるのよ!?相手は大企業なのよ!信用が売りの商売でこんな…!」
ハルカ「ぁ…え…?」
カヨコ「社長落ち着いて、ハルカが先生を撃つか迷ってる」
アル「そ、それはダメだけど!?」
ムツキ「あはは!大丈夫だよアルちゃん、カイザーには恨まれたし元々貰えない報酬もパァだけど、その分は先生が補填してくれるだろうし?」
カヨコ「大口の依頼を潰した分はキッチリと、ね」
ウォルター「…いいだろう」
アル「ちょっと、勝手に…!」
カヨコ「はいはいいいからいいから、ムツキ」
ムツキ「ハルカちゃん、行こっか!」
ハルカ「え?え?」
ムツキがハルカを連れて部屋を出る
ウォルター(そういうことか…)
ウォルター「陸八魔」
アル「な、なによ!?」
ウォルター「企業の長なら、取り乱すな」
アル「…と、取り乱して無いわよ!」
ウォルター「ならば、次は商談だ」
カヨコ(…先生の察しが良くてよかった)
──
ムツキ「終わった?」
ハルカ「アル様…?」
アル「あら、2人ともどこ行ってたのよ!」
ムツキ「お、上手くいったみたいだね」
ハルカ「あ、アル様…その…先生は…」
アル「え?ああ、今カヨコが見送りに行ってるわ」
ムツキ「仕事は?」
アル「何も心配ないわ!カイザーコーポレーションからは仕事が来なくなったけど、裏世界の企業相手に喧嘩も売れないなんてアウトローを名乗る資格もないもの!!」
ハルカ「さ、流石です!アル様!!」
ムツキ(うっわ〜…面白い事になっちゃった!)
ムツキ「じゃあ、シャーレに手を貸すって事?」
アル「え?…あ…それは…」
──
ウォルター「陸八魔は部下に恵まれているな」
カヨコ「それはどうも、先生は?ちゃんとした部下はいないの?」
ウォルター「…キヴォトスに来る前に居た事はある」
カヨコ「今は雇ってないんだ…どうして?」
ウォルター「……」
カヨコ「言いたくないならいいけど」
ウォルター「…キヴォトスに居る、
それだけだ」
カヨコ「……」
ウォルター「必要になったら連絡する、それと…戦車の件は助かった」
カヨコ「こっちこそ、ありがとう先生」
カヨコ(……)
─アビドス・対策委員会教室─
ホシノ「はー…疲れた」
シロコ「今月も利息を払えたね」
セリカ「なんで毎回現金でしか受け取らないのよ…持っていくのも大変なのに!」
ノノミ「確かにそうですね…あれ、アヤネちゃんは…」
シロコ「電話中みたい」
アヤネ「はい、今さっき利息を払い終えて、ええ…一息ついたところです…はい、わかりました、みんなに言ってみます」
アヤネが電話を切る
セリカ「先生から?」
アヤネ「うん、この前のヘルメット団が攻めてきた時についてきた戦車について調べてたって」
ホシノ「なんかわかったの?」
アヤネ「はい、どうやら今は表で流通してないらしくて…
なので、裏のルート…つまりブラックマーケットを通して入手している可能性が高いみたいで、そこを調べるようにと…先生も向かうそうなので、行きましょう」
シロコ「うん、すぐに行こう」
─ブラックマーケット─
セリカ「ここがブラックマーケット…」
ノノミ「わあ☆すっごくにぎわってますね!」
シロコ「本当に、小さな市場を想像してたけど、こんなに広いと街一つくらいの規模があるかも
連邦生徒会の手が及ばないエリアがここまでの規模になってるとは思わなかった」
ホシノ「うへー、私たちは普段アビドスにいるからね、学区外には変な場所が多いんだよー」
シロコ「ホシノ先輩は来た事があるの?」
ホシノ「いんやー?私も初めてだねー、でも他の学区にはへんちくりんなものがたくさんあるんだってさー
ちょーデカい水族館もあるんだって!アクアリウムっていうの!今度行ってみたいなー、うへ、お魚…お刺身……」
セリカ「私もみた事ないけど、アクアリウムって多分そう言うものじゃないと思う…」
アヤネ「…あんまり気を抜いちゃダメです、そこは違法な兵器が流通してる場所です、何が起こるかわからないんですよ?」
タタタタタタッ!
シロコ「銃声?」
ホシノ「あ、誰か走ってくるよ」
チンピラA「逃すな!」
チンピラB「そっちに行ったぞ!」
ヒフミ「う、うわああ!ま、まずいですー!!つ、ついてこないでくださいー!!」
チンピラA「そうはいくか!」
シロコ「…あの制服は」
ヒフミ「わわわっ!?そこどいてくださいー!!」
ドカッ
ヒフミ「い、いたた…ごめんなさい…」
シロコ「大丈夫?…な訳ないか、追われてるみたいだし」
ヒフミ「そ、それが…」
チンピラB「なんだお前ら?あたし達はそこのトリニティに用がある」
ヒフミ「え、ええと…私の方は特に用事はないんですけど…!」
シロコ「やっぱりトリニティの生徒なんだ」
ホシノ「うへ、あそこって正義実現委員会とか面倒な組織たくさんあるよね…なんで追いかけてるの?」
チンピラA「ああ?金だよ金!キヴォトスで一番金持ってるって言えばトリニティだろ?身包み剥がして、その上身代金もガッポガッポ!」
チンピラB「…の、つもりだったのによぉ、随分抵抗してくれやがって…!」
ホシノ「いや、それは逃げるでしょ…」
チンピラB「なあ、お前達も乗らねえか?仲間が減ってちょうど身代金の分前が…」
シロコがチンピラに近づき、顔面に蹴りを浴びせる
チンピラA「えっ?」
ドカッバキッ!ゴスッ!
ヒフミ「え?え?」
ホシノ「悪人は成敗しなきゃね〜」
──
ヒフミ「あ、ありがとうございました、皆さんがいなかったら学園に迷惑がかかっちゃうところでした…
それに、こっそり抜け出してきたので問題を起こしたら…」
ホシノ「えっとー、ヒフミちゃんだっけ?トリニティの生徒がなんでこんなところに?」
ヒフミ「あ、あはは…それはですね、実は探し物を…
もう販売されてないので買えない物なのですが、ブラックマーケットなら密かに取引されてる事があって…」
シロコ「もしかして戦車?」
ホシノ「もしくは違法な火器?」
ノノミ「化学武器でしょうか?」
ヒフミ「え!?い、いいえ……えっとですね、ペロロ様の限定グッズなんです」
セリカ「ペロロ?」
シロコ「限定…グッズ?」
ヒフミ「はい!これです!ペロロ様アイスクリームコラボ!限定生産100体だけのぬいぐるみなんです!
ね!かわいいでしょう?」
シロコ「……」
ノノミ「わあ☆モモフレンズですね!私も大好きです!ペロロちゃん可愛いですよねえ!
私はミスター・ニコライが好きなんですよ!」
ヒフミ「わかります!ニコライさんも哲学的なところがカッコ良くて、あ!最近出たニコライさんの本、善悪の彼方も買いましたよ!初版で!」
ホシノ「いやぁー…なんの話なのかおじさんにはさっぱりだなー」
セリカ「ホシノ先輩はこういうファンシー系には全く興味ないよね」
ホシノ「うん、最近の若いやつの趣味には全く着いていけないよー」
セリカ「歳の差、ほぼ無いじゃん」
ヒフミ「というわけで、グッズを買いに来てたのですが…先程の人たちに絡まれてしまいまして…
ところで、アビドスの皆さんは何故ここに?」
ホシノ「同じだよー、私たちも探し物があるんだ」
シロコ「今は手に入りにくい物を探してる」
ヒフミ「そうなんですか、似たような感じなんですね……あれ」
アヤネ「どうかしましたか?」
ヒフミ「ま、まずいです!!」
ヒフミが遠くを指差す
シロコ「武装車両?」
ホシノ「さっきのやつの仲間かな?相手しようか」
ヒフミ「違います!アレはブラックマーケットを管理する治安維持組織です!あれを敵に回したら本当に大事になっちゃいます!」
アヤネ「どうやらその様ですね」
ヒフミ「こっちです!逃げましょう!」
ホシノ「とりあえず、ここは従おうか〜」
──
ヒフミ「……ここまで来れば大丈夫でしょう」
ホシノ「うへー…疲れた、おじさん膝も腰も悲鳴上げてるよー…」
ヒフミ「えっ…ホシノさんはおいくつなのですか…?」
セリカ「ほぼ同年代!口癖みたいな物だから無視していいよ」
ホシノ「酷いなぁ…それにしても、ヒフミちゃんはブラックマーケットに詳しいね?」
ヒフミ「え?そうでしょうか…危険な場所なので、しっかり下調べはしましたけど」
ノノミ「すごいですね!」
シロコ「ここを危険な場所だってわかってるんだね」
ヒフミ「当然です、連邦生徒会の手が及ばない場所は安全なわけがないので…
ブラックマーケットだけでも学園数個分の規模に匹敵しますし、決して無視はできないかと…
さらに、様々な『企業』がこの場所で違法な事柄を巡って利権争いをしていると聞きました
そのせいか、ここだけのための金融機関や治安機関まであるようで…」
セリカ「銀行や警察があるってこと…!?それってもちろん違法な団体だよね!?」
ノノミ「スケールが桁違いですね…」
ヒフミ「中でも治安機関は関わるべきじゃ無いです、騒ぎが起きたらすぐ身を潜めたほうがいいと思います」
ホシノ「やっぱり詳しいねー、よし決めたー」
ヒフミ「…?」
ホシノ「助けてあげたお礼に、私たちの探し物が手に入るまで一緒に行動してよ」
ヒフミ「え?…ええ!?」
ノノミ「わあ☆いいアイデアですね!」
シロコ「なるほど、誘拐だね」
ヒフミ「はい!?」
セリカ「じゃなくて、案内をお願いしたいだけ…もちろん、ヒフミさんが良ければだけど」
ヒフミ「…私がお役に立てるかはわかりませんが、助けてもらいましたし…わかりました、引き受けます…」
ホシノ「じゃあよろしくね〜…っと?」
ウォルター「ここに居たか」
シロコ「先生、よく見つけられたね」
ウォルター「ああ…かなり骨が折れた…ん?」
ヒフミ「あ、あれ!?先生!」
アヤネ「お知り合いですか?」
ウォルター「…少しな、
ヒフミ「えっと…欲しい物がここに売ってると聞いて…」
ウォルター「手に入ったのか」
ヒフミ「あ、はい!バイトのおかげでお金も足りました!」
ウォルター「そうか、なら良い」
シロコ「バイト?」
アヤネ「そういえば、シャーレのバイトの求人が前に来てましたね
あんまりにも遠いのでスルーしましたけど…」
ヒフミ「ところで先生…その、有れば弾薬をいただけませんか?撃ち切ってしまっていて…」
ウォルター「持ち歩いてはいない、
シロコ「ん、わかった」
ヒフミ「あ、ありがとうございます…」
ウォルター「…だが、撃ち切るほど戦闘があったのか?」
ヒフミ「ちょっと、さらわれそうになって…」
ウォルター「…怪我はない様だが、今後はあまり1人で来るな」
ホシノ(あー…あの2人以外は自分でなんとかしたんだこの子、弾切れも隠されてたし、結構しっかりしてるのかも)
ノノミ「そう言えば、仲間が減ったって言ってましたね…」
ヒフミ「そ、それより先生!先生はどうしてこちらに?」
ウォルター「…アビドスの手伝いだ、
アヤネ「は、はい」
ホシノ「ならどこかで一息つこうか」
ノノミ「あ、向こうにたい焼き屋さんがありますよ!」
──
ヒフミ「…凄いですね、どの資料を見てもなんの情報もありません…」
ウォルター「意図的に隠されている、アクセスポイントがなければ調べようが無い」
ヒフミ「いくらブラックマーケットでも、これだけの規模の隠蔽になると…かなりいろんなところが絡んでいるでしょうし、不可能なはず…」
アヤネ「そんなに異常なんですか?」
ヒフミ「異常というよりは…普通こんなに徹底するのかな?って感じですね…
ここに集まってる企業って、元々良い印象がないので開き直って悪さをしてて、こんなふうに隠す理由がないんです」
セリカ「そんなにオープンなの?」
ヒフミ「たとえば、あそこのビルは闇銀行として有名です」
セリカ「闇銀行?」
ヒフミ「ブラックマーケットで最も大きな銀行で、キヴォトスの犯罪の15%の盗品はあそこに流されているとか
横領、強盗、誘拐などなど、さまざまな犯罪によって奪われた財貨が違法な武器や兵器に変えられてまた別の犯罪に使われる、そんな悪循環の中心となる場所です」
ノノミ「……そんなの、銀行が犯罪を煽ってる様な物じゃ…」
ヒフミ「その通りです、銀行も犯罪組織なんです」
セリカ「ひどい!連邦生徒会は何やってんの!?」
ホシノ「まあ、理由は色々あるんだろうけどねー、手一杯なんだと思うよ」
シロコ「現実は思った以上に汚れてるんだね…」
ウォルター(…キヴォトスにも、こんな場所があるのか…いや、無いはずがない、か…)
ウォルター「…待て、何か来る」
アヤネ「あれは…武装した車両…」
ヒフミ「うわぁっ!?マーケットガードです!!」
ノノミ「マーケットガード?」
ヒフミ「ここの治安機関でも最上位の組織です!」
ウォルター「……何かを護衛している、なんだ?」
シロコ「トラックを護衛してるみたい、まるで現金輸送車」
ノノミ「あれ…闇銀行の方に…」
ホシノ「ちょっと待って、あの車見覚えない?」
セリカ「……うちで利息を回収した車じゃ…」
ウォルター「なんだと?」
トラックが止まって運転手が降りてくる
銀行員「今月の集金です」
警備員「早かったな、確認書類にサインを…よし、確認した」
銀行員「それでは」
警備員「門を開けろ!」
セリカ「今の…うちでお金を回収して行った…」
アヤネ「カイザーローンの車ですね…」
ヒフミ「え…?えぇっ!?」
シロコ「カイザーローンか…」
ヒフミ「カイザーローンですか!?あのカイザーコーポレーションの…?有名な高利貸しじゃないですか…!」
ウォルター「阿慈谷、何か知っているのか」
ヒフミ「いえ…その…カイザー自体は犯罪を起こしてないんですけど、色々グレーなことをしてる企業で…
トリニティの区域にも手を出そうしているので、『ティーパーティ』も目を光らせてる様な組織です…」
ホシノ「ティーパーティ…トリニティの生徒会がねぇ…」
ウォルター「……奥空」
アヤネ「はい、こっちもダメです…オフラインで管理されてるのか、何も引っかかりません」
ホシノ「だよねぇ」
ノノミ「そう言えば、支払いは現金のみでしたよね…」
シロコ「私たちが支払った現金は、ブラックマーケットに流れてる」
セリカ「犯罪資金を提供させられてたって事!?」
一同「……」
アヤネ「ま、まだ証拠もありませんし、そうと決まったわけじゃ…」
ヒフミ「…あ!さっきサインしてた集金の書類…それなら証拠になるんじゃ…!」
シロコ「さすが」
ホシノ「トリニティの生徒は賢いねー」
ヒフミ「あ、でも…もう資料は銀行の中だし、無理ですよね…ブラックマーケットでも最も堅牢なセキュリティを誇る銀行の中となると…ううん、せめて他に…」
シロコ「うん、他に方法はないよ」
ヒフミ「え?」
シロコ「みんな、ここはあの方法しか」
ホシノ「なるほど、あれかー、あれなのかー」
ヒフミ「え?え?」
ノノミ「あ…!そうですね、あの方法なら!」
セリカ「何?まさかあれじゃないよね?」
シロコが目出し帽を取り出す
セリカ「う、嘘っ!?本気!?」
ヒフミ「…あの…全然話が見えないんですけど…」
シロコ「残された方法はたった一つ」
シロコが目出し帽をかぶる
シロコ「銀行を襲う」
ヒフミ「はい!?」
ホシノ「だよねー、そうなるよねー」
ノノミ「わあ☆そしたら悪い銀行をやっつけるとしましょう!」
いつの間にか2人も覆面を…
ヒフミ「えええ!??!ちょっとまってください!」
セリカ「はあ…マジ?まじなんだよね…?それなら…とことんまでやるしかないか!」
ウォルター「
ヒフミ「先生も諦めないでください!?」
アヤネ「どうにかなる、はずですよね…?」
シロコ「ごめんヒフミ、あなたの分の覆面はない」
ホシノ「うへー、ってことはバレたら全部トリニティのせいになっちゃうね」
ヒフミ「ええっ!?そ、そんな…覆面…なんで…えっと、だから……あ、あう…」
ノノミ「それはかわいそうです!とりあえずこれでもどうぞ☆」
ホシノ「たい焼きの紙袋?おお!それなら大丈夫そうー!」
ヒフミ「え、ちょ、あうう…」
ヒフミがたい焼きの紙袋を被せられる
ノノミ「番号も振っておきました、5番です!」
ホシノ「見た目はラスボス級じゃない?悪の根源だねー、親分だねー」
ヒフミ「わ、私もご一緒するんですか?闇銀行の襲撃に…?」
ホシノ「さっき約束したじゃーん?今日は私たちと一緒に行動してくれるって」
ヒフミ「う、うああ…」
ウォルター「…少し待て」
ホシノ「おっとー?先生、ここで止めるつもり?それなら先生の決めたルールで多数決でもしようか?」
ウォルター「…銀行強盗を止めはしない、だが、阿慈谷は関係ない、本人の意思を尊重してやれ」
ノノミ「それはー…確かに、そうですね…」
ホシノ「うーん…」
ヒフミ「あ、ありがとうございます、先生…」
ウォルター「阿慈谷、アビドスのことはお前には関係無い、好きにしろ
俺は一度銀行の中を見てくる」
アヤネ「1人で行くんですか?」
ウォルター「少し様子を見てくるだけだ、いきなり客を撃ちはしないだろう」
シロコ「…じゃあ、少し待ってる」