ストライク・ザ・ブラッド 最強のキャラ達の力をもつ転生者   作:ファン2

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アニメ消化のため、投稿が遅くなりました。


聖者の右腕Ⅲ

僕の自宅は、絃神島南地区。別名アイランド・サウスと呼ばれている。九階建てマンションの最上階だ。建築物の高さが厳しく制限された人工島ギガフロートでは、比較的背の高い、見晴らしのいい建物の一つである。なに、お金に困っていないのかって?僕は、会社と株をやっていてね、基本的にはお金に困っていないよ。これのことを、知っているのは身内だけだ。たとえ獅子王機関でもね、このことは知らないと思うよ。自分で言うのもあれだけど、僕の会社は世界トップクラスだ。父が代わりに、会社に行って会社で社長をしているので僕が行かなくても大丈夫だ。

 

「凪沙……は、部活か」

 

私服に着替えて、リビングに行くと朝食がおいてあった。昨日の夜に作った朝食だ。朝食を食べ帽子を被り、外に出た。凪沙はチアリーディングの部員。特にこの時期は、ほかの部の応援と自分たちの大会の練習で忙しいようだ。

 

「……暑いな」

 

暑さには、慣れたと思っていたがさすがにきつい。太平洋上にぽつんと浮かぶ絃神島では年間を通じて雨が降りやすく、台風に襲われる回数も多いのだが、ここ数日は快晴の日が続いている。太陽熱が、休むことなく降り注ぐことで、人工大地にこもった気温は物凄いことになっている。アスファルトからは、陽炎がゆらゆらと立ち上がっている。その陽炎の中に彩海学園の制服を着て、ギターケースを背負った、少女がいた。

 

「あ……先輩」

 

自動ドアの前にいた蒼に気づいて、振り返った。おはようございますと生真面目な口調で挨拶する。

 

「姫柊は、ずっとここにいたのか、僕を見張るために?」

 

「はい。監視役ですから」

 

僕は無意識にスマホを持ち、ある番号に電話しようとする。

 

「先輩。なにやってるんですか?」

 

「警察に、ストーカーがマンションの前に居ますと言おうと思って」

 

スマホの画面を姫柊に見せると、慌てた表情でいった。

 

「じょ、冗談ですから。」

 

僕は、先ほどから気になっていたことを聞いた。

 

「ところで、姫柊はここで何をしているの?」

 

「引っ越しの荷物を待ってたんですよ。この時間に届くと言われていたので」

 

「……引っ越し?」

 

予想外の言葉に微かに戸惑いをしたが、表情にはださなかった。

 

「はい。急な任務で準備が間に合わなくて。昨日まではホテルを借りてたんですけど、やはり不便でしたから―」

 

姫柊の言葉が終わる前に、一台の小型トラックがマンションの敷地内に入ってきた。僕がいる玄関前に停車した。運営会社の制服を着た、配達員二人がトラックから降りた。

 

「すみません。こちらです」

 

「姫柊の引っ越し先って、もしかして……」

 

「えぇ。このマンションですが?」

 

「どうして⁉」

 

「先輩が住んでいるからだと思いますけど」

 

どうやら私生活まで監視をする気満々らしい。僕は少し怒った顔して、声のトーンも少し下げた。

 

「それも、獅子王機関の命令か?」

 

「はい」

 

「私生活を監視するのは、構わない。だが、プライバシーは守ってもらうからな」

 

「……分かりました」

 

少し考えた後姫柊は、返事をした。荷物と一緒に、エレベータに乗り最上階の九階のボタンを押した。配達員に向かって

 

「九〇五号室です」

 

「九〇五号室と言えば、高田さん住んで居た部屋だな。先週いきなり引っ越しをしていたな。……まさか、姫柊・・・高田さんを脅したのか?

 

「ち、違います⁉きちんと立ち退き手数料を払って引っ越してもらいました。転居先も同等かそれ以上の住居を用意したと聞いています」

 

「本当だな」

 

「本当です」

 

姫柊の目は嘘をついていないと、判断し威圧を止めた。そしてあの配達員、おそらく獅子王機関の関係者、もしくは、功魔師だな。エレベータは、九階に到着して扉が開いた。運ばれた荷物のは、段ボール三つだった。配達員の二人に受領印を姫柊から、もらい帰っていった。

 

「先輩、その段ボール箱、運んでもらえますか?」

 

「分かった」

 

面倒くさいと思いつつ、荷物を部屋に運んだ。部屋は、3LDKだ。

 

「姫柊の荷物は、こらだけか?」

 

「はい。そうですけど……」

 

ということで、今姫柊とホームセンターに来ています。正直に言おう、大変だった。ゴルフクラブを鎚メイス言ったり、高圧洗浄機を火炎放射器と言ったなど、常識がついているようで、ついていなかった。もう、姫柊と買い物するのはこりごりだよ。疲れている僕と、反対に姫柊は、ずいぶん楽しそうだ。余程ホームセンターが気に入ったようだ。

 

「支払いのほうは、大丈夫だったのか、けっこう買い込んでいたが」

 

「はい。必要経費は、前払いしてもった支度金がありますから」

 

「支度金は、どれぐらいなんだ?」

 

「えーと、一千万円くらいです」

 

「いっせ……!?」

 

僕からしたら、一千万などお小遣い程度だが、一人の中学生がもっていい金額ではない。自分では、表情に出ていないと思っているが、おそらくでているだろう。

 

「第四真祖が相手ということで、いつ死んでもくいが残らないようにしておけと、獅子王機関の経理のおばさまに言われたんですけど……そのための資金らしいです」

 

「はぁ~~」

 

僕にしては、珍しくため息が出た。それをみて、姫柊は誤解をしたらしい。

 

「すみません、先輩。荷物を運ぶのを手伝ってもらったりして」

 

「別に、構わない。それに姫柊では、一人では持てないだろ」

 

「はい。先輩が一緒で助かりました」

 

僕が持っている袋の中身は、姫柊が買った日用品だ。寝室用のカーテンにバスマット、トイレのスリッパ、コップと歯ブラシ、マグカップ。この状況をを、同級生や、知り合いに見られたら姫柊を彼女をだと、思うだろう。そんなことは起こらないだろう……なんか今フラグが立った気がするが気のせいだろう。僕と姫柊が、モノレールに着くとき

 

「――蒼?」

 

「ん?」

 

僕の目の前にいたのは、人目を惹く華やかな容姿の女子高校生だ。そして、よく知っている声と顔だ。

 

浅葱(あさぎ)、じゃないか?どうしてここに、君の家はこっちじゃないはずだけど」

 

「うん。バイトの帰りだから……こないだ頼まれたクレープ屋さんが、丁度近くだったから買って蒼の家に持っていってあげようと思ってたんだけど……」

 

僕は、いつものように話かけたはずが浅葱は、何故か警戒した態度で答えてくる。浅葱の視線は、生活感あふれる荷物たち。僕の隣にいる姫柊に目を向ける。

 

「その子、誰?」

 

「紹介するよ、彼女の名前は姫柊雪菜。今度うちの中等部に転校してくる予定の転校生だ。そして、姫柊、彼女は僕と同じクラスの藍羽浅葱(あいばあさぎ)、僕の友達だ。」

 

僕は、姫柊と浅葱をお互いに紹介した。姫柊は、ぺこりと下げ浅葱も、ぺこりと頭を下げたが、姫柊を見つめていた。

 

「どうしてその中等部の転校生と、蒼が一緒にいるわけ?」

 

まったくもって当然の質問である。もちろん、その質問も想定の範囲内、返答は考えている。

 

「姫柊は、凪沙のクラスメイトなんだ」

 

「凪沙ちゃんの?」

 

不審そうに眉を寄せた。

 

「そうた。転校の手続きにきたときに、たまたま凪沙と知り合ったみただ」

 

「それで蒼は、凪沙ちゃんに紹介仕してもらったってこと?」

 

「そうだ」

 

我ながら完璧な答えだ。

 

「きれいな子だよねー」

 

と、小声で言った。そして、顔は笑っているが目が笑っていかった。

 

「そういえば、凪沙もそんなことを言っていたな」

 

「ふ~ん……で蒼は、どう思うの?」

 

「そうだな、世間一般から見たら、かわいいと思うぞ」

 

「じゃあ、電車来たから、これ渡すね」

 

「ありがとな、浅葱」ニコ

 

「ど、どういたしまして////」

 

浅葱が電車に乗った後、家に帰った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆   〇   ◆   〇   ◆   〇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「――あれ蒼君たちも今帰り?遅かったね」

 

エレベータの開けたまま、妹の凪沙が、早く早くと、手招きをしている。

 

「凪沙、その荷物なに?」

 

「なにって、歓迎会だよ。転校生ちゃんの」

 

「歓迎会?」

 

「そうだよ。だって引っ越してきったばっかりで、今日はご飯の支度なんてできないでしょ」

 

「そうだったね」

 

調理器具も食器もない、姫柊の部屋を思い出した。無表情だが、怪訝だなと分かる雰囲気を纏っていた。

 

「凪沙は、姫柊が隣に引っ越してくるってことを、知っていた?」

 

「うん。だって今朝、挨拶に来てくれたし。蒼君は出かけてたけど」

 

「そうなのか」

 

僕は小声で姫柊に聞く。はい、とうなずき返した。

 

「あの……でも、いんですか、歓迎会なんて」

 

「いいのいいの。お肉ももう買っちゃったし。蒼君なら、いけると思うけど雪菜ちゃんの歓迎会だからいいよ」

 

両親が四年前に離婚しているが、家で四人で暮らしている。母は、市内の企業で研究主任を務めている。そして、何故離婚したの一緒に暮らしているのか、それは、父が会社で何か困ったことが、あった時相談できるようにするためだ。離婚しても、両親の仲はいい。母は、仕事の都合で、週に一、二回、父は、二週間に、三回くらいにしか、自宅に戻らない。凪沙が、抱えているお徳用特選牛肉1.5は、僕が頑張ればいけるが、さすがに、キツイ。

 

「ありがとうございます。では、お言葉に甘えます」

 

姫柊は、きっと僕を監視するための任務の一部だと自分に言い聞かせたのだろう。

 

「よかった。じゃぁ、蒼君お願いね」

 

「わかった」

 

姫柊の方を見ると、固まっており、驚いた表情をしていた。

 

「先輩って、料理できるんですか!」

 

「できるぞ。なんなら家事は、全て僕がやっているよ。」

 

「えぇぇぇぇぇぇぇ⁉」

 

「それより、姫柊は、食べれないものはないか?」

 

「あ、ありません」

 

「そうか。姫柊、料理ができるまで、のんびりしててくれ」

 

「分かりました」

 

それから、しばらくすと夕食ができたので凪沙と姫柊を呼び寄せ鍋を食べた。姫柊は美味しかったです。と言っていた。凪沙は、ドヤ顔をしていた。

 

~数十分後~

 

「それにしても、本当に蒼君の料理は、美味しいね。それに、女子として自信なくしそう」

 

「そうか?だけど、そう言ってくれるのは嬉しいぞ」

 

僕は、そういうと出かける準備をしていた。

 

「蒼君?どこ行くの」

 

「コンビニに行ってくるよ」

 

「あー、だったらアイス買ってきて。こないだと同じやつ」

 

「買ってもいいけどあまり、食べすぎるなよ」

 

「分かってるよ」

 

靴を履き、玄関のドアを開けて外に出ると。目の前に姫柊が立っていた。

 

「――こんな時間にどこに行くつもりですか、先輩」

 

「ひ、姫柊」

 

「はい。なんですか?」

 

玄関の前に姫柊の気配があったので、姫柊がそこにいることは、知っていた。だが僕は、別の意味で驚いていた。そう、姫柊が()()()状態でいた。おそらく風呂に入っている途中に、僕が外出する気配を感じて、慌てて飛び出して来たのだろう。

 

「その恰好で、ついてくるのか?」

 

「監視役ですから」

 

今この状況を誰かが、見ていたら間違いなく僕は豚箱行きだろう。僕はため息を吐いた。

 

「髪を乾かしに部屋に行って。姫柊の準備が済むまで待つから」

 

「本当ですか?」

 

「そんな恰好で女子中学生を、連れていけないよ」

 

「そ、そうですか。では、中に入って待っていてください」

 

「いや、いいよ。ここで待っとくから」

 

僕は、素数を数えていた。着替えている姫柊の姿を思い浮かべたら、吸血衝動が襲ってきそうだったから。しばらくすると、姫柊の部屋からドアが開き、制服姿で出てきた。

 

「それでどこに行くんですか、先輩?」

 

僕は、エレベータに乗りながら

 

「コンビニだよ。もしかしてだけど、コンビニを知らないんなんて言わないよね?」

 

「はい、知ってますけど。でも、こんな夜中に入ったことないです」

 

「さっきは、ごめん。疲れたよね」

 

「え?」

 

「夕食のとき、凪沙が騒がしかったよな」

 

「いえ、楽しかったです。お鍋も美味しかったですし」

 

姫柊は少し照れたように微笑んだ。

 

「昔からずっと僕が作っていたからね。たまに、母さんと妹と交代するくらいだけどね」

 

「いいですね、兄弟って。私には家族がいないので、憧れます」

 

「家族がいない?」

 

僕は驚き姫柊の横顔を見つめる。

 

高神の杜にいるのは全員、孤児なんです。全国から素質のある子供たちを集めてきて、功魔師を養成する組織ですから」

 

「そうなの……?」

 

「姫柊は、最初から功魔師になるために……?」

 

「はい。あの、でも、家族がいなくてさみしいとか、そういうことじゃないんです。高神の杜のスタッフはみんな優しくしてくれますし、剣巫の修行も嫌でもなかったので」

 

話しているうちに、目的地であるコンビニが近づいてきた。アイランド・サウスは住宅地がメインのため、夜の人通りはあまり多くない。それでも、駅前近くはそれなりに賑わっている。ファストフード店、カフェ。漫画喫茶にゲームセンターも――

 

「あ……」

 

ゲームセンターの前を通りかかったとき、姫柊の足が急に止まった。僕はそれにつられて振り返った。

 

「姫柊?」

 

「あ、すみません。なんでもないです」

 

「そこのクレーンゲームがどうかしたの?」

 

姫柊が凝視している店頭を見ると筐体がに気づいた。

 

「クレーンゲーム・・というんですか。ネコマたんが入ってるのは……」

 

「ネコマたん?このマスコット人形のことか?」

 

「はい。あの……前の学校で人気があって」

 

招き猫をふかふかにしたような、二頭身のネコのマスコットだった。二本に分かれた尻尾が特徴だ。姫柊の瞳は、キラキラと輝いてガラスケースの中のマスコットたちに向けられている。僕は猫が好きなのでどちみち欲しかったため見つけた時から取ろうと思っていた。なので

 

「これくらいのなら、獲れそうだ」

 

姫柊は、驚いたよう目で見上げ

 

「獲るってどういうことですか?まさか……」

 

「違うよ。かっぱらうとかじゃなくて、そういう機械なの」

 

僕のクレーゲームの腕前は、普通の人より上手いと思う。姫柊のを獲った後、僕のを獲り、取り出し口に落下した瞬間、

 

「――そこの二人。彩海学園の生徒だな。こんな時間に何をしている?」

 

南宮那月。この常夏の島でフリルまみれのドレスを着るような暑苦しい人間は彼女しかいない。どうやら生徒指導のために見回り中らしい。

 

「その男。どっかで見たことがありような後ろ姿だが、後ろ向いてもらおうか。そして、何故中学生と一緒にいるのかもな」(<●>)(<●>)

 

那月先生はどこか楽しそうなく口調で言うがガラスで見ると、目のハイライトが消えていた。優等生として育ってきた、姫柊はこの手の事態には打たれ弱いようだ。

 

「どうしたんだ?意地でも振り向かないのなら、私にも考えがあるぞ――」

 

ズンと鈍い振動が人工島全体を揺るがした。




また、遅れてすみません。今年中に二話くらいだせるよう頑張ります。

次回 聖者の右腕Ⅳ
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