異聞、嘆きの騎士   作:R1zA

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Ⅵ|湖光/無鋒

 

 

 

 

 眠りが己を包んでいる。

 身動ぎ一つ無い、死んだような状態。

 それは昏々と、泥濘のような眠りだった。

 

 

ケコォ

 

 

 だがそんな眠りを、妨げるものが居た。鶏だ。

 先程からずっと頬を突かれているせいで、目こそ閉じたままだが眠りからはとうに覚め、意識はうつらうつらしている。

 目覚めとともに、夢は薄暮の中に溶ける景色のように曖昧になり、いまいち現実との区別がつかなくなる。

 

 

「フライドチキン……」

「……はい?」

 

 

 それ故か、つい寝言を零してしまう。

 鶏からの嘴攻撃の数が三倍になったのは別として、少しづつ周りからの声も認識出来るようになってきた。

 だから勿論今の、何を言っているんだとでも言いたげな、困惑した目つきで己を見る人物の声も聞こえて───

 

 

 漸く目の前の人影の存在に気付き、トリスタンは意識を急速に現世へと引き戻す。

 それと同時に、自分は何故此処で寝ていたのか、何をしに来たのかという目的を思い出した。

 マーリンの言った湖。其処に住まう精霊。

 気配からして、この人外こそがその湖の乙女とやらなのだろう。

 

 

「……あぁ、目が覚めたのですね」

 

 

 向けられた視線を感じてか、彼女はトリスタンと向かい合うように向き直った。

 精霊というだけあって一挙手一投足が美しく、神聖さを感じ取れるが、妙な既視感(デジャヴ)を覚えた。 雰囲気等は全然似ていないであろう少女(アーサー)と、僅かに彼女が重なって見えた。

 遠い親戚と言われても、納得出来る程には。

 

 

「ようこそ、竪琴を担いだ旅の騎士よ。湖の畔の寝心地はいかがでしたか?」

「確かに良いものではありましたが……申し訳ない。貴方には余計な時間を使わせてしまいました」

「どうか気になさらず。大した長さではありませんでしたから」

 

 

 口振りから察するに、彼女は自身が眠ってある間、こうして目覚めるまでこの場に居たのだろう。

 もし僅かでも彼女に敵意があれば、寝込みを襲われている筈なので、警戒は緩めて良いかもしれない。

 トリスタンが『痛哭の幻奏(フェイルノート)』の弦に掛けていた手を離すと、精霊は名乗った。

 

 

「私はヴィヴィアン、湖の乙女達を統べ、時に貴方達を手助けするもの。一部からは『湖の貴婦人(ダーム・デュ・ラック)』と呼ばれたりもしますね」

「……やはり精霊、それも湖の姫でしたか。先程までの無礼、改めて謝罪します」

「ですから、お気になさらずと言っています。 それよりも、こうして私の領域に訪れた訳……用向きを教えてはくださりませんか?」

「───用向き、ですか」

 

 

 ……成る程。

 こうしてヴィヴィアンが現れたのは、彼女の住処であるこの領域に訪れた自身の用を聞くためか。

 納得した。きっとその目的があったから、自分と意思疎通を図る為に待っていたらしい。

 

 しかし用向き、用向きか。

 それらしい言葉を述べようかと思案するが、これと言えるような確固たるモノが無くて、どうしようとトリスタンは考える。

 なにせマーリンに言われるがまま、目的地の詳細さえ知らされずに此処まで来たのだ。 漠然としたものはあっても、細かく言語化することは少々難しい。

 

 

「この通り、私は騎士として未完。 故に武の極致へ至らんと日々己を高めている最中、とある魔術師から此処へ向かえという御言葉を頂き、参った次第。……なので用向きは、特にはないとも言えるでしょう」

「む……武勲や誉れを求めるならば、神造兵装の一つでもいかがでしょうか? このような機会、二度と訪れませんよ?」

「要りません。武具は既に、事足りています」

「何故…──いいえ、星の内海で鍛造したものではありませんが、既に所有していたのですね」

 

 

 一瞬困惑し、狼狽えたヴィヴィアンであったが、トリスタンが腰に携えた『不毀の無峰(カーテナ)』を見て理解した。

 近い未来、アーサー王達へ供与される予定である星の聖剣、エクスカリバーやガラティーンに勝るとも劣らない性能を誇るであろう、聖剣の一つ。

 

 それに加えてどことなく妖精の気配を感じる、妖弦の弓フェイルノート。

 これだけの物が揃っていれば、確かに新たな武装を求める理由は無いのかもしれない。

 どうしようかとでも言う様に、ヴィヴィアンは歎息を漏らした。

 

 

「……困りましたね。神造兵装の対価として、少し頼みたいことがあったのですが」

「対価ですか。……宜しければ話してはくれませんか? 怪異の類ならばこのトリスタン、是非任を請け負いましょう」

「───そう言えば、貴方の望みは自己の研鑽………ならば、これからの頼みはきっと、貴方の望みを満たすものであると保証しましょう」

 

 

 己がこの地を訪れた理由、即ち自己研鑽。そこを更に突き詰めれば至る答え、挙げられる望みは全力をぶつけられる、同格以上の相手との戦闘経験。

 喜べ騎士よ、貴方の願いは叶うだろう。

 そう言い語りだすヴィヴィアンに、耳を傾ける。

 

 

「私の領域、湖の中は外界とは隔絶した異界で、時の流れが異なります。其処で一人、ある国の皇子を騎士とするべく養育していたのです」

「湖の精霊に育てられた青年、ですか。──む?」

「? どうかなされましたか?」

「……いえ、どうか続きを」

 

 

 湖の精霊、ソレに育てられた騎士。

 何故だろうか、そんな噂話の類は聞いたこともないはずなのに既視感(デジャウ)が凄い。絶対にどこか……それこそ前世辺りで一度は聞いたことがあるのかもしれないが、思い出せない。

 

 

『(──物凄く大事なことを忘れている気がする。……でもなあ、マジで思い出せないんだよなあ。こういう系だと肝心の目も役に立たんし)』

 

 

 十数秒考えても欠片も思い出せなかったので、一度諦めてヴィヴィアンの話を聞くことにした。

 その青年の年代は自身と同程度で、場合によってはどこかの従騎士となっていてもおかしくはないが、本人が全然己の技量に納得できていないというのと、ヴィヴィアン自身が彼を外に出すタイミングを成年時にしようと考えていたためである。まあその期限はそろそろ来るのだが。

 なので青年と対戦し、その技量を客観的に評価できるほどに強い騎士が居ればと考えていた矢先、偶然トリスタンが訪れたのだと。

 

 

 正直な話、断る理由が無い。

 ヴィヴィアン側としては青年と戦ってくれる人物が来ることによって青年の成長に繋がり、トリスタンも同様に湖の乙女が育てた未来の英雄候補と戦えてWin-Winだろうと言いたいのだろう。

 全くもってその通りであるので、素直に頷いた。

 

 

「分かりました。一先ずは貴方の育てた者に会わせて頂きたい」

「ということは……引き受けて下さりますか?」

「はい。それに私としても個人的に──興味が、ありますので」

 

 

 本人と話してみれば、既視感の正体も分かるかもという安易な思考。

 寝起きだからか、それとも妖精に苦しめられたストレスの残りか、どちらにせよトリスタン自身、かなり疲労が溜まっていたのかもしれない。

 当初の予定に比べれば、驚くほどあっさり釣れたトリスタンと───その肩や頭にさも当然のように居座る三匹の鶏に、ヴィヴィアンは若干引き攣った笑顔を見せる。こんなのと四六時中いたらそりゃあ疲れるに決まってる。

 

 

「(対価として考えていた神造兵装は却下されてしまいましたし……せめて、旅路の癒しにでもなれば良いのですが)」

 

 

 何も彼の方へ利点が無いのは、湖の精霊の沽券に関わる。

 ただ働きというのは何というか、微妙に精霊の良心が痛むのだ。なのでこの青年たちの出会いから、何か得る物があれば良いのだが。

 トリスタンの手を取ったヴィヴィアンは、異界の門である湖の底へと彼を引き込みながら、微かな微笑みを浮かべた。

 

 

 

「では──どうか気張らず、ごゆるりと。神秘の世界たる湖の底で、まったりとお過ごしくださいな」

 

 

 

 

 

 

 ◆◇◆

 

 

 

 湖の乙女(ヴィヴィアン)は湖の底を、異界と言った。

 それがどの程度地上と隔絶しているのかなど、入るまでは脳内の空想にしか過ぎなかったが、いざ見ると確かに納得せざるを得なかった。

 

 透き通った水の領域は、地上に存在した物理法則の理論を無視し、強靭な神秘の持ち主には安らぎの場となる。水の中なのにまるで地上にいるようで、基本水を嫌う鶏たちも、どういう訳か普通に入り込んでピンピンしていた。

 

 成る程、出たくなくなる気持ちも分かる。

 星の裏側、星の内海と繋がっているであろうこの場所は、今よりも遥か昔、紀元前以前の神話時代にも迫るほどの濃い神秘が空間全体に蔓延っている。

 

 この神秘に酔うことなく、自己を保って鍛え続けることが出来るならば、この場以上の修練場なんて存在しない。そう言い切れるほどの確信があった。

 実際ヴィヴィアンが言った人物であろう、奥で剣を振るう青年の技量が非常に優れたものであると、遠目からでも理解できた。

 

 

 剣を地面に突き立てた青年が、此方に気付く。

 互いの視線が交差し、見定め合って、同時に思った。

 ……強い、と。

 

 

「──母上が人を招くとは。珍しいこともある」

 

 

 客人なぞ何時ぶりか。

 幼き頃からこの湖の底で騎士としての手解きを受けてきた青年にとっては、初めて見る外の人間であった。

 剣を置き、その人物と向き合ったが、青年は内心で疑問を覚えていた。

 

 何故か? 

 自分とかなり年の近い人物であろう男の、両肩と頭の上に見たことのない珍妙な生物が居たからだ。

 ヴィヴィアンから騎士としての主君への振る舞いや、高貴な生まれである青年の上位者としての振る舞いは教えられてきたが、この場合はどうするのが正解なのか。

 

 本当に分からなかった青年は、なんとなく最初に見て抱いた、痛くないのか、大丈夫だろうかという感想を胸に、神妙な顔つきでその客人に尋ねる。

 

 

「……貴殿は、その、大丈夫なのだろうか?」

「…? ああ、鶏達(コレ)のことですか。 気にしなくても大丈夫ですよ、いつもの事なので」

「成る程、コレが普通のことなのか……不躾なことを尋ねてしまったことを詫びよう、お客人」

 

 

 どうやら普通の事らしい。

 外の人々は皆このような常識の元生きているのか……と、的外れな感想を抱く青年。──違いますからね、と言いたげな目で見てくる母上(ヴィヴィアン)を見て、ようやく己の誤解に気付く。

 

 これも湖の底で育て上げた故に生まれた、ある種の世間知らずの弊害かと、ヴィヴィアンは嘆息した。

 

 

「……まあ今回は大目に見ましょう。ランスロット、疾く客人に挨拶を」

「──申し訳ない、名乗るのが遅れてしまった。客人よ、私の名はランスロット。貴殿の名を聞かせて欲しい」

 

 

 赤髪の青年は、口元に笑みを刻む。

 青年……ランスロットの言葉を聞いて首を傾げ、直後一人合点した後に。

 それだけの所作ではあったが、思わず視線を向けてしまうような透明感ある雰囲気に、ランスロットはこの青年が自分と同じ高貴なる生まれの者だという確信を持った。

 

 実際、リオネスの王リヴァランの息子であったトリスタンと、フランスの一地方を治めていたバン王の息子であるランスロットには、幾らか共通点があるのだが。

 

 無論、その事は赤髪の青年も気付いている。

 

 

「遍歴中の身が故、身元まで明かす訳にはいきませんが……。私はトリスタン。貴殿の母上から、今尚強き向上心を持つ貴殿を外へと誘う任を請け負いました」

「ほう。───ならば私は、感謝せねばならない。貴殿を迎え入れた母上に。そして地上の騎士の指標を示すため、この任を受け負った貴殿にも」

「礼は不要です。貴殿の為に───加減は不要と、伺っていますので。どうです? 私の挑戦を、受ける気はありますか?」

「無論だ。私としては今からでも構わないのだが、貴殿の方はどうだろうか?」

「構いません」

 

 

 売り言葉に買い言葉、減らず口を叩き合う。

 ……母上も随分と粋なことをしてくれた。こうして己に、同年代の中でも最高峰に値するであろう騎士と、立ち会える場を用意して貰ったのだから。

 双方に油断も慢心も驕りも無く、あるのは負ける気など毛頭なく、勝つのは自分だという確固たる自信。

 その意識を現実に押し上げるだけの実力が二人にはあり、それ故お互いに煽るような台詞を吐き、湖の青年は不敵な笑みを浮かべ、赤髪の男は鼻を鳴らした。

 

 

 後の円卓最強二名。

 そんな彼らは歴史の裏側、誰にも知られることのない湖の底で、立ち合った。

 

 

「──私は妖弦(こちら)を使わせていただきますが、元より真剣勝負という取り決め。卑怯とは言いませんね?」

「構わない。ソレが貴殿の精良を発揮させるのならば良し。……その腰の剣、私の手で抜かせて見せよう」

 

 

 トリスタンは腰の剣を抜かず、矢筒もないのに六本も弦のある不思議な弓を手にしていた。

 しかし弓、弓か。一対一のこの場において、矢を番えさせる暇など与えるべくもないが───。

 

 そんな思考は、一瞬にして断ち切られる。

 

 

 

「では───御手を拝借」

 

 

 ポロロン、と妖弦の音が響いた瞬間、猛烈な危険を察知したランスロットは既に聖剣で防御の姿勢を取っていた。

 聖剣を通して、腕に矢の衝撃が伝わってくる。

 ……今、弓を構える動作をしていたか? 否、一切そんな事はしていない自然体だった筈だ。

 

 

 矢を必要としない妖弦。

 ソレから放たれる必中にして不可視の刃。さらに弾速、装填速度が尋常ではない故に、間髪開けずに濃密な不可視の弾幕が形成される。

 まさに究極の初見殺し。

 何処の誰が初見でその弓の本質を見抜けるというのか。弓兵を名乗るにしては不法が過ぎる。

 

 

 しかし流石はランスロットというべきか。

 十数発程受けた後に、音と風の揺らぎから大まかな軌道に当たりを付けて、必要最小限の矢を斬りながらトリスタンへと接近する。

 トリスタンの左脇目掛けて振るわれた聖剣の切っ先は、剣先のような部分を持つ妖弓で流し逸らされた。

 すかさず空いた懐に真空刃を差し込むも、切り返した聖剣の刀身に阻まれ不発に終わる。

 

 

 距離を取ろうと後ろへと飛び退けば、直ぐ様ランスロットが懐に入り込み、聖剣を振るう。

 ソレを再び妖弓で退け、そのまま二合三合と打ち合うが、武器の適性の差で極僅かに押され始めた。

 故に魔力放出で後方に急加速し、間合いから遠ざかる。

 

 

 ……正直、過小評価だった。

 重く鋭い、凄烈な剣。騎士道精神をそのまま体現したようなランスロットの剣を、心の中で称賛する。

 見事。己とは似ても似つかないが、間違いなく今まで見た騎士の中で最も強い。

 コレならば、編み上げてきた技も気兼ねなく放てる。……ここからは本気じゃない、全力だ。

 

 

 トリスタンが弓を構えた。

 先程までの竪琴のような構え方ではなく、矢を番えようとしているような構え方だ。

 何かを感じたランスロットは、即座に居合のような構えをとって踏み込もうとする。その間一秒。

 だが、それでは少し遅い。

 

 前方のみを警戒して、青年は聖剣を構えた。

 だが正面射撃以外を行わなかった事実こそが布石。初見殺しの二段目が青年を襲う。

 

 

 

──行くぞ好敵手(ランスロット)。我が空気打ちの一端、受けるが良い。

 

 

 

 

 

「───幻麗刹那・序曲(フェイルノート・オーベルテューレ)

 

 

 

 先程までとは違う、高速のストロークを行っているかのようなテンポの音響。

 直後、ランスロットへ前後左右上下、あらゆる方向からの不規則飽和射撃が襲い掛かる。

 刃同士を射撃後にぶつかり合わせ、跳弾させることにより全方位からの攻撃を実現させた絶技。毎秒間放たれる真空刃の数は、優に30を超えている。

 

 

 最初はほぼ全ての矢をいなし、凌いでいたランスロットも、死角から足に一発掠らせてしまう。

 幸い、通常時の数倍の瞬発力と引き換えに一発一発の殺傷性は落ちているようだが、全弾防御は不可能だと早々に見切りをつけて、一気に己の間合いへと接近する。

 

 

 

 トリスタンは、腰の聖剣を抜いていた。

 そして起こる鍔迫り合い。両者聖剣の力による身体能力の補助を受けた上で、魔力放出による力の底上げにより、互角だった膂力は僅かにトリスタンの方へと傾いた。

 

 だが魔力は無限ではない。

 力では総合的にトリスタンが勝っていても、持久力に関してはランスロットの方が上を行く。

 駄目押しにと力を僅かに強めた直後、ランスロットが聖剣を傾けて体勢を僅かにずらし、切り返される前にカウンター気味に、胴体へと刀身を走らせた。

 それで勝負は決まったかのように見えた。

 

 

 が、()()()

 蜃気楼の如く、トリスタンは視界から消え失せた。

 何処か、と考える間もない刹那、咄嗟にランスロットは背後へと向き直り、感じた気配目掛けて聖剣を突き立てた。

 ―――腰を落とした体勢のトリスタンの首元で聖剣アロンダイトは止まり、また己の首元の横にも突きつけられた聖剣カーテナがあった。

 

 相打ちだ。

 予想だにしない虚外の出来事に、トリスタンは瞠目し、舌を巻いた。

 数秒の静寂の後、両者は剣を下ろし、納刀する。

 

 

「―――驚きました。アレを人へ向けて放ったのは初めてですが、その上で相打ちとは……。貴公は既に、私の知る騎士全てを上回る武錬を誇るらしい」

「弓の絶技、見事。剣技もそれに負けず素晴らしい。いずれ貴殿は、最高の騎士の誉れを手にするでしょう」

 

 

 ……素晴らしい。月並みな物だが、只々そんな感想を互いに抱いた。

 トリスタンの最大の武器は、やはり初見での必殺性だろう。趣向を凝らせば何度対面しても初見殺しの焼き直しは可能だが、それでも不可視の刃を初見で凌ぐというのは、純粋に見事と言わざるを得ない。

 ランスロットからすれば、未だトリスタンの底を測れずにいた。あの妖弦の切れ味は本来のソレよりも落とされていたし、真価を発揮するのは戦場だろう。

 十回戦ったとして、十回とも勝負の行方が予想出来ない相手。ここまでの強者と出会えた事を、今は素直に喜んだ。

 

 

「はは。嬉しい言葉ですが、私も弓使いとしてまだまだだということを思い知らされましたね」

「……貴殿の妖弦(ソレ)は、全ての弓兵に喧嘩を売っているかもしれないな」

「お、意見ですか?」

「事実だ」

 

 

 

 

 

 




トリスタン
原点からして『武勇において、トリスタン卿は円卓最高の騎士であるランスロット卿とならぶ騎士であり、数々の武勲を残している』だったり『トリストラムの方が力は優れており、ランスロットは持久力に秀でていた』とかの記述の通り、割と互角だったことが伺える。

互角の実力を持った友、湖の騎士。
二人の最強として、これからブリテン中にその名を轟かせて行くのだろう。
それがまさか―――あのような結末になるなんて。


ランスロット
ご存知の円卓最強。現時点での技量含めた実力はほぼトリスタンと互角であり、持久力ではランスロットの方が強い。
この後も何度も戦ったが、どちらかが僅かに勝ち越しては、直ぐに追い付いてを繰り返している。
……凄まじい。地上にはこのような素晴らしい騎士たちが溢れているのか。 ならば私もより一層、母上の言うような完璧な騎士を目指して精進しよう。



幻麗刹那・序曲(フェイルノート・オーベルテューレ)

技量による対人絶技。
名前を一部某神座シリーズから引用してきているが、その効果は全くの別物。
全方位あらゆる方向からの飽和攻撃であり、イメージ的にはガンダムのファンネル(透明)のような物。
秒間三十を越える真空刃を放つが、連射に振りすぎたせいで一撃の攻撃力は若干低下している。

なお後三段階の進化が残されていたりする。



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