ガンダムビルドファイターズ《刃》ーブレイドー 作:オウガ・Ω
「……ふ~、ったくやってらんねよ!」
石畳が目立つ道を何度目かになる愚痴と共に吐き出す…今日はドイツと日本の親善ガンプラバトル大会。スッゴくワクワクしながらはるばるドイツに来たんだけどさ
くそ親父が母さん達とイチャついてさ…ったく日本にいる時よりも三倍、シャアザク以上にイチャイチャイチャイチャイチャイチャイチャイチャイチャしやがって!!
ヤジマ選抜チームの代表選手なんだしさ、場をまきまえやがれっうの!せっかく顔合わせに来た相手のチームの人なんか、口から砂糖吐いてるし…そりゃあ丁度結婚記念日と重なったのはわかるんだけどさ、もう歳考えろよな!
画面の向こうのみんなもわかるだろ?
んな空気にさ、オレの精神はガエリオ・ボードウィン、ガリガリよろしく削れて居心地悪い、悪い!…仕舞いにはキスまでやりやがるから、他人のふりして逃げるように会場の外に出たんだけど
「………ここどこさ?」
…………絶賛、ドイツの青空の下でオレ迷子中です……なんでさ!?
閑話 ドイツのマブダチ!?(幼馴染み)出会い編
まいった…周りを見るけど古い街並み、石畳、行き交う人達…まったく知らない場所で迷子になっちまった~もう小学生なったのに
道を聴こうとおばあちゃん?声をかけようとしたけどやめた……オレ、ドイツ語話せなかった
道に迷った上に、ドイツ語話せないんじゃ八方塞がり…せっか親善ガンプラバトル会場限定ガンプラをかったのに……はあ、どうしょ。日も暮れて来てるし……はあお腹すいたな
「ーーーーー!ーーーーーーーー!!」
落ち込むオレの耳に声が届く…なんか切羽詰まった感じだ…路地裏の向こうから途切れ途切れだけど聞こえてくる。真っ直ぐ歩き出し近づくとだんだんとハッキリ響いてきてようやく抜けた先で見た。三人ぐらいの大人がオレと同じぐらいの子が後ろの子を庇い顔面を殴られた光景を
「ーーーーー!?」
庇われた子の声を聞いた瞬間、何かがキレタ……気がついたら走り出して三人の一人、殴ったヤツの金的を後ろから蹴り上げ叫んでいた
「●◆◑∇★§☆★◆●!!」
「おい、大の大人三人がてめぇより小さな子をなぐんじゃねえ!!」
「ーー、ーーーーーーー!!」
息を切らしながら叫ぶオレの目の前が暗くなって揺れた…目をむけたら残り二人がなんか叫びながら棒を手にしている。なんかが垂れてきたけど気にしない
「こいや、子供しか殴れねえヤツに負けねえぞコラァ!!」
日本語通じてっかわかんないけど…ひいじいちゃん譲りの啖呵を切って睨みつける…ケンカは先にひるんだ方が負けだ…何分過ぎたがわからないけど、いきなり訳わかんない声をあげて金的を蹴り上げたヤツを肩に抱えて逃げるように走り出していった
たぶん、仲間を呼びにいったな…頭の痛みを我慢しながら振り返ると二人が固まったように見てる
不味い、怖がらせたか…でも今は早く離れないととりあえず夕方だし挨拶するか…
「あ。ぐーて…ん…ダーク……マリ、クロウ………」
一応、名前をいったけど伝わったかな…髪を結んだオレと同い年の男の子?はなんか警戒してるし、後ろにいる銀髪の男の子も背中に隠れてビクビクしながら見てる
ああ~マジでどうしたら……足下に何かがぶつかる…会場でかったガンプラの入った袋…コレにかけてみるかと二人の前に箱を取り出した。たしかに好きって…リッヒ?イーベ…とにかく話さないと
「イヒ、マグ、イス……ガンプラ!!」
「?…グンプラ、グンプラ!!」
「グンプラ!!」
「!マリ…ズィ、スフゥイン、アフゥ、サィサーん、せぅふ……」
ガンプラって言葉にスゴい反応した。目をキラキラって耀かせてる……『オレは二人の味方だ』って下手くそだけとドイツ語で伝える、髪を纏めた男の子がじっと見てきて、しばらくして頷いてくれた…後ろの子も出てきてガンプラを交互に見ながら近づいてきた
警戒心がとけたみたいだ…早くここから離れないといけない。ジェスチャー混じりの下手くそなドイツ語で伝えると、髪を纏めた男の子が手を掴んできた
「Früh abreisen…」
フゥ…あばっラッ……たしか早く離れようって意味だったけ?とにかくついて行くかな…手を引かれるようにその場から歩き出した…でもなんでかわかんないけど銀髪の男の子がアタマに触ろうとしている
…空いた片方の手で触って見るとヌルッとする…見てみたら赤い血がべっとり付いてた…うわ、ケガしてるって気付いたらなんかくらってして、銀髪の男の子にもたれるように倒れこんだ
「!!」
「!!ーーーーーー、ーーーーーー!!」
前を歩く髪を纏めた男の子も一緒に巻き込んで…なんか泣き声にも似た叫びを耳にしながら、そんまま意識を放り投げた
オレ。クロウ・アキツキとフータ、リータと初めて出会った日になった
閑話 ドイツのマブダチ!?(幼馴染み)出会い編
了