ガンダムビルドファイターズ《刃》ーブレイドー   作:オウガ・Ω

42 / 54
今回はクロウ回……





閑話休題。その頃、クロウは…

「……まいった。お袋に会っちまった~しかも過去の世界ってあり得んわあああああ!?」

 

 

…今、オレはサエグサ模型店から離れた場所にある廃工場に仰向けになりゴロゴロ転がりつぶやいた

 

だって若い頃のお袋をみてから、もしかしてと思って情報収集してみようにも持ってた粒子端末が使えない。多分、オレを追ってきたアイツ等から身を隠しながら本屋はいって愛読してる模型誌手に取りみてから…なんでさ!って叫びそうになった

 

 

《2xxx年月刊ガンプラ5月号、第7回世界大会予選開始まで注目するファイター特集!第一弾はイタリアの伊達男、リカルド・フェリーニ&ウィングガンダムフェニーチェ!!》…20年前の日付で。んでバカオヤジとお袋と付き合う三年前

 

 

端末が使えないのはオレの世界で使われてるプラフスキー粒子とこの世界でのプラフスキー粒子が違うため。もちろんオレのガンプラ《アスタロト・ブレイジング》はこの時代のプラフスキー粒子と相性が悪くて使えない。ニルスさんの生み出した新プラフスキー粒子に完全対応してんのもあるし、なによりオレがいる時代では使っちゃいけない

 

 

前にミツキ叔母ちゃんの知り合いの楓姉ちゃんから聞いた話があるし…

 

 

でも戻る方法が無いし、なによりGPベースにチャージしていたお金も引き落とせない(スポンサードしてくれたスカリェッティ研究所からの契約金と今まで稼いだファイトマネー……あわせて五千万ぐらい)から今の財布は5千円しかない現状…ひさしぶりのトカゲや鳥、山菜での食事生活になりそうだと思ってたらリンネとフーカの顔が浮かんだ

 

 

「……アイツ等、大丈夫かな……って!なに心配してんだよ!オレは!?……しばらくココを拠点にして当分の生活費はひさしぶりにアレやって稼ぐしかないかしかないか……まずは作るか」

 

 

 

ため息つきながら座りのいい場所と机代わりの木箱を前においた。旅行用袋からHG-IBO、鉄血のオルフェンズー月鋼ーの主役機《アスタロト・オリジン》、鉄血シリーズの様々なジャンクパーツケースとスカリェッティ研究所から提供された新型ニッパー、デサインナイフ、セメント、ソー、ピンバイスを取り出し置いた

 

 

「じゃ……まずはフレームからだ」

 

 

 

 

フレームをパチパチと切り出して、ピンを落として接着剤でムニッと密着させながらシリンダーを真鍮パイプへ変えてエネルギー伝達ケーブルもリード線にプラパイプで再現したのに置き換えディテールアップが終わる。乾くまでオレは装甲の剪定とメイン武器、スラスター配置を考えた

 

 

 

 

 

【挿絵表示】

 

 

「バルバトスのアンテナ、頭はアスタロトオリジン、足まわりはウヴァル……胸部はバルバトス…右肩はバルバトスのを改造して…左肩はアスタロト…………左腕は複合兵装に決まりだな」

 

 

 

ストックしてあった装甲に手を加えながら。一㎜プラ板を取り出しヒートプレスし、形を整えていくと下書きし切り抜いてヤスリ掛け、形を整えてく出来上がったのを先に加工していたバルバトスの肩パーツに接着した。よし角度もエッジもイメージ通りだ

 

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

 

 

 

閑話休題。その頃、クロウは?

 

 

腕時計をみるともう夜9時過ぎてる…パーツをケースにいれてから持っていた寝袋に入りライトを消す……こうして寝るのはドイツでリンネとフーカから逃げ回って以来だ

 

 

 

「………ドイツに行けば会えると思ったんだけどな…

フ~太、リ~太、どこにいんだよ…心配してんだからな」

 

 

 

八年前にバカオヤジが何度目かになる結婚記念旅行でドイツに来て道に迷って時に出会ったフ~太、リ~太…ドイツ語あんまりわかんなかったけどガンプラを見せたら興味津々で三人で一緒にガンプラ作るうちに仲良くなって、作ったガンプラでバトルして、二人のウチが孤児院に招かれて泊まることになって、みんなと遊んだりして、本当楽しかったな

 

 

やっとドイツ語はなせるようになった頃、日本に帰ると言われたときは二人とも日本に帰らないでドイツに残ってっていわれたけど。なんとか説得したのは懐かしいし、それに

 

 

『フ~太、リ~、オレまた来るから……だからなくなってば……』

 

 

 

『…く~ちゃんに…もうあえなくなるのはいや…』

 

 

 

『……わしもじゃ……く~にまだ勝っとらんじゃき…』

 

 

 

『……あえなくなるわけ無いだろ。オレたちはコレでおわりじゃない……必ずドイツに来るから。その時までガンプラバトル強くなるから、り~太、フ~太。コレがあるだろ?だからさ……』

 

 

 

手に持ったガンプラ…三人で一緒に作ったバエル、アスタロト、アスタロトオリジンを向かい合わせた

 

 

『『『またいつか、三人でガンプラバトルやろう!!』』』

 

 

 

……空港で男同士の約束して見送られ日本に帰った。その日からガンプラバトルにのめり込んで国内大会に出まくって強い相手と凌ぎを削る日々を送った……り~太、フ~太もドイツで頑張って強くなってるはずだから。もし再会したら互いに強くなってないと残念がるだろうし、失望させたくないから。そしてオレは世界大会の舞台に立っていた

 

 

世界は広くて、オレより強いファイター、すごいガンプラに圧倒されたけど胸を借りていくつもりで挑んだんだ

 

 

リカルド・フェリーニさん、グレコ・ローガンさん、キジマ・ヴィルフリッドさん、カミキ・セカイさん、レナードさん、ルワン・ダラーラさん、ライナー・チョマーさん、ジュリアン・マッケンジーさん、カルロス・ガイザーさん……そして三代目メイジン・カワグチさん

 

 

みんなと戦えた事は今でも胸を焦がしつづけて激しく燃えている…ドイツで開かれる親善試合に招かれ真っ先に孤児院に行ったんだ。でもソコにあった孤児院は無くなっていた…ニルスさんに頼んで調べてもらったら三年前に孤児院の経営していた牧師さんが亡くなって、みんなバラバラになって別の孤児院に引き取られていたことがわかった

 

 

動こうにもヤジマ商事と油田とレアメタル採掘により財をなした《ベルネリッタ家が》共同で行う試合スケジュールは完全に埋まっていた…探しにいけない事を我慢しながら親善試合に臨んだ。相手はオレと同じ鉄血のオルフェンズに登場するガンダムフレーム使いでEUチャンプ、女王《リンネ・ベルネリッタ》……この試合でオレがドイツに来ているコトに二人が気がついてくれるハズだ、強くなったオレを見てくれてんなら会場に来てくれるって

 

 

 

 

……願ってたんだよ!なのになんでさ?!

 

 

なんでかリ~太やフ~太じゃなくてリンネとフーカがオレを追いかけ、リベンジマッチと弟子入りを迫ってきて逃げ回って、日本にかえったら空港でエンカウント、フーカが婆ちゃんを味方につけたし、サエグサ模型店に逃げようと向かう先でリンネとばったりあって、慌てて店内にはいってミツキ姉ちゃんに理由を言ったら

 

 

 

『なら、ここに隠れたら?』

 

 

 

って初期の旧プラフスキー粒子対応バトルシステムに隠れてやり過ごしたら、変な音がして光に包まれて………あとは知っての通り……ったく。とりあえず生活費枷がないと不味いしな~早く完成させないと

 

 

「今日は…いろいろありすぎて疲れた……とにかく寝よ」

 

 

 

軽く欠伸し、そのまま目を閉じる。本当、帰る方法見つけないとと思いながら意識を手放した……

 

 

 

 

閑話休題。その頃、クロウは?

 

 

 

 




次回は本編です!

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。