ガンダムビルドファイターズ《刃》ーブレイドー   作:オウガ・Ω

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『急がねば……ヤツにタカヤとカ……天瞳ミカヤが…』


サエグサ模型店。地下バトルシステムメインフレーム管制室…緊急事態に備えて用意された管理コードを使い自身のマスクから伸びたケーブルをつなぎながら漏らした


焦る気持ちを抑えながらGPベース、自身のガンプラを携帯用バトルシステムへ起きPPSE関連会社のサーバを経由してつなぎ起動する


『奴等の目的は恐らく…だが、躊躇する暇も無い!!行くぞブレイド・ハート!!』


光と影が再び交差する時まであと僅か


第十五話 悪夢ー鬼の血脈ー(挿絵ガンプラあり)

『さあ、皆様。サエグサ模型店主催大会も二日目になりましたが……先日のバトルロワイヤルでベスト4進出チームがで揃いました!!』

 

 

サエグサ模型店の店長ミツキ・サエグサの声と共にライトアップされた

 

激戦を繰り広げ、勝ち残ってきたビルドファイター達。チーム・シュヴァルッ、チーム・シュベルトリッター、チーム・クライ、の面々に歓声をあげる…が一組足りない

 

 

『……おや?チーム・ブレイドのタカヤ選手、ミカヤ選手の姿がないわ『『すいません!遅れました!!』』おおっと!チーム・ブレイド今、到~着!!』

 

 

ミツキの声が響く中、タカヤとミカヤが滑り込みセーフで空いていた列に並ぶ…しっかりと手を指を絡めるような形で握り肩で息を切る二人をみた観客から黄色い歓声と笑い声が上がる

 

 

 

ーミカちゃんと私のタカヤが恋人、恋人つなぎ!?いつの間に?神前結婚式をと白無垢を用意しなきゃ…ミカちゃんなら安心だしー

 

 

ーメイ、少し落ちついて…見る感じ記憶は戻ってないし…でも懐かしいかも…ミカちゃんと手を繋いで何時も一緒だったね…ー

 

 

とか

 

 

ーむ、日本人の男女交際とはドイツよりも進んでいるのか!?シェロウと我の手も重ねてみよう……ふふふー

 

 

ーうわ~二人ともマジのペアなのか…手強い相手になりそうだぜー

 

 

とかとか

 

 

ーミカヤんズル~イ!ボクだって繋いだことないのに~なら、お母さん直伝の《おっ〇いうぉっしゅ》の最上位技《モミジ崩し》するもんねー

 

 

ーべ。べつにいいし…あんなことあったばかりだし……でもいいな……今回だけだかんなミカヤー

 

 

 

 

等々と様々な思惑と視線を向けるなか、一人だけ違った…

 

 

ー来やがったか………さあ最高のバトルにしようぜ。一生忘れられないなあ?…さて仕込みは充分、どうでるTA-23?ー

 

 

まとわりつくような悪意の眼差しをタカヤへと向けるアマミ・イッキ…またの名を宇宙ガンプラファイターXの口角がつり上げるよう歪に歪ませていた

 

 

第十五話 悪夢ー鬼の血脈ー

 

 

 

『さあ、まずは組み合わせ抽選会を始めます。それぞれのチームは前へどうぞ~』

 

 

ミツキ店長に促され僕とミカヤ先輩が壇上に上がる。どうやって抽選するんだろと考えた時、目の前に大きなガチャガチャがせり出してきた

 

 

『抽選はそれぞれのチームが抽選ガチャを回して出た数字で組合せが決まるの。どのチームと当たるかは運次第、じゃその前に今回のガチャガールを紹介しま~す♪』

 

 

ライトが消え照らされた先にいたのは二人の女の子…え?

 

 

「ジャジャーン♪強くて速くてカッコいいビルドガール・レヴィ!参上!!」

 

 

「ビ、ビルドガール……ノーヴェ…(スカートの丈、短すぎだろコレ!?)」

 

 

恥ずかしそうにザフトの女性用軍服姿(色は赤、黒のオーバニーにプリーツスカート)のノーヴェさん、スク水に白いフレアスカート、マント姿のレヴィが元気いっぱいにライトに照らされて挨拶してる

 

観客席をいる二人が何でここにいるのさ!?悩む僕に気づいたのかステージからジャンプしながら笑顔で、ノーヴェさんも俯かせながらチラチラ見てる…レヴィ、あんまり飛んだらダメだから!見えるからね!!縞々が縞々がああ!!

 

 

(おい、姉貴。こんなの予定に無かっただろ?)

 

 

(いいじゃない。大会を盛り上げる為に。少しぐらい花があったほうがいいわよ♪ソレにあの衣装は現役時代のクイントさんとプレシアさんのバトルコスチュームだし)

 

(はあ~?て言うかあの二人もグルだったのかよ!?)

 

 

(だって~クイントさんとプレシアさんったらね、タカヤくんとくっつけたがってるのよ。だから私も協力したいな~と思ってね)

 

 

(はあ~わかったよ……)

 

 

う、なんかミツキ店長とユウさんの声が聞こえた気がする!?

 

 

「じゃあ各チームはガチャの前に来たわね~いくわよビルドガール!!」

 

 

「んじゃ、いくよノンノン!!」

 

 

「ノンノンじゃない!と、とにかく…いくからな!」

 

 

「「せぇぇぇぇぇの………ガチャ!いきまああああす!!」」

 

 

かけ声と一緒にガチャのつまみ…ハロを模した部分に大きく振りかぶってから拳が叩いた。前におかれたガチャガチャから丸い何か?が勢いよく飛び出す。他のチームのペアの人たちもパシッと手にする

 

 

『ハロ!ハロ!ツカマッタ、ツカマッタ!』

 

 

「ハ、ハロ?」

 

 

「少年、このハロ頭に数字が書いているね。4番?」

 

 

パタパタと羽を広げるハロの額に《四》てかいてある。あのミカヤ先輩そろそろ手を離して…なんか二人の瞳からハイライトさんがお仕事して無いままジイッて見てるし!

 

 

「あの~ミカヤ先輩?そろそろ手を…色々と」

 

 

「え……あ、ああ!…迷惑だったね…タ…少年」

 

 

名残惜しそうに離した…でもなんだろ。ずっと昔誰にこうして手を握っていた気がする

 

 

ー……はなしたらだめだよ…@@◑んは。迷子になりやすいからー

 

まただ…ノイズまじりの声と顔が見えない女の子が過った。今までは夢でしか見なかったのに

 

 

「さて、組み合わせを発表しま~す。まずは第一試合は《チーム・ブレイド》VS《チーム・クライ》、第二試合はチーム・シュヴアルツVSチーム・ロードにきまりね。じゃ第一試合は10分後に行いま~す」

 

 

「はいはい、そういうと思ったよ姉貴……はあ今日はあの天災「スカリエッテイ所長」も来るんだからさ…」

 

 

「文句言わずにさっさとやる」

 

 

「へいへい」

 

 

……ミツキ店長とユウさんの声を聞きながら、僕はミカヤ先輩と控え室へ入るとGPベースとブレイドが入ったケースを手にし入場ゲートから会場へとはいる。観戦しているみんなの熱気、視線が集まる

 

非公式だけど初めての大会、そしてベスト4進出にドキドキしッぱなし…チラッと隣を見る。ミカヤ先輩は堂々としてる

 

全国大会本戦を勝ち抜いた実績もだけと凛としてて、なんか綺麗だって感じた僕の手を先輩が取った

 

 

「少年、このバトル…一緒に勝ちにいくよ」

 

 

「は、はい!」

 

 

「ふふ、いい返事だ…(ああ、照れちゃって可愛いなあタッくんはぁ~この繋いだ手に誓おう。必ず勝つと………そしてカレトヴルッフを手に入れたら次は全国大会予選だ。そしたら私の部の強化合宿に参加して貰って昼間はバトルで汗を流して夜は……夜は……ふふ、ふふふふふふふふ…その猛るタッくんの剛刀を私の破りながら衲刀して契りを…その為には勝たないとね)……さあ、いこう!」

 

 

ミカヤ先輩と一緒に六角形筐体前に来るとブレイド、ブレイドのデータが入ったGPベースをセットした。向かって反対側を見ると対戦相手のチーム・クライの姿。もうすでにセットは終わっているみたいだ

 

並べ置かれた二体…一体はプルトーネをベースにしたガンプラだけど完全にマントで隠してる方はわからない。

 

なんでかわからないけど…あのガンプラをボクは知ってる気が…いや、今はバトルに集中、集中!軽く頬を叩いた

 

 

 

ーPress set your GP-Base、Press set your GUNPLAー

 

 

プラフスキー粒子が溢れ出す中、バトルコスチュームがセットアップ…ボロボロの赤いマフラーとコート姿にみたことの無いサングラス、ミカヤ先輩は何時もの戦巫女装束だ…でも僕をみて固まってる

 

 

「ミカヤ先輩?僕のこの格好変ですか?」

 

 

「い、いや似合ってるよ」

 

 

Beginning[Plavesky.Particle]dispersal.fieldIng.select.Extra!ー

 

 

プラフスキー粒子がバトルフィールド形成、見えたのは無数のガンプラが朽ち果て乱立した不思議な輝きを持つクリスタルが大地から墓標のように生えている…

 

 

『おお!今大会始まって以来のExtrastageよおお!実はこのステージはある方の協力で実装が出来たの…では紹介するわスカリエッティ研究所所長《ジェイル・スカリエッティ》博士です!』

 

 

『いやすまないねミツキ店長…やあ、はじめまして私がジェイル・スカリエッティだ。今回実装したExtra.stageはバトルジャケットシステムを纏うビルダー、ファイターの深層意識を読み取ることで形成されたんだよ!…ただ意図して産みだすことは出来ないから安心して戦いたまえ……そうしないとクイント()にまた怒られる…また怒られる、怒られる…』

 

 

『せ、説明ありがとうございました!(よっぽどクイントさんが怖いのね)』

 

 

《fielding.setup!………Battle・Start》

 

 

フィールドが完全成形と同時にアームレイカーを握った。ブレイドとツクヨミ・斬のカメラアイに光が灯る

 

 

「秋月タカヤ!アストレイ・ブレイド!」

 

 

「天瞳ミカヤ、ツクヨミ・斬…」

 

 

「アインハルト・ストラトス…ガンダム・リイン」

 

 

「アマミ・イッキ………リュウジンオー……」

 

 

 

「「「「いきます!/参る/でます/………」」」」

 

 

 

弾かれたようにカタパルトから撃ち出された…バトルフィールド上空を飛翔するブレイドとミカヤ先輩のツクヨミ・斬。辺りを警戒しながら見渡した時、接近警報と極太の粒子ビームが襲いかかる。けどもアームレイカーを引き回避した

 

 

「ミカヤ先輩!二時方向に接近する機影2!」

 

 

「こちらも捉えたよ…まさかこちらの位置を正確にとらえるなんてね……来るよ!」

 

 

「はあっ!」

 

 

ミカヤ先輩のツクヨミ斬にチーム・クライのガンダムリインが迫るや否や蹴りを撃ち込んできたのをみて、新しく生まれ変わった晴嵐で斬りつけ防ぐ

 

「なかなかやるね…でもまだまだ!」

 

タイミングを合わせるよう抜き放たれた刃と蹴りが拮抗、でもすぐに強く蹴り反動を利用して再び接近、フェイントを織り交ぜた拳打の嵐を刃に滑らせ躱しカウンターの一閃が胴を捉えるけど紙一重で避けてながら離れて…まさか僕とミカヤ先輩を分断するつもりだと気づいた

 

『…!』

 

 

「うわっ!」

 

 

ミカヤ先輩を追うのを遮るアラート、とっさにアームレイカーを後ろへ引く…全身をマント?でかくしたガンプラが逆袈裟から斬りかかってきたのをかわし、僕もブレイドのアスカロンを横凪ぎに奮う…鈍い音と衝撃が機体越しに伝わり見たのははだけた外套から見えた腕に装備された深緑色の透き通った分厚い刃…

 

 

ー…………ってあけ……プラマ……ちゃ…を…も……ため…ー

 

 

まただ、霞がかったような声が頭に…ソレより、この武装は細部は違うけど僕のブレイド……アスカロンと同じ拵えだ。いやそれ以上に作り込まれて

 

 

 

『考え事か…アキツキタカヤ?』

 

「…!」

 

 

アームレイカーを握る僕の躰がこわばる…接触回線越しに響いた声…その隙をついて切り払うようにアスカロンを押しのけ、強烈な蹴りを食らって地上に落ちていく速度を落とそうとするけど躰が動かない。そのまま背中から叩きつけられ全身に痛みが走る

 

 

「かは、う…う…あ」

 

 

アームレイカーを握り機体コンディションチェック、ダメージは軽微…でも体もだけど頭が錐をもみこむように痛むのをガマンしながらモニターをみる。ふわりと外套を靡かせ降り立つガンプラが地をけり再び斬りかかってくる。なんとかアスカロンを前に構えて防ぐ。一合、一合が重くて弾かれそうになりながら機体を立ち上げた

 

「く…重い…」

 

 

『へえ、防いだか………なら、コイツはどうだ?』

 

 

打ち付けるのをやめて。剣をまっすぐに構えアスカロンの基部めがけ突き立てた、なんの抵抗もなく切り払われバラバラと落ちていく…まさか

 

 

『どうだ、コレが合わせ目切りってヤツだ…接着か甘いぞ、オラオラどうした?アキツキ・タカヤ?守ってばかりか…ああ?』

 

 

「ぬ、ぐ……まだだ!」

 

残るアスカロンの合わせ目に突き入れようとするのを避け、地を抉るように逆袈裟に斬りつけた…でも該当部分が深く切り裂いただけだ

 

再び斬りかかろうとした僕の手が石のように固まった…切り裂かれた外套がビリビリ破けて見えたもの、そして相手のファイターの声が体を縛り付けた

 

 

『やってくれたなぁ…でも手間が省けたからいいか~懐かしいよなあ?』

 

 

黒く塗られた装甲と特徴的な赤いフレーム、息が粗くなって早鐘を打つように鼓動が高まり汗が止まらない。頭が痛い…イタイ…イダ…イ…

 

 

『このガンプラと会うのは四年ぶりだよな……なあ、答えろよ…もしかしてぶるってる?あは?アハハッ?あんなに楽しく笑って(泣いて)幸せ(薬キメテ)に作ってたのにさ』

 

 

笑い声と共に外套全てが破け見えたのは金色の龍角、バーニアを内蔵した両肩、膝と胸に埋め込まれた深緑色のクリアパーツ…そして龍の顎と巨大なブレードを両腕に装着したガンプラ…僕はシッテイル…アレは…アレは!

 

 

『この顔を覚えてるよなあ。オレ、宇宙ガンプラファイターX様の為に作ったんだぜ……アストレイ・龍刃皇(リュウジンオー)をなあ!!』

 

 

「あ、あっ、うああああああああああああ!」

 

 

モニターを埋め尽くすように孤を描いた口をが目立つ仮面、シルクハットに叫んだ。残されたアスカロンか合わせ目ごと切り裂かれていく…がら空きになった胴を何度も斬りつけ、ニーブレードを使って関節を容赦なく穿つ、機体各部アラート表示音、激しい痛みが全身を駆け巡る

 

痛みと共にバラバラのピースが嵌まっていく。そうだボクか作ったんだ……第二回世界大会、ガンプラマフィア、たくさんのガンプラ、踏みつけ壊されていく

 

たくさん殴られて、蹴られて、変な薬を打たれて…ガンプラを作らされた…

 

 

『楽しいよなあ~秋月タカヤ~タカヤくぅ~~ん、返事できまちぇんか~ならば、声を出させてやんよ、オラオラ!オラオラ!!ほら元気よく声を出していこ~ワン・ツー♪ワン・ツー♪』

 

 

「ッ!ガッ…ギアっ」

 

 

アスカロンが180回転し、龍の顎へかわると膝蹴りでブレイドの体が浮き、胴と顔面を殴り抜いていく…アンテナが半分折れ胸部クリスタルに亀裂が入る…アームレイカーを握る手から力が抜けていく…いや怖い、ボクは怖い…彼が宇宙ガンプラマファイターXに恐怖しているんだ。突然、攻撃がやんだ

 

『なあ、ガンプラバトルで勝つ為に必要なモノってなんだと思う?知らないだろうからさ~教えてやるよ……相手の弱み、弱点を攻めて、攻めて、攻めまくるんだよ!さっき見せた合わせ目切りは最適な技なんだよ二代目メイジンも言ってたからなあ…勝利こそ絶対だ…だからこそガンプラを作らせたんだよ…二代目メイジン・カワグチの妹の息子であるオマエに。オレが使うに相応しいガンプラをなあ?でもなあ』

 

 

「あ、ああっ…!…っ!」

 

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

龍の顎が開き頭を挟み持ち上げた…激しい痛みが襲う中、二代目メイジン・カワグチ、ガンプラバトルは勝利こそ絶対…あんなに渋っていたボクが、なんで彼にガンプラを作ったかわからなかった。バラバラな記憶が痛みととも鮮明になっていく…でもそんな暇も無くそのまま半透明な水晶柱に叩きつけられた…意識が遠くなりアームレイカーから手が離れ膝から崩れていく

 

 

『ああ~つまんね~の。せっかくオマエの悲鳴をもっと聞きたくてお膳立てしたのがムダになったぜ……ま、聞こえてるか?もしも~し?……気絶したか、んじゃ残りを潰しにいくか…』

 

 

残り…その言葉が意識を引っぱる…残り…まさか

 

 

 

『あの天瞳ミカヤ(ショタコン)を潰せばオレの勝ちだ……そういや、だいぶ女らしくなったなあ。あの時ハイエースに攫わせてまわして仕込んで脂ぎったペド親父に売り飛ばさなくてよかった…安心しろよ。オマエを攫ったって騙して差し出すように仕向けてたくさん味わってやるよ……大事なカヤお姉ちゃんをなあ?アハハッ』

 

 

……………カヤ…

 

…………お姉ちゃ……ん

 

 

………思い出した…ボクが…宇宙ガンプラファイターXにガンプラを作った理由は………許さない……気がついたら真っ暗な場所にボクはいた

 

 

目の前には小さい頃にあった赤いマフラーとサングラスのあの人がゆっくりと手を伸ばす姿。迷わずボクは手を握った…

 

 

 

ーーーーーーーー

ーーーー

 

 

『さて、心は折れたか………な?なに!』

 

 

痛めつけるのを飽き手を離そうとした宇宙ガンプラファイターXの龍刃皇(リュウジンオー)の腕が幽鬼のように手を添えたブレイド…軽く捻るように腕ごと地面へと叩きつけられた

 

『て、てめぇ…ドコにそんな力が……っ!?』

 

 

躰を起こした龍刃皇《リュウジンオー》、宇宙ガンプラファイターXの声が詰まる…全身が鳥肌たち冷や汗か流れた…目の前にいる満身創痍のブレイド、その躰から血よりも赤いプラフスキー粒子が濃密な殺気を浴びせかけていたからだ

 

「………ガンプラバトルは勝利こそ絶対……見せてやろう宇宙ガンプラファイターX……我が信念を」

 

 

顔を俯かせアームレイカーを握る手が動く、ブレイドの姿が掻き消える…その姿をさがした時、背後に姿を見せ手刀が振り下ろされた。とっさにリュウジンで防いだ。しかし真ん中から真っ二つに切り裂かれた。紅ワタルより託された手甲パーツ中央部にあるクリスタルから溢れたプラフスキー粒子を纏わせている

 

『な、ばかな!オレの、オレ様の龍刃《リュウジン》が!もう二度と立ち上がれないようにバラバラにしてやる!アキツキ・タカヤ!!』

 

 

残る龍刃(リュウジン)を粒子を纏わせる腕の合わせ目へ突き入れる…しかし突き刺さらないコトに唖然となる宇宙ガンプラファイターX

 

 

「……一つ教えよう。合わせ目切りばかり狙うからこうなる…」

 

 

『な!』

 

 

奮われた手刀が胴を掠め、後ろへ跳びかわしたのを見て淡々とタカヤ?は語り出した

 

 

「合わせ目切りは組み木細工のように加工し積層する事で対策が可能だ……所詮は小手先だけの技だ。さあ、教えよう……私が掲げるガンプラバトルの真髄を」

 

 

 

 

【挿絵表示】

 

 

サングラスから底冷えするような眼差し、声に宇宙ガンプラファイターXは恐怖する彼は気づいていなかった

 

(アキツキ・タカヤ)の中に流れる鬼の血の系譜(二代目メイジン・カワグチ)を目覚めさせたコトを

 

 




顕現する鬼の血(二代目メイジン・カワグチ)


タカヤの異変にきづくもミカヤの前に立ちはだかるのは父と母の仇を知るために参加したアインハルト・ストラトス


思わぬ強敵、焦るミカヤの前に現れたのは

「き、キミは…あの時の」


次回、再臨(ーブレイド・ハートー)ー影の刃ー



『オレののコトはどうでもいい!………あのままではタカヤが消える!!』




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