ガンダムビルドファイターズ《刃》ーブレイドー   作:オウガ・Ω

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第十六話 再臨、影の刃!(─ブレイドハート─)

なんだろ…

 

「こ、この!」

 

 

目の前にいるガンプラの刃を砕ける中で、僕じゃない誰かが体を動かしてる

 

「……接着が甘すぎる。結合部ジョイントを金属パーツで再現し用いることでクオリティを高める技巧は認めよう…」

 

 

「こ、この出来損ないが!もう一度刻んでやるよ!アキツキ・タカヤ!!」

 

 

「……………もはや言葉は不要………バトルで示せ」

 

 

アキツキ…タカヤ…ソレがボクの名前?いや違う…なんでボクはこんな事を言ってるの?黒いガンプラ、ボクのブレイドと何度も斬りつけながら拳打、蹴りを織り交ぜてくるのをいなしていく

 

 

─……ガンプラバトルは勝利こそ絶対…誰であろうとを立ち直れぬよう折るべし…─

 

 

まただ、声が響く…でも凄く懐かしい。頭がスッキリして思いだした。ボクの目の前にいるのは《宇宙ガンプラファイターX》…

 

 

 

ボクの前でやめてって言っても、ガンプラを踏み潰した

 

 

 

毎日、毎日、ボクに痛いことを繰り返して、変な薬を飲ませて注射した

 

 

そして…ガンプラを作らなきゃカヤお姉ちゃんを誘拐するって笑いながら脅してきた。赦せない…だって

 

 

ボクだけ(・・)カヤお姉ちゃん(・・・・・・・・)に手を出そうとしたから。宇宙ガンプラファイターX…ボクが、いや。二代目メイジン・カワグチ(我が信念)を刻もう…ガンプラいやガンプラバトルを穢したその身にな

 

 

 

第十六話 再臨、影の刃!(─ブレイドハート─)

 

 

「く!」

 

「ふっ!」

 

 

鈍い打撃、金属音が木霊しアームレイカーを強く握り逸らしかわす…なんて重い打撃だ。以前の愛刀《晴嵐》だったら間違いなく折れていた。制作手順もだけど同じモノ以上のを作れるのは…

 

今は集中しなければ。 拳、いやあのガンプラ。ガンダムプルトーネベースのカスタム機から尋常ならざる信念を感じる…それにこんなに肌がひりつくような殺気は初めてだ

 

 

「しかし相手がガンダムとは…我が心の師(グラハム・エーカー)の言を借りるならば。まさに運命と言わせて貰う!!」

 

 

 

「…っ!」

 

 

フェイントを織り交ぜた拳、蹴りが迫る…後ろへ、右、左にかわす。でも私のツクヨミ・斬の装甲を掠め傷がつく…よく見るとプラフスキー粒子が攻撃が当たる面に限定して展開し纏われてる、必要最低限な装甲しかない私のツクヨミじゃ二、三発受ければ只じゃすまない

 

それに、さっきから通信が繋がらない…その時、プルトーネの背後に赤い血の色みたいなプラフスキー粒子の柱が天高く伸び空気が震え嵐が起きた

 

 

「ア、アレは?」

 

 

「(あそこはアマミがいる場所?なにが……でも今は!)」

 

 

光の柱が消えていく。間違いないタッくんの身に何か起きたんだ。でも目の前の相手が立ちはだかる。晴嵐を袈裟、正眼に構え抜き打つけど防がれる。心臓が早鐘のように鳴る…嫌な予感が増していく

 

 

「バトルの最中だけどソコをどいてくれないかい?…私の大事なパートナー(世界で一番愛する伴侶となるタッ君)のもとに馳せ参じる為にね」

 

 

「通しません…(お父様とお母様の仇を知るために引くわけにいかない)」

 

 

拳を構え立ちはだかる…何かこみいった事情を抱えてるみたいだ…引くことすら考えない、負けられない理由を

 

 

「ならば押し通らせて貰うよ!」

 

 

踏み込みと同時に晴嵐を抜き、そのまま逆袈裟に切り払う。それを紙一重でよけ拳が頭部へ迫るのを躱すけどアンテナを掠める…ツクヨミに新たに追加した粒子バーニアで独楽のように回転、そのまま腕を切り払うも浅く切っただけだ

 

 

「く!……」

 

 

「……やるね」

 

 

再び距離を取る…強い。国内は愚か海外、いや世界ランカーに比肩すると断じよう。でも先程から嫌な胸騒ぎがする…なんとかして彼女を倒すか隙をつきトランザムでタッ君がいるエリアにいかなければ。未だに拳と蹴りを震う彼女から僅かに反応が遅れた

 

「し、しまっ……」

 

「終わりです」

 

 

ガラ空きの胴に粒子を纏わせた拳が迫る。私はまた守れないのか?砕かれる衝撃に身を強張らせた目を閉じた……でも何時までそれはこない。目を開け見たのは深緑、いや巨大な刃がある

 

 

「……私の拳を!?」

 

 

濃紺と白に彩られたAGE-1が私のツクヨミと彼女のガンプラの拳を剣を楯がわりに立つ姿…突然、通信が繋がりサヴウィンドウにファイターに息をのんだ。一時間前、私の晴嵐を作り上げた仮面のファイターがいた

 

 

『………何をしている。早くいけ…』

 

 

「き、君…なんでここに?もしかして割り込んだのか?ルール違反だよ!?」

 

 

『そんなコトはどうでもいいっ!アキツキタカヤの元にいけ!!』

 

 

な、何を言ってるかわからない…なぜバトルフィールドにいるのか、そして私を守ったのかも…それに時間がないって一体?楯がわりにした刃が押されていくも押し返し正面に割り込んだ

 

『考えてる暇は無い!行くんだ…………アキツキ・タカヤが消えてしまう前に!!』

 

「え?タッ君が…消える?…な、なんで」

 

『……時間が無い!カヤお姉ちゃ……っ………テンドウ・ミカヤ!タカヤのパートナーであるならば行け!!』

 

 

有無をも言わせない声から感じたのは必死の感情…何故かわからない内に私はツクヨミを動かし、少年…タッ君がいるエリアへ跳ぶ…サヴウィンドウにはもう閉じてる。後方モニターには彼女と斬り結ぶ彼の姿が見えた

 

なぜ、私は彼の言葉に従ったのかわからない…わからないけど今は…

 

 

「トランザム!」

 

 

この好機を作ってくれた…必ず借りを返さなければいけない。赤く輝くツクヨミと共に光の柱が生まれたエリアへ跳ぶ…少年、いやタッ君のもとへと

 

 

─────

──

 

 

『いったか…』

 

トランザムで加速するツクヨミを見送り、ふと視線を移す…ガンダムプルトーネから怒りにも似た気配を感じる

 

 

「………ソコをどいてください。私は彼女を倒さなければいけないんです」

 

 

『………問おう。なぜだ?』

 

 

「……仮面で顔を隠すアナタにわかるわけありません!!」

 

 

 

『………』

 

 

地を蹴り殴りかかかるプルトーネ…それをいなす受けながら後ろへ跳ぶ…哀しみに彩られた拳だ。ヤツ、宇宙ガンプラファイターXが何らかの手段、いや…

 

 

 

 

間違いなく彼女の弱みを握り、つけ込み使いやすく何時でも捨てることが出来る手駒としてると

 

 

 

あの日の怒りが沸々と沸き上がるのを抑える……ガンプラを愛するモノとして…オレいや、ボクは宇宙ガンプラファイターXの悪業を許すことはない!

 

 

『ならば、相手をしよう………流派、ガンプラゲルマン流二代目として……タツミ・キョウジ、ブレイドハート、参る!!』

 

 

名乗りとともにブレイドハートの刃を大きく構えた

 

 

 

 

 

第十六話 再臨、影の刃!(─ブレイドハート─)

 

 

 

 




二代目メイジン・カワグチに塗りつぶされていくタカヤ


その力に恐怖しながらも宇宙ガンプラファイターXは更なる手を打っていた


次回 消えゆく魂、奪われる至宝


二代目メイジン・カワグチに成り果てるのか…それとも
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