朝、ホームルームで緑谷から先日決定したクラス委員長の席を自分から飯田に譲りたいという申し出があった。
クラス委員長を決めた日、丁度その日マスコミによる侵入騒ぎの際大きな活躍をした飯田こそ相応しいと言いクラス委員長が緑谷改めて飯田となった。
「今日のヒーロー基礎学は俺とオールマイト、あと1人の計3人で見ることになった。」
そう言う相澤先生の声から今日のヒーロー科特別授業が始まった。
今日の授業内容について尋ねられると、
「火災、水害何でもござれ。レスキュー訓練だ。」
と相澤先生が質問に答える。
レスキュー、どうしてもヒーロー活動と言うと敵との戦闘ばかりがスポットライトを当てられるが地震や大雨、或いは凶悪敵とヒーローの戦闘中の周囲のフォローなど必要とされる場面は数多でヒーロー活動について語る上で必要不可欠な要素である。
続けて相澤先生は私の事をチラリと見てからコスチュームの着用は自由であることを伝えた。
「訓練する場所は少し離れてるからバスで移動する。以上、準備開始」
と締めくくり移動してしまった。そして生徒たちも移動を始めた。
集まった皆を見渡してみるとやはりコスチュームを着用しているものが多かった。ヒーローは活動の際の殆どをコスチュームで行う。コスチュームで受けた方が糧になるだろう。
バスで移動していて束の間の雑談を楽しむA組。話題は個性の事へと移り、
「緑谷ちゃん、私思ったことは何でも言っちゃうの。」
そう前置きし、何時も通り挙動不審になる緑谷に蛙水と呼んでと頼みつつ蛙水は続ける。
「あなたの個性、オールマイトのそれに凄く似てる。」
その言葉に酷く焦っているのか冷や汗をダラダラと流し始める緑谷。
「でもよ梅雨ちゃん、オールマイトは個性使う度に体壊してないだろ。似て非なるものだろ。」
そう切島が突っ込むと落ち着きを取り戻したのか今度は切島の言葉に自己嫌悪を感じ始める。
私は彼の反応にオールマイトと何らかの親しい関係性を持っているのだなと読み取る。どんな関係かと考えていると話はいつの間にか色んな個性の派手さや魅力についてのものに変わっていて、
「しかし増強型のシンプルな個性はいいな。派手で出来ることが多い。俺の硬化は対人じゃ強いけどいかんせん地味なんだよな。」
そう卑下する切島に緑谷がそれを否定する。
「僕はすごいかっこいいと思うよ!プロにも十分通用する個性だよ。」
「プロな。しかしやっぱヒーローも人気商売みたいなところあるぜ?まあ派手で強いっていったらやっぱり轟と爆豪だよな!」
と2人を話題に上げると、
「爆豪ちゃんはキレてばっかだから人気出なさそう。」
蛙水の言葉に爆豪が墓穴を掘り、
「んだとコラ!出すわ!」
「ほら」
と突っ込まれ更に爆豪がその後も暫くいじり倒されていた。
私も話題に挙げられ、あのアーマーを思いつく程の個性なんてと驚かれたが上手く誤魔化しておいたのだった。
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